2006年02月23日

土は土らしく2

▼田辺年男
昨日の土の話の続きを。

2年前に常連の方がNYのミュージシャンを店に連れてきた。その時に「変わったものを作ってほしい」と言われて、思いついたのが“土に火を通すこと”。
裏ごしした土に水を加えて煮てみる。けれど土と水はそのままでは分離してしまって混ざらない。そこでゼラチンを入れてみた。するとうまく混ぜ合わさりとろみも出てまるでソースのようになった。そのソースを冷やして野菜に添えて出してみた。
すると、泥ソースを食べたミュージシャンは「かすかに紅茶の香りがする」と言っておいしそうに食べてくれたんだよね。
考えてみれば、紅茶は発酵させて作ったもの。土もいろいろな成分が発酵しながら育ったものだから、何か共通するものがあるのかもね。
その後、土と紅茶のゼリーを作ったり、コンソメを加えてみたりと、いろいろと試行錯誤したんだけど、土に味をつけるのはおかしいと思い始めた。“土は土らしく”ってね。
とはいいながら、なぜか土を冷凍したりしてるんだよね。
別にそのままでいいのに。まぁ、僕にとっては大事な食材だからね。
昨年は、エル・ブリのシェフが土を食べに来たんだよね。それも14人もの団体で。
聞くところによると、今エル・ブリのお店でも土を絞って生牡蠣にかけたりした土料理を出しているとか。どうやらうちの料理がヒントになったみたい。
いろいろ革新的な料理を作ったり、新しい料理を作っているエル・ブリでさえ、土料理はなかった! だから本当の意味で土を使った料理を作ったのは、僕が世界で初めてなんじゃないかな。
super_chef at 00:00│Comments(0)TrackBack(0)田辺年男 

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