May 2009

May 22, 2009

(今さらながら)力のあるクリエイティブ

いつも読ませていただいている「広告会議」さんで紹介されていたので
見てみた。







日産NOTEは、
例のびゅんびゅん系をgolden eggs使って地上波ですでに展開していて
どう見てもその続編なので、シリーズ展開するんだろうし、
地上波のTVCMも近々お目見えするんでしょう。
その前哨戦としてWEBで先行公開、ということなんだろうけど、
いやあ、力あります。
golden eggsは声優命のところがあるので、
今回も有名どころを起用して成功してますが、
もう「ていねんぴってなに?」が頭の中をグルグルする。
「大胸筋矯正サポーター」なみにグルグル。

ボクらは、webをハブにして、
構造で新しさを提供しようとつい躍起になるところがあるけれど、
詰まるところ、力のあるコンテンツ/クリエイティブってのは
すべてを超えて機能する、
って改めて確認させてもらった気がする。

もちろん他店のお仕事だけど、
勇気をくれてありがとう、って感じかな。
(この緩さはじっくり見たいので、
テレビの尺じゃしんどいでしょうけどね。)


#0048










superjetter19590106 at 18:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 広告・マーケティング | 雑感

May 15, 2009

これもデジタルサイネージ

先日某大手邦映画配給会社の方と話しをしていたところ、
「シネアド、売れないんですよね」
とこぼしていた。

確かに、
「スクリーンを集中して見る」
という圧倒的なメリットはありながらも、
★とにかく高い。まともにオールジャパンでやると数千万。
★しかも、素材は加工しなくちゃいけなんで、そのイニシャルも高い。
★なんだかんだ言っても劇場収容人数がアッパーなのでリーチが稼げない。
などのハードルが2009年の広告主にはたまらなくエクスペンシブ。

ボクは、
例えば、明らかに親子連れで来てもらうようなタイトルの場合は
玩具を買わせたい「こども」と財布を握る「親」がその場に一緒におり、
かつハレの場なので気分高揚している、
という非常に恵まれた状況を利用して、
劇場CMを見た親子だけが享受できるインセンティブを与え、
劇場から一直線に玩具店に行くような仕組みが効くんじゃないですか、
などと随分前からクライアントに話したりしていたが、
そういう工夫が足りなければ
シネアドは単に効率の悪いメディアでしかないんじゃないか、
という話をした。


ただ、話している最中に、
「考えてみれば、シネマスクリーンというのはかなり有望なサイネージではないか」
ということに思いが至った。
現在進行形で劇場素材はフィルムからデジタルデータに移行が始まっている。
配給会社によってはかなりの割合で普及している現状がある。
100%デジタル素材になった段階で、これはまさにデジタルサイネージ、なわけである。

そうなれば、
単に甘ったるい恋愛映画だから女性向け商品、
というような雑な分類ではなく、
もっと精緻なコミュニケーションがとれるようになる。
いくつかの実験が行われているように、
スクリーンから客を識別するカメラがあり、
客の属性によって素材を入れ替えたり、
客が携帯電話でスクリーンとやりとりするようなコンテンツを仕込んだり、
そんな可能性が開けるのではないだろうか。


★密室であり、客の集中力が高い。
★とりあえず2時間は完全に預かった時間である。
★今日は楽しもう、という心持で来ている客である。
★場合によっては、同じベクトルを持つ客として連携することも厭わない。


考えてみたら、なかなかおいしい客層がそこにいるのだから。


#0047










superjetter19590106 at 12:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

May 14, 2009

「広告批評」最終号続編(のような対談)

第49回オープンセミナー
「CSRという罪滅ぼし」
〜クリエイティブは社会に無力なのか〜
箭内道彦(風とロック)と川尻亨一(広告批評)対談
が昨晩社内で開催された。


箭内さん人気で会場パンパン。
立ち見多数。

「すでに時間になりましたが、スピーカー本人がまだ到着しておりませんので
もう少しお待ち下さい(笑)」

で、ご本人登場して会場パーテーションから顔だけ出して一言、
「うわっ」

「この人数は異常ですね。ありえない。
貴重な時間を割いて皆さんにお集まりいただいて無駄にならない自信が全然ない。」

と、箭内さんらしいゆるゆるで始まった講演会だったが、
内容は、「広告批評」最終号でのクリエーター40人大座談会の続編を見るようだった。



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大座談会では、
クリエーターは世の中をよくすることはできないか
という括りで話題を進めていったが、
昨晩の対談では、それをCSRというお題目で進めた。


・座談会でもいったように、大金をもらっているクリエーターは世の中にお返ししなくちゃいけない。
・最悪、貯金しないでいい意味での無駄遣いをしなきゃダメでしょう。
・ボクも「社会貢献」近辺の話題には目をそむける性質だったけど、年をとってそれが変わった。
・CSRっていうのは自分にとっては「恩返し」っていう活動だと思う。
・NHK「トップランナー」で出会ったプロ・フリーダイバー/篠宮龍三氏が言っていたが、人間のモチベーションには、ネガティブ、ポジティブ、パブリックの3つがある。あいつには負けたくないという「ネガティブ」、一着になって褒められたい「ポジティブ」、社会的に認められたい「パブリック」であり、CSRはパブリックなんだ。
・「トップランナー」では最後にゲストを褒めるが、褒められ慣れている第一人者にどう変わった褒め方をするかが重要。こんな言い方で褒められたことはなかった、と受け手に思わせることが良い広告。
・破壊的にワークする一部面白職人(広告制作者)とは違うクリエーターは、企画書がうまい、とか面白いCMではないが良くモノが動く、など別次元で勝負するが、そういう意味でCSR的なアプローチは最も今だと思う。

などなど、ぐずぐずの箭内節の中においしい言葉も散りばめられていた。

実名入りオフレコ話も豊富。
「今日の話しは、blog、mixiでの掲載禁止ね」
って3回も言ってました。

当社のためだけの豊かな対談。
しっかり楽しませてもらった。


#0046










superjetter19590106 at 12:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 広告・マーケティング | 雑感

May 06, 2009

「広告批評」finish

このGWできちっと終わりを受け止めようと
家に持ち帰ったはいいが、
結局ほとんど読めず仕舞で休日が終わっていく。

やや偏りがあったとは言え、
良い意味で内輪受けに終止した名雑誌の終わり。
忌野清志郎の死去が同タイミングであったのも何かシンクロを感じさせる。
改めて、ちゃんと読まなくちゃ。


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表4にはきちっとサントリーBOSSの広告。
こういう、きちんと洒落のめしてくるところは羨ましいなあ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(追記)

後から良く見たら、本書後半は各社からの「ありがとう広告」のオンパレードでした。
お恥ずかしい。


download



#0045










superjetter19590106 at 23:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 広告・マーケティング | 書籍

May 01, 2009

「新世紀メディア論」出版記念パーティ

4/27、出版記念パーティに同僚と出席させていただいた。
麻布十番の会場はさして広くはないので、
参加者制限をしていたはずだが、
かなり人づてに話が広がったらしく、
完全にキャパオーバーの有様。


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小林さん御本人もちょっと意外な結果らしく
ややあせっていた。

朝日新聞社、日経BP社の知己が発起人となり、
出版社バジリコ社長が乾杯音頭などをとる。
小林さんのオンもオフも知った昔からの友人たちが多数かけつけた様子で
和気藹々のパーティである。

ボクが知っている顔は
日経エンターテインメント品田さん、
週刊アスキー福岡さん、
アジャイルの徳力さん、
ぐらいしか見当たらなく、
あとは当社社員が2名見つかったぐらい。

アルファブロガーの方々も当然参加しており、
実際に御本人の顔を拝見したりするのは楽しいですな。

ここ一年ぐらいでメディア・コミュニケーションの業界環境が
大きく変わったなあ、と痛感したのは、
もちろん、出版物のタイトルがタイトルだからとは言え、
挨拶に立った朝日、日経どちらの方も
「今にも死にそうです」
ときっちり認めること。
2009年の不況は深刻で、
この業界の全社が前年を大きく割り込んでいるので
切実だし、もはや認めざるを得ないが、
それでも一年前は、
「マスメディアは死なないし、わが社は大丈夫」
という認識が充分にまかり通っていた。
特に各社の経営陣の皆さんには。

追い込まれて認める、
というのは情けない気もするが、
ここで大きく舵を取れるかが肝であるはず。

ある時代の切れ目、
世界の曲がり角に今自分がいることを
リアルに実感した夜だった。




#0044










superjetter19590106 at 12:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 広告・マーケティング | 雑感