PATTI SMITH

2011年06月05日

パティ・スミス 73

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パティ・スミスのオリジナル・アルバム『ゴーン・アゲイン』(1996年)

パティを聴いてます。

最近は嫌な事が続いてます。
そんな時OZZYは、仲間の事を思い浮かべます。
自分では全く見付けられないOZZYの長所を教えてくれる仲間の事を思い浮かべて感謝します。
そして、傷付いた足を引き摺って、再び歩き出すのです。
それがOZZYの生きる意味の殆どです。

パティを聴いてます。

パティにも辛い日々がありました。
友人やバンド・メンバーを次々と失い、弟を失い、そして、最愛の夫を失ったのです。
生きていて、人を失うのが最も辛い事でしょう。
それからパティは、歩き出しました。
前作から実に8年振りとなった本作には、大切な人の死に直面した者だけが理解出来る様々な感情が入り混じって、アルバムと言う生きる証を形作っています。
そして、いつにも増して、パティの人間性が溢れた作品に写ります。
ここから希望を探し出して笑顔に変えるのも、同情して一時の涙を流すのも自由ですし、何なら悪態をついて唾を吐き掛けたって構いません。
だって、パティは人に何て思われるなんて気にしていません。
これは自分自身と愛する人達の為に作ったのです。

だから、届くのです。




だから、OZZYも歩き出します。


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2011年04月15日

パティ・スミス 63

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パティ・スミスのオリジナル・アルバム『ドリーム・オヴ・ライフ』(1988年)

前作から9年振りとなったパティ・スミスの復活作です。

「フレッドとの生活を大切にしたい」と言ってパティは、表舞台から消えました。
それから9年、元MC5のギタリストだった夫:フレッド・スミスと共に、夢が詰まったアルバムを作り上げました。
パンクの女王から、一人の妻、そして、二人の母親となったパティの守るべき今を夫と共に、二人三脚で表現したこのアルバムから、パティ・スミスの第2章は、始まりました。
ところが、僅か6年後に、フレッドは亡くなってしまったのです。

「私は夢のような時間を過ごす、あなたと一緒なら」




悲し過ぎます。


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2011年03月08日

パティ・スミス 53

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パティ・スミス・グループのオリジナル・アルバム『イースター』(1978年)

ブルース・スプリングスティーンとの共作も話題となったパティ・スミスのアルバムです。

ライヴ中に転落事故を起こし、半年間の入院生活を送っていたパティの心に芽生えたキリスト教への信仰心がストレートにアルバム・タイトル『イースター(復活祭)』にも現れた1枚です。
スプリングスティーンのエンジニアだったジミー・アイオヴィンをプロデューサーに迎え、スプリングスティーンバリのロックを聴かせる一方で、ライヴ録音による激しい詩の朗読など、パティの“動”の魅力が詰まったアルバムです。
我々日本人が、宗教的なメッセージを理解するのは到底不可能ですが、パティの鬼気迫る詩力の前に、ここ暫くの間、垂れ下がっていた拳を挙げてみたくなるはずです。




イチ、ニー、サン、ダーーー!


superozzy5 at 11:17|PermalinkComments(14)

2008年02月15日

パティ・スミス 43

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パティ・スミスのオリジナル・アルバム『トランピン』
2004年)

“人間合格”

ここでのパティは、アーティスト、シンガー、詩人としてはもちろん、母親、女性、そして、人間として、とても崇高で透明な存在感で、佇んでいます。
母親として、子供とのさざ波の様に穏やかな幸福感を伝える一方で、どうしようもない世界への怒りを嵐の様な感情で訴えます。

パティが失った掛け替えの無い人たち。
戦争やテロで、失われた命たち。

これ以上、もうこれ以上、失ったり、悲しい思いは、誰もしたくありません。
だから、何か始める勇気を出す前に、このアルバムを推薦します。


(10)「レディオ・バグダッド」をお願いだから聴いて下さい。




当たり前の様に目の前にいる人は、あと経った数十年、いや数年、もしかしたら数時間しか、そこにいないんだ。


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2007年04月14日

パティ・スミス 34

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パティ・スミスのベスト&レアトラック・アルバム『ランド(1975−2002)』(2002年)

『洋楽初心者に薦めるアルバム表と裏「AtoZ」』
【P】(裏)

パティ・スミスは、実績や人気の面からいっても文句無く、“表”のアーティストなのですが、恐らく本人が“裏”を希望すると思われます。
ニューヨーク・パンクの女王としてあまりにも有名ですが、そんな肩書きよりも詩人としての圧倒的な芸術性とU2のボノやR.E.M.など超一流の同業者からのリスペクトの方が、彼女を本当に知るうえで、重要だと思います。

このアルバムは、タイトルにあるように、デビューから2002年までの代表曲を収めた1枚(+1枚)なのですが、パンクの女王や詩人として孤軍奮闘していた初期のエネルギー溢れる時代と夫や弟、バンド・メンバーなど、次々と大切な人を失なって活動休止からようやく立ち上がって、自分や何より子供の為に“強くなる”しかなかったといった人間性が急激に増した後期の楽曲を何の違和感も無くごちゃ混ぜにしてます。
元々“強い”イメージもあるパティですが、弱さも持った人間じゃないと本当に強い人間にはなれない事を存在感で示した人です。
もしも、ロックが好きでパティ・スミスを聴いた事が無い人がいたら単純にメロディや楽曲の良さだけで「カッコイイ!」と思うかも知れませんが、その底にあるもっと深い部分に触れてみて下さい。
そうすればきっとこう思うはずです。

「ロックって、深いよ」


愛する夫に永遠(とわ)の別れを告げた(1−9)「フレデリック」の「バイバイ」は、何でこんなに強くて悲しいのでしょうか。




「頑張るな。」


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2007年02月20日

パティ・スミス 23

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パティ・スミスのオリジナル・アルバム『ラジオ・エチオピア』(1976年)

本当に、カッコイイ姉さんです。

このアルバムのパティ姉さんは、傑作デビュー・アルバム『ホーセス』の路線を継承していて、前作同様に全く“手抜き無し”です。
ちょっと力(りき)み過ぎかも知れませんが、本当にカッコイイ姉さんの勇姿は相変わらず全快で、このまま消滅してしまうのでは無いかと思える位のテンションです。
歌詞もオリジナリティ全快で、(4)「川の中でオシッコをする」などパティ姉さん意外に誰が、このタイトルを付けれるでしょうか!?
ただ、レゲエ調など変化球多投なので、やっぱりロッケン・ロール!なパティ姉さんをもっと聴きたくなる1枚でもあります。


(1)「アスク・ジ・エンジェル」は、パティ姉さん全快のワイルドなロッケン・ロールです。




カッコイイ姉さん募集します!


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2006年03月12日

パティ・スミス4

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パティ・スミスのオリジナル・アルバム『ホーセス』
(1975年)

このアルバムは、我が愛すべきマイケル・スタイプ(R.E.M.)が「世界で1番重要なアルバム」みたいな事を言っていたのですが、まぁ流石にそこまでは思わないにしても、このアルバムの持つ物凄いパワーは、痛い程感じます。
パティの朗読の様な歌い方は、本当に“何か”がのり移ったようで、怖い位の迫力があります。
デビュー・アルバムながら、歌詞も既にオリジナリティ溢れた独自の世界観を完璧に描き出していて、“パンクの女王”と言うよりも、“魔力の様なカリスマ性”を感じずにはいられません。

もう、性別さえも超えてます。


物凄いパワーが炸裂する!(4)「フリー・マネー」は、圧倒的&凄過ぎです。




パワーを下さい。


superozzy5 at 18:53|PermalinkComments(9)TrackBack(9)