のらりくらり

気づけば遠くまで来た 幾夜も過ぎ 色は褪せ
重なる苔むした日々 川の音も和らいでいく

ふたりは壊れそうな笹舟に乗り込んで
行くのさ 水の旅 ゆらりゆらり

建ち並ぶビルの谷間で朽ちた時を愛でながら
のどかな喜びだけを僅かな小庭に蒔いている

ふたりは未来よりも光る十五夜の月を
求めて 雲の旅 ふわりふわり

やがて
ふたりは意味を過ぎてただ抱き合ったままで
逝くのさ 夢の中 ふらりふらり
風を受け ゆらりゆらり
人の旅 のらりくらり