2007年04月06日

「ピアノ裁判」最高裁判決についての抗議文(神奈川の会)

           抗議文

最高裁判所第3小法廷 裁判長那須弘平 様

 私たちは、「日の丸・君が代」強制をめぐる裁判で、最高裁判所による初めての判
決となる「君が代」伴奏拒否裁判(通称「ピアノ裁判」)に期待をもって注目してき
ました。しかし、2月27日に出され最高裁第3小法廷の判決は、「憲法の番人」が
なすべき判断とはほど遠い内容であり、失望と怒りを禁じ得ません。



 なによりも、3月の卒業式を直前にしたこの時期の棄却判決は、各教育委員会が行っ
ている「日の丸・君が代」強制を後押しをするものです。2月28日付けの新聞も、
「強制の追認にならないか」(「朝日新聞」社説)『「お墨付き」にしてはいけない』
(「毎日新聞」社説)と、この最高裁判決が「日の丸・君が代」強制をさらに推し進
めるのではないか、との危惧を表明しています。私たちは、棄却決定を出した最高裁
の政治的意図を強く批判します。
憲法19条は「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」と明記していま
す。
憲法19条は、国家によって個人の思想・良心の自由が奪われた過去の歴史の反省か
ら生まれたものです。最高裁判決(多数意見)には、憲法19条の背景にある、この
歴史認識が欠如しています。『音楽や教育が心を国に束ねるために使われることは、
これまでの私の音楽への、教育への想いに反する。「君が代」のピアノ伴奏をするこ
とは、私自身を国家統制をすすめる道具にすることになるのだ』との原告の思いに、
最高裁判決(多数意見)は何も答えていません。
 「日の丸」に向かって起立し、「君が代」を斉唱することや、ピアノ伴奏をするこ
とができないという教職員は、重い不利益を覚悟で職務命令を拒否するか、思想・良
心に反して職務命令に従うのかの選択を強いられています。最高裁判決(多数意見)
のように、起立しないこと、歌わないこと、伴奏をしないことなどの行為を、思想・
良心の自由の保障から除外することは、憲法19条の趣旨やその歴史的背景から決し
て認めることはできません。
 国旗・国歌法が制定された現在においても、「日の丸」「君が代」にたいするさま
ざまな考えが存在しています。「憲法は相反する世界観、主義、主張等を持つ者に対
しても相互の理解を求めている」(06、9・21東京地裁判決)とあるように、思
想・良心の自由、信教の自由の問題は、数の多い少ないで決めるものではありません。
いかなる場においても、そこに参加する人すべての思想・良心の自由、信教の自由が
保障されなければならないのは言うまでもありません。。
 私たちは、憲法19条の誤った解釈に基づいた2月27日の最高裁第3小法廷の棄
却決定に強く抗議をするものです。
 現在、全国各地で「日の丸・君が代」強制をめぐって裁判が行われています。最高
裁判所がやむにやまれない気持ちから訴えをしている一人一人の気持ちに向き合い、
時の権力に迎合するとなく、思想・良心の自由、信教の自由を守る立場に立った判決
を出すことを強く求めます。 

            2007年 3月6日
             
            「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会

suruke at 08:54│TrackBack(0)clip!日の丸・君が代 

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この記事へのコメント

1. Posted by おるおる君   2007年04月11日 02:06
闘いには、常に勝者があり、敗者がある。そういうものです。負け犬の遠吠えにしか聞こえません。権力ってそんなに悪いものなの?権力のない国などない。少数者には、なりたくないですね!
2. Posted by おるおる君ファン   2007年04月12日 01:36
で、どうなのおるおる君
おるおる語録転載OKなの?