おはようございます、ジロウです。

 

 

今日は将棋を題材に、勝負師・ビジネスマン・研究者として永遠のテーマである「才能と努力」について綴ります。

 

将棋には竜王・名人を頂点にして八つのタイトルがあります。

 

タイトル戦は挑戦者になるだけでも棋士として大きな勲章です。

 

今秋、王座戦五番勝負が行われました。

 

プリンス・斎藤慎太郎王座(26)に、今一番強い一人、永瀬拓矢叡王(27)が挑戦し、見事三連勝で王座を獲得しました。

 

 

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           王座戦最終局に臨む永瀬叡王。    


 永瀬さんは叡王・王座の二冠王になりました。

 

これは凄いことです。

 

有吉先生、大内先生、森安先生といった歴史に名を残す大棋士でも、生涯の獲得タイトルは1期です。

 

二冠王になれば、もう立派な超一流棋士です。

 

永瀬さん、おめでとうございます。

 


永瀬さんと言えば、凄い努力家として知られています。

 

何と言っても 「将棋に才能は必要ない!」と言い切ったのは凄い。

 

 俺は才能がない、僕は才能に恵まれないから・・・・・と、逃げる俺のような弱虫を一刀両断するような迫力だ。

 

その永瀬さんは、王座戦のインタヴューで

 

「努力とは息をするように続けられること、無理をしないこと。息をすることです」 

 と、また言い切った。

 

永瀬さんは17歳でプロ入りしている。

決して才能無いわけではなく、才能が火花を散らすような印象も受けます。

 

しかし、そのくらいの才の持ち主は棋界には少なくない。

永瀬さんも、将来の名人候補とまでは買われていなかったように思う。




 

先日、竜王戦本戦トーナメントで永瀬さんは鈴木大介先生(九段)と闘った。

その観戦記(読売新聞)を読んで感心しました。

 

永瀬さんは鈴木先生をとても慕っていて、

「今の僕があるのは、鈴木先生のお蔭です。」 

 と断言しています。

 

 

どういうことか。

 

永瀬さんは、10年前、四段デビューしてすぐ、同門でもなんでもない鈴木先生に、VS研究会を申し込んだというのだ。

 

VSとは、11の実戦形式の研究会で、ボクシングではいえばスパーリングだ。

 

当時の鈴木先生はA級~B1にいたし、タイトル戦にもでていたし(棋聖戦)、棋戦の上位進出が常連の、花形棋士の一人だった。

 

多忙を極めていた鈴木先生は、当然、この申し出を断った。

 

しかし、永瀬さんは偉い。

断られても断られても、鈴木先生にお願いしたそうだ。

 

根負けした形で、鈴木先生は承諾し、二人だけの対戦は何局も何局も続いた。

 

鈴木先生もやはりすごい。

 

バリバリの若手だった永瀬さん相手に、「最初の2年は殆ど負けなかった」というのだ。

しかし、これで鍛えられた永瀬さんは、やがてタイトル先生に登場するようになる。

 

この師匠と弟子のような竜王戦の対局も、永瀬さんが師匠に恩返しすることになった。

 

永瀬さんは、こういう努力をしていたのだ。

 

 

僕が感心するのは、「自分から鈴木先生に何度も頭を下げて、修行の場を求めた」 ということだ。

 

この努力が必要だと感じたら、すぐ自分から動き、食らいつく。

 

 

自分から動く、自分の足で前に進む、自分から食らいつく。決してひかない。

 

若い人が頭角を現すには、この「自分から」が大切なんだな、との思いを改めて強くした。

 

待っていても、誰も声をかけてくれない。

自分から、が大切なんだ。

 

 

  教え子たちにも伝えて行こうと思う。

 
 

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