2008年11月

2008年11月10日

ザ万歳5

愛知県で行われた「ザ万歳」に行って参りました。
ザ万歳
先日伏見の万歳で、尾張万歳の早川氏に招待券を頂戴していたので、
またまた厚かましくも開演前に楽屋にお邪魔しました。

村田さんとお話をしていると、近くに伊予万歳の方もいらっしゃり、
雑談をしていおりました。
その中で声の話になり、
昔はマイクがなかったりすると、天井の高い所だと声が飛ぶので、
上にブルーシートを張ったりしたと話しておられました。
村田さんは、傘をさしながらやったと仰っていましたが、
それでは楽器を持てないような気も…(笑)

番組非常にボリュームのある番組でしたが、
途中の先生の話が長すぎて、
肝心の村田さんの三曲万歳の時間が削られてしまいましたorz
アイナラエが一巡しかしなかった…。


終演後はどこかの大学の先生がいらっしゃり、
村田さんに熱心に話を伺っておられました。
もちろん僕も隣で聞いてました(笑)

そしてホールの閉館時間になり、
喫茶店に場所を移動する事に。
村田さん、中川さんのお話を、
大学の先生と、なぜかついて行った僕が伺うという(笑)
貴重なお話を沢山聞けました。

加賀万歳や越前万歳は、
一度途絶えているので、節が全く違うと。
村田さんも年に何度か呼ばれて教えに行ったり、
それを記録されたりしているようですが、
難しくて保存会の方は覚えられないらしいです。

たしかに現在の加賀萬歳、越前万歳は、
言われてみると節がまっすぐ過ぎる気もします。
尾張万歳や伊勢万歳だと「陰陽」ひとつとっても、
「いーーーんよーーおーーおーーおーーーおーーおーーおー」
ととんでもなく生み字が多いのですが、
加賀越前は出だし部分も
「とーくわーかにー」と生み字がほとんどないです。
尾張万歳なども後の方になるとテンポが出てくるので生み字は少なくなりますが、
最初の部分はもう少し生み字が多いのが昔の形かも知れません。

そして夜も更けて解散し、
僕はさらに厚かましくも駅まで車で送っていただきました。
その車中、
「先日の伏見の録音を聞いて口ずさんでるんですが、
生み字が多すぎて難しい」という話をすると、
「あんなんは簡単や、誰でも出来る」と。
「それよりもっと難しいのがある」と。
有難くも神力万歳の一部を口演してくださいました。
そらもう身を乗り出して慌てて録音しました。

以前ネット上で、
ご老人がボソボソと喋っている神力万歳を見た事があったので、
面白くない、というイメージがあったのですが、
一新されました。
演じ手によってここまで違うとは。

やっぱり村田さんが息子さんにも芸を継がず、
自分の代で終わりだとおっしゃっているのは、
この辺に理由があるのではないかと思いました。

ここまで圧倒的な実力があるのは、
実際に門付けを何十年もやってこられた経験があるからでしょう。
でも今の世の中で実際問題、門付けなんか不可能です。
という事はどれだけ稽古してみても、
あの域までは辿り着けないでしょう。

一つの芸が途絶えようとする現場に立ち会っていながら、
何もできないというのは歯がゆいものです。

sutemaru7 at 00:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0)芸能探訪 | 伊勢万歳