数学ノート

高校数学の標準問題の解説を軸に展開しています。ご指摘、ご質問、ご感想などは、『http://blog.livedoor.jp/suugaku_/archives/51882350.html』へお願いします。

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0275.同じものを含む順列の確率(DAISHA)

【問題】
透明な6枚の長方形の板に、それぞれA,A,D,H,I,Sの文字が書かれている。
そのすべてを横1列にランダムに並べるが、
このとき裏表はどちらになってもよいし、板の中心周りに180度回転していてもよいとする。
横1列に並べた板を並べた者の方向から見て「D,A,I,S,H,A」となっている確率を求めなさい。

【解法その1…順番に並べる】
板を1枚ずつ取り、左端から順に並べていく。
1番目にDの板を取って、「D」と見えるように並ぶ確率は、(1/6)・(2/4) (∵Dは上下対称)
2番目にAの板を取って、「A」と見えるように並ぶ確率は、(2/5)・(2/4) (∵Aの板は2枚あり、左右対称)
3番目にIの板を取って、「I」と見えるように並ぶ確率は、(1/4)・(4/4) (∵Iは左右対称かつ上下対称で点対称)
4番目にSの板を取って、「S」と見えるように並ぶ確率は、(1/3)・(2/4) (∵Sは点対称)
5番目にHの板を取って、「H」と見えるように並ぶ確率は、(1/2)・(4/4) (∵Hは左右対称かつ上下対称で点対称)
最後に残ったAの板を取り、「A」と見えるように並ぶ確率は、2/4
よって、これらをすべて掛け算して、
(1/6)・(1/2)・(2/5)・(1/2)・(1/4)・(1/3)・(1/2)・(1/2)・(1/2)
=1/5760 …(答)

【解法その2…一気に並べる】
板の種類や並べる向き・裏表を区別して考えて並べる場合の数は、
6!・(4^6) (通り)
であり、その中で「D,A,I,S,H,A」と見えるように並ぶ場合の数は、
・2枚ある「A」の入れ替えで2通り
・「D」「A」「S」「A」はそれぞれの対称性から2通り
・「I」「H」は4通り
以上のことを考慮して、求める確率は、
2・(4^2)・(2^4)/{6!・(4^6)}
=1/5760 …(答)

【コメント】
2018年に大阪教育大学で出題された問題です。(問題文は少し手直ししています。)
フォントによっては「S」を180度回転すると必ずしも同じ形にはなりませんが、
Sと読める(分かる)ため、気にしなくてよいでしょう。
試験時間や得点を失わないためにも、出題側の意図を汲むことは大切です。


2018年4月9日(ブログ開始から2667日目)、アクセス数が49000を超えました。

0274.sin1<sin2

【問題】
不等式 sin1<sin2 を示しなさい。

【解答例】
まず、3<π<4 より、0<1<π/2<2<π
公式 sin(π-θ)=sinθ より、sin(π-2)=sin2
また、
1<π-2<π/2
であることと、
sinθが0≦θ≦π/2の範囲で単調に増加することから、
sin1<sin(π-2)=sin2
であることがいえる。

【コメント】
度数法なら、0°≦θ≦90°のときsinθは単調に増加するためsin1°<sin2°は明らかですが、
角度に単位「°」が無い場合は、すべて弧度法(ラジアン)で考えます。
別解として、
0<1<π/3<π/2<2<2π/3
sin(π/3)=sin(2π/3)
であり、
sinθは0≦θ≦π/2の範囲で単調に増加し、
π/2≦θ≦πの範囲で単調に減少することから、
sin1<sin2
であることが分かります。


2018年2月4日(ブログ開始から2603日目)、アクセス数が48000を超えました。

0273.論理・論証

【問題】
xを無理数とするとき、
x^2とx^3の少なくとも一方は無理数であることを示しなさい。

【解答例】
背理法により示す。
xは無理数で、x^2とx^3は有理数であると仮定する。
xは無理数であるからx≠0であるため、x^2≠0であることから、
x^3をx^2で割ることができる。
(x^3)/(x^2)=x
この左辺は仮定から有理数となるが、右辺は無理数であるため矛盾。
よって、x^2とx^3の少なくとも一方は無理数であることが示された。

【コメント】
P⇒Qを示すときに背理法を用いるときは、P⇒「Qでない」と仮定し、矛盾を導きます。
(本問では、「P:xは無理数、Q:x^2とx^3の少なくとも一方は無理数」です。)
また、「AとBの少なくとも一方がXに属す」の否定は、「AとBの両方がXに属さない」です。
そして、有理数を0でない有理数で割っても有理数のままです。

0272.中間値の定理

【問題】
(1) 中間値の定理を述べなさい。
(2) 関数f(x)が、閉区間[0,1]において連続で、0≦f(x)≦1をみたすとき、
f(c)=c (0≦c≦1) となるcが存在することを示しなさい。

【解答例】
(1) 関数f(x)が閉区間[a,b]で連続で、f(a)≠f(b)ならば、
f(a)<k<f(b)をみたす任意の値kに対して、
f(c)=k (a<c<b)
となるcが少なくとも1つある。

注:k=0とした次も中間値の定理と呼ばれます。どちらでも正解です。
(1) 関数f(x)が閉区間[a,b]で連続で、f(a)とf(b)が異符号ならば、
f(c)=0 (a<c<b)
となるcが少なくとも1つある。

(2)
g(x)=f(x)-x
とおくと、f(x)が0≦x≦1で連続であることから、g(x)も0≦x≦1で連続である。
(i) f(0)=0のとき
c=0が、f(c)=cをみたす。
(ii) f(1)=1のとき
c=1が、f(c)=cをみたす。
(iii) 0<f(0)≦1,0≦f(1)<1のとき
g(0)=f(0)-0>0
g(1)=f(1)-1<0
より、中間値の定理から、
g(c)=f(c)-c=0 (0<c<1)
となるcが存在する。
以上(i),(ii),(iii)より、
f(c)=c (0≦c≦1) となるcが存在することが示された。


2017年12月1日(ブログ開始から2538日目)、アクセス数が47000を超えました。
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