俺が研究にしてやる。

慶應義塾大学諏訪正樹研究会の、メタ認知な日々。

こんにちは!
今回のブログはりなとまりさが担当します。

気温もぐっと寒くなり、『冬』を感じる場面が多くなってきました。
ORFまで約1週間。頑張っていきましょう!

先週の研究会では、最初にそれぞれの班の進捗を発表し合い、それから班での話し合いを重ねました。

▼隆人さん班 (写真サイクル キーワード変遷班)
まず、変遷のルールに関しての振り返り。特にスキーマと思考の展開の区別をしっかりとつけることが挙げられていました。
スキーマが一般的な常識、思考の展開が自分の中での常識。また、この2つは中分類として連想・展開グループに分けられるのではないか。主観で分類を判断する中で、定義のないデータを扱うことが難しい。これからの流れとしては、出てきた変遷のデータの中から全体をみて、分類の流れや色のバリエーションに注目していく。出てきたキーワードで自分が印象的で合ったものについても突き詰めてみる。

りな:いつのまにか日常の中で定義を求めてしまいがちだったなと今回の先生の話を聞いて気付かされました。特に今回の写真サイクルのキーワードのように、客観的な判断は難しく、自分の主観が大事にされる研究は本当に面白いですね!自分が一枚一枚の写真に対して感じたことを1つずつをここまで追求して考えてみたことはなかったです。自分の主観が大事だということは、今までの自分の生活環境や人間関係などが大きく影響してくるのだろうなと思います。環境の違いによって、一枚の写真に対して感じることが変わってくる、、、自分じゃない誰かになってみたいですね!

まりささん:自分じゃない誰かになってみたい、、、面白いね!私は今、自分以外の人のキーワード変遷を見ているけど、「この人が考えるスキーマって本当にスキーマ?」って思うことが何度かあります。でもそれはサイクルを行なった本人の意見であって、他人が勝手に決めつけることはできない。また、キーワード変遷の矢印を見ていくと、それぞれが考える独自のキーワード同士の関係が見えて面白い。一つのキーワードから生み出される、サイクルを超えた一連の流れが視覚化される。

▼ぬまっちさん班 (動詞班)
最初に集めたデータの問題点について。人によって大分類、小分類どちらをメインで考えるか異なっているためデータが扱いにくくなっているということ。
さらに、モノを人と捉えることができる、かつ、人をモノとも捉えることができる”擬人化”を考える必要がある。
ex)『砂糖と砂糖が交信し合っている。』という中で砂糖というモノは人として扱えるため大分類の人vs人に分類できる。
ORFに向けて→大分類割合や種類によってまとめることができる。エントロピーを用いて、乱雑さを表現することができるのでは。さらに、1つ1つの分類で絵が描けたら面白い。

りな:私自身、擬人化を意識せずに動詞だけで判断してしまっていたものも少しあったので自分が提出した分類を見返しました。また集められたものから、乱雑さという新しいデータを作り出すのって意外に難しそうかも?けれど、それらを導き出す中で、研究会の皆さんのそれぞれの動詞分類のエントロピーの値を見て、またそこからいろんな方向につなげていったら楽しいかもしれないですね!

まりささん:私は結構、目の前に広がる現実世界をちょっと面白く、妄想的に見ていたので、擬人化や擬物化した表現がたくさんありました。なので動詞分析をする際も、最初から擬人化などは意識していたかな。動詞だけ見てもその動詞が擬人化・擬物化されて書かれたものなのか分からなくなってしまうから、記述全体を読み返すことがとても重要になってくると思います。

▼菊名さん班(メタスケッチ班)

メタスケッチから出てきた絵をグループ化。概念ではなく、見た目で似ていることに加え自分の主観でグループ化していく。自分にとって何がその絵で重要なのかに着目する。そして、グループ間での影響力や依存関係についても考えてみる。発展としては、タイプで分けてみること、スケッチに現れているものなのか否かでまとめる。

りな:グルーピングしてみると、絵にそれぞれ関係性があるのでは?と感じるものがいくつかありました!私の場合は、最初の方は同じ回の中でしかグルーピングされなかったものが、回数を積み重ねるに連れて違う回とも接点が見えました。何か自分の心境的にもスケッチに対する捉え方が変わったのでは??

まりささん:スケッチのグループ化も、キーワード変遷班と同様、サイクルを行なった本人の主観が優先されますね。りなの、心境的にもスケッチに対する捉え方が変わるということ、私もそうだと思います。実際にグルーピング化をしていくことによって、自分が考えるスケッチ同士の関係性も変化してくるのではないかと思います。気づくことが増えてくるたびに自分の中のグルーピングにおけるルールも進化するのではないでしょうか。

▼音班

音スケッチを、形容詞/動詞+副詞/組み合わせに分類できる。”組み合わせ”を分解。熟語や慣用句のものと、全体性(〜っぽさ、〜的)なものの二種類に分けられる。ビジュアルで判断した分類も作れたら面白い。

りな:熟語と、ニュアンスやメロディで考える全体性に分ける判断は、それこそそのスケッチを描いた主観でしっかりと考えるべきだなと感じました。確かに自分の音スケッチを振り返ってみると、ニュアンスを伝えたいがために書いたものが多いような気がしました。人によっても、慣用句的なものを伝えたい方が多いのか、感じたリズムを伝えたい方が多いのか異なってくるのではないでしょうか。音スケッチでも、自分の感性を追求して追求して、また追求して。日常の中での音の捉え方が変わってきたように感じています。

まりささん:音をスケッチにして視覚化するというこ行為そのものが斬新なので、音スケッチを説明する文章にも伝えたい要素がたくさんありますね。例えば、「はらう線」という記述に加え、その音と「はらう線」が自分の中でどのようにつながっているのかという記述も重要になります。
りなが、日常の中での音の捉え方が変わってきた、と言うように、私も身の回りの環境音に敏感になった気がします。「今の音、視覚化したらこの間のあのスケッチのようになるのかな?」なんて考えちゃう時もあります。

ORFまで残りわずかです。各班、やることがたくさんあり忙しいですが、納得のいく発表ができるように、頑張っていきましょう!来週のそれぞれの班の発表、そしてSFC生としていくのは初めてのORFを今からすごく楽しみにしています!


今回のブログは、なぎさとゆりこが担当します。

 

ORFまで後1ヶ月!写真サイクルと音スケッチの分析が本格化してきました!

 

 

音スケッチ

今回上がった論点は二つ。1つは、記号論に関すること、そしてもう一つは自然音と音楽の関係性についてです。

○記号論

記号論とは、記号意味の関係性のことである。記号は有限だけど、意味は有限でない。

 

なぎさ:本当に記号が有限なのか疑問が湧きました。たとえば、交わりを表現する際にも縦横の交わり、斜めの交わり、更に細かく言えば角度は360度あるのでそれを一つずつ分けることが可能です。また、同じ意味でも人、またケースによって表現方法は異なるのではないのかと思いました。

 

ゆりこ:記号には絵や言葉がある。確かに絵はどちらかというと有限というよりは無限だと私も思う。ただ言葉はどちらかというと有限に近いかなという気がする。というのも辞書が存在するからかなと、、、。新しいオノマトペとかを自分で生み出していくことを踏まえると無限になるから記号論における記号が有限か無限かっていうのは難しい問題かもしれない。今回の音スケッチにおいては基本的にみんな似たような記号を描いていることが多かった気もするからそういう意味では今回は記号は有限だと思う。

 

 

○自然音と音楽の関係性

音楽には、pitch(高低)volume(音量)velocity(強弱)duration(長さ)・articulation(節目)ex.スラー、スタッカート、レガート、Interval(間隔、音程)といったものがある。しかし、唇を震わせるなど身体を使って出す自然音は音楽の世界だけでは語りきれない音を出すことがある。よって、自然音を音楽で分類するのは難しい。

 

なぎさ:音楽は「人にとって心地の良い音」や「違和感のない音」など、聞きやすい音である。一方、私達が身体を使って出す音は必ずしも聞きやすい音ではなく、「不愉快な音」や「違和感のある音」、また「予想外の音」が生じるケースもある。確かにそのような音を音楽で分類するのは難しく、自然音という新たな音の分類が必要であると感じました。

 

ゆりこ:歌は音楽だけど、自分の身体を使って音をだすよね。この場合って歌は音楽っていう分類なのか、自分の身体を使っているから自然音という分類なのか気になった。


 

 

写真サイクル ~キーワード変遷~

9つのタイプ

継続/対局概念(ex.光と影)/統合/表現スリップ(ex.威圧感、威圧的)(類似を含む)/具体化/新規獲得/分解・抽出/抽象/スキーマ(連想)

 

今回議論が行われたのは、「分解と統合」「組み合わせ、類似、スキーマの違い」についてです。

 

○分解と統合

1つの要素を綺麗に分解、いくつかの要素を綺麗に統合することは難しい。

例えば、自分の世界というキーワードは「自分」と「世界」とに分類することが出来るが、「自分」のみが残り「世界」がなくなるケースがある。そこで、分解を全体から部分へ、統合を部分から全体へもしくは組み合わせという風に分類にする。

 


なぎさ:分解と統合という言葉は一見しっくりきますが、このように言われると確かに分類しきれないと感じました。少し言葉の表現を変えることが重要であることを身を以って実感しました。しっくりいかないと感じるときには、「本当にこの表現が合っているか」を考え直すことが重要なのだと思いました。

 

ゆりこ:私も分解と統合は少しへんだなと感じた。自分のキーワードの変遷をみていったとき、何回か、1つのキーワードから何個かは消えるけどその中でも重きを置いているようなキーワードは残ったりしていたから、その時どこに分類しようって考えさせられた。でも、部分から全体へ、全体から部分へっていう言い方に変えるだけで抽象度がでて分類しやすくなるので言葉を少し変えることの重要性に気づいた。

 

 

○組み合わせ、類似、スキーマの違い

 組み合わせは団子と自転車からと本人にしか分からない連想(突拍子のないものも許す)、スキーマは傘とレインコートから雨が連想出来るといった世間一般の連想、類似はイコールではないが似ているもののことである

 

なぎさ:本人にしか分からない連想と、世間一般の連想の境界が分かりにくいと感じました。例えば、日吉駅から練習終わりを連想するのは自分のみならず、慶応の体育会生であれば誰でも連想できることなのでこれを世間一般と読んでよいのか否かが非常に難しいと感じました。

 

ゆりこ:なぎさの連想する日吉駅から練習終わりっていうのは世間一般ではない気がするかな。慶応の体育会って結構限られた人だと思う、、。

スキーマは典型的連想といっていたけど、傘もレインコートも知らない人ってほぼいないと思うからこそスキーマになりうるというか、、。連想されるもの自体を知らないとスキーマにはならないのかなとも思ったりした。だから練習終わりっていうのはなんとなく予想がついても、日吉駅を知らない人は多くいると思うからやっぱり思考の展開なのかなっていう気がした!

 

 

写真サイクル、音スケッチ共にまだまだ考えられることがたくさんありそうです。たくさん議論をして、ORFに望めたらなと思います!


今回のブログは、えぐちとあかりが担当します。


23日の研究会では、「音スケッチ」に取り組みました。



大川さんの卒業プロジェクトである「Sound Listening Project」がきっかけで、春学期に研究会でも実施したようです。「Sound Listening Project」は、環境音(駅構内)をスケッチ記述し、その記述から音への意識をコーディングするものです。



【音スケッチの実践】


新規生4人は研究会冒頭、「まずはやってみる!」ということで、別室に移り、音スケッチの実践をしました。

身体を使ってそれはそれは様々な音を出し、真剣にスケッチします。

やり方としては、


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①準備

自分を模した小さい○のまわりに自分の周辺の環境を模した大きめの○を描き、

②-1音を出す

例えば私は、「唇を震わす音×ペットボトルの中の水を振る音」や「アウアウア〜という声×ドタバタと地面を裸足で歩き回る音」を表現しようと尽力しました。改めて文字にしてみると異様なかんじがしますが、いたって真面目です。

②-2聴く

自分の周囲でどのような音が展開されたのかを感じる

③スケッチする

感じたことを○の周囲にスケッチする


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という順番です。



えぐち)

はじめは、音のスケッチなんてどうやるんだろう?と思っていました。しかし、「描こう」という心持ちで望むと、ある音を聴いた時に何かしらの絵が連想され、手はそれを描こうとしてくれました。身体で感じたことを表わそうと試みることがキッカケとなり、音に形が与えられたような感覚です。

例えば、ドン!と床を踏み鳴らす音は、逆三角のような絵。オバケが出てきそうな口笛の音は、ヒュルルとした細い線。手を叩く音は、丸さはあるもののが尖ったような絵。大きな音は大きな絵、小さな音は小さな絵。という具合に、白紙に円がふたつ描かれたスケッチブックに音がスケッチされていきました。

それと同時に、ドン!と鳴り響く系の音はこの絵で、揺れる音はこの絵で表わすな、というように、私の描く音の語彙や文法は以外と単純で少なくて、何百もあるものではないな、ということも感じました。



あかり)たしかに、特にその音を聞いて、鳴っている物体を誰もが想像出来るわかりやすい音は、他者の記述と比べても書かれている内容が似ていることがありました。音を聞いてスケッチにするという経験はおそらくほとんどの人が初めてなのに、実際にやってみたらできるっていうこともすごいなと私は思いました。音を聞いて私たちは風景やものを想像しているということですよね。これを考えていた時にふと、作曲家はこれの逆をしているんだなと思いました。見た風景や体験した経験を音に起こしているわけです。リアルな現実とイメージを結びつけて考える練習を繰り返したらいつかその逆もできるようになりそうだなって考えたりもしました。




【音スケッチの単語・文法】



次に、音スケッチには語彙(スケッチの形や線の種類)と文法(語彙と語彙の関係性)があるということで、過去の実際のスケッチから、語彙/文法だと考えるものを各自抜き出してhexに記述していきます。

大川さんの研究を元に考えられた音の特徴は、9つあり、それらは、「写真日記」でいう「事実記述」「解釈記述」「経験記述」にあたります。



音の分類


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<事実記述>

高低(pitch)

強弱(intensity)

なり始め・なり終わり(velocity)

継続(duration)

アーティキュレーション(スタッカートみたいなやつ)

インターバル


<解釈記述>

リズム

カタチ


<経験記述>

居心地:そこにいたいと思わせる全体の音

想像:ある音を聞いて膨らませた想像の音

時間の流れ


※現在は一部変更されています。

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えぐち)

やることを飲み込みきれていないまま、ぬまっちさんに手取り足取り教えてもらいながらとりあえずやってみたところ、生スケッチの説明→語彙の順で抜き出すのが困難でした。生スケッチを説明しようとすると、抜き出す範囲の判断が難しく、どうしてもこの語彙のこんな特徴がこういう音を表していて・・・というふうになってしました。つまり、「どんな音の特徴を表しているのか」という生データの説明ではなく、「この絵が何を表しているのか」という語彙の説明をしてしまっていました。あと、同じ部分に複数の意味がもたせてあったりするもの、記述の困難さを高めていたり。



あかり)なるほどね。音の記述ではなくて記述から音を想像していたんですね。



えぐち)そうかも。具体例としては、丸が連続して描かれているスケッチのどこからどこまでを、どのような意図で切り取るのか、というような問題を解決できず、抜きだすのに時間がかかってしまいました。



あかり)たしかにそれは難しいなと私も思いました。自分の中でその音をどう捉えていたのか、なんで続けて書いたのか?それとも続けて書いてあるように見えてこれで一つのことが言いたかったのか?そこはよく考えてから判断するようにしていた。自分で感じたことを視覚的に表現して、これほどまでに向き合うことが今までなかったので不思議な体験をしているよね。



えぐち)そうですね。今後は語彙と文法にしぼって分類を進めていく方針になったため、スピードアップして抜き出していけるようにがんばります。




【音スケッチの分類】



今後は、「スケッチの形や線の種類(語彙)と、そのつながりかた(文法)を抜き出すhex」を整理していくことになりそうです。形とか線の種類といった、明確に目に見える特徴をベースにスケッチの中から切り出していきます。

それらを整理して、ORFでの発表に向けて準備していきます。そこからどんなことが言えるのか、楽しみです!


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