九条の会すずか第14回総会と記念講演第37回学習会 映画「This is a オスプレイ」を見て、沖縄を考える

2018年04月24日

第14回総会報告

九条の会すずか第14回総会
2018年4月22日(日)13:30〜 ジェフリーすずか3Fホール

記念講演:森 英樹さん(名古屋大学名誉教授)
  安倍9条改憲にたちむかう
〜戦争しないために私たちができること〜


 施行70周年の憲法記念日の首相の改憲宣言から1年、自民党改憲案のずさんさは今も変わらない。自衛隊を違憲だとする憲法学者がたくさんいて気の毒、というのが一国の憲法を変えるための根拠、立法事実といえるのか。重要な論点を明らかにせず、得意のウソとごまかしで姑息にやってのけようとするアベ政権の改憲には断じてNO!を突きつけよう。
 首相の答弁に合わせて事実のほうを隠す、書き換えるという、この政府の恐るべき「結論ありきの政治」は民主主義と国民の知る権利を踏みにじるもの。「裁量労働制」は、議論の中でデータねつ造が明らかになって取り下げられたものの、森友文書、加計問題のすべてが明らかになっていたら、選挙結果ははたしてこのようになっていただろうか?またイラク派兵の日報が隠されていなかったら、2015年の安保法制の強行採決はできなかったはず。アベ政権がこの間国民と国会を欺き続けて、次々戦争準備法ともいうべき法案を強行して日本を戦争できる国にしてきたことは、ヒトラーも顔負けだ。
 イラク派兵の是非については諸外国では検証され、米国でも誤った情報分析によるものだったと結論付けられたのにもかかわらず、この国ではその検証が十分行われず、うやむやにされてきた。帰国した自衛隊員のうち29名もが自殺しているというのにである。過去の自衛隊の日報を明らかにすることが、今後の国会での議論を大きく変えるはずだ。 
 安倍改憲NO!の3千万署名に取り組む今、そんな私たちの思いに裏打ちすべく、しっかりした現状分析と、説得力のある論点を学ぶために、森英樹先生をお迎えした。先生にお話しいただくのは2005年の設立総会以来3度目。「戦争しないために私たちができること」を考えるこの機会を十分生かしたい。

 77名の参加者の待つ鈴鹿へ、腰痛をおしてお越しくださった森先生でしたが、ひとたび口を開けばもう、エンジン全開、お得意のダジャレも連発、それでいてピシッと要点をついたわかりやすいお話に、会場は笑い声いっぱいながらも、しきりに納得のうなづきが広がりました。内容要旨です。
(1)3月25日自民党大会で改憲案を決定するーはずだったが
 予算通過直後から噴出した公文書問題で、国民の信用ゼロ、2007年の「消えた年金記録」での第1次安倍内閣退陣の再来を思わせる事態に。自民党大会では、予定の改憲案確定できず、「たたき台素案」を「拍手で確認」という体たらく。
(2)安倍9条改憲に至る道のり
 そもそも1955年に改憲政党として結党した自民党だが、2005年小泉政権下、新憲法草案を出し、翌2006年第1次安倍内閣発足で改憲手続法に言及し2007年制定に至る。同年、憲法60周年の首相談話で「戦後レジームの脱却」と「改憲」を語る。これは憲法のみならず、戦後国際秩序からの脱却も含意するため、米国、国連、EUなどからも警戒される。今もナチス時代を政府も率先して反省するドイツが、国際社会の信用を得ているのと大違い。2004年、改憲賛成 65%の世論調査を受け発足した「9条の会」の力で2008年には賛成42.5%に。以後どんどんよくなっている。
 2012年、第2次安倍内閣で、改憲動向が再スタート。2013年憲法96条「改正要件」の緩和を打ち出すが、弁護士会・憲法学者の相次ぐ批判と反対世論にあい、頓挫。こうして2度我々が勝利している。
 「改憲」失敗した安倍政権は「壊憲」に「転進」。専守防衛を合憲としてきた内閣法制局長官をすげ替えて「集団的自衛権」「安保法制」「共謀罪」法の制定を強行。しかし憲法9条は活きて安倍路線に立ちはだかり、再度「改憲」へ。しかし「憲法審査会」は進捗ないまま。
(3)2017年5月以降の安倍首相主導による今日的「柔軟」改憲計画
 首相には憲法尊重義務(99条)があり、改憲発議権はない。しかし焦った首相は憲法施行70周年記念日に祝意でなく改憲計画を突如表明。これこそ憲法違反。9条1、2項を残し自衛隊を明記、2020年施行と。党改憲推進本部で議論するも、具体的な改憲案を打ち出せず、多くの報道測は2018年内の改憲発議は遠のいたとしている。安倍政権の終焉も予測される今、落ち着いて改憲動向を精査できそうだ。

 そして、とりわけ9条の会として看過できない最近の情報で提示された問題は次の通り。
)槐度予算で過去最高となった軍事費は、先制攻撃型のミサイルなどの購入に。改憲もせずに専守防衛に違反する「壊憲」が進む。
憲法上認められない「戦闘」があったとの記述があり隠蔽された南スーダン・イラク出兵の日報。軍を国会(国民)がコントロールするという文民統制が壊れている。
4.16の民進議員への自衛官の「国民の敵」との罵詈、2.26事件を彷彿とさせる。
 また、質問などに答えて補足されたところに「へえ」「なるほど」がいくつもありました。
〇憶々膓莢鮠辰里燭瓩硫憲については、そもそも議員定数増で解決する。国費の歳費無駄遣いというなら、文書交通費など削ればよい話。(なるほど)
∈2鵑亮民党改憲案たたき台で、自衛隊を従来の「必要最小限度の実力組織」から「必要な自衛の措置」としたことは重大な転換。前者であれば兵器を一つ一つ必要最小限度であるかどうか点検が必要で、規制の限度が確定できた。後者はもう何も批判できない。
Y巴很簑蠅砲弔い董▲肇薀鵐彗臈領に頼むというが、米国も拉致被害者を抱えている。まずは自国の問題が優先されよう。日朝国交の立ち遅れが大きな問題、二重の意味で取り残されている。
て酲鳴鮮の対立の背景には日本の戦争犯罪というべき責任がある。関東軍が制圧した北と朝鮮軍が抑えた南が、後にそれぞれロシアと米国に降伏した、38度線を引いたのは日本である。(へええ!)休戦協定を終戦に至らしめるには「戦いの解決に戦争を使わない」しかない。これこそ憲法9条、日本が大いに役立つチャンスのはずが「圧力を強化せよ」の安倍外交では大失敗。(そうだそうだ!)
ゲ憲の動きは、油断できない。天皇の代替わりで沸き起こるナショナリズムを利用して改憲に突き進むこともありうる。(えーっ!)
3000万署名達成が大きなパワーとなる。が4月20日現在755万筆。安保法の200万署名は最終1670万筆だった。少なすぎる。集約が6月20日まで延期されたが、注目されているだけに大きな数になれば大々的に報道されよう。失敗してもまた同じこと。しかし、署名には数の問題以上に対話による声の拡散という点が重要。(そうだそうだ!)
Д瓮妊アの問題では、世論をどのように構築しようとしているか注意が必要。ネットのニュースはフェイクといわないまでも産経・読売が支配する。若者がそっくり保守化しているゆえんだ。TV,新聞だけでなく、広く市民独自のネットワークを持たねばならない。

そして多くの感想をありがとうございました。紹介します。
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,世話になりました。これまでの流れ、現状についてわかりやすくお話いただき大変勉強になりました。(女性・50代)

▲罅璽皀△い辰僂い里話でとてもよく理解できました。

わかりやすい話に加え、ユーモアもあり、1時間半しっかり聞けました。ありがとうございました。(女性・60代)

ぐ打椶気鵑侶法に対する姿勢がよくわかりました。9条の会に対する課題も出されて,何かしないと、と思いました。やはり3000万署名をやり切らないといけないかなあ、シンドイけどなあ。(女性・70代)

ダ萓犬里話はよく分かりました。遅れている署名を広げたいと強く思いました。(男性・70以上)

今までの問題の流れとポイントの解説,とても分かりやすい説明でした。ありがとうございました。(男性・70以上)

Г箸討眈綣蠅箆辰景をされて、知識のないものにとって多少なりとも理解させていただくことができました。日本の将来をますます憂う気持ちが大になりました。(女性・60代)

┐箸討睚かりやすい先生の記念講演ありがとうございました。(男性・50代)

森先生の話で、アベの改憲への執念の深さとその本質がよくわかりました。この人物は一日も早く政治の舞台から退場せねばならない、と改めて強く感じました。またこのアベの暴走を許さない、または思い通りにさせない力も強く働いていること、今がその正念場であることも教えていただきました。(男性・60代)

ずーっと、ずーっと戦争しない国であってほしい。今戦場になっている国の悲惨な状況がもっと報道されれば、と思ったりします。もし日本が昔あった幻の国になったとしても戦争はいらない!(女性・70以上)

38度線の件、初耳です。韓国・朝鮮の反日感情の根深さが分かりました。また拉致問題については、日本が一番厳しく朝鮮いじめをしていて、拉致被害者だけ返せ、では相手から見たら話にならないと感じているだろう。解決が長引いているのは残念。(男性・70以上)

憲法改定の流れについて、メディアからは読み取れない大きな流れを、理解しやすい形で話してくださり、市民としての立ち位置、考え方についてよくまとめて理解できた気がする。
(男性・70以上)

日本国憲法が今抱えている難しい諸問題を分かりやすく明確にしていただいたと思います。憲法が我々自身の中にどのように具現化できるのか、日常生活に埋没していて大変だと感じるが、一つ人地の資料から何かを感じ取ることができたと思います。(男性・70代)

レジュメに沿ってすべてわかりやすく話していただき、良かったです。特にこれまでの自民党政権が9条を粗末に扱ってきたことが諸外国からの信用を失うことになったと思うし、朝鮮の戦後に起こったような問題に対しても、まったく責任を取っていないことを話していただき、少し胸のつかえがおりた気がしました。(男性・70以上)

以前「池上彰の真相報道」では、リベラルな印象で報道されているが、独裁国家、中国・北朝鮮・ロシアなどを解説していました。意図的ではないと思いますが、悪意を抱くような表現に何か違和感を感じました。どこまで真実なのか、虚偽なのか、庶民には不明です。しかしこの報道を真実と受け止める人は多いと思います。(女性・60代)

亜崟鏝絅譽検璽燹廚覆匹里話を聞いているとほんとに戦後史(歴史そのものとしての)を丹念に学び、知り、語れる力を私たち自身が持たないと、と思います。その「学習運動」を9条の会で、大きく展開できないかと思いますがいかがでしょう?9条2項も「必要な自衛の措置」を取ることも妨げない。これは何としても通すため。一方で海外攻撃型に改造し田自衛隊の配備を進め、一方で天皇代替わりと合わせて改憲を突破しようなんて、許せない。南北朝鮮を分ける38度線を作ったのは日本だなんて知りませんでした、やはり歴史に学ぶこと(知ること)は大事ですね。(男性・60代)

運浩萓犬里話は以前名古屋市公会堂で開催されていた憲法集会「市民のつどい」で何度かお聞きしました。毎回ダジャレなど(失礼!)もふんだんに入れてユーモアたっぷり、楽しくお話が伺えました。強も最新の憲法改正問題をとても分かりやすくお話していただき、理解が深まったと思います。今日のお話の中で特に米朝関係で、日本が「平和憲法」を持ちながら何ら存在感を示せなかったという点は、私も「その通り!」と膝を打ちました。平和憲法を否定する人物が首相をしている不幸を思いました。(男性・70以上)

押崟鏝絅譽検璽爐らの脱却」を成し遂げるために「憲法改正」が不可欠、というアベ首相が焦って改憲構想を発表という事態は、そもそも首相が改憲を主張すること自体が憲法(99条)違反の「原点的大問題」とする森先生のことばは重い。無知で無思慮で、おまけに嘘つき、という3点セットの違憲首相は、一刻も早く「首だ!」と宣告したい。(女性・60代)
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 総会にも多くの会員の参加をもって開催でき、とりわけ3000万署名への取り組みへの意見があり、署名用紙を持ち帰る方が何人かありました。もうひと頑張り、よろしくお願いします。

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suzuka_9jyou at 18:33│Comments(0)

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