2009年11月

2009年11月27日

破綻しかねない崖っぷち

 マーケットで景気を判断するわけではありませんが、依然として日本経済の先行きはきわめて不透明です。私の地元でもそうですが、日本の各地で会社は厳しい経営を強いられ倒産にまで追い込まれているケースも後を絶ちません。

 そんな中、国の財政赤字の問題はますます深刻になりつつあります。今のままいけば、長期金利の動向しだいでは税収が借金の利払いを下回るという信じられないような事態もそれほど遠くない将来に起こりうる状況です。万一そのような事態となれば、そのツケはとてつもなく深刻な状況で我々の未来を襲うこととなります。それだけは何とかして避けねばならない。

 しかし実際のところ現在の状況は極めて厳しい。経済の先行きがある程度楽観できるようなものであったり、あるいは経済の基礎的な環境がしっかりしていれば、将来的に税収増に転じて財政のバランスを改善できるという希望も持つことが出来ます。しかし、今の状況はそれには程遠い。

 税収を確保しようにもこの経済状況、ファンダメンタルズであれば、税率を上げても税収は減ってしまうことが予想されます。税率を上げることが消費などの下押し要因となる以上、経済や市場のモメンタムがかなりこちらに向いていない限りそんなあべこべの結果となってしまう可能性が極めて高いのです。

 したがって今の政治に何よりも求められるのは、経済の成長力を明確に築いていけるような施策、ビジョンを提示することに他なりません。

 確かに今の状況は厳しい。しかし今後5年、10年でさらに厳しい状況に追い込まれる可能性が高いことを考えれば、ここ数年で厳しくともきちんとした形での構造改革を進めていくことが必要だと私は考えています。

 今の状況では政治が与党においても野党においても、目先の調整の議論が中心でそうした方向性を明確に打ち出せていません。揚げ足を取られることを覚悟した上できちんとそうした方向性の打ち出しを出来る政治をどう築いていけるか。どうやって危機感を一人でも多くの方と共有し、方向性を提示できるか。これから数年間の最大の政治テーマのひとつなのではないかと感じられてなりません。ぜひとも一人でも多くの方々と議論してまいりたいと思っています。

suzuki_keisuke at 23:30コメント(3)トラックバック(0) 

2009年11月22日

日米関係:同盟といえども「生もの」である

 案の定というかやはりというか、日米関係が揺らいでいます。もちろん表面的には問題がないように双方が見せようとしています。しかし、外交関係で、しかも同盟関係で表面的にもほころびが見えてしまえば、それはもはや終りなのであって、実質的にはかなり冷ややかな関係になってしまっていると判断せざるをえません。

 両国が自分の国益から判断して、その上に信頼関係があって初めて同盟は機能します。しっかりとメンテナンスする努力がなければ、同盟関係はただの紙切れにすぎなくなってしまう。まさに同盟は「生もの」なのであります。

 これから数年間の日本側の政策判断によっては、とてつもなく高い代償を我々は払わされることになりかねません。

 いま最も話題となっているのは沖縄の問題。そもそも真の同盟関係とは「両国の安全保障」のためのものにほかなりません。経済や環境は同盟の中心ではない。国の、国民の命にかかわる関係だから重いものなのです。

 基地を抱える地域の住民の方の負担と犠牲の恩恵を我々は受けているのだということは忘れてはなりません。しかし、その一方で在日米軍にいてほしいのかほしくないのかという判断を我々は主体的にせねばなりません。

 中国、北朝鮮という軍備拡張真っ最中の国が飛行機でわずか一時間のところにあり、しかもどちらの国も軍拡の目的、「自分を侵略する国も見当たらないのに何のために軍備をそこまで増強するのか」、が全く不透明な状況が続いています。世界中見渡してもこんなに危ない環境に置かれている国は日本くらいのものです。

 そんな状況下で我々の日々の暮らしを守り、安全を確保するためには、自ら軍備を増強するか、あるいは価値観を共有する同盟国にある程度頼るか、どちらかの選択肢しかないのが現実です。

 核武装も含めて、あるいはしっかりとした攻撃能力を有するような軍備を自前で持つ。さまざまな観点から合理的に判断して私はおそらくこの選択は当分の間は難しいだろうと思います。

 とすればアメリカとの同盟を明確に日本の安全保障政策の中に位置づけねばなりません。自らを自らの手で守る「能力」は現実問題として手に入れられないにしても、そのことは必ずしも自らを自らの手で守る「意思」を放棄するということではありません。そのことを我々は決して忘れるべきではない。

 特に911テロ後のトランスフォーメーションの流れ、今少し前に比べれば弱まっているとはいえ、これまでのように戦争リスクの高そうな場所に米軍の配備をするというやり方から、いつだれが起こすかわからないテロなどの非伝統的な脅威に備え、機動性を高めてなるべくアメリカ本土から近いところに軍を置いておくという考え方にアメリカが変わってきている中です。

 決して「敗戦国日本がその代償にアメリカ軍の基地を置かされている」「日本がアメリカ軍を置かせてやっている」のではない。むしろ日本の安全保障上必要な兵力を日本の国益にかなう形で置いてもらっているという側面もあるのだということをやはり我々は認識せねばならないのではないでしょうか。

 そして、それがなぜ沖縄なのか?それは決して歴史的経緯などではなく、台湾海峡に代表されるように海兵隊部隊などがもっとも効果的に戦場に投入できる場所として地政学的に沖縄でなくてはならないからであるはずです。そこをきちんと伝えることも重要です。

 命をかけて他の国を守る。それは同盟国といっても当然のことではありません。相手が守ってやろうじゃないか、一緒に戦ってやろうじゃないかと思えるような信頼関係を構築することこそが政治の使命なのではないでしょうか。表で駆け引きをすることが本当に日米関係にとって、日本にとってプラスなのか。現実的な判断が必要です。

 表だって駆け引きをした政権は同盟国であろうと相当の不信感を抱かれ、そのマイナスはあらゆる面に及びます。数年前のワシントンでこんな話がありました。「大統領が嫌いなのは金正日、サダム・フセイン、ビンラディン、そして、当時の韓国と台湾のリーダーだ」。その愚は避けねばなりません。

 どうやって国と国民の命を守るか。国、政治の原点に立ち返ってこの沖縄問題は考えていかねばならないのではないでしょうか。しかも政府対政府の約束としてお互いがギリギリの譲歩を重ねながら積み重ねてきた経緯は、日米両国の信頼関係という意味では非常に重いものです。

 日本のために働くのがその時々の政府であって、その時々の政権の主張をごり押しして日本の未来を損なうことだけは政治はやってはならないのではないか、そんなことを強く感じます。

suzuki_keisuke at 17:13コメント(4)トラックバック(0) 

2009年11月18日

事業仕分けについて

 めっきり寒くなってきました。いかがお過ごしでしょうか?

 さて、ここのところマスコミの注目を集めている国の事業仕分け。コメントいただいた方もそうですが、世間でも賛否様々な意見があるようです。

 しかし今の財政事情を考えれば、そして、どの予算も「正当性」があって執行されていることを考えればやや荒っぽいにしてもこのような過程はやはり必要なのだろうと思います。そして、その結果も予算編成に反映されなければ来年以降その効力を失ってしまいます。特に際限なく赤字が増える観もある今の政権運営の中では、わが国の今後を考えれば必要なプロセスと考えざるを得ません。

 しかし、同時に、国の予算には短期的な費用対効果で定量的には量れないものも存在しています。「効率性」の観点からいわば職人として仕分け人が切り込む事業仕分けの場にそもそもふさわしくないものについては、その対象からはずすといったこともまた必要です。そこにこそ政治判断がなければならない。

 さらに、仕分けについても、自民党で昨年取り組んだ際は、事前にそれぞれの事業について何日もかけたヒアリングを徹底して行なっていました。仕分け人にその政策が行なわれる背景に関するマクロ、ミクロからの理解が無ければ、そもそも議論にもならない。

 おそらくこうしたことを満たして行なわれる事業仕分けであれば、今の日本の厳しい財政運営の中ではかなり有効な手段となるのではないか。私はそう感じています。

 少なくとも、きちんと今の作業チームにも結果を出してもらわねば、わが国の今後を考えれば全くの窮地に追い込まれてしまうわけであって、党派を超えて、しっかりとした結果を出すように願っているところです。

 40兆円を割り込む税収、その一方で90兆円台半ばの予算。これは正常な状況ではありません。人口も減少し、貯蓄率もマイナスとなろうかという時代、マクロで考えれば、日本の財政は極めてきわどい綱渡りを強いられていることを、我々政治家は常に肝に銘じていかねばなりません。そしてその状況下でどのような「痛み」をお願いせねばならないのか。そんな真摯な議論が与野党間で行なわれるような政治をしっかりと若い世代から築いていきたいと思います。

suzuki_keisuke at 18:14コメント(4)トラックバック(0) 

2009年11月12日

新世代保守を確立する会

 昨日は河野太郎さん、山本一太さん、柴山さん他若手・中堅議員で立ち上げた新世代保守を確立する会に出席するため、久々に自民党本部へ。地元でも、あるいは日本全国あちこちで、「民主党政権もいろいろあるが自民党はまだまだ立ち直れるようには見えない」との声をいただく身としては、こうした場で今後の日本の政治が目指すべきビジョンについてしっかりと議論していきたいと思います。

 「保守」という言葉は非常に便利な言葉で、おそらく自民党の議員や関係者で自分が「保守」ではないと思っている人間はほとんどいないと思われます。その一方で「保守」というのはそれくらい曖昧な、解釈可能な言葉だということでもあり、明確なビジョンという意味では、ある程度共有できる理念を同志の間では突き詰めることが重要です。そしてそれを選挙や様々なコミュニケーションの機会を通じて少しでも多くの国民の皆様と共有していくというのが、わが国のこれからには重要であるような気がします。

 この会は、何でも英語名ではNew breed conservative(NBC)と、どこかで聞いたことのある略称で、大量破壊兵器ではないにしてもしっかりとした刺激ある問題提起をしていくことが出来ればと私自身考えています。

 やはり世界の中での責任あるプレーヤーとしての日本ということ、そして、その大前提として、構造改革を通じて潜在成長力を上げていく、それこそが10年、20年後を見据えれば政治がとるべき選択しだろうと私は考えています。もちろん対外的には現実主義に基づいた国益を意識した戦略的外交は不可欠です。

 残念ながら今の政治の中では、自民党も民主党も、本当の意味での自由主義からは程遠い大きな政府、社民主義的な方向に振れてしまっているような気がします。そんな中、どうにかして競争に基づいたオープンな政策機軸、自由主義を将来の国益のためにきちんと提唱していきたいと思います。

 さて、河野太郎さんといえば、今朝の新聞やテレビでも話題となっていた事業仕分けです。私も河野さんを座長とする「無駄撲滅PT」で過去二年、今の行政刷新会議と同じ構想日本の協力で全く同じような取り組みをマスコミオープンで進めてきました。その経験から一言。

 今の民主党の取り組みはしっかりと結果を出して欲しいと思います。そのためには今回の仕分けの結果が予算編成にほぼ100%反映されねば意義は半減してしまいます。理屈から言えばすべての事業にそれなりの正当性がある現実の中で財政の破綻をさせないための政治決断というのは、ある意味非情なものにならざるを得ない。それだけの覚悟を持って民主党には取り組んで欲しいと思います。背後にいる政治家に遠慮して、、、といったことにならないように祈ります。

 さらにたとえばレセプトオンライン導入の予算の先送りなどについていえば、ムダの削減という名目で結果的にその政策自体の先送りのために予算から止めて先送りの理由を作って業界団体の意向を事実上バックアップするような(医師会はレセプト電子化反対)「ウラ」があるといった事情が無いか、まさか無いとは思いますが、そうした点、いわゆるこれまでの族議員的な手法がとられていないかについても我々は厳しく見ていく必要があると思います。

 何はさておき、こうしてオープン形で作業を進めることはそれだけでもプラスの効果は大きいので、今後に期待したいと思います。


*最後にコメントをいただいている皆様、いつも有難うございます。いつも目を通させていただいて参考にさせていただいています。非公開で意見を出したいという場合にはメール(office@suzukikeisuke.jp)あてにいただければ幸いです。なお、一部に他の方のネームを使われている方がおられるようです。混乱を避けるためにも、他の方が使われているネームは使用されないようお願いいたします。ご協力をお願いいたします。

suzuki_keisuke at 15:06コメント(14)トラックバック(0) 

2009年11月07日

治安という大きなテーマ

 スポーツの秋、文化の秋ということで、地域の行事に参加することが多い今日この頃です。そんな中で感じるのは、最近やたらと起こっている犯罪、それを防げるような顔の見える地域コミュニティーということの大事さ。

 なんといっても毎日の暮らしも、日々の安全や将来への安心があってはじめて成り立つものです。政治の根本もそこにあると思いますが、それに加えて変な人がいればすぐに見つかる、というよりは変なことをする人が入り込みにくいような地域づくりが今非常に強く求められているような気がします。

 地域を回る中で、神奈川7区という私が活動している選挙区でも、昔ながらの地域では日中玄関の鍵をあまりかけていないお宅が結構あることにびっくりします。でも私が子供のころを振り返っても、わずか四半世紀前、都会といわれる地域でもたしかにそうでした。

 犯罪の予防、確かに鍵をかける、セコム、いろいろなやり方はありますが、犯罪者を自分から数メートルのところで予防するのは、まさに「最後の砦」でなくてはなりません。犯罪者を生まない、犯罪者を入り込ませない、そのためには、あるときには厳罰も必要ですし、普段からの町ぐるみの取り組みが大事なのではないでしょうか。

 昔ニューヨークの市長をしていたジュリアーニさんの「破れ窓理論」とその後の実績からも明らかなように、遠回りに思えることも効果が大きかったりします。

 治安の回復、犯罪の多い都市部の政治家としてはトップのテーマの一つです。いろいろな取り組みを地域の皆さんとも考えていきたいと思います。

 

suzuki_keisuke at 19:10コメント(8)トラックバック(0) 
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