2010年07月

2010年07月30日

今政治が向き合うべきこと

 今日から臨時国会がスタートするようです。鳩山政権から菅政権にかわって約二ヶ月たっているにもかかわらず事実上始めての国会論戦。確かに異常な事態であります。

 しかしそれ以上に異常なのは、今わが国が抱えている様々な問題に対しての緊迫感、危機感が感じられないことではないでしょうか?

 正直いって、民主党内の事情など国民にとってはどうでもいい。いまの政治で注目すべきはそんなことではないはずです。

 本来、政策的な旗印を掲げて「これを変える」「これを成し遂げる」という信念を政党同士がぶつけあってそれを有権者が判断する、それこそが民主主義の原点のはずです。そしてその信念に基づく政策を選ばれたリーダーは断行する。それが民主主義における政治家の責任であるはずです。

 今我々がおかれている状況を考えれば、決して政治家が何もしなくてもうまくいくような世の中ではありません。

 中国や北朝鮮の軍事的な要素を考えれば、日米同盟強化のために集団的自衛権の行使を可能にする等の決断が求められています。また東シナ海の制海権への中国の挑戦を考えれば対中政策もかなりの瀬戸際に来ているといわざるを得ない。

 今でこそ低位で推移している長期金利もいったん上昇を始めればわが国の財政はもう持たないことを考えれば、財政再建も待ったなしです。ムダ撲滅などという当たり前のことだけをやるのではなく、「将来の増税幅を最小限に抑えるために」速やかな最適な税制改正も急務です。

 経済についても、限られた資源をどう配分していくか、これからの国際競争の中でわが国がどうやって食っていくことが出来るか。世界からカネが集まるような経済をつくるためにも様々な規制緩和に加え、税制の改革等もやっていかねばならない。

 温暖化の問題も解決したわけでは全くない。今後の10年間で途上国も含めた温室効果ガス排出量の抑制を経済原則もビルトインした形の現実的な枠組みをつくることができなければ手遅れになりかねない。そのためにも原単位ベースの強制力がある枠組みを日本主導で創っていかねばならない。わが国の今後の経済成長にもそのことは寄与する上に、イノベーションのサイクルが回る仕組みを考えねば完全に世界経済も文明社会も破綻する。

 政治家は自分が見たいように都合よく解釈して現実を無視することがあってはならない。

 逃げず怯まずという姿勢を一人でも多くの人間が持てること、それ以外にこうした問題を解決することは出来ません。

 政局ではない、意味のある論戦を期待したいと思います。

suzuki_keisuke at 18:29トラックバック(0) 

2010年07月21日

策謀の海、東シナ海

 日中のガス田の協議が始まります。

 忘れてはならないことは、これは天然資源をめぐる交渉ではなく、本質的には海域をめぐる交渉であるということです。国会でも外務委員会で何回もこの問題を取り上げましたがスプラトリーの教訓からも明らかなように、中国が海洋戦略・軍事戦略上必要な海域を押えるための手段がこのガス田であり、「資源獲得」というのはフェイクである可能性が高いということを我々は忘れるべきではありません。

 分の悪いはずの海域で、先に一方的に開発をし、あくまで経済的な利権として自らの権利を既成事実化する。そこでさりげなく「中国の法の下に」という一文を日中の合意文書にもぐりこませたのは中国のしたたかなところであり、私が2008年6月19日付のブログで指摘したような懸念を全く持たず、それまでの再三の党の会議における指摘を無視して合意してしまった福田政権の罪は極めて重いといわざるを得ません。

 将来的にはこの条項をたてに、日本がこの海域における中国の主権を認めた、したがって日本は事実上境界問題についても中間線でなく大陸棚を事実上認めているのだという強弁をしてくる可能性は極めて高い。現に今年に入って「中国の法の下に」という合意文書を根拠に中国の外交部が白樺ガス田(春曉)の主権を日本が認めたと行ってきているという事実もあります。

 日本の国力が落ちて中国の優位が明確になるまではあいまいなまま既成事実を淡々と積み重ねていくという戦略を中国共産党がもっていると考えれば、様々な動きの辻褄があうということにそろそろ政治家も外務省も気がつかねば取り返しがつかないことになります。確か鄧小平氏の南巡講和だったか何かでもこうした戦略が語られていたはずです。

 問題の本質を把握することに全力を注ぎ、その上で的確な判断をする。外交における基本中の基本が残念ながらわが国にあっては特に対中国ではおろそかになっているといわざるを得ません。国会議員でないと出来ることは極めて限られてしまいますが、わが国の将来のために出来る限りの発信と働きかけを続けてまいります。

 

suzuki_keisuke at 11:57トラックバック(0) 

2010年07月12日

参議院選挙の結果に想う

 参議院選挙が終わりました。率直な印象は、それぞれの党に対して有権者の方が不安を提示したという思いです。これをきちんと受け止めねばならぬ。

 自民党に対しては、「これまでやってきたこと」(=過去)への不安、民主党に対しては「今やっていること」(=現在)への不信感・不安、みんなの党に対しては「これから何を実際にやるのか」(=未来)への不安。

 自民党についていえば、過去のしがらみをどう断ち切れるか、新しい時代の新しい政治に切り込める新しい自民党をどうやって創っていくことが出来るか、そんな正念場をこれから迎えるといっていいと思います。

 今回の結果をうけて、自民党が旧い自民党に回帰する事だけは断固として避けねばならない。大都市部でまったく勝てていない今回の結果を執行部が(勘違いせず)直視して自民党の体質をきちんと変えていく方向に舵を切っていただけるよう、神奈川からプレッシャーをかけ続けていかねばならないと思います。

 さて、今回の選挙で争点といわれた消費税。将来の財政破綻のリスクを考えれば税制の抜本改革は争点隠しをするような問題ではなく真正面から議論しなくてはならない問題です。そして有権者の多くもそのことは理解しています。選挙区であるいはそれ以外の土地で多くの方とひざを交えて話していても、有権者の方はそんなに刹那的で何も考えていないはずはないということを私は実感しています。問題を察知する直感には凄いものがある。そこを見下せば手痛いしっぺ返しを政治家は受けることになる。

 今回の民主党の結果は、「消費税の問題を提起したから有権者がそっぽを向いた」といったことではなく、菅総理が消費税をめぐってブレ続けたから、そして選挙戦後半にはいったん提起した消費税の問題を隠そうという姑息な事を行なったから、に他なりません。

 消費税を提起したことではなく、むしろ発言のブレや覚悟のなさが菅政権への不信感につながった、というのが今回の問題の本質なのではないでしょうか。

 今解決せねばならない問題から逃げずに、それを提起してベストな戦略を示し、それを断行し実現する、そうした政治が今こそ求められていると私は感じています。

※公職選挙法上の規定により、選挙等に関する「御礼」は差し控えさせていただいております。ご理解いただけますようお願いいたします。

 

suzuki_keisuke at 09:51トラックバック(0) 

2010年07月09日

ねじれはマイナスではない

 選挙戦も終盤になってきました。そんな中、政治情勢への懸念が一つの重石となって、日本株が海外市場に比べてもその回復の出遅れが顕著になっています。そんな中、このところだけは対外的にも明確に発信しておく必要があると思います。

 マニフェスト、安全保障、外交から財政にいたるまで、政策のブレが非常に大きい与党の安定多数よりも、きちんとしたチェック機能を働かせる事ができる野党がきちんと機能するねじれ国会のほうが、政策のボラティリティーは逆に低くなるということ。

 政策の予見可能性、妥当性は逆に高くなると思われます。日本の経済効率や将来展望を考えてもおそらくリスク要因は減りこそすれ増えはしない。

 参議院において野党が安定多数を取ることができなくても、政策決定の迅速性が損なわれるということにはならない可能性が高いと思われます。暴走を防ぎ、より国の為に正しい決定を下す国会を与野党が緊張感を持ってつくっていくこと、それがこれからの参議院が目指すべき方向性であるはずです。

suzuki_keisuke at 18:01トラックバック(0) 

2010年07月02日

政策。実現力。

 選挙ということもあってか、いろいろな政治家がいろいろな発言をしています。今のわが国が置かれている状況を考えれば、やるべきことは大体出尽くしているといっても過言ではありません。財政、経済、外交、安全保障、環境、どの分野においても。

 もちろん路線対立、つまりどちらが正しいか見方によって異なるというものも当然ありますが。

 このような状況にあってはむしろ問われるのは政策の中身よりも、反対を押し切ってでもそれをやりぬく覚悟に他なりません。覚悟なき政策は実現できるはずがないし、覚悟なき改革が少しでも実を結ぶことはない。

 そこをこそ我々は見ていかねばならないのではないでしょうか。

 たとえば、菅総理が「国の出先機関の廃止」と言っている。しかし、閣議決定の文書で書いてあるのは単なる「地方の焼け太り」。「廃止」という掛け声にもかかわらず、国家公務員と地方公務員の合計数の削減(純減)には一切触れられていない上に、数値目標に関する議論すら内部でも一切行われていないということです。さらにはテレビでも国家公務員の数の削減としか言わず、地方公務員と合わせた数の削減には一切言及していない。

 もしも支持母体である官公労や自治労といった公務員の組合を敵に回してでも本気で公務員削減を断行するというならむしろ応援したいくらいであります。しかし、残念ながら口ではともかく、行動、文書等ではまったくそんな姿勢は感じられません。税の論議にしても、安全保障、外交の論議にしても、さらには経済政策の論議にしても、このようにスローガンと中身が全く異なっていることが非常に多くみられています。

 個々の政治家、あるいは政党、政策の中身と同時に覚悟をきちんと見極めねばならない時期に来ていると私は思っています。もちろん自民党もこれまでそれを十分にできてきたわけではない以上、我々もそれを示していかねばならぬ。それなくして政治への信頼の回復などできようはずもない。

 選挙の目的はそもそも「選挙に勝って議席を得ること」ではなく「政策を掲げ信念を明確にして有権者に判断してもらうこと」に他なりません。数字で有権者の思いが明確に測れる一番いいチャンス、そのことを政治家は忘れるべきではないのではないでしょうか。

 さて、全く話は変わりますが、私の中高・ボート部・大蔵省のすぐ上の先輩である小林鷹之(こばやしたかゆき)さんが自民党の千葉二区支部長に先日決まりました。いろいろな機会に理想をぶつけ合った仲でもあり、こうした改革の同志が増えるのはうれしいことなのでここに書かせていただきました。。

suzuki_keisuke at 00:36トラックバック(0) 
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