2010年08月

2010年08月30日

盆踊りの季節も終わり・・・

 昨日で地域の盆踊りもほぼ終わりとなりました。そしてこれから秋に向けてお祭りが続いていきます。いよいよ八月も終わり、とはいってもまだまだ残暑という名の猛暑は続くようですが・・・

 毎年港北・都筑両区合わせて100箇所くらいの盆踊り会場にお邪魔しています。それぞれの地域の顔が見えてそれだけでも非常に興味深いものです。準備や片付けもとても大変な行事ですので、町会長さんや役員の方々の個性というものも垣間見ることが出来たりします。お茶を出していただいたりする方々にしてもそう。本当にこうしたみなさんの尽力には頭が下がる思いでいっぱいです。そうした地域ぐるみでのイベントは、やはり日常生活の中でともすれば忘れがちな地域コミュニティーとの繋がりを思い起こす場でもあるようです。

 かつてはお盆の時期にやることが多かったようですが、うちの地域ではお盆の時期には帰省したり旅行したりしていない方が多いということなのでしょう、むしろお盆の真っ最中ではなくその前に7月の後半から8月の上旬に行なうところが多いようです。そして他の近隣地域の盆踊りとの重複を避けるために、更にずらして8月の後半にもってくるところもあります。その時期ひとつとってもそれぞれの地域性や工夫があらわれています。

 さて、実はこの盆踊りは、町のいろいろな方々が集うイベント。我々政治家という立場からすれば老若男女多くの方にいろいろなお話を伺うチャンスでもあります。いろいろなところに顔を出そうとするとどうしても一箇所にいられる時間が限られてしまうのが悩ましいところですが、そうは言ってもそれなりに今年もいろいろな方にお話をうかがうことが出来ました。

 ちょうど参議院選挙直後から民主党の代表選挙の時期に差し掛かったこともあって政治への関心が高い時期ということもあったのだと思いますが、やはり景気の状況、為替や株などのマーケットの状況、あるいは北朝鮮の問題などもあって身近な問題として政治の今の状況への不満がかなり広まっているようです。

 特に民主党の代表選については、自民党時代ですら考えられなかったような判断ミスの続発により景気を大きく人的に低迷させてしまっている鳩山〜菅内閣の流れを変えるどころか、さらに30年前の自民党田中派全盛期を思わせるような権力闘争に明け暮れている様への苦言を多くの方が呈されています。

 いまや自民党では見られなくなってしまった旧い体質が逆に民主党の中では健在で、しかもそんな状況にもかかわらず、しがらみのない新たな候補者が立候補することも出来ないという状況に不安を覚えている方が非常に多いことを感じました。

 国のために、そしてとりわけまだ感じることが出来ない将来のリスクに備え国の方向性を明確に示して突き進むのが今求められるリーダーであるにもかかわらず、失政続きの現総理と30年前の政治の権化のような旧い実力者しか民主党の中に選択肢がないことに失望を覚えている方が地域でも非常に多い。

 今の危機的状況を考えれば自民党が過去の体質をきちんと変え、今の新しい状況に適応した政党に生まれ変わって、新たなリーダーのそして政策の、国の進むべき道の選択肢を国民の皆さまに示すことが今ほど必要とされている時期はないのだろうと思います。しかし残念ながら、自民党も変わりつつあるところもあるにせよまだまだ充分ではない、そして変わったことについてもメディアがあまり取り上げない中でなかなか伝えることが出来ていないのも事実です。引き続き出来る限りの発信を続けてまいりたいと思います。

 

 

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2010年08月26日

民主党代表選の不思議

 民主党の代表選が「なぜか」盛り上がっているようです。小沢前幹事長が出馬を表明したとのこと。

 しかし、これは今回に限らず数ヶ月前の代表選でも同じなのですが、民主党の代表選ではなぜか政策的な議論が表面に出てきません。この国をどうしたいのか、あるいはそのプロセスがどう違うのか、そうした国の将来に関する対立軸がないのが特徴です。政策的な対立が本当は党内にはあるはずにもかかわらず、代表選という一番の場面では鳴りを潜めてしまうというのは非常に不思議なことです。

 ここ最近の情勢1つとっても、例えば普天間の問題をはじめとする安全保障、日米・日韓の同盟関係や中国の軍事的台頭にどう向き合うかをはじめとする外交問題、経済政策、財政政策、金融政策、大きな政府か小さな政府かといった地方分権や規制緩和の問題、本来ならば喧々諤々の議論がなされていいテーマはかなりの数にのぼります。政治の不作為により様々な点で国益が失われている、それをどう打開するかの議論こそが本来ならば代表選の中心であり、立候補の理由でなければならないのではないでしょうか。

 小沢さんと菅さんの違い、菅さんと樽床さんの政策的スタンスの違い、判る方はおそらくいらっしゃらないでしょう。

 今言われている官主導か政治主導かなどというのは、ただの「フィーリング」であって「政策・国益」とは全く異なったものです。「政治主導」の鳩山政権と「官主導の」菅政権と事実上同じことをしていることを考えればクリアな差などあるはずがありません。言ってみれば「脱小沢」などという我々国民からすればどうでもいい民主党の内輪の論理と全く変わらないレベルの代表選テーマです。

 政局はあくまで政策を実現するためになくてはなりません。権力を握るためだけの政局は決して国のためにはならない。私はそう信じています。特に一国の総理を事実上決めるものであるとすればなおさらです。

 こうした議論なくしていつの間にか代表選の構造が決まってしまい、その時々で新しい顔が決まる。これではまさに30年前の55年体制の政治に他なりません。

 本当の意味での新しい時代の新しい政治を創る、私があちこちで目にし耳にしている有権者の思いとは全く逆の事態が進んでしまっている今の政治の現実を見せ付けられている気がしてなりません。

 総理を決める選挙だからこそ、他党の事といって傍観しているわけにもいきません。そんな思いでこのブログに書かせていただきました。みなさまにもご理解いただければ幸いです。



 

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2010年08月20日

出張報告(ラオス政治情勢・ビジネス環境調査)

 昨日で全日程を終了し帰国いたしました。

BlogPaint ラオスでは官房長官や行政大臣、外務副大臣といった先方の政府要人や若手のリーダー候補の方々、あるいは実際に現地でビジネスをしている方々、教育関係のNGOの方などと会談し、また工業団地やいろいろな工場を視察させていただきました。

 駆け足の出張で現地の事情がわかったとはとてもいえる状況ではありませんが、やはり実際に現地に足を運んで多くの人と実際に話をして得ることの出来る情報にはそれなりの意味もあろうかと思いますので、問題ない範囲でこのブログで書かせていただければと思います。


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P1010111 基本的には英語をしゃべる、すなわち(ソ連や)アメリカなど海外へ留学しいる人が指導層には多く、コミュニケーションには何とか不自由しないで済みました。(写真は上から順番にBoupha外務副大臣、Mounphoxay行政大臣、Sombounkhan官房長官との会談。下は新たに出来た首相府の正面階段)

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 主に私からは今後海外からの民間投資なども増えてくる中で、人材のボトムアップ、労働力の質を上げるために政府としてこれまで以上に教育への投資が必要である点、さらに法の支配や知的財産権の問題など、法的インフラの整備とその確実な執行によりビジネスをやっていく上での予見可能性が今後の外資導入の成否を握っているといった点、さらにはラオスの地場産業の育成も持続可能な発展のためには重要である旨を伝えさせていただきました。

 ラオスの現状はタイの30年前に近いといった認識を持っている関係者が多く、今後整備を進めていく予定であること、人材育成とそのバックグラウンドである基礎教育の充実、法的基盤整備等のビジネス環境の整備、あるいは流通面でのインフラ整備が非常に重要であるとの見解をほとんどの方が持っていました。

P1010126 特に来年からの第7次五カ年計画をまさに策定する最終段階にあるということもあってか、こうした分野への投資にはかなり熱心な印象を受けました。金融面でも証券取引所をこの年末前後にスタートさせるべく建設もこんな感じで急ピッチで進められています。

 そもそもラオスという国はメコン河が国境をずっと流れており、水資源、さらにはそこから来る電力のインフラは非常に豊かです。それに加えて天然資源もボーキサイトや銅を中心にそれなりの産出がありますので地味は豊かといっていい国です。

 またインドシナのタイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジアという一帯で考えたとき、ラオスの位置はその中心で、道路や鉄道といった流通が今後活性化すれば地理的な条件にも恵まれている国といっていいと思います。

P1010175 しかし、人口規模が600万人強とバンコクあるいはホーチミンの都市圏と比べてもかなり小さなサイズであり国内のマーケットは限られていること、さらには教育水準が今はまだまだ途上にあること(小学校には9割が入学するが卒業までたどりつく率はかなり低い)、人口が割と散らばっていることを考えれば、ビジネスの投資先として非常に魅力的かというとそこはまだまだ未知数といっていいと思われます。

 行政的な手続きがスムーズでないといった声もよく聞きますし、労働者の定着率も決して高いとはいえないようです。税金にしても物品税が20%、消費税が10%程度とモノがそもそもあまりない国ゆえに製品に対してかかる税金もそんなに安いとはいえないようです。


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 ただ、他国と比べても政治の安定性が高い、そしてそもそも割と温和な国民性でストライキといったことが頻発しうる土壌ではないといった魅力もある土地ではあります。タイ語が基本的に通じる、例えば首都ビエンチャンの市民はほとんどが川向こうのタイのテレビ放送を見ているといった具合で、それも一つのファクターではあります。(上左:ラオス唯一の鉄道のビエンチャン近郊の駅。去年開通しタイのノンカーイという街まで一日2本、所要15分。上右:タイとを結ぶ橋。タイはすぐそこである)


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 一歩ビエンチャンの市内を出てみれば、のんびりした光景が広がるのは今もそんなに変わりはなく、工業団地といってもまだまだこの左の写真のような状況にあったりもします。工場の労働者の人件費も月に7000円といった水準にある場合が多いとのことで、まだまだ低賃金の労働者が多いといえそうです。しかし、基本的には自給自足のようなスタイルの生活が少し前まで当たり前だったわけで、金もかからない暮らしを多くの国民がしている、まだまだ消費社会にはなりきっていないということも出来そうです。

P1010157 しかし、天然資源の要素が大きいのか、あるいは隣国で共産党の一党支配ということで親和性があるのか、中国の進出は盛んなようです。訪れた日本への備長炭を作っている工場の向こうではセラミックの工場が地元の人にすら「公害の元凶」といわれながら煙もくもくで二年前から操業(右写真)していたり、北部からの鉄道を中国が半分以上を出資して建設する計画も間もなくスタートするようです。

 もちろんすぐに高度な産業が集積するといった可能性はあまりなく、指導部の思いとしても急激な発展というよりもむしろ地に足の着いた発展を望んでいるといった感覚を少なくとも私は受けました。P1010178ツーリズムあるいは農業林業、電力の強化そして鉱物資源に出来れば付加価値をつけていく、大体そうした分野が今後当面のラオスの経済の柱となっていくし、それに加えて外国からの直接投資が増えていけば望ましい、といったビューを持っている人がほとんどだという印象を受けました。少し前のベトナム、あるいはそれよりも前のタイヤマレーシアといったハングリーさはないが、その分非常に温和で従順な国民性だということをよく耳にしたところです。(左は今のビエンチャン中心部の町並み。ここ5年で非常に変わったという)

 そういえば話は若干変りますが、外務副大臣と会談した際には、日本との関係ということで麻生総理時代にはじめた日・メコンイニシアティブ(東西回廊など一連の戦略的経済協力)の話に加えて、ちょうど首脳級がピョンヤンに行っていたということもあって北朝鮮の話題にも先方からふれていました。

 夕食をとったレストランでは2000年代初頭のある年の100ドル札は受け付けられないという紙が貼られていました。北の関係かと先方に尋ねると、「まあそんなもんかな」という反応。カンボジアやラオスという地域は実は意外に東北アジアの国際政治とも遠いようでいて近いところであったりもします。

 

 

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2010年08月17日

ビエンチャンの街角から

 ここ数日東南アジアに出張にきています。「日本がこれからどうやって食っていくか」というテーマの中で、政治家の一人としては、製造業を中心にわが国の企業がどのように海外展開していくのかということもFactとして捉らえていかねばなりません。

 そんな中、進出先が中国に偏っていた時期もありましたが、ここ最近では政治的なリスク、ビジネス環境の問題、さらには人件費等のコスト面の上昇などへの懸念もあって他のアジア諸国への投資も増えてきています。

 実はこうした問題は民間とのかかわりの中で、資源に関する問題などと並んで「小さな政府」という路線の中でも政治が大きな関与を求められ続ける分野です。金融市場整備や知的財産権保護の問題、あるいは関税分野で何が出来るか。そして法制度のあり方はもちろんのこと、多くの場合問題となるのはむしろ「執行」の部分であったりもします。加えて、産業がきちんと根付くためには水、電力、輸送といったインフラさらには「人」も極めて大きなファクターです。

 「人」に関していえば、労働者、マネージメント、あるいは指導層とそれぞれの分野での人の質、教育水準以上にその持つ雰囲気、情熱、本音といったものはなかなか実際に接してみないと判らないものがあります。「執行」の部分もまたそうです。

 ということで、世の中全体がお盆で若干ペースがゆっくりになっているこの時期を見計らって実地を調査するため出張に来たという次第です。いよいよ今夜から最後の訪問国ラオス。ちょうど今、ビエンチャンのホテルから明日以降の政府要人との面会等についての準備をしながらこのブログを書いています。

 それにしてもアジアは蚊が多い。。。わが地元の選挙区も蚊のかなり多いところですが、東南アジアは種類が違うのか、服の上からもかなり喰われてしまっています。。。

 またこのブログでも調査分析の概要にも折を見て触れていきたいと思います。


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2010年08月10日

環境産業の現場へ

 エコへの注目は一時の盛り上がりを見せていないとはいうものの、これから先わが国がどうやって厳しい国際競争のなかで「食っていくこと」ができるかということを考えれば、やはり環境性能というところに付加価値を求めるということが柱の一つとならざるを得ないと思われます。

 そこで、昨日は環境産業の現場ということで、環境技術の高さで定評があり、かつ住宅分野の大手である積水化学工業グループの東京セキスイハイム工業の蓮田にある工場に伺って現場を見せていただきました。P1010007

 クルマや家電といったところが注目されがちですが、住宅は裾野が広くまた衣食住といわれるように生活のかなりを占めるものであるがゆえに、実はかなり環境面が注目される産業であったりします。断熱性であったり様々な効率性、さらには工程の環境への親和性などが問われています。

P1010009 昨日お伺いした工場では、こうした環境面の優れた技術という以外にも、地震への強さもその独特のユニット工法や工場の技術ノウハウの中で培われているようです。

 そしてその技術を支えるのはやはり「人」。溶接等の技術やあるいはオーダーメードの部分が多くを占める住宅という産業の中で機械だけには頼れない部分も大きいとのこと。
P1010017
 その持ち場持ち場での従業員一人一人の責任感が品質を支え、そのことが企業ブランドともなる。これまでの歴史を見てみても、わが国の製造業の強みとなってきたのはこうした一人一人の現場の人間の責任感であったり技術であったりしてきたわけです。以前訪れた地元の小さな金型の工場でもやはりその一番の強みは職人の匠の技でした。

 どんな優れたアイデアや技術も、それを実現できなければ「絵に描いたもち」となってしまいます。その一番の基礎を支えている「人の力」こそがもの造りの底力です。いってみればそれが付加価値の源泉です。

 もう一度その原点に立ち返って、ものづくり、あるいはイノベーションを支える「人づくり」、ニッポンの今後を考える上で、ここにもう一度取り組んでいかねばならないと、改めて感じさせられました。お忙しい中を対応いただいた積水化学グループの皆様、本当に有難うございました!

 

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2010年08月05日

山の中の農村で学んだ自立の心

 昨日一昨日と東北及び神奈川の自民党の選挙区支部長の有志で福島県、宮城県を訪れ、中山間地域を中心に現場の農家、役場、商店関係の方々との意見交換の場を持つことができました。

 神奈川県内の有志で今進めている過去の自民党の政策の検証プロジェクト。その中で分権改革、三位一体改革、あるいは小泉構造改革について、何が正しくて何が間違っていたのかを今議論しています。我々の基本認識として、小泉構造改革が格差を生み地方の疲弊を生んだという考え方が果たして本当に正しいのかという疑問がありました。むしろそれは今、中途半端に終わらせずにさらに進めていかねばならない改革なのではないかと。


 国も地方も財政的に破綻しかねない中で、地方のモラルハザードを生じさせかねない今の地方交付税交付金の制度、あるいは柔軟性にかける補助金の制度を大きく改め、権限とともに税源を移譲することで地方の行政の効率化を促進するというコンセプト自体は基本的には正しい方向性のはずです。

 これまで霞ヶ関という本社の「支店」であった地方自治体はある意味で中央に依存する体質でもあった。それを別経営の別会社に生まれ変わらせることで自分でリスクをとり自らのアイデアを活かせる経営に変革させる、そしてその結果として行政の効率化、スリム化を促進するという方向は今でも有効だと私は考えています。

 もちろん、その過程では地方の行政には痛みを強いることにもなります。しかしそんな生みの苦しみの後で、強い小さな政府を国にあってもあるいは地方にあっても実現する。将来の一人ひとりの税負担を最小限に抑えるためにはやむをえない改革のはずです。


 しかしその一方で、このような動きには「地方切捨て」といった批判があるのも現実です。むしろ、自民党のいわゆる守旧派といわれるような政治家であったり、民主党政権はこうした分権改革、効率化、スリム化とは逆の方向を目指しているといってもいいと思います。果たしてその実態はどうなのか、現場で生の声を聞きたいというのが今回の出張の目的でした。

 もちろん地方といってもそれぞれの地域でそれぞれに抱えている問題は異なります。自治体ごと、そしてそこに暮らす一人ひとりが全く違う条件の下にあります。しかし、今回の出張を通して一番印象的だったことは次に述べる一点に尽きると思います。そしておそらくこれこそが私は日本人の持つ美徳であり、この気質こそが強みなのだと思う。

 限界集落で米作りをしている農家の方々、コストのかかる地形の中産間地域で野菜作りをしている方々、あるいは販路を拡大し今後の展開の工夫を考えているNPOの方々。今回の出張を通じて大半の方が真剣な目で話していたのが何かといえば、それは自分たちが「自立」をどうやって出来るかということでした。

 「確かに公共事業が減ってあるいは市町村の統廃合で役所がらみのサービス業も減っている、それは地域経済を大きく疲弊させることになっている。しかしだからといって今の状況を考えればこれからも政府に頼って、あるいは役所に頼っていこうとしてもそれは無理な相談だ。だから自分たちでどうにか自立できる道を模索していかねばならない。」「戸別補償もいいけれども努力に関係なく一律にお金が自動的にもらえるというのは何かおかしい気がする。」「やった分だけきちんと報われるようなそんな制度のほうが自分たちとしては有難いのだ。」

 こんな声がほとんどのところであがっていたのが非常に印象的でした。これまでの政治はともすれば遅れた地域では「役所が面倒を見てやる」という「上から目線」になっていたのではないか。本来の政治はどうやって「自立」出来る道をともに探っていけるか、その後押しを出来るような環境を作っていけるか、そうした点に集中していかねばならないのではないか、改めてそうした感じを強く受けました。

 たしかに山林を維持するには手がかかります。水源を守る、森を守るというそのコストは国民全体で負担しなくてはならない、そのやり方は考えねばなりません。しかし、水源を守りながら中山間地で工夫しながら付加価値を高めて農業を営んでいる方々には、単に補助金を出すとかそういったことではないサポートが必要なのだと私は思います。

 日本人の強みはまさに政府に丸抱えで依存することを良しとしないこと、であったはずです。戦後の発展の基礎となったこうした心の強さ、爽やかさ、ここをきちんと我々政治家は認識せねばならないと思います。

 構造改革、分権改革、あるいは三位一体改革は、本来、地方の中央からの「自立」、地方経済の行政からの「自立」を目指すものであった。そんな本来の改革が今こそ求められているという気がしてなりません。

2010080414180000 これからの国際競争が厳しい時代、わが国が生き残っていくためにも、そしてこのような美しい国土と美しい強い心を持った国民とを守るためにも、政治家は「変える勇気、変わる覚悟」をきちんと持たねばならないはずです。



 

 

suzuki_keisuke at 17:18トラックバック(0) 
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