2011年01月

2011年01月28日

財政に疎いリーダーはいらない

 昨日の菅総理の発言には正直唖然としました。日本国債格下げについて疎いといったあの発言です。民主党政権になってから、国家運営の基本認識についての暴言が続いていますが、今回のものもその1つといわざるを得ません。

 いってみれば経営危機の会社の社長が自社の株価の動向に疎いと言っているのと同じで、トップの資格がないといわざるを得ません。

 まさにそのノリで作られてしまったのが今年度の予算。「財政危機に疎い予算」としか言いようがない。

 国民の皆さまの努力の結果、税収が4〜5兆円改善し、景気も財政出動が不可欠な急激な総需要の落ち込みといった状況には無い。つまり借金を減らしていく年にせねばならないにもかかわらず、過去最大の予算を組み、自民党時代の26兆円を大幅に超える44兆円の膨大な借金を二年連続でするという信じがたい枠組みが今回の予算です。

 子供手当てや高速道路無料化などの選挙向けのバラマキ・マニフェストの結果がこの数字であります。

 2011年度にプライマリーバランスを達成するとして、その赤字を着実に減らしていた小泉政権以降の自民党のときにはその取り組みが評価され、格付けも改善していました。

 もちろん一民間会社の格付けに振り回される必要はありませんが、しかし、今の財政状況を考えれば、市場からも民主党政権に対しての不安が示されたと考えざるを得ません。

 財政再建は歳出カットで7割、歳入増で3割というのがよく言われているアプローチです。その歳出カット、バラマキを続けながら消費税の増税だけやっても全く意味はありません。

 マニフェストの撤回、バラマキの解消、民主党政権になってから急にペースが落ちている国・地方の公務員の総定員の削減、こうしたことをしっかりと反映した予算に修正せねば、将来借金が借金を呼んでとんでもないことになってしまします。

 確かに選挙で民意が選んだ民主党政権です。その政策は公約の中で事前に明らかになっていたわけですから、どんな政権であろうがその枠内にあるのであれば4年間の任期を全うさせ、有権者はその結果を投票者として受け止めることが本来の民主主義のあり方です。しかし、将来に取り返しがつかない大きなツケをもたらすということであれば、そのような原則論ばかり言ってはいられません。

 リスクを未然に防ぐことも政治の最大の使命のひとつです。少なくとも今の厳しい財政状況を直視した予算に組み替える、それが出来ないのであれば、国のために退陣していただくということも含めて我々は考えていかねばならない時期に来ているのではないでしょうか。


suzuki_keisuke at 13:22トラックバック(0) 

2011年01月26日

TPP問題の論点整理

 TPP(Trans Pacific Partnership)協定について、菅総理が6月までに判断すると表明しており、関心も高まっています。若干イメージ先行のところもあるので、私なりの考えをここに書かせていただきたいと思います。

 もともとTPPはシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイによるP4協定として2006年に発効していたところにアメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナムが加わって8カ国に拡大した形で交渉が行なわれているというのが現状です。

 ちなみに韓国は参加を表明しておらず、中国も同様です。韓国についてはアメリカとの間で米韓FTAという二国間の協定が合意されており、そちらのほうが優先度が高いと判断されているようです。

 このブログでも書かせてきていただきましたが、自分の考えは、今後の人口減少や国際競争の激化を考えれば、わが国の産業が海外勢としっかり競争していけるような環境整備をすることが今後の政治の責務だというものです。そのためには、わが国にヒト、モノ、カネがきちんと入ってくるようなオープンなグローバル対応の経済構造に変革することが不可欠で、また海外に進出していくにあたっても、他の国の企業と比べて日本企業がハンデを負うようなことがないような制度整備をせねばなりません。

 わが国をよりオープンにしていくということは他に選択の余地がない、というのが今の我々のおかれている現実だろうという危機感を私は強く持っています。

 もちろんその上で、他国との間でなるべく有利になるような、そして国内の産業へのショックがより軽くなるような条件闘争を外交の場で行い、国内でも可能な範囲で対応策を講ずる。これがこの議論のボトムラインだろうというのが私の考えです。

 さて、そこで問題となるのが、わが国の産業構造を考え、国際競争の現実を考えたとき、どのような選択肢があるのかということです。

 ひとつの考え方は、韓国のようにアメリカなど主なマーケットと二国間(バイ)で協定を結んでいくやり方、そしてもう1つが今言われているTPPのように複数国間(マルチ)で協定を結ぶやり方です。

 簡単に言えばどちらのほうがわが国にとってメリットが大きいのかという選択です。

 そして、今の現実を考えれば、どちらもしないというオプションはもはやありません。韓国がアメリカとの間でFTAを進めている以上、わが国が何もしなければ日本企業が韓国企業に対して圧倒的なハンデを世界のマーケットで負うことになります。それは今のわが国の置かれている立場、今後の展開を考えればとり得ない選択肢です。そんな悠長な議論をしていられるような状況ではありません。

 今我々の目の前にあるのは、日米FTAのようなバイで行くのか、TPPのようなマルチでいくのかという二択なのです。

 そして少なくとも、この判断は一刻も早く下す必要がある。菅総理の言うような6月というようなことではあまりに遅すぎるといわざるを得ません。もし、TPPに参加するということになれば、多国間の仕組みですから既に今参加を表明している8カ国の間では協議や「つめ」が進んでいるわけで、今年の11月という発効の目標を考えれば、ルール作りにわが国の意向をしっかりと反映するためには4,5月には8カ国の承認を得てルール作りのテーブルについていなければならないはずです。

 今の民主党政権のように地方選挙があるから結論を先延ばしにする、ということでは、「国益よりも選挙」というまさに「党あって国なし」の最たるものということになってしまいます。

 国政を担う者は決してそんな心構えであっていいはずはありません。今現に政権の座にある以上は、民主党政権には口先だけではなく、本気で「開国」を成し遂げる気概を、そして国際交渉の中でわが国の国益を最大化できるようなしたたかさと戦略をもってもらわねば困るのであります。もちろん自民党にもそれがなければ、この厳しい国際情勢の中で政権を担当することなどは不可能です。

 どちらの選択がいいのか、私自身の結論については、近いうちにまたこのブログで書かせていただきたいと思います。

suzuki_keisuke at 15:54トラックバック(0) 

2011年01月20日

チャンスをピンチに変えるな

 二年前、世界はリーマンショックをきっかけとした金融危機の影響もあり、同時不況に陥りました。しかし、ここ一年を見てみると、他の国は少しずつ景気回復に向かっている一方で、わが国だけがそれから取り残されているのが現実です。

 そうした意味では、二年前と比べてもわが国は非常に深刻な事態にあると考えねばなりません。

 昨年一年で株価が下落した国は主要な先進国ではわが国だけではないでしょうか?まさに、わが国にだけカネが全く入ってきていないといってもいい状況です。

 関係者と情報交換してみれば、その背景にあるのが、国としての成長戦略の欠如であり、将来の財政不安であり、その一番の根源にあるのは政治への不信です。

 昨年度と比べても税収見込みで4、5兆円増収となるはずにもかかわらず過去最大の借金を作って過去最大の予算を作って選挙向けのバラマキをする。自民党時代、わずか3年前、4年前には26兆円だった毎年の国の借金が、今や当初で44兆円です。しかもリーマンショック以前に2011年に達成されるはずだったプライマリーバランスはかつてない赤字幅になろうとしています。

 あくまでリーマンショック対策として急激な需要の落ち込みを穴埋めするために緊急的に組んだ予算規模が、平時に戻った今も、政権交代のごたごたの中で当たり前の数値として取り扱われています。明らかなすり替えが行なわれてしまっています。

 また、国際競争力を維持するために不可欠な日本の技術革新に、必要な資金が回るようなインセンティブ付けとして創設されたエコポイントやエコカー補助金といった将来への投資、あるいは世界の環境ビジネスへの需要を日本経済の成長に取り込めるように、ポスト京都の枠組みに関する議論でそれまでの1990年比の数値目標を修正し、エネルギー原単位の絶対値に持っていく布石を打った麻生政権のときのような成長のための戦略的「種まき」も全くないままに、子供手当てや農家の個別補償、高速道路無料化といった、「ばらまき」しか出てこない。

 それでは外国の投資家に日本の将来の成長可能性、ビジョンを示し納得してもらうことなど不可能です。

 世界の他の国とパイの取り合いをしなくてはならないグローバル競争の時代に、国内の一部で内向きな予算のパイの奪い合いをしている。

 まさに政治不信を民主党政権が自ら作り出し、悪循環にはまっているとしか言いようがありません。

さらに本来異を唱えねばならない自民党も、総選挙で都市部の新しい世代の政治家が落選したこともあって旧態依然とした「コイズミ以前の」自民党に戻ってしまっている観があるていうのも皆さんのご指摘のとおりです。

 今年景気が回復しなかったら、おそらく永遠に回復することはありえない。そんな危機感を持って、党利党略でなく国のために、成長戦略と将来に向けた財政の安定への道筋の打ち出しをできる政治を一刻も早く創っていかねばならないのではないでしょうか。


suzuki_keisuke at 23:06トラックバック(0) 

2011年01月12日

前原外相はなぜ北朝鮮に助け舟を出すのか

 「六者協議の開催の再開については、北朝鮮の具体的な行動というものがなければいけない」「六者協議の開催の是非にとらわれずに、日朝の話し合いというものは行なわれるべき」「韓国の立場に立てば、挑発を向こうがしておいて、何も具体的な行動のないまま対話をと言われても、なかなか難しいという今の韓国の事情には十分に理解ができる」

 「北朝鮮の支援をめぐって、拉致問題が進まなければ何も支援しないということは、むしろ外交の裁量を狭めるのではないか」(という)「基本的な考え方は全く変わっておりません」

 要は、「北朝鮮が核などの問題で具体的な行動をしなくても日本は日朝交渉をすべきであり、拉致や核やミサイルの問題が解決しなくても支援をすべきだ。」という趣旨のコメントです。まさに韓国の前政権で行なわれ逆に北朝鮮問題を深刻化させ失敗と結論付けられている「太陽政策」そのもの。しかも砲撃で被害を受けた韓国と同様一般市民が拉致された日本の状況を全く認識していない。

 一体誰の発言なのか、朝鮮総連か北朝鮮の幹部の発言かと思えば、驚くなかれ、昨日の外務大臣記者会見での前原外務大臣の公式発言です。

 どこの国のために働いているのか、不見識も極まりない認識といわざるを得ません。即刻の交代を求めるべき大失言、というよりも昔からこうした認識で一貫しているわけですから、わが国の外交を担う資質を欠いていることが改めて裏付けられたといったほうがいいかもしれません。

 親米、国益重視というイメージ戦略をあるときには口にしながら、その実態は全く異なっていることがこの一連の発言で明らかになったのではないでしょうか。尖閣諸島の問題などで中国に対して過度の配慮を見せた仙谷官房長官が前原グループの大番頭で同じ内閣で連携していることもその実態を反映しているといえるかもしれません。

 わが国は、核、ミサイル、拉致、全ての面で北朝鮮の直接的な脅威に最もさらされている国です。実際に核ミサイルの向かう先は、射程圏外のアメリカでも、同盟国の中国でも、同じ民族である韓国でもなく、日本となる可能性が最も高いわけです。

 残念ながら、日本単体では攻撃的軍事力をもたないため、北朝鮮に圧力をかけることはできません。中国に圧力をかけさせる状況をつくるか、アメリカときちんと連携しない限り、核もミサイルも拉致も解決に向かいません。

 六カ国協議に関しても、中国や北朝鮮が核・ミサイル・拉致の問題をうやむやにしながら体制の保障や経済支援を得るために進めたいとしている今の状況の中では、本来わが国としては北朝鮮の具体的な行動がなければ六者協議や経済支援に全く応じるべきではないと主張していかねばならない状況であります。

 北朝鮮や中国はこちらが譲歩すれば更に強硬に出てくる、こちら毅然と対応し厳しい状況を作り出せば譲歩を引き出せる、これまでの行動を分析すれば明らかです。小泉、安倍、麻生政権時代にはこうした毅然とした対応により少しずつその成果を積み重ねてきていました。

 ようやくアメリカや韓国も、砲撃やこれまでの外交努力の結果、日本の(自民党時代にとってきた)スタンスと歩調をそろえる展開となり、結果的に北朝鮮・中国も八方ふさがりとなりつつあります。まさに核やミサイル、拉致という問題を前に進めることが出来る可能性が出てきた、まさにその矢先に出てきたのが上の発言でした。日本の外交のトップのスタンスがこれではせっかくの状況をぶち壊して、北朝鮮中国に助け舟を出すことにしかなりません。

 折しも、これまで北朝鮮に対して毅然とした対応を一貫してとってきた斎木アジア大洋州局長がインド大使に転出させられました。これとて中国・北朝鮮に対してはある種のメッセージととらえられることになります。

 北朝鮮が公然と前原外相をたたえていることからも前原氏の外交スタンスがどこを目指しているのかは明らかです。

 今のままの政権で同じ状況が続けば本当に取り返しがつかないことになってしまう。その危機感を我々がきちんと持たねばならない状況になってきています。


suzuki_keisuke at 12:31トラックバック(0) 

2011年01月11日

アリゾナの銃撃事件

 アリゾナで起きた銃撃事件、単なる精神異常者の犯行か、あるいはペイリンアラスカ前知事が銃撃された下院議員を落選すべきと名指ししていたといったティーパーティーなどの動きに触発されたものなのか、背景についてはまだ未解明のようですが、いずれにせよ、暴力で言論を圧迫するようなことは断じて許されません。

 選挙という機会に候補者の主張を聞いて、その政策がよいと判断した者に投票してその任期を委ねる。かわりにその任期中は「製造者責任」を負う。もしどの主張も納得がいかなければ自ら立候補して主張を訴えることが出来る。

 "Best of the Worst" といわれながらも民主主義が今採りうる最善の方法と思われて各国に広まっているのは、このようなシンプルなルールが明快だからではないでしょうか。

 暴力で政治的な圧力をかける動きが出てくれば、その根底から崩れてしまいます。極度に不安定な政治状況は我々に「自由」をもたらすどころか逆にマイナスをもたらす。諸外国の例を見るまでもなく明らかであります。

 この機会にもう一度民主主義の原点を振り返ることが必要かもしれません。

 亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、負傷した方々の一刻も早い回復を心から祈りたいと思います。



 さて、昨日は成人の日、新たな投票権者が増えたわけでありますが、今年の新成人が生まれたのは平成のバブル期。時が経つのは早いものです。

 今のままのペースで国が借金を続ければ、特に民主党政権になって以降のプライマリーバランスの議論などどこかにいってしまったかのようなバラマキ的な財政運営を続けるのであれば、あと10年も経たないうちに借金の利息の払いだけで税金が全て吹っ飛んでしまうような事態ともなりかねません。

 そんな未来にしないためにも、成長戦略と行財政改革、更には国益を守れる外交と、本当に必要なことをきちんとやる政治を一刻も早く我々若い世代の手で生み出さねばならない、そんな思いを新たにしたところです。

 さて、若干話は変わりますが、連休の中日、地元で行なわれた港北駅伝に我々のチーム「Team Keisuke」で参加しました。P1080180

 ジョギングも含めてかつての海外勤務時代以来久々に走ることになり、不安もありましたが、納得はいかないもののどうにかそこそこのタイムで走ることが出来て一安心。。

 悔しさのあるうちに来年に向けて(?)走っておこうかと、そんな気になっています。まあ、時間を考えると今までのように週に一回ジムに行くくらいでないと厳しいかなという気もしていますが・・・ しかし本気で世の中の変革を成し遂げる為にはいつの時代でもフィジカルの強さ、メンタルの強さは不可欠です。何らかの形で鍛錬は続けねばと思っています。

suzuki_keisuke at 12:13トラックバック(0) 

2011年01月06日

本当の狙いを隠し続ける中国と能天気な日本

 中国系の実業家がインターナショナルスクールにしたいということでイギリスの空母を落札する準備をしているとの報道がありました。そして、中国のステルス機の開発について中国の報道官が「防衛目的でどの国にも脅威を与えない」と不快感を示したそうです。

 そろそろ我々も中国の「言っていること」が全く事実と異なる嘘であることに気がつかねばなりません。

 数年前、ロシアからカジノにするという名目で購入した空母ワリャーグはいつの間にか訓練用として軍事的な運用がされる準備がされています。当時担当者は軍事転用はないと断言すらしていました。そして、「平和と友好の海」と中国のトップが断言したはずの東シナ海では、尖閣諸島、ガス田をめぐって軍事戦略上の拡大作戦の対象として一方的な攻略の布石が着々と打たれています。

 その一方、わが国では今や尖閣問題、東シナ海のガス田の問題もメディアの関心事項にすらなっていない。何も事態は改善していないにもかかわらず。むしろ、今の政権の都合で、尖閣の問題は中国問題からビデオの流出問題という海上保安庁の問題に矮小化され、そのままもみ消されてしまいました。テロ対策情報の流出に至ってはビデオ流出と全く違った政権の対応により解決すらできない可能性が高まっています。

 日中の両国で今のままの状況があと一年、二年と続いていけば、数年後には取り返しのつかない事態となっている可能性が極めて高い。この事実を我々はもっと真剣に危機感を持って考えねばならないのではないでしょうか。

suzuki_keisuke at 23:55トラックバック(0) 

2011年01月01日

平成23年年頭所感

 平成23年、2011年を迎えました。

 冷え込みも厳しさを増して、本来の冬といった正月、年初となりそうです。このブログを読んでいただいている皆さまも、体調など崩されないよう気をつけられてください。

 さて、この一年、恐らくはわが国にとって正念場の一年となるような気がしてなりません。本当の意味での危機感を政治家一人ひとり、そして何よりも国民一人ひとりが持つことができるか、それによって我々の5年後、10年後は大きく変わってきます。

 少子化・高齢化、人口減少、国際競争の激化、情報のスピード化、ヒト・モノ・カネのグローバル化、厳しい安全保障環境、温暖化、食糧・水といった地球規模の挑戦。

 まさにかつてないほど厳しい環境にわが国は直面しています。それに加えて巨額の財政赤字は政策的なオプションを著しく縛り、政治とカネの問題をはじめとする政治不信は機動的な行動力を著しく縛ってしまっています。

 社会保障制度の抜本改革、法人税・所得税減税と消費税へのシフトを軸とした抜本的税制改革、自由化・構造改革を軸とし外国のヒト・モノ・カネをわが国の成長に巻き込む経済成長戦略、集団的自衛権の行使を含む日米同盟を基軸とし長期的国益を毅然と護る戦略的外交、これまでこのブログでも折に触れ書かせていただきましたが、こうした具体的な政策を本気で進めていかねばならない最後のチャンスといってもいい時期を迎えています。

 「失われた10年」の次を「取り返しがつかない10年」にするわけには断じていかない。

 そして、今の閉塞的な状況を打開し、もう一度わが国の産業が国際競争の中で勝ち残っていくためには何よりも「リスクをとる人材」と「リスクをとるカネ」が絶対的に必要です。そして、今の社会の状況にあっては、かつてのように政府主導で積極的に関与しながらそれを育成するのではなく、自発的にそうしたパワーが出てくるような自由でダイナミックな社会環境を政治が創りその実現を図るのがベストな選択であると私は確信しています。教育、労働環境をはじめとする「人づくり」の構造改革が急務です。

 もちろんその大前提として、先ほど述べたような安全保障・外交・財政あるいは個々の経済政策といったところをがっちりと行うことは当然の政治の責務であります。その意味でまさに、GovernanceとChallengeの両立をできる政治にゼロから立て直していかねばならない時期を迎えています。

 大企業が外国に工場を移転し、注文自体が減って経営難に陥っている中小企業の事業主、急な事故で思わぬ障害を負ってしまった方、家計が厳しく共働きしようにも保育園に子供を入れられずに困っている若い夫婦・・・。私の知人でも、見渡してみれば、頑張ろうとしているのに自分の努力と関係がないところで足を絡めとられてしまっている、そんな方がたくさんいます。

 その場だけを取り繕う小手先の政治ではなく、たとえ痛みを伴っても必要なことを必要なタイミングで断行する政治に我々の手で変えていかねばなりません。そうすることでしか将来の痛みを最小限にする方法がないという、今の我々が置かれた状況を真剣に考えれば。

 「選挙のための政治」「政治家のための政治」を許すわけにはいかんのです。「自らの将来を自らの手で選ぶ」、現代の民主国家においてその唯一に近い機会が選挙であることを考えれば、きっちりとした選択肢を有権者に提示し、責任を持った判断を下してもらったうえでそれを断行していくそうした王道の政治を取り戻さねばなりません。

 そんなチャレンジをぜひとも皆さんと一緒にしていく一年にしたい。そのことを書かせていただいて、簡単ではありますが、平成23年の年頭の所感とさせていただきます。

 今年一年が皆さまにとって素晴らしい一年となることを心よりおい祈りいたしております。

*なお、公職選挙法第147条の2において「公職の候補者となろうとするもの(=選挙への立候補を考えている者)」が挨拶状を出すことを禁じる旨規定されております。非礼の段、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

suzuki_keisuke at 00:07トラックバック(0) 
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