2011年04月

2011年04月28日

「震災」を口実とした民主党の党利党略(地方選再延期法案)

 民主党政権が東北地方の統一地方選挙の再延期の法案を国会に提出することが決まった、との報道がありました。

 震災で選挙の実施が困難な自治体について10月までの延期を認める法案が、東日本大震災後に成立しており、それを更に延ばすということのようです。

 一見もっともらしいことながら、正にこれこそ「震災の政局への利用」の最たるものではないでしょうか?なし崩し的に認めるわけにはいきません。

 そもそも任期4年ということで選出されている今の知事、議員は厳密に言えば今の時期の権力執行については民意を受けていません。いわば民主主義的な政治は行なわれていません。

 民主国家において、選挙によらずに権力の座にとどまり続けるということはあってはならない異常事態です。

 もちろん今回の震災の直後、公正な選挙を行うことができない状況となったことは事実です。従って一時的に選挙を延期することはやむをえない措置として認められるべきだと思います。しかしそれはあくまで必要最低限でなくてはなりません。

 「復興まで、原発が落ち着くまで、選挙どころではない。」そうした意見があるのもよくわかります。しかし、実は選挙をしたところで政府、県庁、市役所その他の機能はまったく損なわれません。知事や議員が全てを司っているわけではありませんし、選挙のやり方を工夫すれば職務に穴も開きません。

 震災復興に向けて全力で力を注ぐことと、民主主義を守ること(選挙をすること)は二者択一ではないはずです。

 震災直後の緊急事態対応から復興へと徐々に踏み出していかねばならないことを考えれば、しっかりと民意を受けた知事、議員に存分に働いてもらうということが必要という面もあります。
 
 阪神大震災の時には2か月のみの延期、原爆を投下された広島長崎も含めて戦後最初の選挙がその8ヵ月後に行なわれたという過去の歴史はそのことを示唆しているのかもしれません。

 第一、「独裁体制でなく民主主義というわが国の基本を守る為に、被災地の復興支援を懸命にやった。しかし未だ残念ながら選挙が出来る状況ではいまだにない」という苦渋の判断を9月の臨時国会にするのであれば理解できます。与野党が必要性を認めるなら数日で成立は可能ですから、タイミングも9月以降で十分に間に合う。事態も時々刻々と変わる可能性が高い。にもかかわらずなぜ、震災から50日のこのタイミングで200日以上先のことの判断を行なうのか?明らかにおかしいといわざるを得ない。

 民主党政権が「このタイミング」で法案を成立させたい理由はおそらくはただ一つ。「地方選挙が出来ない以上、解散も無理」なので、解散総選挙をなるべく先送りしたい民主党政権が震災を口実に地方選の再延期法案を成立させ、解散総選挙自体を先送りする政局の思惑からの策略、である可能性が高い。

 判断は9月でも遅くないのに、なし崩し的に今のタイミングで地方選の再延期を法律化し確定するということは、明らかに民主主義の根本を突き崩す動きといわざるを得ません。こうした震災を口実とした民主党の政権維持の動きには断固としてNOをいっていかねばなりません。

suzuki_keisuke at 15:50トラックバック(0) 

2011年04月25日

震災があぶりだす「真のトモダチ」

 「困難にあるときほど、味方かそうでないかがはっきりする」。これは何も一人ひとりの個人のみならず、国もまた同じです。

 支援とは名ばかりで、実際には旅行ツアーの禁止や禁輸、あるいは誤った風評の意図的発信で日本のマイナスを大きくしようとしたり、領土の問題を自国に有利にしようとここぞとばかりに攻勢をかけてくる国。支援のために軍が大規模な動員をし、首脳が被災地を訪問し、あるいは桁違いの義援金を提供し日本応援ツアーを企画してくれる国。だんだんと実態が明らかになってきています。

 近隣国でも、アメリカ、オーストラリア、台湾といった国と、中国、北朝鮮、韓国、ロシアといった国。今回の震災、原発をめぐる各国の動きを、我々はしっかりと記憶に留めておかねばなりません。

 もちろんどの国がどのような意図を持っているのかを図りづらいのが外交です。常に、各国の能力と意図を正確に把握しておかねばならないのは、外交、安全保障の基礎です。しかし今回の震災をめぐっての動きは、このわかりづらい各国の「意図」を図らずも明らかにした、といえるのかもしれません。

 「禁輸」の問題についていえば、皆さんの多くが疑問に思っているのは、「自国産の牛乳に毒物が混入して乳児が何人も死んでいる中国が、なぜ日本産の農作物の輸入を突出して制限しているのか」ということではないでしょうか。

 「衛生と植物防疫に関するWTO協定」は科学的根拠無くこのような制限を課することを禁じています(article2 paragraph2)。しかも過去の事例をみてみると立証の責任は制限をかけている側の国にあるようです。

 政府として速やかにWTOに正式に提訴する必要があるのではないでしょうか。なぜ手続きをいまだにとらないのか?国民に説明しているように、出荷している農作物には健康上の被害が無いという事が明らかなのであれば、風評被害を抑える為にも、速やかに正式な手続きを取るべきです。

 普通に考えれば、このような重要な問題でとるべき公正な手続きを国際社会においてとらない理由は限られています。政権が国民に対してしている「健康上の影響は無い」という説明がウソであるか、政権が中国に対して異常な配慮をしているかのどちらかです。うやむやにするわけにはいきません。

suzuki_keisuke at 18:17トラックバック(0) 

2011年04月19日

フィンランド・S&P。わが国は・・・

 週が明けて立て続けにニュースが飛び込んできました。フィンランドの選挙での野党"The True Finns"の躍進とS&Pによる米国債の見通しの「安定的」から「ネガティブ」への変更。

 ギリシャやアイルランドの財政危機が再び注目を集めつつある中でのフィンランドのニュース。第一党になったわけではありませんが、議会が政府とEUとの交渉においては大きな力を持つフィンランドにあって、反EUといわれる政党が他の3つの既存の大きな政党と並ぶ力を持ったということは一つのリスクとして注目せざるを得ません。

 また、アメリカの状況。確かに格下げということでは未だありませんし、金や株式も含め市場の動きは予想よりは落ち着いてはいるようですが、再び財政の状況に注目が集まるのは確かです。オバマ大統領がこれからどのような財政運営をしていくのかが注目されます。

 こうした動きがまったく他人事ではないのがわが国がおかれている現実です。震災前の最大の危機の一つがこの「国の借金」の問題でした。その状況は何一つ変わっていないうえに、大震災の復興に巨額の費用が必要になっています。確かに日本の強みはあるかもしれませんが、きわめて厳しい状況におかれていることを忘れるわけにはいきません。

 長期金利が上昇し取り返しがつかない事態を避けることこそが、当面の経済財政政策の最重要課題の一つであります。そのためには財政再建への道筋を行程表を示して明確にする必要があります。「道筋が見えなければ不安ばかりが募ってマイナスが必要以上に大きくなる」という当然の人の心の動きに政治はもっと敏感であるべきです。これは何も財政の問題だけではなく原発問題の対応も同じであるのは皆さんお気づきのとおりです。

 加えて消費がここまで落ち込んでいるこのタイミングで増税すれば景気にますます冷や水を浴びせる事にもなりかねません。

 そのことを考えれば当座の費用は少なくとも借金という形でまかなわれざるを得ません。そして、中期的長期的にわが国の経済の基礎を強化し自然増収が見込まれる状況を作っていかねばなりません。

 本当に今わが国に必要なのは、今の震災復興をきちんと支える事ができるように、日本経済の足腰を強くできるような構造改革をきちんと進めていく事に他なりません。経済の足を引っ張っている規制を改革し、法人税減税や研究開発へのインセンティブ付けなどもしっかりと進めていかねばならない。短期的には、付加価値の高いものを中心に、今回の震災を契機に産業の海外移転が加速しないような対策も必要です。わが国が置かれた情勢を考えたとき、こうした本筋を忘れるわけにはいきません。

 震災対策は最優先されるべきですが、どさくさに紛れて旧い政治が復活することは誰も望んでいないし、被災者の為にも決してならない、このことはキチンと確認しておかねばなりません。

suzuki_keisuke at 17:16トラックバック(0) 

2011年04月13日

レベル7。なぜ今?

 若干遅くなりましたが、この前の週末の統一地方選挙、神奈川7区(横浜市港北区・都筑区)においては自民党公認の県会議員、市会議員全員の当選を果たすことができました。規定によりお礼の文面は掲載できませんが、ここにご報告させていただきます。

 被災地支援、震災復興、原発・電力問題、経済の立て直しなど、政治の取り組むべき課題がまさに山積している状況です。自民党も野党として建設的な協力をしていかねばなりません。

 昨日も福島原発の事故のレベルの引き上げが発表されました。現状が深刻ということではなく爆発直後の放出量が多かったからということのようですが、なおさら「なぜこの時期に?」という疑問をもたれた方も多かったのではないでしょうか。

 国際的に「チェルノブイリと同じレベルに引き上げる」というメッセージを発するというのは極めて大きな影響があります。「引き上げる=現状の悪化」という当然の印象をどう回避するか、そうした工夫が全くうかがえない今回の発表でした。

 今は震災直後の初動体制から中長期的な支援・復興体制が必要とされている時期です。そのために必要なのは、公的な支援はもちろん必要ですが、それ以上に民間の資金とそれを裏打ちする日本経済の成長であり、さらには今の風評被害・キャピタルフライト、ヒューマンフライトを食い止める方策です。

 そのために必要な、今の原発・電力の緊急事態打開への青写真が全く見えてきていない。「大丈夫」とその場を取り繕う内向きな説明ではなく、今の状況とリスクを包み隠さずに公開してその対処と数値的な目安を根拠を持って示すこと、これが今最も必要です。無責任に後だしで悪い情報を出して不安を煽るのは最悪の対処の仕方です。

 明らかに東京電力、保安院の体質的の問題で、事故の実態以上の悪影響が広がってしまっているわけで、こうなってしまっているからには政権も東電の批判をするだけではなくそれこそ政治リーダーシップを発揮できる体制を作らねばならないはずです。今の民主党政権が批判されねばならないのは事故が起きたことや対処の不手際ではなく、そのような東電・保安院の体質を見極めてリーダーシップを発揮しなかったことに他なりません。

 危機管理は「決断と責任」がその要です。明らかに今の政権にはそれが欠けている。根本的に体質を変えていく必要があります。

 さらに政策的にも、震災という名目で、本当にわが国の復興に必要な様々な政策が歪められている部分が目立ってきています。「経済活性化につながる法人税の引き下げを取りやめて、こども手当は効果がはっきりしないのに政治的に残す」という選択などはその最たるものです。

 こうした問題がある部分をキチンとオープンな形で議論する。そして速やかに結論を出す。それが今求められている政治のあり方、与野党の協力の在り方ではないでしょうか。「協力=大連立」という世論操作によって不透明な部分を増すことが国のためになるわけではありません。このこともはっきりさせておかねばなりません。

 緊急事態だからといって、いい加減なものを適当に雑に進める政治に陥ることだけは断じて避けねばなりません。その見極めが求められています。

 

suzuki_keisuke at 16:56トラックバック(0) 

2011年04月07日

冷静な目を

 統一地方選挙で地元は完全に選挙態勢。ということでなかなかブログの更新も出来ず申し訳ありません。

 東日本大震災の被災者の方への支援、更には復興、原発と短期・中期・長期のスケジュールを明らかにすべきだとの趣旨のコメントを前回させていただきました。

 いずれにしても長期戦となるわけで、息の長い支援・対策が求められます。落ち着いてくるとわが国の財政問題や生産性の問題、高齢化、さらには産業の空洞化等のリスクも再び指摘されてくることにもなりそうです。

 問題は問題としてきちんと改善されねばならない。原発の安全管理にしても、わが国の抱えている問題にしても、震災を理由に問題の本質を見逃す事は許されません。

 3月11日以降の新たな状況とそれ以前の問題、政治は両方に対処していかねばなりません。

 欧州出張から戻った友人曰く、日本の原発の状況を気にはしているけれども、「日本の首都圏の放射線量よりも香港の方が(普段から)放射線量が多い」といった報道が話題となったり、冷静な見方が増えてきているとのこと。

 被災地の方々の為にも我々も冷静に日常を取り戻し、無責任なうわさや一部の報道に惑わされず、復興に向けて一丸となって取り組むことが求められます。

 冷静になってみれば、昨日の低濃度の放射性物質を含む水の放水にしても、あえて問題を取り上げ大事にしたのが、原発の世界的な受注合戦で日本をライバル視している国、というのは果たして偶然なのか。そんなことも気になってもきます。

 国内の政治についても、「被災地支援、原発、復興のために党利党略抜きで与野党が協力する」ことと「大連立」とが混同されている感がありました。選挙結果という民意を政治家が勝手に内輪の理屈で変えることは民主主義の否定にもなかねません。その意味では谷垣総裁は正しい判断を下したといえると思います。

 こうした大変な状況だからこそ真実をきちんと見極め、正しく発信することが我々一人ひとりに求められます。

 統一地方選挙の合間の走り書きなので、とっ散らかってしまっていますがご容赦いただければ幸いです。

suzuki_keisuke at 11:30トラックバック(0) 

2011年04月02日

求められる復興への青写真

 あの東日本大震災から3週間が経過しました。依然として被災地では深刻な状況が続いています。犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災者の皆様には心よりお見舞いを申し上げます。

 まずは被災者の方々の生活の支援、そして今進行中の危機である原発問題への対処、これが最優先の課題であることは明らかです。

 と同時に以下のことについてもきちんとした議論を行い、方向性を打ち出すことが必要です。

(1)原発の問題については今あるリスクを明確にし、いつまでにどのような対策を行えば、いつどのような効果が出て、いつどのような形で落ち着くのか。リスク管理をタイムスケジュールとともに明示すること。

(2)電力の需給を安定させるための方策。いつ停電になるかわからない状況をいつまでにどのようにして打開するのか。短期的には省エネの方法・目標値、今ある発電キャパシティーの復旧の目途、中期的には原子力発電の安全性の確立、長期的には再生可能エネルギーも含めわが国の電力供給の仕組み(化石燃料・原子力にどの程度頼らざるを得ないのか)の方向性。これらをできる限り早く具体的に示すこと。

(3)復興への道筋を明確にすること。どのような財政的措置、法的整備で被災地域、さらには日本の国全体としての産業・経済の復旧・成長を図るのか、そしてどのようなタイムスケジュールでそれを実現するのか。緊急避難的、対処療法なものではなく、長期的戦略的なプランが必要です。

 こうした点の議論を早急に行い、時間を区切って100日プラン、300日プラン、3年計画、5年計画のような形で数値目標も明確にして実行に移すことが今政治に求められています。

 3.11の地震による新たな状況は、しかし地震の前日、3.10にわが国が置かれていた状況の底流の上にあることを忘れるわけにはいきません。財政の状況が懸念され、原油価格も上昇し、人口は減少、生産性の低い状況の中で、わが国は世界の成長から取り残されかけていた、それが3.10の状況でした。

 上に掲げた点のビジョンを早急に示すことができなければ、わが国から逃げ出そうとしている外国のヒト・モノ・カネを惹きつけ取り戻すことはできません。

 一刻も早い復興をし、本当の意味で被災者の方々の生活を応援するためには、わが国が経済的に繁栄を取り戻すことが必要です。

 もちろん被災地への物心両面の目に見える支援は一番大事です。しかし、それに加えて我々がきちんとやらねばならないことは、被災者ではない我々ひとりひとりが自分自身の手でわが国の繁栄を創っていくことでもあります。

 逃げるわけには、適当にごまかすわけにはいきません。「自粛」についての議論も、そのようなことを直感的に多くの方が気付いていることの証左なのではないでしょうか。

 被災者の方々への支援と長期的なわが国の復興プラン、政治が主導して同時に進めていかねばならない大きなテーマです。

suzuki_keisuke at 07:52トラックバック(0) 
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