2012年04月

2012年04月25日

中露関係は変わるのか?

 明日は小沢一郎氏の裁判の判決、また明後日には日銀の金融政策決定会合、また外に目を向ければ北朝鮮の核実験の可能性が高いとも言われているなど、非常にニュースの多い昨今です。

 さて、そんな中、気になるニュースがありました。中国とロシアが久しぶりに海軍の合同軍事演習を大々的に黄海で実施したというニュースです。

 ロシアと中国はアムール川を境に国境を接しており、経済的にもロシアの東部、シベリアと中国はそれなりに密接な関係にあります。しかし、旧ソ連時代には共産主義の路線対立により、また近年では国境問題に加え、中国側の人口増加により移民の問題など様々な争点があり、決して関係が良いわけではないのがこの中国とロシアの両国の関係でした。

 たしかに、イラン問題や北朝鮮問題などで歩調を合わせることも多い両国ですが、それもアメリカとの対抗のためであり、決して両国が緊密な関係というわけではありませんでした。中国はそれでも積極的なアプローチをかけようとしているのか、当初上海ファイヴと言われた上海協力機構(SCO) と呼ばれるグループを2001年に中露に中央アジアの国々を加えて立ち上げ、定期的な会合や軍事演習を行ってアフガン以降中央アジアにおける影響力を増しているアメリカを牽制してきました。

 ただ、私もロシアに出張した時などにいろいろと情報収集してきましたが、少なくともロシアから見ると、ロシアと中国の間にはそれなりの距離があるというのがこれまでの二国間関係だったはずです。

 もしも、その中国とロシアが戦略的に同盟に近い関係を構築するとなると、東アジアのパワーバランスに大きな影響が生じます。我が国の安全保障政策を考える上でも、この二国間関係は決して見過ごすことができない重要な関係です。

 今回の中ロ軍事演習、これだけでははっきりわかりませんが、両国ともトップリーダーが変わり、しかも国内情勢も盤石とはいえない状況になりつつあります。また北朝鮮の体制の揺らぎも十分に考えられ、アメリカの存在を考えれば、戦略的に中ロ両国が一致し、短期的中期的には手を結ぶシナリオも、あながち荒唐無稽ともいえない状況になってきています。さらに中国にとって経済的に不可欠な原油・天然ガスの、ロシアからのパイプラインでの輸入もスタートしており、ロシアからすれば価格決定力を中国に握られているものの、中国に対してプレッシャーをかけられるカードを手に入れたともいえるわけで、中露両国の力関係も若干変わりつつあります。今後のこの両国の関係には一層注視が必要です。




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2012年04月23日

「自由民主党政策検証シンポジウム」(4.23)のご案内

 解散総選挙が今年中にもあるとの予測もあり、また自民党本部においても次期総選挙に向けたマニフェストの取りまとめ作業を進めています。しかし、その一方で、地元活動の中で寄せられる声の多くは、自民党の先祖返りを危惧する声であり、また自民党がどの方向を向こうとしているのかが明確でないという声です。

 先日経団連がまとめたレポートでも、2050年の我が国の状況について悲観的な見通しが示されていました。実際、人口の動態も、また経済環境も今後ますます厳しくなっていく可能性が高いことは否定できません。

 そんな中で、我々が今の経済レベル、生活レベルを維持するために何をすべきか。あえて単純化すれば、人口を増やすか、生産性を上げるより他方法はありません。人口を増やすとは、広い意味で言えば、アジアや太平洋諸国のマーケットを取り込むことであり、生産性を上げるということには当然さまざまな意味での「日本の業態転換」が必要です。その意味で、TPPや規制緩和の問題など、今の自民党が進むべき方向はある程度明らかになっているのではないでしょうか。

 しかし、残念ながら政権交代以降の自民党が本当にその方向に進もうとしているのか。あるいは、小泉政権時に進められたいわゆる構造改革路線は、その後格差の問題などを指摘されかなり修正されていますが、本来はさらに進めるべき改革ではなかったのか。本来、そうした検証作業をきちんと行ったうえで、今後進むべき方向を示すのが責任政党の使命ではないかと私は考えます。

 そのような意識を持って、これまで神奈川県下の衆議院小選挙区支部長で検証の作業を進めてきました。

 前日のご案内になって申し訳ありませんが、以下のとおり自民党のこれまでの政策検証のシンポジウムを開催いたします。もしお時間があればぜひご出席ください。

自由民主党神奈川県連・国政調査会主催
「自由民主党政策検証シンポジウム 〜今必要な改革とは?〜」(入場無料)
日時:平成24年4月23日(月)18:30〜20:00
場所:横浜市青葉公会堂(横浜市青葉区市ヶ尾町31-4)

 私もパネリストの一人として出席する予定です。

suzuki_keisuke at 00:06トラックバック(0) 

2012年04月18日

尖閣諸島の買い取り構想について

 石原慎太郎都知事が、尖閣諸島の3つの島を都が買い取る意向を表明したということです。本来国が取り組むべき問題が進んでいない状況に忸怩たる思いはありますが、我が国の国益、権益を守るために誰かが進めるべき問題であり、そのような意向を表明されたことに敬意を表したいと思います。

 中国や共産党以外にも「短兵急に突っ込むと紛争に発展しかねない(黒岩神奈川県知事)」などとして批判的な意見が国内にもあるようですが、尖閣や東シナ海などの国境・境界の問題は、1ミリたりとも妥協すべきではない問題であり、また実際に今中国側が国際的な非難にも関わらず大攻勢をかけてきている現状にあっては、我が国の領有への強い意志を示すことこそが無用な紛争を避ける唯一の方法です。スプラトリー諸島や東シナ海での中国のこれまでの行動パターンを考えれば、紛争につながる云々などという反論は、あまりにも国際政治の現実を踏まえない空論としか言いようがありません。

 近隣諸国との友好関係とは、お互いに主権を尊重するところがあって初めて成り立つものです。我が国が国際法上ほぼ疑念が無く、しかも実効支配している日中中間線よりも日本側の海域に、中国が自らの軍拡の要請からあえて挑発を繰り返している現状にあって、「紛争を避けるために事を荒立てない」ということはすなわち中国の横暴を容認するということに他なりません。そのようなことをすれば中国の挑発はさらにエスカレートし、将来的には沖縄の領有にまでつながる可能性も最近では懸念されています。また中国との間で同じような問題を抱えている東南アジアの国々の日本への信頼も著しく損なわれることにもなりかねません。

 実は、以前も指摘しているように、東シナ海における境界に中国の同意が無く確定していない今の段階では、我が国は、日中中間線よりも中国側の海域についても沿岸から200海里の範囲内でEEZとしての権利を主張することは国際法的には可能です(実際に国会でも、私の質問に対して、我が国はその権利を放棄していない旨の答弁を政府よりいただいています)。しかし、中国の実効支配の状況や国際法上の判例などから、そこまでの主張をすれば、実際に「事を荒立てる」ことになりかねません。ちなみに東シナ海の現状は、中国がそのような無理な主張をし行動をして「事を荒立てている」わけですが。。

 しかし、日本が実効支配している尖閣については、事を荒立てて現状の変更を狙う中国の謀略をおさえて紛争にしないためにも、我が国の領有を明確に行動で示すことがむしろ必要です。

 外交を「事なかれの友好」と勘違いする向きが我が国でも多いようですが、それは明らかに誤った認識です。在野にある身としては、今回の石原都知事の決断で、国政の場でも国益を守るための真っ当な議論が喚起されることを期待したいと思います。
 

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2012年04月15日

震災被災地の写真展@新横浜のご案内

 震災から一年以上が経過しましたが、依然として復興がなかなか進んでいない状況です。

 そんな中、昨日、今日と被災地支援写真展「女川、子供たちの眼、子供たちを見守る眼」(手をつなごう・かながわの会主催)が新横浜プリンスホテルの一階で開催されており、私も、昨日の夕方そして今日の午前と、その手伝いをさせていただきました。

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 今日の夕方まで開催されていますので、ご興味をお持ちの方はぜひお立ち寄りください!

suzuki_keisuke at 12:42トラックバック(0) 

2012年04月10日

対中武器禁輸と日英首脳会談

 イギリスのキャメロン首相が来日し、今日日英首脳会談が行われたということです。会談の内容は報道で知るしかありませんが、一つ気がかりな点がありました。

 このところ、EUによる対中武器禁輸措置を解除しようという動きが一部で出ています。私も昨年EUに出張した際、担当者や各国の議員と会談しこの点について話し合いましたが、その時のやり取りでは、可能性は否定できないとのニュアンスでした。中国からの積極的な働きかけもあって、フランスをはじめ積極的に解除の方向に動こうとしている加盟国が一定数あり、非常に熾烈な綱引きがされているという状況にあります。

 そんな中、かねてよりEUの中で対中武器禁輸措置の解除に反対の姿勢を明確にしてきたのがイギリスです。

 中国の軍備のハイテク化はわが国の安全保障にとって致命的な影響をもたらしかねません。まさにわが国として譲れない一線です。今かろうじて東アジア地域の安定が保たれているのは、一部で漏えいはしているにせよ、中国に最新の軍事技術がそこまで流出していないことが大きい。

 今回の日英首脳会談においては、日英での武器の共同開発といった点についても話し合いがされたとのことです。であれば、当然、対中武器禁輸の問題についてもきちんとした合意を取り付けておくことは必要ですし、十分に可能なはずです。
 
 外交において、「当然わかっているだろうからあえて言わない」ということは考えるべきではありません。中国が熱心にロビーイングしている中で、わが国が何もあえて主張しなければ、「対中武器禁輸を解除しても地域の安定に影響は与えない」という中国の主張がうやむやのうちに受け入れられてしまいかねません。いったんそうなってからではもう遅いのです。

 野田総理は当然、会談の中できちんとした合意を取り付けられたのだとは思いますが、そうであれば、その点を共同記者会見等の場でオープンにすることが重要です。少なくとも今のところ、公表されている情報、報道には、この対中武器禁輸関連の話が出てきていないので、懸念としてここに書かせていただいたところです。

 

suzuki_keisuke at 23:50トラックバック(0) 

2012年04月06日

北朝鮮ミサイルと集団的自衛権

 北朝鮮が、弾道ミサイルの可能性が極めて高い「衛星」の打ち上げを予告している期間まで、一週間を切りました。それに対して民主党政権も我が国の領域内にそれてきた場合に備えての破壊措置命令、さらには沖縄へのPAC3の配備を、といったことも報道されています。

 今回のミサイルの打ち上げ、もちろん外交努力等により北朝鮮に打ち上げをさせない、あるいは万一の場合に備える、ということが重要なことは言うまでもありませんが、加えて我が国サイドの問題として解決せねばならないことは忘れられがちです。本来は議論を深め決断を下す良いタイミングであるにもかかわらず。

 そもそも、ミサイルは北朝鮮や中国から打ち上げられてから我が国に達するまでの時間はほんの数分です。そして、実際の有事の場合には、一刻も早く迎撃しなければ、核や生物兵器、化学兵器等の弾頭が我が国の上空で爆発することになりかねません。まさに発射された瞬間に瞬時に反応しなければ、きちんとした国土防衛などできるはずがないのです。迎撃とて100%ではありませんから、二段三段の構えが必要なことを考えれば、初動が決定的に重要なのです。特に、車載式かつ固体燃料式のミサイルに関しては、事前の位置や発射タイミングの把握が困難ですから事態はより深刻です。

 そして、最近の軍事紛争を見れば明らかなように、先制攻撃においては、相手国の軍事力、防衛力を奪うことが重視されており、有事の際には開戦と同時に我が国および同盟国に対してミサイルが発射され、飛来する可能性が極めて高い。

 そのような状況にもかかわらず、現状、我が国は憲法の解釈において集団的自衛権を認めていませんので、有事の際にも何よりも重要な初動ができません。

 今の我が国の法律論のもとでは、実はミサイルが「日本方面」に向かって発射されただけでは迎撃が許されません。集団的自衛権を認めていない以上、いくら我が国と密接な関係があろうとも、同盟国のアメリカの為に「防衛」をすることは許されていない。角度や速度等から計算して厳密に「日本」に向かっていることが証明されなければ対応出来ないのです。

 そもそも、アメリカに向かっているのがわかりながら、あるいはアメリカの艦艇に向かっているのがわかっていながら自分の国の憲法の解釈により防衛出来ません、というのは異常な事態であって、普通に考えれば同盟国に喧嘩を売っているようにしか思えません。つまり、我が国の自衛のために絶対的に必要な日米同盟が集団的自衛権の解釈を維持すれば崩壊する可能性も否定出来ないのが現状です。

 また、この様な判断の遅れが生ずれば、そのこと自体が我が国自身の自衛に大きなマイナスの影響を与えます。

 本来であればこうした点について、今回の打ち上げをきっかけにもう一度問題提起し、集団的自衛権に関する解釈変更を決断するのか否かの議論をしっかりと進めるべきなのではないでしょうか。表面的に「対応しています」という勇ましいポーズをとることだけではなく、有事に万全の体制で対応することができるような環境整備をあらゆる機会を捉えて進めておく、私にはそれこそが、本来の政治の責務だという気がしてなりません。

suzuki_keisuke at 19:14トラックバック(0) 
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