2013年02月

2013年02月26日

TPP交渉、これからが正念場。

 TPP交渉参加につき、総理への一任が党内で決まりました。日米首脳会談でのやり取りを踏まえ、今後交渉参加に向けてプロセスを進めていくものと思われます。

 そもそも、安全保障上も大きな意義のあるこのTPP、そして知的財産権の問題、あるいは少子高齢化の中で市場獲得のチャンスを拡げるという意味で、避けては通れない決断だったと思います。

 しかし問題はこれからです。交渉の過程で、あとはどのくらい日本の国益に資する多国間協定と出来るのか、まさにこれからが正念場です。

 どこの国もお題目を掲げてその実、自国の国益を追求するのが国際交渉です。交渉に参加したからにはとりまとめの責任を感じたりするのではなく、正々堂々と国益を踏まえた主張をし国益を最大化できるよう、政府の交渉をきちんとウォッチしていきたいと思います。

 さらには農業をはじめ様々な産業で、「チャンスが広がるがライバルも増える」状況に直面するわけですから、それに備えた競争力強化の構造改革を進めておくことが必要です。こうした点での改革を加速させる取り組みも、今後は政府与党の責任として進めていかねばなりません。安倍政権の今の進もうとしている方向性はその観点から極めて適切なものであり、微力ではありますが、日本の将来のためしっかりとサポートしていきたいと思います。

 それにしても政権交代後最初の日米首脳会談、日米同盟の強化、中国・北朝鮮問題への対応も含め、極めて意義の大きな会談となったといっていいのではないでしょうか。
 


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2013年02月18日

中国の大気汚染(越境公害)問題について

 若干古い事件になりますが、トレイル溶鉱所事件という事件がありました。カナダの工場で排出された亜硫酸ガスが国境を越えてアメリカに被害をもたらし、判決において、カナダがアメリカに賠償を支払うこと、そして防止の義務を認めたというものです。

 その後の国際法の基本原則として、ここで議論されたような、越境環境損害に関する損害防止義務は戦後の様々な宣言や条約にも受け入れられているようです。そもそもの考え方として、たとえそれが自国の領域であっても何でもしていいということではなく、越境公害等により他国に損害を与える可能性が予見される場合にはそれを防止する義務がある、というのが国際法上の一般原則であるということのようです。

 今中国での大気汚染とその偏西風の風下である日本への越境被害が懸念されています。これは従来から指摘され続けてきた問題で、わが国としても中国側に折に触れて法整備とその執行の体制整備を求めてきたところですが、それが進められなかった結果、今回のような事態に立ち至っています。まさにそれは中国共産党が経済成長を求めるあまり、海外から指摘され当然判っていたはずのこうした環境問題を作為的に後回しにしてきた結果です。

 九州において、いろいろな被害が、これまでも黄砂や化学物質などで報告されています。国際判例においては、人身や財産に実際に発生した物理的損害に賠償は限定されていますので、因果関係の立証も含めた科学的な検証が必要ですが、「のど元を過ぎて」のち、中国の対応があまりされないということであれば、日本政府として国際社会とも連携して責任の明確化を求めることもまた必要かもしれません。

 当面は科学的な検証と中国の対応を見守るということになろうと思いますが、ことは地球環境や人体にもかかわる問題ですので、毅然とした対応に踏み切ることも場合によっては必要です。

 私としても、現在与党・自民党の環境部会長代理の任についておりますし、従来から環境問題に取り組んできた経緯もありますので、この問題しっかりとウォッチしていきたいと思います。

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2013年02月09日

東シナ海での中国軍艦によるレーダー照射への対応

 尖閣諸島付近の海域での中国のフリゲート艦から自衛艦へのレーダー照射、極めて深刻な事態と言わざるを得ません。が、一方で、冷静に対処しつつ、尖閣諸島の実効的な支配を粛々と維持をするという安倍政権の方針は少なくとも現時点で当面取りうる唯一の選択です。

 もちろん、中期的には、中国軍による軍事行動の可能性がかなり高まっている現実を見据え、ハード面ソフト面の制度整備・充実を進めていくことは不可欠です。能力はあるが意図は明確でないということで「潜在的脅威」であった中国は、意図も含めて我が国の権益への挑戦が明らかになってきており、「脅威」と言わざるを得ない状況です。そうなれば、相手に開戦の判断をさせない状況、少なくとも強固な専守防衛の中で、その判断をすればかなりの犠牲を伴うという状況を政治が責任をもって作らねばなりません。

 そしてもう一つ重要なのは、国際社会に対して、今回の経緯が中国による一方的な挑発行動であることを繰り返し繰り返し主張することです。中国当局が事実に反する発表を繰り返している中で、直接この地域で中国と対峙していない国においては、中国当局が虚偽の発表をしばしば繰り返すという事実が浸透していません。そのために、日本と中国の双方に責任があるといった論評が依然としてあるという実態があります。

 日本としては、事実関係を客観的事実に即してきっちりと主張し続け、中国側の一連の行動の実態を明確に発信することが、長期的には東シナ海ガス田や尖閣諸島における中国の主張の正統性のなさを国際社会にアピールすることにもつながります。

 まさに同じ土俵には乗らないということ、そして、アメリカのような第三国にも関与してもらう中で、中国の異常性、特異性というものを明確にしていくことが最も重要です。

 東シナ海や南シナ海で中国が地域の秩序に公然と挑戦し、また北朝鮮への事実上の支援をすすめているにも関わらず、フランスやドイツが中心となってEUの対中国武器禁輸の解除に積極的に動こうとしていることはまさにその証左です。この問題で中国の姿勢に疑念を持ち武器禁輸の解除に慎重なイギリスや、この地域での中国の行動に懸念を持つアジアの国々やオーストラリア等の諸国に引き続き情報提供をし実態を伝え共同での対処を目指す、また親中姿勢がかなり強く懸念されるケリー新米国務長官には事実関係を明確に伝えるなど、きめ細かい対応が求められます。

suzuki_keisuke at 19:54トラックバック(0) 

2013年02月03日

国土強靭化法案、何が問題なのか。

「国は、(中略)高速自動車国道、新幹線鉄道等の全国的な高速交通網の構築その他の地域間の交流及び連携を促進し、日本海国土軸、太平洋国土軸その他の複数の国土軸が相互に連携することによる多軸型の国土の形成を図るために必要な施策を講ずるものとする。(第18条)」

「国は、国土の保全を図るため、国土の大半を占める農山漁村及び当該地域の基幹的な産業である農林水産業を振興するために必要な施策を講ずるものとする。(第20条)」

 かつて田中角栄元首相が提唱し、道路利権、バラマキと後々批判されることとなる「日本列島改造論」。そのための1970年代の法律かと見間違えかねないこんな条文をご存知でしょうか?

 実はこれは自民党の一部議員の間で検討が進められ、昨年の通常国会に議員立法として提出(未成立)された「国土強靭化基本法案」の中の条文です。

 安倍政権、そして自民党議員の多く、そして多くの国民の皆さまが考えている「国土強靭化」は、トンネルや橋などの修繕メンテナンス、そして学校などの耐震化を進め国民の命・安全を守るための対策を最優先で進める、というものだったはずです。

 それがいつの間にか、一部の政治家の工作によって、このような「旧い政治」そのもののような似て非なる「国土強靭化」に化けてしまいかねない状況となっています。まさに上記の第18条はその象徴のような条文ですし、第20条もあえて震災対応の法律に書き込むような性質のものではありません。これらは防災・減災とはほとんど無関係といわざるを得ないものです。

 この厳しい財政の状況下で、持続的な経済成長を進めることは簡単なことではありません。優先順位、メリハリをきちんとつけねばなりません。国民の多くの方の期待もそこにあるはずです。

 今自民党の一部には、昨年のこの国土強靭化法案をそのまま提出しようという動きがあるようですが、これがそのまま成立してしまえば、旧来型のバラマキ政治に逆行する種ともなりかねません。

 安倍政権の方向性は「平成25年度予算編成の基本方針」でも明らかとなっているように、このような優先順位が高くない高速道路や新幹線の新設にはありません。

 私自身、先に書いた「予算編成の基本方針」に関する党の会合でも発言させていただいたところでもありますが、この安倍政権の方針と明確に矛盾する現行の国土強靭化法案が、うやむやのうちに提出されることがないよう、少なくともここに書かせていただいたような、防災・減災とは関係がないようなものの建設に予算が縛られ機動性を失わせるような条文が含まれないようにするために、党内論議を喚起していきたいと思います。

 


suzuki_keisuke at 22:51トラックバック(0) 
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