2014年07月

2014年07月21日

ウクライナ情勢。日本の進むべき方向

 ウクライナ上空で民間航空機の撃墜という非常に痛ましい事件が起きました。犠牲となられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。このような事態はもう二度と目にしたくない。決して許されない犯罪行為としか言いようがありません。

 そんな中、我々は日本を取り巻く安全保障環境に与える影響についても適切に把握し対応せねばなりません。

 その意味では、多くの無辜の市民が犠牲となるという大惨事に世界がショックを受けた今回の事件、世界が改めてウクライナ情勢に注目することにもなろうかと思われます。

 特にいろいろな意味での関与の可能性も指摘されるロシアは依然として米中に次ぐ軍事大国でもあり、国際政治の中では影響力の大きな国です。そしてヨーロッパの国々は陸続きであるという安全保障環境やガスの供給を依存しているなど、ウクライナでの分離騒動以降、これまではロシアに若干配慮するスタンスが見られなくもありませんでしたが、今回の犯罪行為にロシアが関与しているとなれば、そのようなスタンスも大きく変わることが予想されます。

 またアメリカに関しても、軍事力を背景とした国際政治力によりこれまでの世界の秩序の重しとなっていたという現実があるにもかかわらず、シリアとウクライナにおいてはその根本の軍事力の行使の意思に疑問を持たれてしまい、結果として国際政治力がかなり低下しかねない、という状況にもあります。

 それぞれにとって正念場ともいえる今後のウクライナ情勢への対応ですが、我が国もそれと無縁でいるわけにはいきません。

 北方領土の問題がロシアとの間であるのは事実。そしてその解決が我が国にとって極めて大事なのも事実です。しかし、政治が最優先で考えねばならないのは、今後の日本の国、国民の生命財産の安全を護ることであり、そのために優先順位や戦略を間違えることは許されません。

 特にドイツやフランスと異なり、中国、北朝鮮という共産党独裁のもとで核武装をした軍事独裁国家に隣接している我が国の地政学的状況は極めて厳しいものであり、中国の支配下にはいるという選択が我が国にとってはありえないものである以上は、少なくとも今後数十年はアメリカとの実効的な同盟関係こそがまさに日本の国の存立の基礎中の基礎であり続けるという現実を、片時たりとも我々は忘れるわけにはいきません。

 その意味で、我々は日本として、今回のウクライナ情勢におけるロシアに関する国際社会の対応においても、明確にアメリカ、イギリス、オーストラリア等の国々のサイドに立つということを言動でも行動でも国際社会において示さねばなりません。

 日本を取り巻く環境は極めて厳しく、外交における判断ミス、優先順位、戦略のミスは決して許されない。党において外交政策にかかわる者の一人としてこの点明確に認識しつつ進めていきたいと思います。

suzuki_keisuke at 17:26トラックバック(0) 

2014年07月10日

求められる生活保護適正化

 今、国では、巨額の財政赤字と財政破綻のリスクのもとで、社会保障制度の破綻を回避するために様々な対策を打っています。特に自然増で一兆円といわれる社会保障の予算、年金もそうですが医療関係の予算についても真剣に向き合わねばなりません。

 現在私も自民党の行政改革推進本部の無駄撲滅プロジェクトチームの主査の一人としてこの検証作業に関わっているところです。昨日のヒアリングで問題となったのは、国が導入を進めているジェネリック(後発医薬品)の使用促進。その中でもとりわけ疑問視されたのが、自己負担ゼロの生活保護の対象者におけるジェネリックの使用状況でした。

 若干割合は増えているとはいえ、実は生活保護者のジェネリックの使用割合は一般の方々に比べて依然として低い状況が続いているのです。

 ジェネリックをめぐる議論はひとまず横におくとして、少なくとも自己負担を一定程度している一般の国民の方々と比べて全額を公費で賄ってもらって言わばタダで薬をもらっているいる生活保護者の方が高額な薬を多く受け取っている、という状況は明らかに異常です。

 なぜそのような状況が起きてしまっているのか。経緯を検証すると奇妙な歴史が浮かび上がってきます。

 実は平成20年4月1日に以下のような趣旨の厚生労働省からの課長通知が発出されていました。
「生活保護の医療扶助における後発医薬品に関する取り扱いについて」
●被保護者については、患者負担が発生しないことから、必要最小限度の保障を行うという生活保護法の趣旨目的にかんがみ、医学的理由がある場合を除き後発医薬品の使用を求める。
●特段の理由なく後発医薬品の選択を忌避していると認められる場合については、指導又は指示を行い、指導指示後、改善が図られない場合には保護の停止又は廃止を検討する。

 これは極めて真っ当な当然の措置であって、これがきちんと守られていれば、ここにあるような不可思議な事態は起こらなかったはずです。

 しかし、実はこの通知が出された同じ月の月末、この通知は廃止されて同じ名目で新たな通知が発出されています。その趣旨は以下のとおりです。
●福祉事務所等において、被保護者に対して、後発医薬品の適切な選択について理解が得られるよう、周知徹底を図る。

 簡単にいえば、前の通知において、生活保護対象者については医学的理由がある場合を除き後発医薬品の使用をする、それが出来ていなければ生活保護の停止を検討する、とまで踏み込んでいたものが、物の見事に骨抜きにされてしまったのです。

 当時の経緯については、今後精査する必要がありますが、後期高齢者医療制度への批判が高じて、国民の全てに平等に権利を、という社会主義的なムードが野党を中心に高まった結果、関連団体や自民党内の一部議員の動きもあってこの様な後退がなされてしまった、という話も聞かれます。

 さらに最近の動きにも注目せねばなりません。

 実は、政権復帰の選挙となった2012年末の総選挙において提示された自民党の公約集ともいえるJファイル2012において「生活保護制度について・・・ジェネリック薬の使用義務化やレセプト電子化によるチェック機能の強化等により医療費扶助の抑制・適正化を推進します。」と明記され、その流れの中で生活保護法の改正が昨年なされています。

 しかし、その中身については、公約からかなり後退したものとなってしまっています。条文を見ると、

第34条第3項に「医療を担当する医師又は歯科医師が医学的知見に基づき後発医薬品を使用することができると認めたものについては、被保護者に対し、可能な限り後発医薬品の使用を促すことによりその給付を行うよう努めるものとする。」とされています。

 趣旨は正しいものの、霞ヶ関文学的には、「可能な限り」「促す」「努めるものとする」、この3点セットで公約にあった「使用義務化」は完全に骨抜き、という意味合いとなります。

 このような後退があった背景にも、一説には関係団体やその関係議員の動きがあったとも言われています。

 少なくとも我々は自民党として公約でも掲げた点を実現する責務があります。本件については、生活保護法の条文改正を行った上で平成20年の4月1日の通知と同趣旨の通知を行う必要があります。

 おかしなことを正す。政治家の当然の責務の一つです。このところ、安倍政権の改革姿勢を骨抜きにしようとする抵抗が党内の一部でしばしば行われています。この件についてもそのようなことがなされないよう、実現に向けて全力で頑張ってまいります。

suzuki_keisuke at 21:05トラックバック(0) 

2014年07月01日

日米台安全保障対話シンポジウム2014

 サッカー・ワールドカップは決勝トーナメント。南米を中心にとても盛り上がっている今大会。日本代表はとても残念な結果となりましたが、いろいろな流れ、モメンタムが左右する勝負の世界、勝負の厳しさをある意味で感じさせてもらった今回のワールドカップという印象を持った方も多かったのではないでしょうか?4年後への挑戦を私も楽しみにしながら見続けたいと思います。

 そして、国会の方はというと、先週末22日をもって閉会となりましたが、実は先週も成長戦略や骨太方針といった経済政策や集団的自衛権に関する閣議決定に向けた調整など、政府与党の中では政策に関する議論も引き続き動いている状況です。

 さてそんな中、私は党に派遣される形で明日行われる日米台安全保障対話シンポジウムにパネリストとして出席するため、今日の午後から台北に出張しています。明日は朝から台湾やアメリカの国会議員も参加する中で、東アジア情勢を中心に議論がされる予定です。

 折りしも今週の木曜日に習近平中国共産党総書記が韓国を訪問することが予定されているちょうどその時期です。

 地政学的にも非常に注目される動きがいろいろと見られる中、中国との経済的な依存度が高い現実の中で、東南アジアも含めた東アジアの諸国が今後中国とどのような関わりを進めていくのか、そしてアメリカが東アジアへの軍事的なコミットメントをどの程度し続けることが出来るのか、等々の様々な不確定要素を整理する必要があります。その上で我が国として東アジアの安定のためにあるべき関与をきちんとするためには何が必要なのか、そして台湾、アメリカという価値を共有する国々とどのように連携しながら未来を築いていけるか、充実した討議をしていきたいと思います。

 日本の今後を考える中で極めて重要な米中の関係を考えたとき、中国の対アメリカの軍事的な戦略上極めて重要な宮古海峡とバシー海峡に地理的に密接に関わる台湾の重要性は、極めて大きいものです。

 東日本大震災でも明らかな様に、極めて親日的な、というよりは相互に親近感を持つ国がこのように地政学的に重要な国であるというのは、日本にとって極めて重要なファクターです。

 私自身今年二回目の台湾出張ですがこの機会に、更に二国間の関係も密にできるよう様々な形で努力してまいります。



suzuki_keisuke at 00:11トラックバック(0) 
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