2015年09月

2015年09月18日

非常に残念だった民主党の旧社会党化

 平和安全法制に関する法律が今日未明、参議院でも成立しました。

 私がこれまでも選挙やこのブログを始めいろいろなところで主張してきたところでもありますが、今現在自衛隊がPKO等様々なところで国際協力活動に貢献しており、かつ我が国も中国の軍拡や北朝鮮の不安定な情勢など危機に直面している状況の下にあっては、日本が国際的に非難され孤立する、あるいは日米同盟を危機にさらすことは、我が国の安全に致命的であり、それを避けることは極めて重要であって、そのための環境整備は日本の政治家として極めて大きな責務です。

 この不安要素を解消するために最低限の集団的自衛権の行使を可能にすること、そしてその行使に当たって必要な方整備を行うことは極めて重要なことでした。ひとまずこの成立により我が国の安全がより確保される状況となったことを歓迎したいと思います。

 そしてそれは決して、中国や北朝鮮が煽るような危険なものでも、戦争法案でも何でも無い。そのことは今回の改正の中身を詳細に検証すれば明らかなことです。

 むしろ、我が国の周辺での国連の命令のもとでの臨検について、国連に働きかけをして他国に要請しながら我が国だけは依然としてその活動が出来ないという矛盾については、周辺事態という括りの中で、その解消が今回は見送られるなど、まだまだ、検討をしていかねばならない点が残されているのも事実です。足りない点、あるいは現実に即していない点など、実際のオペレーションの中で問題が今後生じることもあり得るわけで、不断の検証が今後は必要になってくると思います。

 こうした様々な点について、まだまだ理解も拡がっていないとも思われますので、いろいろな場面で内外にきちんと引き続き丁寧な説明を行っていきたいと思います。

 それにしても、今回残念だったのは、民主党の動きでした。一度政権を担い、責任政党となったかという期待がありましたが、もろくも崩れ去った印象です。

 考え方は違っていても、それぞれがそれぞれの視点から国の将来を真剣に考えているはずなので、私自身普段から他の党のことをとやかく言うことはあまりしてきませんでしたが、今回はさすがにあまりにもひどかった。今回奇しくも、民主党の主張が中国や北朝鮮、あるいは韓国メディアの主張とほぼ同じであった、そして他の自由主義国家やアジアの国々の反応は左翼系メディアを除けば概ね今回の改正に好意的だったということからもそのことは窺い知れるのではないでしょうか。

 そもそも、安全保障についても経済政策についても様々な改革についても、建設的な議論を与野党で繰り広げてこそ真の民主主義たり得ます。野党の動きが中身のない、根拠の無いレッテルを貼っての印象操作、あおりに終始してしまえば、それは国益を考えた前向きな議論ではなく、ただの党益のための政争であり、結果として国政の停滞を生み出してしまいます。なぜなら、野党の議論が健全なものでなければ、与党の緊張感も失われてしまうからです。自民党内で特に経済分野での様々な改革へのモメンタムが失われつつある原因の一つといっても過言ではないと思います。

 残念ながら、今回の民主党の一連の動きは旧社会党への先祖返りとしか見えない、実はそれは私自身が耳にする多くの有権者の方々の声でもあります。もちろん、自民党への不満もあるものの、野党が他の選択肢たり得ない状況、それは決して国益や将来のためにならない状況です。

 確かに民主党にも優れた政治家はいる。私もそう思います。しかし、いくら一握りのいい政治家がいても、議会制民主主義にあって、党としての行動が、今回のように,根拠の無いレッテル張りに終始し、デマのような主張で国民の不安を煽るといった党利党略優先のものとなってしまえば、それは国益を考えれば有害無益としか言えないものとなってしまいます。

 改めて与党、野党といったことではなく、国のため、未来のために真摯な議論を繰り広げる政治を実現せねばならないと痛感した次第です。

suzuki_keisuke at 12:50トラックバック(0) 

2015年09月04日

北京での軍事パレードが意味するもの

 昨日北京の天安門広場で「抗日戦勝70年」の記念式典と軍事パレードが行われました。国内ではあまり指摘されていませんが、この一連の動きは「アメリカのアジア・西太平洋での軍事的プレゼンスをどう逓減させていくか」という中国共産党の大戦略に沿った動きという方が正確なような気がします。

 習近平主席が間もなくアメリカを公式訪問します。このタイミングでアメリカ側に軍事的な力を見せつけ、首脳会談におけるオバマ大統領の対中融和的な発言を引き出し、米中関係を長期的に中国に有利に展開していく、というシナリオが見え隠れしていると言っていいのではないでしょうか。

 報道によれば、今回の軍事パレードでことさらに強調されていたのは、アメリカの本土を射程におさめる大陸間弾道ミサイルであり、またアメリカの航空母艦をターゲットにした対艦ミサイルであったとのことです。実際にパレードに姿を現さなかったこの対艦ミサイルは射程が4000kmにまで延ばされたもので既に実用段階にあるとパレードにおけるアナウンスはされていたとのことで、いわゆる第二列島線までのA2ADを確実なものにする存在と考えられます。

 さらにアメリカの国防総省によれば、中国海軍の艦船がロシアとアラスカの間のベーリング海峡を航行したのを確認したとのことであり、このタイミングでのこれらの行動は明らかな示威行為と考えざるを得ません。

 東アジアの国、特に中国に接する韓国や台湾、ベトナムなどが中国と距離を置き、日本や米国のサイドに立てるか否かはアメリカのアジアに於けるプレゼンスとコミットメントが強い意志の下で実質的に維持されるか否かにかかっています。そして同時に、横須賀にドック機能を持ち、沖縄を中心に米海軍や海兵隊の強力な基地を有し、アメリカ軍と緊密な連携をする能力を有する自衛隊を擁する日本とアメリカの同盟関係が強固であり続けるかということも、アメリカのプレゼンス同様に、アジア地域における安定に大きく寄与するファクターです。

 この様な軍拡を行い、東シナ海や南シナ海で傍若無人な武力行使を繰り広げながら、「他国を一切侵さず平和な中国」と強調し続ける中国共産党がアジアで圧倒的な力を持つようになれば、アジア地域の安定や人々の自由、経済的な繁栄にとっての大きなリスクともなります。

 日本が国際社会の中でも適切な責任を果たすことが出来るようなプレーヤーとなることはもちろんのこと、アメリカがアジア・西太平洋への軍事的なコミットメントをどのようにして明確にできるか、短期的には習近平主席訪米の場でのオバマ大統領の対応がどの程度明確なものになるか、アジア全体が固唾をのんで注目しているといって過言ではありません。

 今回の習近平主席の訪米はこの点で極めて重要な分岐点ともなりかねない会談でもあります。米国政府には長期的な戦略的な視野に立った適切な対応をぜひ求めたいと思います。

suzuki_keisuke at 19:13トラックバック(0) 
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