2017年03月

2017年03月27日

進む香港の中国化、日本はこれをチャンスに。

 香港の行政長官選挙、事前から予想されていたように、民意とは全く関係なく、最も北京との距離感の近い林鄭氏が選出されました。昨年後半からの北京の香港に対する民主化弾圧の動きは、日本はもとより東アジアに詳しい欧米の当局をはじめ、台湾などからも注目を集めていたところでしたが、香港における一国二制度が急速に骨抜きになっている現実がまた一段と明らかになったといえます。

 安全保障的には、アメリカの新政権が誕生し、中国の全国代表会議を秋に控えた今年、台湾海峡や東シナ海・南シナ海の緊張が高まる可能性は高く、日本としてもあらゆる可能性に備えておくことが重要です。北朝鮮情勢が注目されていますが、そのバックとなっているのも、この地域最大の脅威も中国共産党であるという事実を忘れるべきではありません。動向への注視が不可欠です。

 さて、一方で、香港のこうした状況、そしてシンガポールにおける様々な規制強化、アメリカのトランプ政権の政策おける外国人受け入れへのハードルの強化。これらの事象を経済の面から冷静に考えると、実は日本にとっては大きなチャンスとも考えられます。

 人口が減少し、労働力も市場の規模も縮小することが見込まれるこれからの日本にあって、外国から優秀な人材をどう受け入れられるか、国際競争の中で勝ち残っていける強い競争力を持った日本人をどう創っていくことができるか、まさにこうした点が大きなチャレンジです。

 これまでは、日本に来る外国人、もちろん例外はありますが、やはり最も優秀な人材は日本以外に行く傾向が強かったことは否定できません。その競合相手となっていた場所がアメリカであり、シンガポールであり、香港だった。そのことを考えれば、そうした競合相手が外国人にとって働きにくい環境になってきていることは、そうした人材を日本に惹きつける最大のチャンスです。

 日本の政府・政治として、これまで高度な外国人材の受け入れの障害となってきた様々な問題を早急に解消することが極めて重要です。

 まず第一に、これまでの入国管理の仕組みの中で、外国人は「雇われて」いないとビザが出にくかったという問題がありました。起業・スタートアップの人材受け入れの枠組みをきちんと設けること、そして第二に今も進めていますが法人税の減税、さらには所得税の減税も戦略的に行っていくことが重要です。また法規制においても金融セクターのように必要な部分については緩和していくことが求められます。またこれは自治体の判断に追うところが多いわけですが、バリバリ最前線で働く人材は子育て世代であることも多いことから、インターナショナルスクールの増設、そしてこちらは国の問題になりますが、高度人材が連れてくるメイドなどのスタッフを受け入れる枠組みを整備することも必要です。

 こうした点について、早急な対応が求められます。私も、与党・政府それぞれに働きかけながら、一生懸命動いているところですが、しっかり前に進められるように頑張りたいと思います。


suzuki_keisuke at 13:38トラックバック(0) 

2017年03月22日

青年局長として台湾に公式訪問

 この週末、18日から20日にかけて、自民党青年局として台湾を公式訪問しました。限られた滞在ではありましたが、台湾では鄭桃園市長、頼台南市長、李登輝元総統、蔡英文総統、陳建仁副総統、呉NSC幹事長、蘇立法院長をはじめ、次の世代を含む多くの政治リーダーと率直な意見交換を行ったところです。

 自民党においては青年局が、長年にわたり台湾との二国間関係における窓口であることから、私も青年局長として度々訪台し、会議や会談の場で日本の台湾に対する立場を伝えてきたところです。今回の訪問においても多くの方々が数回目の面会ということもあって、比較的率直な話し合いを行うことができたと感じています。

 今の国際情勢の中で、台湾が持つ東アジアにおける戦略的重要性、日米にとっての重要性は極めて大きくなってきています。一方で、アメリカがトランプ政権になってから、「一つの中国」、TPP、安全保障上の関与など、様々な不安が東アジアの地域を中心にでてきているのも事実です。

 また特に今年は秋に中国の次のリーダーシップを決める共産党全国代表大会が開催されるということで、昨年後半の香港での民主化弾圧に代表されるように、中国共産党からの圧力があちこちにかかっていて、当然台湾もその例外ではありません。実際国際社会の中で、国際機関などについても中国の圧力のもと、台湾を締め出すような動きが強まっています。

 だからこそ、日本として、こうした点をどう考えているのか、あるいはアメリカがどう考えているのか、をきちんと台湾側にも伝え、また台湾側の心配や懸念を率直に受け止める必要があります。今回の様々な会談においては、台湾側からも、日台の連携の重要性を指摘する声が多く聞かれたところです。

 会談の詳細への言及は差し控えさせていただきますが、日米の東アジアにおけるもっとも価値と利害を共有するパートナーの一つとして、今後さらなる関係強化に向けて努力していきたいと思います。


suzuki_keisuke at 18:34トラックバック(0) 

2017年03月19日

横浜環状北線の開通にあたって

 今日3月18日、横浜環状北線の開通式が港北区内にて、菅官房長官をはじめ多くの来賓出席の下で開催されました。私も出席し、一言お祝いのメッセージを述べさせていただいたところです。
 
 この環状北線は横羽線と第三京浜の港北インターを結ぶもので、将来的に環状北西線が完成すると、横浜港と東名高速を経て多くの地点が直結することとなります。もちろん私の選挙区という意味でも、羽田空港や都内へのアクセスが飛躍的に改善するという大きなメリットがあります。

 しかしそれ以上に、日本の経済にとって極めて大きなインパクトがあるのが今回の道路の開通です。私は基本的に必要性が低い公共事業については反対の立場を政治家として取りつづけてきていますが、その私の目から見ても、今回の環状北線、そして今後の北西線が日本全体の物流戦略にもつ戦略的意義というのは極めて大きいものと思われます。

 東アジアで唯一、18メートルの水深の埠頭を南本牧に持ち、自然の水深もそれ以上の深さがある横浜港の戦略的重要性は、パナマ運河の拡張はもとより、世界の海運業界が三大アライアンスに集約される形で大きく再編されてきつつある最近の流れの中で増しています。日本の港が世界の物流の流れの中でハブとして機能していくことが出来るかどうか、上海や釜山の現状を考えたとき、まさに今正念場を迎えています。そのためには限られた資源ですから、選択と集中も大胆に行っていかなくてはなりません。

 同じことは海運だけでなく空運の世界にもいえることで、横浜、東京をはじめとする首都圏という大消費地、後背地のアドバンテージを活かして、横浜港、羽田・成田空港のプレゼンスを世界のヒト・モノの流れの中でどう増していくことができるか、東アジアにおけるハブ・拠点の一つとしての地位を我が国にしっかりと確立できるかがまさに問われています。

 国際競争環境は熾烈になる一方で、我が国には人口減少による財政制約があるという現実もあります。一方で、東アジアのライバルの動きを見れば、我々に残された時間はわずかです。インフラに限りませんが、どのようにして、世界の中でヒト・モノ・カネを日本に惹付けることが出来るか、意味のある効果的な投資をすることができるか、この点こそが経済的に死活的に重要です。

 政治には少なくともそのための環境整備をする責務があります。メリハリを付けて真に日本経済の成長に資するインフラにきちんと投資していく、そうした社会資本整備戦略を一層強化していく必要があります。微力ではありますが、次世代に責任を持つ政治家として全力で頑張ってまいります。


suzuki_keisuke at 02:56トラックバック(0) 

2017年03月09日

日本の数学「得意率」

 先日こんな話を聞きました。

 国際教育到達度評価学会(IEA)というところの調査によれば、日本の中学二年生の数学の平均点は42か国中5位であるにもかかわらず、自分が数学が得意だと思っている「得意率」だと最下位だったとのことです。NEWSWEEKにも以前記事として紹介されていたようなので、ご存知の方も多いかと思いますが、これをチャートにすると、日本の実績と得意率の乖離が際立っています。

 まあ、いろいろな分析は可能だと思いますし、点数が極めて低いのに「得意率」が高いという国は途上国に多く、それよりは控えめな自己評価の方がいいという考え方もあろうと思います。

 しかし、他の先進国に比べて自己評価の客観性という意味では大きく差が出たということは少なくとも明らかではないかと思います。

 客観的な判断ということでいえば、消費税の税率引き上げと、個人消費の駆け込み需要・その後の落ち込みの相関関係でも、実は日本の状況は世界の多くの国と異なっています。実際駆け込み需要や税率引き上げに伴う需要の落ち込みがみられる国は、データが入手できた範囲では日本とドイツだけでした。イギリスをはじめ多くの国ではそのような消費への実際の影響はほぼ見られません。

 実際モノの価格は、税率引き上げ後のほうが需給の関係で安くなるケースが多く、合理的な行動という意味では、駆け込みやその後の反動減というのは、個人としてもあまり合理的ではありません。

 今政府・自民党ではEBPM( Evidence Based Policy Making)、要はデータや必要性に応じた合理的な政策形成への転換を実行しようとしています。

 なんとなくの感覚や情緒的な判断だけで政策を決定し実行してしまえば、結果的に意味がない無駄な予算や規制が大量生産されることになりかねず、結果的にそのしわ寄せは国民が受けることになります。

 微力ではありますが、政治を筆頭に、様々な場面での合理性を高めていけるように頑張ってまいります。

suzuki_keisuke at 18:31トラックバック(0) 

2017年03月02日

変化する日本の安全保障環境

 トランプ政権発足以来、来日するアメリカの安全保障関係者と会議で議論する機会が増えました。アジアの不安を払拭するというアメリカ全体の戦略なのか、あるいは同盟国日本の本音を探ろうとっしているのか、目的は明らかではありませんが、大企業のトップ、シンクタンク、連邦議員、など様々なレベルでの訪日のペースが増えている実感があります。

 日本が位置する北東アジアは、特に北朝鮮や中国の動向も軍備拡張や政治的不安定に向かう傾向があることから、アメリカの安全保障政策が特に注視される地域です。台湾やベトナムなどトランプ大統領選出以降、私が訪問した国々でも、それぞれの政府高官がアメリカの政策への高い関心を表明しています。TPPも単なる貿易協定という以上に対中国とのバランスの中での戦略的意味合いが極めて大きいものでした。

 その一方、忘れがちではありますが、オバマ政権当時から、アメリカのアジアへの軍事的関与について長期的な視点からは懐疑的な見方が強まっていたのも事実です。

 確かにオバマ政権は、限られた対外関与の軍事力に関し、いわゆるアジアへのpivot/rebalanceを明確にしたことで、短期的中期的には不安が一定程度解消されていました。

 しかし、ティーパーティー運動が顕在化したころから、アメリカが内向きになってしまうのではないか、アメリカの対外関与政策への国民の支持が弱まり結果として、長期的には維持が難しいのではないかという見方が強まっていました。実際、訪米した際にも、聖域とされてきた安全保障の関係でも、財政的な問題、国内の内向き志向が指摘されるケースが増えていた気がします。

 一方で、中国が急速に核兵器や通常兵器の近代化を進め、結果としてICBMに関してもDF41のようにアメリカとの軍事的バランスを大きく変え得るような技術革新、軍備増強がみられてきている状況が東アジアにはあります。数年以内に核の拡大抑止の実効性に疑問がもたれるような状況ともなりかねません。

 中国に関しては、ASEANや台湾、インドやオーストラリアなど多くの国でその拡張・軍拡政策に警戒感が広がっています。同時にアメリカと日本の地域への強いコミットメントを期待する声が強まっているのも事実です。

 核の抑止の戦略的環境が変化しつつある状況下で、アジア全体への関与も含め、日本の安全保障戦略を冷徹に検証しなおし、現在の国際情勢に合った適切な戦略を進めていくことが求められます。

suzuki_keisuke at 11:17トラックバック(0) 
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