2017年12月

2017年12月26日

緊迫する東アジア(朝鮮半島・中国)

 北朝鮮情勢も依然として緊迫していますが、中国情勢も予断を許しません。

 少し前になりますが、例年パネリストとして出席している「日米台安全保障フォーラム」が13日に台北で開催され今年も出席してまいりました。そこで話題になっていたのは、12月8日のワシントンでの駐米中国公使の発言でした。趣旨としては、米軍の艦船が台湾に寄港すれば、中国は台湾に侵攻するというもの。これは中国共産党の公式の発言としては従来の一線を大きく踏み越えたものであり、極めて深刻なものです。IMG_4947

 加えて、ここのところ、中国軍機による宮古海峡、バシー海峡を含む台湾の領空、日本のEEZでの活動がかなり頻発していること、そして戦闘機を伴い、航空母艦遼寧と連携した行動が目立っていることには極めて深刻な懸念を抱かざるを得ません。

 国際政治の世界では、東アジアにおいては北朝鮮の行動に注目が集まりすぎている傾向があり、その副産物として、中国は北朝鮮問題解決のパートナーであるかのような誤解が広まりかねないことに私自身としては懸念を覚えています。

 中国が依然として北朝鮮の同盟国であるということ、依然として台湾への武力侵攻を行おうとしていること、軍事的にも東シナ海、南シナ海での実際の行動を行っていること、これらの点を軽視すべきではありません。

 台湾でのシンポジウムでもこうした点についての日本としての見方を発言し、日本と台湾、そしてアメリカの連携の重要性について議論したところです。また訪台中には旧知の蘇嘉全立法院長(国会議長)、頼清徳行政院長(首相)ともこうした東アジア情勢、日台関係についての突っ込んだ意見交換を行ってまいりました。

 また昨日、アメリカの民主党のブレイク全国委員会副委員長が私の事務所を訪れ会談した際にも、こうした東アジア情勢、さらにはアメリカの国際秩序へのコミットメントへの疑念が、TPPやパリ協定への対応でアジアで高まっていることなどについて意見交換したところです。

 年末押し迫った時期ですが、地元選挙区での活動とともに、国際政治についても、次世代を担う政治家の一人として引き続き積極的に可能な限り各国要人に対して発言・発信しているところです。

 2018年も、国際政治情勢、特に東アジアにおいては予断を許さない状況が続きます。全力で頑張ってまいりたいと思います。

suzuki_keisuke at 18:00 

2017年12月08日

スタートアップ(起業)ビザの「創設」

 今日の日経新聞でも大きく取り上げていただきましたが、私が個人的にこの一年ほど力を入れ、様々なところで提唱し、奔走していた、「スタートアップ・ビザ」の「創設」が盛り込まれた「新しい経済政策パッケージ」が今日閣議決定されました。

 アメリカにおける起業・ベンチャーの多くが外国人によってなされている一方、日本においては、これまではどこかと雇用関係を持たない外国人起業家に対してビザが下りることは非常に難しく、結果として起業・スタートアップ自体が盛り上がりを欠いてきたという実態がありました。

 少子高齢化、人口減少に直面し、またデフレマインドがはびこる中で、新たな可能性を求めての挑戦、リスクテイクがあまりなされていない日本の状況を考えたとき、我々は女性の活躍はもちろん、優秀な外国人材が日本でより活躍できる環境を創ることが急務です。折しも、トランプ政権下のアメリカにおいては外国人への規制強化の流れがあり、またシンガポールにおいても金融関係の法制を中心に規制強化の流れが、そして香港は中国の影響力強化により自由が失われつつあってビジネスセンターとしての魅力を落としているという現状があります。

 今こそ、外国の優秀な人材を日本に引き入れるチャンスであるとの問題意識のもと首相官邸とも連携しながら、経済産業省や法務省とも調整を続けてきたのがようやく日の目を見たという状況です。

 今回のプログラムにおいては、「外国人起業家の更なる受入れ拡大に向けて、起業に向けた準備のため最長一年間の在留期間を付与する等の入国管理制度上の措置を講じるとともに、起業活動実施状況の確認、相談体制の構築等の管理・支援施策を実施するなど、起業活動を支援する「スタートアップ・プログラム(仮称)」を来年度中に開始する。」と明記していただきました。

 今後必要なことは、例えば知財であったり資金計画であったり、真にハイレベルの起業家を選別できる仕組みを作りつつ、外国人材にアプローチをすることであり、成功例をつくることであり、スタートアップのエコシステムをきちんと構築することです。

 当然そのためには意欲的な自治体との協力も必要です。

 日本を真に世界で一番起業しやすい国にするためのチャレンジはまだまだこれからです。しかし、これまで政府に難色を示されることが多かったこのスタートアップビザの案件が、第一歩をようやく踏み出すことができたことは極めて意義深いものだと思います。

 日本をよりオープンによりイノベーティブに変えていく。これが今後の日本にとっては致命的に重要な課題です。わかりやすいストーリーとして世界に発信できるものとなるよう、今後ともしっかりと実務的により良い政策となるよう努力してまいります。


suzuki_keisuke at 19:02 

2017年12月05日

平成30年度予算編成の基本方針について

 今朝、自民党政務調査会の全体会議が開かれ、平成30年度予算編成の基本方針案等について議論されました。

 昨年のものに比べても、プライマリーバランス黒字化目標をはじめ、財政健全化に関する取り組みが後退した内容となっているため、私から次のような趣旨の発言をさせていただきました。一部先日の税制調査会や先日の他の全体会議で発言した内容も加えていますが、趣旨とすれば以下のとおりです。

「まず、財政健全化について、自分は財政健全化至上主義はもちろん正しくないと思っているが、それにしても、今の経済環境を考えれば、ヽ暗な経済ショックも5年以上なく、マクロ指標を見ても景気拡大が継続しており金融環境の信用収縮もない、日銀やGPIFが大量の国債の買い入れを行っているために長期金利がいわば人工的に低く抑えられている、こうした状況下で言ってみれば財政的には最も恵まれた状況にあるという意識を持つべきである。

 そのような中で財政健全化努力を今やらないでいつやるのか。いつできるのか。いつか必ずやって来る景気後退時には需要創出せねばならないが、その時の余裕を確保するためにも財政健全化するタイミングは今なのではないか。

 また財政出動などの公需で経済を支えるという話があるが、一瞬水増ししても意味がなく持続可能ではない。今のデフレマインドの一番の問題は企業がリスクをとることができずに内部留保ばかりが増えている状況にあるわけで、この状況を変えるためには人や企業の新陳代謝を促し、リスクをとることが報われる社会環境を創るための労働市場改革などを断行せねばならないのであって、それをせずに財政で国民の税金で需要創出を行うというのは正しい判断とは思えない。我々が進めるべきは官主導公需主導の経済成長ではなく真に民間が主役の経済成長であるべきだ。

 そのようなことを考えれば、財政健全化への取り組みを今行うべきと考えざるを得ない。2018年は骨太2015に書かれた歳出改革の集中期間の最終年であるが、その中では2018年度末のプライマリーバランスの対GDP比を1%以下とするという中間目標が定められている。そんな中、2016年度末にあってはGDP比2%をはるかに超えており、安倍総理の発言以前にも予測を下回ってしまっている。そのことが明らかである以上は、2018年度予算においても、この財政健全化目標に沿った歳出とするべきではないのか。

 今回の政権公約における人生100年時代の全世代型社会保障への転換という国民との約束も、これまで優先順位の低かったこども子育て、教育への国としての歳出を増やし優先順位を上げるということであったはずで、単に従来の社会保障に新たに上乗せをして歳出を拡大するということではなかったはずだ。当然既存の社会保障で削るものが出てくるということにならなければ議論がおかしな話となってしまう。

 こうした観点をしっかりと踏まえて政策や予算の決定をしてほしい。」

 こうした発言を行ったところです。

 我々若い世代の政治家は10年後、20年後を見据えて政策立案をすべきであり、その場その場の近視眼的なバラマキをすべきではありません。党内の少数派ではありますが、しっかりと将来を見据えた視点を政策の軸に据えられるよう引き続き全力で頑張ってまいりたいと思います。

suzuki_keisuke at 16:17 

2017年12月01日

再びの北朝鮮のミサイル発射実験

 11月29日の未明、北朝鮮のミサイル実験が再び行われ、我が国の排他的経済水域に着弾しました。ロフテッド軌道での実験も三回目で、過去最高の高度に到達したとの分析があります。

 迎撃しづらくなるロフテッド軌道でのミサイル発射ですが、最も大事な点は、過去の実験と比べて、どの程度大気圏への再突入技術が進歩しているのかという点に尽きます。北朝鮮の弾道ミサイル技術が、再突入時の熱等に耐え、弾頭が正常に作動するという技術水準に早期に到達する可能性が高いのであれば、北朝鮮をめぐる事態は新たなステージに変わりつつあると言わざるを得ません。

 一言でいえば、対応が遅くなればなるほど、その分だけ日本をはじめとする周辺諸国のリスクが確実に高くなるということです。特に金正恩という予見可能性が著しく低い指導者が、レベルの高い運搬手段を伴った大量破壊兵器を大量に保有している状況は安全保障上極めて深刻です。

 軍事的オプションを選択することなく北朝鮮の非核化が実現するのであれば、それに越したことはありませんが、今の状況を考えれば、その可能性は極めて小さいと言わざるを得ません。

 解決をズルズルと先に延ばすことが、日本の安全にとってプラスなのかどうなのか、そろそろ希望的な観測を排したシミュレーションをきちんとしておく必要があります。

 北朝鮮に係る影響を最小限に抑えたい、それは日本はもちろんのこと、韓国や中国、アメリカ等関係国すべての共通の願いです。しかし、時間の経過に伴って北朝鮮との交渉が結実しなかった場合のリスクがどんどん大きくなっているという現実も直視せねばなりません。

 そして、これまでの出来事を時系列でみてみれば、外交的な手段によって事態が解決に向かう可能性は日に日に低下していると言わざるを得ません。

 今回のような状況下にあっては、事態が動くときは一気に動きます。我が国としても、起こりうる様々な可能性に備えた対応を進めておく必要があります。

suzuki_keisuke at 16:57 
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