2010年06月15日

三位一体改革の検証など。

 明日がいよいよ会期末。一方通行の本会議での代表質問だけで国会を閉じて選挙になだれ込むという流れが現実のものとなりそうです。

 論点を明確にし、それぞれの政党の主義主張を明確にして、有権者に正々堂々と比較してもらって投票で信を問うという本来の民主主義のあり方からすると、一問一答の論戦になる予算委員会、党首討論を少なくともするのがあるべき姿ではないかと考えてしまいます。

 何か議論をするとまずいことでもあるのか、総理となって自分の主張の成否を堂々と国民に問う、まさに政治家冥利に尽きる場面にもかかわらず、こんな判断をすることには少し不思議な感じがします。

 そんな状況ですが、こちらは依然として参議院選挙の応援、街頭演説、あいさつ回り、イベント行事への参加と地元での活動の毎日です。

 そんな中、昨日は珍しく「選挙」ではなく「政治」のウェートの大きい一日でした。先週に引き続き朝から党本部で「ムダ撲滅PT」。製造業派遣の問題や新エネルギー、貸し金の問題などの規制について、その意義等についての議論を行ないました。ここのところ準備を続けてきたこの「規制」の切り口からの政策たな卸しについては、来週23日に公開でのセッションを議員会館ですることが決定しました。

 そしてその後某官庁で別の案件についてのブリーフを受け若干のディスカッションをした後小田原に移動して、神奈川県の県西部の小規模の市町村の担当者と三位一体改革、地方分権の方向性についての検証のセッション。今神奈川県内で浪人中のメンバーで小此木八郎前衆議院議員を会長に立ち上げた「かながわ国勢調査会」(昨日の出席者は小此木・山際・福田・赤間・坂井・林各前衆議院議員と牧島支部長と自分)が主体となって進めている検証作業です。

 これまでの「国が本社、地方自治体は支店」というスタイルから、支店にも独立採算で経営的視点を求めるという方向への転換の第一歩がこの三位一体改革。確かに自民党内のいわゆる族議員といわれる先輩方であったり、地方選出の議員からの抵抗が強く結果的には中途半端に終わってしまったという経緯はありますが、これを進めるべきなのかあるいは元に戻すべきなのか、そんな判断をせねばならないという意識で今回の検証も行なったものです。

 それぞれの地域事情にあった経営を各自治体が行い、そのために財源・税源・権限の移譲を行なうという地方分権方向性そのもの自体は、正しい。もちろんその過程では様々な問題も生じるし、変化を嫌う体質が役所組織や地方議会にあるのは事実ですが、そうはいっても進めねばならないと思われます。今の地方交付税を軸とする仕組みでは地方に健全経営を促すインセンティブも充分ではなく、逆にモラルハザードをもたらしかねないという現実を考えてもそうです。

 しかし、人口規模の小さな自治体がそうした分権先としてその権限や税源を担いきれるかという点、産業や富裕層のない地域はどうするのかといった点には政治も今後向き合っていかねばなりません。市町村合併を促すような財政上の仕組みを作るなど、国としても積極的な関与をしていく必要があるのではないか。

 これまで大都市から郡部の自治体までヒアリングをし検証作業を行なった結果、ざっくりといえばこうした結論に至ったところです。もちろん全ての人がハッピーというわけには行かない。しかし、「富の再分配」でなく「負の再分配」を考えねばならない今の現状を考えればこうした三位一体改革を第一歩とする分権改革は避けては通れない道筋ではないかと思われます。

 よく三位一体改革の結果地方が疲弊したということも与野党とおして、あるいはマスコミでも言われていますが、この議論にも注意が必要です。景気後退とその時期が重なったのは偶然であってけっして因果関係はそこにはない。

 三位一体・分権改革で税源移譲以上の額の補助金が削られ、結果として地方行政の効率化が促されたわけですが、そもそも考えてみれば、その結果として厳しくなったのは自治体の財政であってその地域の経済ではないわけです。少なくとも日本経済はそこまで何から何まで行政依存型ではない。

 決してそのことを税源移譲・権限委譲を行い自治体自身に経営努力を求めるという方向性を否定する材料としてはならないのではないでしょうか。


suzuki_keisuke at 16:46トラックバック(0) この記事をクリップ!

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