2010年09月27日

日本外交全面降伏の原因

 街頭演説をしていても、中国への民主党政権の対処について、一般の有権者の方が怒り、あきれ果てているということを肌で感じています。

 今回の一件、一体何が問題だったのか、ここで冷静に検証しておきたいと思います。

 まず第一の過ちは、中国や北朝鮮の問題が現実的な脅威として存在しているにもかかわらず、政権交代以降この一年間民主党政権が普天間の問題、経済問題など様々なところでアメリカとの信頼関係を損なうような行動を積み重ね、日米関係を大きく損なってきたということ。

 第二に、南シナ海の問題、経済的・軍事的な摩擦などで中国に対して日本と共通の立場にある台湾やASEAN諸国などと中国問題に対する対話が民主党政権になって以降おざなりになっていたこと。(麻生外相(当時)が主導した「自由と繁栄の弧」の流れは政権交代以降断ち切られました)

 第三に、民主党政権になって以降、尖閣のステータス、中国の問題についての国際世論へのアピールをしてこなかったこと。事件以降も国連総会のような場があるにもかかわらず国際社会へのアピールは明らかに足りなさ過ぎた。このことは外国メディアの論調を見れば明らかです。

 第四に、東シナ海のガス田問題も含め、中国共産党の判断基準が政治・軍事戦略にあるのでなく、エネルギーであったり経済にあるとの誤った判断の元に政策を進めてきたこと。

 第五に、政権交代以降、民主党政権のほぼ全ての政策判断の基準が、事なかれ主義の内向きな判断基準に偏重しすぎている(党内の支持や政権の維持事態が目的になっている)こと。

 さらに今回の事件について言えば、(1)中国の外交圧力が日米同盟の揺らぎをにらんでアジアからアメリカの影響力を排除し自国の軍事プレゼンスを増大させる意図で行なわれている布石であるにもかかわらず、単に船長釈放を求めてのものであると勘違いし、要求を呑めば全て収まるとの判断ミスをしたこと、(2)百歩譲って釈放を行なうにしても、パイプを駆使して中国との内々の交渉で折り合いをつけた上でするのが最低限の条件にもかかわらず、それすらせず、独りよがりの判断で拙速に事を運んだこと。

 こうした点が今回の件でわが国が歴史的にもまれに見る外交的大敗北を喫した原因でした。

 このようなことを二度と繰り返さないようにするためには、民主党政権にここに列挙した点を早急に改めさせるよりほかありません。

 こうした点を改めることがなければ、中国が今後とも「民主党政権が続いているうちに既成事実を積み重ねるべし」ということで次々と圧力をかけてきて、わが国はずるずると譲歩を重ね国益をどんどんと損なっていくのは日を見るよりも明らかです。

 特に東シナ海のガス田の問題は、日本の安全保障と中国の海洋戦略がぶつかり合う最前線であり、尖閣の問題も含めてわが国として全く譲歩の余地もない問題です。そしてアジアの国々もわが国の対応を注視しています。

 尖閣列島で領有権のない中国の船がパトロールをするという中国共産党の決定はまさにその「既成事実をつくる」第一歩であり、海保、海自による哨戒の強化などの対抗措置をきちんとしておかねば取り返しのつかないことになりかねません。ガス田の試掘も同様です。

 もちろん衝突のリスクはないに越したことはない。しかし中国のような無法な要求をしてくる相手がいる場合、わが国がリスクを避け続ければそれだけ相手になめられつけ込まれるだけです。口先だけでかっこいいことを言ったり、相手が応じるはずがない船の損害賠償といったパフォーマンスをするだけではなく、行動でしっかりと対抗する、その覚悟が求められています。

 もはやこれ以上の失敗は許されません。いくら菅総理や民主党の幹部が口先でうまく取り繕おうが、実質的な国益が損なわれているという事実まで覆い隠すことは出来ないし、国民はそんなことで誤魔化されるほどバカではない。

 これで根っこから姿勢を改めるならそれでよし、改まらないのであれば民主党には国益を護る能力も意思もないということですから、わが国の将来のために、政権の座から去るべきであります。

 目先の取り繕いのために、長期的な国益の視点も何もなく、経済的にも外交的にもあらゆる国益を損なったという今回のまれなケースを目の当たりにするにつけこのことを政治家だけでなく国民が一丸となって求めていかねばならないのではないでしょうか。

 「ボールは中国側にある」「中国も二国間関係の重要性をいっている」などと官房長官がいまだに何も変わらない発言を続けて「日本は何も行動はしない」というメッセージを公式見解として発信し続けていることを考えれば、わが国の国益をこれ以上民主党に損わさせるわけにはいかないと焦りを感じざるを得ません。

suzuki_keisuke at 12:16トラックバック(0) 

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