「粗食のすすめ」

August 17, 2006

私の本:「粗食のすすめ」

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私の本シリーズ第4弾は、私が「」を見直す契機となったベストセラー、「粗食のすすめ」(写真)です。

著者は、あの“反「栄養主義」栄養士”の幕内秀夫氏。


「粗食のすすめ」は10年以上前に発刊されましたが、その流れはマクロビオテックや、生涯玄米菜食を貫き普及に努められた二木謙三博士に原点を感じます。

逆に今では、現代栄養学に疑問を呈する最近の食養生のベースになっているようにも思えます。


幕内秀夫先生は、帯津三敬病院の栄養顧問のほか、いくつかの病院で栄養指導を続けながら、伝統食と民間食療法の研究をされてこられました。

帯津良一先生の病院で一度お顔を拝見したことがありますが、あの断食博士として有名な甲田光雄先生の眼に、どことなく似ていた印象を覚えています。
(お齢はだいぶ違いますが!)

ちなみに、幕内先生のことを帯津先生はこんなふうにおっしゃっています。

「幕内先生は甲田(光雄)先生と同じで“修行者”なんですよ。で、患者さんにアレ食っちゃいけない、コレ食っちゃダメだなんていうんですが、私は逆に何でも食え食えと言っちゃうんですよね(笑)。
すると患者さんは不思議とある程度のところで止めるので、結果としてちょうど良い按配なんです(笑)」



さて、そんな幕内先生の書かれた「粗食のすすめ」は、日本に西洋栄養学が入り、コメ離れが進んで西洋型の食生活に変わったことにより、さまざまな生活習慣病などが蔓延しだしたのではと指摘しています。

第1章 食生活の「55年体制」崩壊へ
第2章 「栄養信仰」の大罪
第3章 食源病時代の食事法
第4章 現代型栄養失調の改善策
第5章 FOODは風土が決める
第6章 食生活改善の主役はご飯
第7章 今、子どもと若い女性の「食生活」が危ない!
第8章 間違いだらけの食事常識


ま、ひとことでいえば、肉や乳製品は控えてコメを食え!といったものですが、新谷食事健康法とも多くの部分で符合します。
もちろん、甲田光雄先生のの甲田理論とともに、私の食養生の柱の一つになっています。


各章の内容については、専用カテ「粗食のすすめ」で紹介していますので、ぜひともご覧ください!
(⇒ http://blog.livedoor.jp/suzukistyle/archives/cat_1501326.html )


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August 18, 2005

「粗食のすすめ」19−アトピー性皮膚炎の22歳女性


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、食生活の改善で病気が治った事例をいくつかあげています。
今日は、3ヶ月でアトピー性皮膚炎が完治した22歳の女性のケースをご紹介します。


症状: 数年前から肘の裏などに湿疹ができていたが、最近顔にまで出るようになり来院した

職業: 会社員(営業)

従来の食生活: 一人暮らしで食生活は不規則。朝食抜き(会社で菓子類をつまみながらコーヒーを飲む)、昼は外食(グラタン、ハンバーグ、スパゲッティなど)、夜自宅と外食が半々

食事メニュー:朝)(会社で)コンビニのおにぎりに麦茶、日本茶など
        昼)日本蕎麦、または焼き魚か煮魚定食中心
        夜)胚芽米、味噌汁、季節の野菜1品、納豆、海苔、梅干、漬物
          

成果: 砂糖の入った甘い飲料水は絶対に飲まないようにして、麦茶、緑茶、水などを飲むようにして3ヶ月経ったら、アトピー性皮膚炎がほとんど完治したそうです。


注:「粗食のすすめ」は1995年の発表です。

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August 17, 2005

「粗食のすすめ」18−乳がんの27歳女性


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、食生活の改善で病気が治った事例をいくつかあげています。
今日は、乳がんの再発を食事で抑えた27歳の女性のケースをご紹介します。


症状: 乳がんの手術を受けた後、再発する危険性が高いといわれた

職業: 会社員

従来の食生活: 太ることがいやで、ご飯は1日1杯だけだったが、甘い菓子類を毎日食べ、牛乳も2本飲むようにしていた

食事メニュー:朝)胚芽米と雑穀、味噌汁、漬物、季節の野菜1品
        昼)胚芽米のおにぎり、玄米もち、そば、うどんなど軽いもの。
          おかずは特になし。
        夜)胚芽米、味噌汁、漬物、魚介類と季節の野菜1品
           ご飯は2杯以上食

成果: 以前の朝食のパンとミルクティーのほか、肉類とその加工品、乳製品、菓子類もやめたところ、1週間後に便秘が解消し、1ヵ月後には疲れ具合や気力が全然変わってきました。
約5年が経過しましたが、自覚症状は何もなく、検査結果もまったく異常ないそうです!


注:「粗食のすすめ」は1995年の発表です。

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August 16, 2005

「粗食のすすめ」17−心筋梗塞の60歳男性


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、食生活の改善で病気が治った事例をいくつかあげています。
今日は、心筋梗塞の60歳男性のケースをご紹介します。


症状:心筋梗塞と軽い糖尿病があり、ペースメーカーの手術を勧められた

職業:会社役員

従来の食生活:美食家で肉が大好き。アルコールも毎日欠かさない。昼と夜は外食

食事メニュー:朝)玄米と雑穀、漬物、季節の野菜1品
        昼)弁当持参(玄米のおにぎり、漬物)
        夜)玄米、味噌汁、漬物、魚介類と季節の野菜1品


で、成果ですが、肉類、揚げ物、牛乳、乳製品を厳禁とし、以前の朝食のパンとミルクコーヒー、サラダ、ハムエッグはすべてやめ、外食もせず、和の粗食に変えたところ、3ヶ月で体重が8kg減って標準体重になり、疲労感や便通も大幅に回復し、心臓の手術の必要がなくなったそうです!


注:「粗食のすすめ」は1995年の発表です。

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August 15, 2005

「粗食のすすめ」16 −ご飯(米)は太るか?


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日のテーマは、「ご飯(米)は太るか?」です。


私たちは最近まで、ご飯を控えておかずをたっぷり食べなさいといわれてきました。

ところが深刻な肥満と心臓病に悩むアメリカでは、82年の「アメリカ人のための食事指針」にて、肉類や砂糖類を減らし、もう少し食物繊維の多い、デンプン質の食品を食べて体重を維持しようと指導しています。

つまり、両国では正反対のことを唱えていたわけですが、それにしても米食いの日本で「米を控えよう」といっているのが面白いですね!


で、何が言いたいかというと、「そもそも米には肥満をもたらす因子も、肥満を予防する因子もない」ということです。

ひとが太るのは、消費カロリーより摂取カロリーが大きいからであり、食べ過ぎと運動不足が肥満の原因なのであって、食品のひとつに過ぎない「お米」が、太ったり痩せたりさせているわけではないとことです。

つまり、幕内先生が「もっと米を食え!」といっているのは、効率の良い食べ方をすれば、エネルギー補充のために余計なもの、不適切なものを食べてしまうことを防げるのであり、それは日本人の体質に合った「ご飯を中心にした食事」だというのです。


「ご飯をきちんと食べて太るということはない。むしろスマートになる場合がほとんどである。でもそれは、ご飯が痩せる食物(ダイエット食品)だからではなく、食生活がまともであるという結果に過ぎない」と、幕内先生はいいます。


そういえば、日本でも以前からご飯を勧めていたひとがいましたね!

「痩せたければ(ご飯を)食べなさい!」と言っていた美白の女王、故鈴木その子さんです。

残念なことに彼女は豪邸の完成を前に60代半ばでお亡くなりになりましたが、原因は栄養失調でも拒食症でもなく、過労が招いた肺炎だったそうです。


注:「粗食のすすめ」は1995年の発表です。

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August 14, 2005

「粗食のすすめ」15 −菜食主義が健康に理想的か?


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日のテーマは、「菜食主義が健康に理想的か?」です。


この命題については、肉食の是非として意見の分かれるところだと思います。

幕内先生は、肉や乳製品を控えるようにといいながらも、完全な菜食主義は否定しています。

「『タンパク質は大豆からでも摂れる』と主張する人たちもいるが、動物性食品の必要性は、タンパク質をとるだけではなく、むしろある種の脂肪やビタミンなどは植物性の食品からはとることができないと指摘されている」ということです。

実際に長期間、完全な菜食主義を実行して、栄養失調で亡くなった人もいるそうです。


なお、故三石巌先生は(動物性食品の代表でもある)肉は食べる必要があると主張し、甲田光雄先生は肉食は一切しないのが理想だといいます(魚食もあまり勧めていませんが、肉食ほど否定していません)。

ちなみに、帯津良一先生は、好きなものを食べればいいとのことです。(笑)


私個人としては、魚や卵は自分でも食べるので、幕内先生に近いかもしれませんね。



さて、今夜の「あるある〜」のテーマは、笑いの効能です。
事前に、過去ログ5月2日の「笑いの威力」をご参考くださいませ!


注:「粗食のすすめ」は1995年の発表です。

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August 13, 2005

「粗食のすすめ」14 −カルシウムだけが大切か?


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日のテーマは、「カルシウムだけが大切か?」です。


「粗食のすすめ」が発表された当時は、「(何より)カルシウムを摂ることが健康な生活だ」と考えられていたようです。

幕内先生は、カルシウムだけが大切ではなく、必須ミネラルはすべて同じように必要だといいます。

そんなミネラルですが、実は過剰摂取も心配しなくてはならず、カルシウムとて同様だということです。

カルシウムの摂りすぎは、高カルシウム血症をおこし、慢性疲労や全身浮腫などの症状が出ますが、大切なのは、カルシウム対マグネシウムの 2 : 1のミネラルバランスです。

たとえば、食事中のカルシウムが多過ぎてマグネシウムが足りないと、循環器系疾患が起こりやすいとのこと。
高血圧、心臓発作、脳卒中の引き金になると指摘されるマグネシウムの摂取量は、西洋型食生活よりも従来の日本型食生活のほうが多いと報告されています。

そして幕内先生は、私たちの耳に入る食生活の情報は、栄養学的理由よりも経済学的事情によるものであることが多いことを認識しなくてはならないといいます。

うがった見方をすれば、国民に牛乳をたくさん飲んでもらいたい人々が、「骨粗鬆症」をネタに脅かしている!と考えられるというのです。


こうしたことはカルシウムに限らず、ビタミンCやEなどにもいえるようです。

10年以上前に著された「たべもの革命」(文化出版社)に、次のように記されています。

「これまでの健康食品の三種の神器は、ビタミンC、E、カルシウムだった。どれも原料が入手しやすく、安価で、企業にとっては利幅の大きい美味しい商品だ。EPAはこれらをしのぐ有力商品と業界では期待している」

(EPA”エイコサペンタエン酸”は、近年、多くのメディアが取り上げるようになり、期待通り人気商品のひとつになりましたね!)

このように、牛乳やカルシウムについては、「あまりにも経済的理由による情報が優先しすぎているのではないか」と、幕内先生はいいます。


なお、経口摂取したカルシウムは、その多くが吸収されずに排出されてしまいます。
昨日も言いましたが、カルシウムを骨に定着させるには、ビタミンDを摂る、日光浴をする、運動によって適度な衝撃を与えるなどが必要です。


注:「粗食のすすめ」は1995年の発表です。

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August 12, 2005

「粗食のすすめ」13 −牛乳で骨粗鬆症が予防できるか?


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日のテーマは、「牛乳と骨粗鬆症」です。


牛乳を1日1リットル以上飲んでいるオーストラリア人やスウェーデン人は、それよりも牛乳の摂取量が少ない日本人よりも、骨粗鬆症による大腿骨頚部の骨折が多いそうです。


「牛乳を飲めば骨が丈夫になる」というのは、戦後の間違った栄養教育が生み出した迷信だと幕内先生はいいます。

骨粗鬆症が増えているのは、カルシウム摂取不足ではなく、カルシウムを上手く利用(消化吸収)できないライフスタイルに原因があるとのことです。

たとえば、電化製品や自動車の普及による極度の「運動不足」や、太陽光を浴びる機会の少なくなった「暗闇生活」(カルシウム吸着にはビタミンDを吸収するための日光浴が欠かせない)、さらにカルシウムを溶かすための胃酸の分泌が悪くなっていることが原因だといいます。

筋肉を使わなければいくらカルシウムを摂っても骨には沈着しないので、寝たきりになるとどんどん骨が細くなってしまうのです。


また、甲田光雄先生も、日本人には牛乳は必要がない食品だといいます。

「日本人は牛乳を飲む身体にはなっていません。牛乳で下痢をする人が多いのは、乳糖に対する耐性ができていないからです。また、牛乳に含まれるタンパク質は、アレルギーの原因にもなります」

そして、カルチトニンを増やすタマネギの摂取、運動(とくにスクワットのような動作)が、カルシウム沈着に良いとのこと。


三石巌先生は、骨粗鬆症の予防には、カルシウムよりまず、タンパク質をきちんと摂る必要があるといいます。

骨が成長するには、土台に軟骨ができて、それにカルシウムが沈着するのですが、軟骨はコラーゲンなどでできているので、その材料になるタンパク質(とビタミンC、A、Kなど)が必要だということです。


「牛乳を飲んでも骨が丈夫になることはないし、また牛乳を飲まなければ骨が脆くなることもない。むしろ、乳糖不耐症のことを考えると、逆なのではないか」

幕内先生の結論です。


(つづく)

注:「粗食のすすめ」は1995年の刊行です。

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August 11, 2005

「粗食のすすめ」12 − 肉は良質のタンパク質?


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日のテーマは、「肉とタンパク質について」です。


肉は本当に良質のタンパク源なんでしょうか?

肉は健康を維持するために必要でしょうか?


良質のタンパク質とは、必須アミノ酸(体内で他の栄養素から合成できないもの)のバランスのよいタンパク質のことをいいます。

これは、牛乳や卵などの成分を基準にしており、いってみればデキレース。

たとえばプロテイン・スコアは、栄養価の高い(といわれる)牛乳のタンパク質を基準にして理想的なタンパク質の必須アミノ酸を決定し、それと比較して大豆はいくら、肉はいくら、というふうに算定したものだそうです。

卵を基準にしたものはケミカル・スコアというそうですが、いずれにしても、そうした“理想的な”アミノ酸構成がベストかどうかなんて、誰もわからないということ。

もしも大豆を基準にしたとすれば、算出される数字はまったく違ったものになってしまうわけで、「肉は良質のタンパク源」という主張は説得力に欠けると幕内先生はいいます。


ちなみに、甲田光雄先生も肉食を否定していますが、それは肉に含まれるタンパク質のせいではなく、「動物性脂肪」が腸内を腐敗させ、宿便を溜め込む最大の原因になるからだということです。

「肉は一切食べない食生活は理想的ですが、といって、これまで肉をたくさん食べ続けてきた人に対して、肉を一切やめるようにはいいません。
肉が好きで完全にやめられない人は、最初のうちは従来の半分の量に減らせばいいのです。」

甲田先生の「1日2食健康法」のひとつです。


あ、三石巌先生は肉食を推奨しているので、今日は登場しません!(笑)


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August 10, 2005

「粗食のすすめ」11 − 酸性食品は害か?


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日は「酸性食品は害か?」という話です。


「肉は酸性食品だから良くない」とか「野菜はアルカリ性食品だからたくさん食べなさい」という考え方には賛成できないと、幕内先生はいいます。

そもそも、食品は単純に酸性とかアルカリ性とかいえるものではなく、梅干のように酸味の強い食品でも、焼いて残った灰の中にアルカリ性のミネラルを多く含むものを、アルカリ食品と呼んでいるに過ぎないとのこと。

つまり、酸性食品、アルカリ性食品というのは、食品に含まれる成分の中のミネラルだけを見て、これは酸性、これはアルカリ性と、区分しているだけだそうです。

あくまでも、その食品のある種の性質、傾向について語っているに過ぎないので、アルカリ食品にこだわる必要はないということです。


さらに、故三石巌先生は、酸性体質とアルカリ性体質という対比について、注意しなくてはならないといいます。

つまり、本来、人間の体液は常に弱アルカリ性で、ホメオスタシスの機能によりきわめて狭いPHの範囲にコントロールされているので、酸性体質などということ自体、意味がないとしています。

そして、アルカリイオン水の害を例に挙げて、酸性の胃液の中にアルカリイオン水を入れれば、PHが薄まってピロリ筋が繁殖し、胃液は酸度を保つためにさらに強い酸を作ることになり、胃酸過多を招くだけだと笑います。


これに対し、甲田光雄先生は、ちょっと違ったスタンスでいらっしゃるようです。

「胃は酸性、腸はアルカリ性ですが、たとえばアルカリ性食品を多くとると胃は過剰にアルカリ性に傾き、細菌に対する防御力が低下します。」

ここまでは三石先生と同じですね!

「酸性体質の人は糖尿病、高血圧、脳卒中、心臓病、腎臓病になりやすいし、アルカリ体質の人は気管支喘息、胃潰瘍やガンになりやすい傾向があります。それらの病気を予防するために、酸性、アルカリ性のバランスをとることが必要です。」

つまり、ホメオスタシスが働いても、わずかな体質の個人差は残り、それを酸性体質、アルカリ性体質と呼んでいらっしゃるようです。


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August 09, 2005

「粗食のすすめ」10 − おコゲと発ガン?


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日は「魚の焼けコゲでガンになるか?」という話です。


国立がんセンターでは、魚や肉を焼いた際の煙や焼けコゲを使ってテストを繰り返したところ、トリプトファンなどいくつかのアミノ酸を焼いたものから変異原性が見つかったそうです。
その原因物質から結晶を取り出し、ハムスターやマウスに投与したところ、ガンができていたというのです。

ここで重要なのは、ガンができたマウスが食べたものは、魚の焼けコゲではなく、トリプトファンを加熱した中のトリプP-1、P-2という物質だということ!

例の三石巌先生も、発ガン物質といわれるものに対する過剰反応を、次のように戒めています。

「実験でわずかでもガン細胞の発生が認められると、それは発ガン物質というレッテルが貼られてしまうが、実験台と食卓は違うのだ。
たとえば“おコゲ”にしても、それだけが原因でガンになるには、一生の間に何トンもの量を食べなくてはならない。現実には不可能な話だ。」


幕内先生は続けます。

どのような食物であっても、その食物から自然界に存在しないような純粋な物質を取り出し、集中的に長期的に与えれば、何らかの弊害が出ても不思議ではないということです。

そうした意味では、食品添加物をはじめとした、身の回りにあふれている化学物質こそ真剣に考えなくてはならない問題なのです。


このように、日々私たちの耳には、万病に効くという魔法の食物や健康食品、発がん性のある食品などの話題がこれでもかというように入ってきますが、そうした情報にあまり振り回されず、日々の食生活全体を見つめることを忘れないで欲しいと幕内先生はいいます。


注:「粗食のすすめ」は1995年の刊行です。

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August 08, 2005

「粗食のすすめ」9 - 塩分と高血圧


幕内秀夫先生は「粗食のすすめ」で、間違いだらけの食事法や食生活常識をいくつか紹介しています。
今日は「塩分と高血圧」の話です。


高血圧は塩分の摂りすぎのせいだと、長い間いわれてきました。
ですが本当にそうでしょうか?

最近では、塩分の影響を受けやすい「食塩感受性高血圧」と、それほど減塩の必要のない「非食塩感受性高血圧」という考え方が広がり、「減塩」ですべての人が高血圧を予防できるとは限らないといわれています。

昔の冷蔵庫のない、保存のために食べ物を塩漬けしていた時代と比べ、現代は塩分の摂取量はそれほど多くないはず。

数グラムの減塩に神経質になるより、仕事のストレスや運動不足、食べ過ぎ、食べ違いといった悪しき食習慣や生活環境を改善することのほうが、有効なことも多いと幕内先生はいいます。


そして、故三石巌先生も「医学常識はウソだらけ」で同じことを言っています。

つまり、食塩感受性高血圧は全体のたった1〜2%でしかなく、「食塩を摂り過ぎると高血圧になる」というのはウソだと言い切っています。

実際、食塩摂取の平均が高い東北地方でも、リンゴの生産地では高血圧患者が少ないそうです。

高血圧と塩分との関係には、例の「疫学」の大きな落とし穴があったのです。


血圧を下げるにはカリウムとマグネシウム(と良質のタンパク質)を摂ればよく、極端な減塩によりナトリウムを制限してしまうと自律神経系がダメージを受ける、と、三石先生は警告しています。

(ナトリウムと拮抗させるためにカリウムを、カルシウムと拮抗させるためにマグネシウムを摂る必要があるのです。)


ちなみに、あの甲田光雄先生も、「塩分を摂らないと長生きできない」「塩分を摂らないと甘いものが欲しくなる」と指摘しています。

ナトリウムは健康を保つ上で欠かせないもので、胃酸をきちんと働かせるためにも塩分をちゃんと摂らなくてはいけないといいます。


注:「粗食のすすめ」は1995年の刊行です。

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August 07, 2005

「粗食のすすめ」その8


幕内秀夫先生は、一品健康法を追い求める人は食生活そのものを決して見直そうとしない、ということが最も問題だと指摘します。

そして稀に一品健康法で病気が治るのは、プラシーボが働くからであって、その食品自体に万病が治る物質が入っているわけではないことを充分理解すべきだとしています。

たしかに尿療法までして病気を治したい人は、「信じるものは救われる」といった一念でもって実際に治ってしまうこともあるそうですが、普通はそこまでの著効は得られないため、その健康法の流行とともに「あれは効かない」ということがわかり、休息に廃れてしまうのでしょう。

ですから、断食や呼吸法、太極拳、西式健康法、マクロビオテックなどが、健康法としてずっと生き長らえてきた事実は、それが一般に優れた健康法であったという証にほかなりません。


食事療法は、心理的要因が強く長期療法でもあるため、毎日の食事が苦痛の連続になってしまうと辛くて続かないようです。

そこで幕内先生は、たとえば「ご飯と水だけで2週間」という処方なら実行しやすいだろうという心理的な要素と効果を期待して、食事指導をされているとか。

さらに、カロリー計算もさせなければ、「○○病の人にはこういう食事」という指導もしないそうです。

こうしたことは患者さんに大きな負担を強いる反面、さほど大した効果は期待できず、それよりも食事の献立や調理に力を入れたほうがいいといいます。

食事を作る人(家族)の愛情が、患者さんにとっては大きな励みとなり、 感謝の気持ちを引き出すのではと思います。

ただし、食事が病気のすべての原因ではない以上、「食」にだけ囚われ、自然食品への過剰依存や黙々と200回咀嚼するといったスタイルは、食の楽しみを奪い、本末転倒であるといいます。



また、幕内先生は、錠剤信仰は危険なブームだと警鐘を鳴らしています。

現代人には、たしかにある種のビタミンやミネラルが不足していると思われます。
ですが、たとえば明らかに特定のビタミンの欠乏が原因で生じる病気以外では、安易に錠剤に頼ることは勧められないと幕内先生はいいます。

以前もご紹介しましたが、現在発見されているビタミンは、身体が必要なビタミンの一部であるに過ぎないといわれています。

であれば、本来必要なビタミンの種類も数も量も分からないのに、それらを補うことなどできるはずがないということです。

だからこそ、安易に錠剤に頼るのではなく、普段の食生活を真剣に見直す方がはるかに大切だと幕内先生はいいます。


(つづく)

注:「粗食のすすめ」は1995年の刊行です。

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August 06, 2005

「粗食のすすめ」その7


幕内先生が教鞭をとる専門学校の生徒さんの3分の1はアトピー性皮膚炎に悩み、また、便秘、冷え性、貧血、生理不順、肌荒れといった若い女性の「慢性病5点セット」も急増しているそうです。

こうした生徒たちに幕内先生は、「どんぶり飯を食べ、おかずを食べないように」と指導します。

すると、1ヶ月ほど続けた生徒さんには、便秘が良くなった、体調がいい、疲れなくなった、アトピーが消えた、なんてケースが多いそうな。

これは、彼らが「粗食」を実行したための変化だそうです。

そして、こうした子どもたちを育てた母親の役割を、食育を、真剣に考えなくてはならないといいます。

正しい食事の仕方を教えられない親たちは、「四無の食生活」、つまり、国籍、地方、季節、家庭、のない食生活を送ってきたと指摘します。

親がハンバーガーとコーラで育った子どもたちの食生活はどうなってしまうのかと、幕内先生は憂慮します。
(7/18の“映画『スーパーサイズ・ミー』に思うこと”をご参照ください!)


若い女性の「慢性病5点セット」については、10代の頃からダイエットし、食事はご飯を食べずおかずだけにするためカロリーが不足し、脂料理が増えたり菓子類や果物の間食で補おうとすることが原因だとしています。

(貧血や生理不順は別にしても)5点セットが圧倒的に女性に多いのは、男性は健康に無頓着な人でも「どんぶり飯は食べている」からだといいます。
それだけで、食生活の問題点が70%は決まってしまうそうです。


というように、現代の食生活は、ご飯を食べず、砂糖や油脂類でエネルギーを補っているといえ、そうした極度に精製された特殊な食品を摂っていることが、最大の問題だと幕内先生はいいます。

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August 05, 2005

「粗食のすすめ」その6

昭和30年代には、無責任な学者などにより「米を食べるとバカになる」とか、「米をたくさん食べる国は貧しい後進国」といった考えが世に蔓延し、これがいっそう、日本人のコメ離れ、高脂肪食の増加に拍車をかけていったわけです。

ヨーロッパの人たちが、肉や乳製品、野菜に少量のパンという食生活をしてきたのは、穀物の育ちにくい気候風土の中で生き延びるために考えられた方法なのであり、米をたっぷり食べることのできた日本人が、根拠のない欧米崇拝思想により自らその恵まれた天賦の糧を軽視してきたのがそもそもの過ちだと幕内先生はいいます。



幕内先生は玄米中心の食生活をすすめてきたそうです。
副食は野菜中心で、動物性のものは魚介類と卵を少々摂るといったスタイルです。
パンを主食にすると、副食がどうしても肉や脂料理になってしまうとのこと。

玄米は消化吸収が悪い、という意見に対し、玄米に豊富に含まれる食物繊維こそが、便秘を防ぎ、生活習慣病を予防するといいます。

そして、玄米に多いといわれる農薬の問題については、玄米の方が解毒や排泄作用が旺盛だから、体内に残る有機水銀量なども白米食の場合より少なく、まったく問題ないとしています。

食生活で最も大切なことは、副食が多少どうであっても、主食さえしっかりしていればそれほど問題はない、といいます。


副食は野菜を中心に食べるべきとしながらも、季節感を無視したサラダ偏重は間違いだと、幕内先生はいいます。

サラダで食べる野菜は夏野菜が多く、化学肥料を使ったハウス栽培では成分がまったく違っている(栄養が足りない)ということです。

そもそも生野菜だけでは絶対量が足りていない場合が多く、和野菜や根菜類が不足しがちになるとか。

そして、栄養のことなど難しく考えず、季節の野菜を、その野菜のもっとも美味しい食べ方で食べればいいといます。

春は、せり、ふき、わらび、ぜんまい、筍、七草など、緑の濃いものやアクの強いもので身体を呼び覚まし、

夏は、瓜、キュウリ、スイカ、トマトなど、水分の多いもので身体の熱を取り、夏バテして食欲がないときは、シソ、山椒、生姜、らっきょう、わさびなどの香辛野菜が食欲を引き出してくれます。

秋は、イモ、クリ、米、麦など、冬に備えてエネルギーを蓄えるためにでんぷん質の多い穀類や芋類が多くなり、

冬は、レンコン、ごぼう、大根、里芋など、煮て食べると美味しい根菜類は
寒い季節にピッタリ。

こうした旬の野菜が、副食には最適だと幕内先生はいいます。


(つづく)

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August 04, 2005

「粗食のすすめ」その5


ひとの身体を昔の石炭ストーブにたとえると、昔は燃料である石炭そのものの不足による栄養失調であり、今は燃料は充分なのに不完全燃焼になっているといいます。

不完全燃焼の原因には、燃料の入れすぎ(過食)、燃料違い(間違った食べ物)、空気(酸素)不足、不純物を入れている(化学物質の混入)、エントツの詰まり(便秘)があります。

なかでもエントツの詰まり、便秘は、万病の元、大病の元であると幕内先生はいいます。

そしてこのエントツを詰まらせる原因が、石炭の変わりに石油を入れたり、酸素が足りないのに燃料を必要以上にぎゅーぎゅー押し込めてしまうことなんです。

また、灰や燃えカスをどかさないと、新しい石炭は燃えにくいもの。

こうした理由で、私は午前中は朝食を食べずに排泄に集中する必要があるといってきました。(甲田理論です)

幕内先生は、燃料を勢いよく燃やすには、着火剤(微量栄養素)が必要だといいます。

微量栄養素とはビタミンやミネラルのことですが、現代では単一の栄養素の欠乏ではなく、より複雑な複合栄養失調がほとんど。

野菜のもつ栄養素が、昔の数分の1になってしまったこともありますが、それよりも食物が精製、精白されることのほうが問題だといいます。

そして、精製食品の中でも、とくに心を狂わせてしまう白砂糖には厳重注意だとしています。


「その土地でとれた季節の旬のものを食べる」

まさにマクロビオテックの考え方でもあるんですが、日本人は日本の風土に適した食物を「偏食」すべきといいます。

それはなにかといえば、もちろん日本の伝統食、和の粗食に他なりません。

そして、それらを丸ごと食べろと、幕内先生はいいます。


色の濃いものは概して精製度が低く、栄養素をより多く残していると考えられます。

蕎麦なら黒いものほど蕎麦殻などが多いので、私は白い更科蕎麦はあまり食べません。

そして、魚なら頭から尻尾まで、大根なども葉っぱまで食べて初めて「丸ごと食す」ということになるんです。


幕内先生は、「醗酵食品」は粗食を活かすといいます。

味噌汁は医者殺し、漬物は最上の整腸剤だと書いています。

私なら、さらに「納豆」を加えたいですね!

こうした醗酵食品に大量に含まれる乳酸菌などの有用菌は、腸内の腐敗菌を抑制し、腸内細菌叢のバランスを改善し、発ガンリスクなどを低下させてくれます。

個人的にも、乳酸菌は乳製品ではなく、醗酵食品で摂るべきと考えます。


一見「粗食」に見える食生活でも日本人が元気に働いてきたのは、こうした小さな微生物の助けがあったからだと幕内先生はいます。

微生物の存在すらわからなかった時代から、そうした微生物と共存し、多くの醗酵食品を利用してきた祖先の知恵の深さには、まったく驚くばかりです。


(つづく)

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August 03, 2005

「粗食のすすめ」その4


ガンをはじめとしたほとんどの慢性疾患は、食生活が原因の病気、つまり「食源病」だといいます。

食事の悪さが病気多発の最も大きな原因であり、何をどれだけ食べ、飲むかによって、ガンになる危険性は高くなったり低くなったりするとも。


ところで、Health(健康)の「Heal」は、「全体」という意味だそうです。
健康は食生活を抜きにして語れないものの、食生活だけで語れるものでもないといいます。

「これさえ飲めば、これさえ食べれば」という特別な食材や栄養素、魔法の食物を追い求めるよりも、身近な毎日の食生活に問題はないか、ということに目を向けて欲しいと、幕内先生はおっしゃいます。

日々の食生活に対する改善は考えずに、健康に良い、病気に効くという理由で、一品健康法や高価な健康食品に頼るということに幕内先生は警鐘を鳴らします。

「万能の食物」なんてない、ということです。


幕内先生は、食源病を防ぐための10箇条を挙げています。

1. ご飯はきちんと食べる
2. 穀類は未精製のものを
3. 副食は野菜中心にする
4. 醗酵食品を食べる
5. 肉類を減らす
6. 揚げ物は控えめに
7. 白砂糖の入った食品は避ける
8. 砂糖や塩は未精製の物を使う
9. できるかぎり安全な食品を選ぶ
10.食事はゆっくりよく噛んで


じつはこれ、私が実行している食事スタイルでもあるんですが、これらを守れば、きっと「和の粗食」になるはず。
実際、7月の箱根ダイエット合宿の食事メニューも、これらが原則になっているんですよ!(食事制限のためご飯は出ませんでしたが)

さらに幕内先生は、パンをご飯に、サラダをお浸しに、ソースを醤油に、クッキーを煎餅に、というように、日常的に食べるものを「カタカナ食品」から「ひらがな食品」に代えるよう提唱しています。

なお、個人的には、この「食源病を防ぐ10箇条」に、
11. 乳製品(乳脂肪)は極力避ける
12. 冷たい物を飲まない
の2項を付け加えたいところです。

6ヶ月間乳製品の摂取を断った前後の腸の内視鏡映像を見れば、乳酸菌のためには乳製品ではなく納豆を食べたいと思うでしょうし、西原克成先生の「究極の免疫力」を読めば、冷たい物中毒で腸を冷やすことがいかに身体に悪いかよくわかると思います。


(つづく)

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August 02, 2005

「粗食のすすめ」その3


幕内先生は10年前に、「食物を見ずして栄養素にこだわるのはナンセンス」と言い切っています。

たとえば、卵にはいろんな成分が含まれているのにもかかわらず、「タンパク質」や「コレステロール」といった一部の成分しか見ていないがために、「タンパク質が多いから食べた方がいい」、「コレステロールが多いから良くない」という偏った意見になりやすいということです。

実際、食品のコレステロール含有量は、これまで何度も書き換えられており、いわれている数値が正しいかどうかもわからないというのです。


栄養士の幕内先生は、「カロリー計算」は時間の無駄とさえいいます。

つまり、食物は体内で吸収されてはじめて熱量になるのだけど、消化吸収能力は10歳の育ち盛りの子どもと70歳の老人とではまったく違うはず。

さらに同じ人でも、精神状態や体調によって吸収は変わってくるため、ご飯1杯が177キロカロリーだという計算は、あまりにあやふやなものだというのです。


では、「栄養のバランス」はどうでしょうか。

厚生労働省は、1日30品目の食材を食べるよう勧めていますが、多くの先生方が、これを守ればほとんど肥満になると警告しています。

(そして、甲田光雄先生や石原結實先生は、食事の「内容」以上に食事の「量」、つまり「少食」こそが大切だといいます。)


マクロビオテックでは、「その地方で取れた旬のものを食べるように」と教えています。
その流儀で行けば、トマトやキュウリのような夏野菜を、年がら年中食べる必要はないということです。


「北極圏に住むイヌイットの人たちは野菜はほとんど口にせず、アザラシや白熊の肉を主食にしている。パプアニューギニアの人々は、タロイモ以外はほとんど食べない、等々...」

これはいわゆる「偏食」ということになるのでしょうが、彼らは私たちよりはるかに元気で健康なように見えます。

肉を食べない草食の牛が、なぜあんなに立派な筋肉をつけられるのか?
草食という「偏食」であっても、体内でタンパク質を合成して、何トンもの体重にまで育つのです。

肉はタンパク質ではなく、「タンパク質が比較的多く含まれている食品」というだけのことであり、実際には魚や大豆製品にもタンパク質は多いし、ひじきやこんぶ、わかめといった海藻類には牛乳よりもはるかにたくさんカルシウムが含まれているというのです。

そう考えると、「肉を食べればスタミナモリモリ」だとか、「牛乳は完全栄養食品でカルシウムは万全」ということが“迷信”に過ぎないことがおわかりいただけると思います。


こうしたことからも、日本人が本来食べなくてはいけない雑穀を中心とした食事を西洋式のスタイルに変えてしまったことが、日本人の健康を阻害する原因だという説には肯かざるを得ません。

ですから、肉や卵、牛乳やチーズなどを“バランス良く?”食べる必要はないということになります。

日本人には日本人に合った「偏食」がベストなのであり、それは昔からの伝統的な食べ物、つまり和の粗食に他なりません。


(つづく)

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August 01, 2005

「粗食のすすめ」その2


日本人には日本人に適った食事があり、それは、肉や牛乳ではなく、伝統的な和の粗食であると、幕内秀夫先生はおっしゃいます。


では、「粗食」ってなんでしょうか?

幕内先生は、粗食とは「貧しい食生活」という意味ではなく、日本という自然の豊かな風土の中から生まれてきた素晴らしい食生活、であるといいます。

そして、今こそ「粗食」に帰るべきだと主張します。
(10年前の本ですが、現状はさらに悪い方に向かっているようです。)


過疎のある村では、大正生まれの中年の多くが生活習慣病で急死、あるいは不如意な生活を送っていて、明治生まれの老父母が中年の子供に先立たれるという現象がよく見られるそうです。

村人はこれを「逆さ仏」と呼んでいるとか。


幕内先生は、このように説明しています。

「長生きしている老人たちは、麦やアワ、キビ、ヒエなどの雑穀、芋類を主食にしていて、野菜や山菜などを副食にしてきました。
それが最近では、白米一辺倒、肉、乳製品、卵中心の食生活に変わり、このような食生活で育った若い世代に生活習慣病が急増し、がんなどで死亡する者も増加しています。」


たしかに今の若者たちの平均身長は伸び、体格も向上してきましたが、健康状態をみれば、現代っ子たちは昔の子どもと比べて虚弱体質、3人に1人はアトピー性皮膚炎を患い、また朝礼で20分も立っていると倒れる子どもが多いそうな。

その原因が、「風土に合わないものを日常的に食べていることからくるのではないか」と幕内先生はおっしゃいます。

肉類中心のおかずをたくさん摂る現代の食生活より、米を中心にした従来の食生活の方が、日本人の体質にマッチするのではないか、ということです。



幕内先生は、現代の日本人の食生活が抱える問題点として、

「米を食べなくなったこと」、
「食生活が欧米化したこと」、
「栄養素にこだわりすぎること」

の3つを挙げています。

米の代わりにパンを食べるようになると、バターやジャムなどをつけ、副食はハムエッグやサラダなど洋風になり、油だらけ、砂糖だらけの食卓になります。
すると大幅に脂質が増えて摂取カロリーはぐんと跳ね上がります。

肉食は、腸内で腐敗菌を増やし、発がん物質などの有害物質が腸壁から吸収されると、さまざまな病気の原因となるといわれています。

また、特に健康ブームの最近では、食材のひとつの栄養素だけを見て、「これは○○が多いから良い」とか「△△が多いから良くない」といった「木を見て森を見ず」の状態になっています。

昔はビタミンといえばビタミンB1だけしか知られていなかった時代もあったそうで、そう考えると未だにわかっていない栄養素も多いはず。


食物と栄養素について、幕内先生は次のようにおっしゃいます。

栄養素なんて忘れなさい!
食物を部分的にとらえるのは無意味!


食品に含まれる成分についても、摂らなければならない栄養素についても、知らないことのほうが多すぎるという現状で、それのみをもって食生活を考えることにどれだけの意味があるのだろうか、と幕内先生は疑問視しています。

実際、私たちの先祖は、その食物にはどんな栄養素が含まれているのか、なんて知識もないままに、ずっと生きてきたのが現実です。

幕内先生は、そんな私たちが今、「伝統食の知恵」を軽視し、「自己忘却の報い」を受けはじめているような気がしてならないと憂慮されています。


(つづく)

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July 31, 2005

「粗食のすすめ」その1


今回からしばらくのあいだ、私が「食」を見直す契機となったベストセラー、「粗食のすすめ」(幕内秀夫著)をご紹介します。


「粗食のすすめ」は10年以上前に発刊されましたが、当時ここまで現代栄養学の不合理・問題点を突いた本はそれほど多くなく、とても新鮮でしたね!

そしてアプローチは違うものの、15年ほど前のアンドルー・ワイル博士の「ナチュラル・メディスン」と同じようなスタンスで書かれており、かなり影響を受けているように思えました。


著者である幕内秀夫先生は、帯津三敬病院の栄養顧問のほか、いくつかの病院で栄養指導を続けながら、伝統食と民間食療法の研究をされてこられました。

帯津良一先生の病院で一度お顔を拝見したことがありますが、あの断食博士として有名な甲田光雄先生の眼に、どことなく似ていた印象を覚えています。
(お齢はだいぶ違いますが!)

ちなみに、幕内先生のことを帯津先生はこんなふうにおっしゃっています。

「幕内先生は甲田先生と同じで“修行者”なんですよ。で、患者さんにアレ食っちゃいけない、コレ食っちゃダメだなんていうんですが、私は逆に何でも食え食えと言っちゃうんですよね(笑)。
すると患者さんは不思議とある程度のところで止めるので、結果としてちょうど良い按配なんです(笑)」


さて、そんな幕内先生の書かれた「粗食のすすめ」は、日本に西洋栄養学が入り、西洋型の食生活に変わったことによって、アトピー、アレルギー、生活習慣病などが蔓延しだしたのでは、と警鐘を鳴らしています。

本の表紙には、反「栄養主義」栄養士 と自己紹介しており、これだけでもやる気充分!ってな感じ!(笑)


そして、日本人は、日本の風土に根ざす穀類中心の食事を摂るべきだと訴えています。

これはマクロビオテックの「その地方で取れた季節の旬のものを食べる」ということにも通じます。


近年、日本人の米の消費量は急速に減少しています。

本のサブタイトルの、「ご飯」があなたの健康をつくる! が物語るように、日本人にアトピーや生活習慣病が増えてきた原因には、まさにご飯を食べなくなり、肉や食肉加工品、牛乳、乳製品、油脂類、砂糖類などが増えすぎた結果だと幕内先生はおっしゃいます。

(というか、現代栄養学に疑問を持つ多くの方の共通見解だと思います)


戦後の政府の政策等により、「豊かな食生活」を目指して米からパンへ、納豆からチーズへ食文化が推移してきましたが、西洋型の食文化が本当に豊かな食生活なのでしょうか?

いや、やはり日本人には日本人に適った食事があるんです。

それは、肉や牛乳ではなく、伝統的な「和の粗食」であると、幕内先生はおっしゃいます。


(つづく)

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