.。o○.。o○.。o○.。o○「見てらんねえよ」.。o○.。o○.。o○.。o○
わかんねえヤツだな。
俺が世話焼くのもメシ作るのも全部―――下心だろうが

高校時代から、工藤暁生はいけすかないヤツだった。
俺の彼女はみんなあいつに取られたし、みんなすぐに捨てられた。
だから俺は、あいつが大嫌いだった。
嫌いオーラを出しまくり、あいつの視線すら無視してた。
なのに、現在。
大学もゼミも住んでるアパートも全部一緒って何の悪夢か。
おまけに俺の態度を勘違いしたらしい工藤が、俺に惚れたとか言ってきて…?
「夏目が俺につっかかってきたりわざと無視したりするのって…俺に気があるから、なんだよな?」
「…………は?」
フリーズする俺をよそに、その日から工藤のアプローチが始まって…?
著・タクミユウ ガッシュコミックス

見てらんねえよ見てらんねえよ


タクミユウ先生の新刊です。
久々にタクミ先生の本を読みました〜
タクミ先生の絵は特に表紙が、私を「これは買わないといけないんじゃ…」と思わせるオーラを出してらっしゃいます(笑)
なんでしょうか、表紙のカップルの距離感とかアングルが私の目を惹くのかもしれません。

今回は3作品収録されています。
表題作でもある「見てらんねえよ」は女たらしな大学生×やられたらやり返すちょっと堅い大学生カップルの話。
女たらしな工藤と高校の頃から同級生なのに、お互い牽制し合って話したことのない夏目。
付き合っていた彼女を工藤にとられた腹いせにやり返していた夏目でしたが、ある事をキッカケに2人は話すようになります。
距離が縮まってくるにつれ、工藤の方から「俺が世話焼くのも、メシ作るのも全部下心だろうが」と言われます。
それを受けて夏目は工藤の事を意識するようになって…
というようなお話です。

端から見たらラブラブな2人。
周りがビミョーに気づき始めているのに気づいていないと2人の口ゲンカが面白いかも(笑)
私は男の人が髪を結ぶ姿、特に工藤みたいな結び方が好きなんです!
これも表紙に惹かれた一因でもあるかも。
工藤のイトコ・蝶子さんがいい具合に掻き回してくれてました〜
こういった女性いいと思います!
実際やられたら当事者としたら困りものですが(笑)
出来ればこちらの作品、続きがあれば読みたいです。
一応ハッピーエンディングではありますが、ここで終わるのか!?みたいな感じがしたので続編希望で。
えろはちょっとありました〜
えっちの後に自己嫌悪する夏目がちょっと可愛いです。

かきおろしが面白いです。
女の子に誘われる夏目を工藤が横から邪魔してます(笑)

「kiss in the pool」は水泳部の男前な先輩×先輩に憧れる後輩の話。
男前な先輩・高塚に突然キスされた後輩・横田。憧れていた高塚にキスされて嫌じゃないけど、でもそういう意味で好きかどうかわからない。
先輩後輩の憧れとして好きか、その人をただ人として好きか自分の気持ちに気付くまで難しいところだと思います。
今回は高塚に押されてた(実際押し倒されてました(笑))感はありますけど、横田は自分も気づいていないところでは高塚が先輩としてじゃなく好きになっていたのかもしれません。
プールってなんか青春って感じがします!

そして最後の1作が「愛は惜しみなく奪う」です。
こちらは得体の知れない?父の友人×病気の妹を抱えた天涯孤独な高校生の話。GUSH maniaEXの「権力者の恋」特集に収録されていたもので、まさしく権力者がお金で愛する人を手に入れたという感じでした。

権力者=お金持ちのこういった話ってよくありますけど、スパッと気持ちを伝えて自分のものになってくれと伝えるタイプとお金で外堀から埋めていって最後には惚れさせる素直じゃないタイプがいると思うんですけど、今回はまさしく後者。
実際こういうタイプの話を読むのは好きな方ですが、いつも思うのは大体みんな見返りにカラダを要求して、カラダから先に落として次は心を…みたいな展開ですよね〜
なんか素直じゃないなぁとしみじみ思ってしまいます(笑)
この話は結構シリアスな感じなんですが、不意に今回もそう思ってしまいました。

わたしを惹きつけてやまないタクミ先生。
小説の挿絵でも最近ご活躍中です。
正直すごく気になってます。