
記憶の中で、自分で読んだいちばん古い本はなに?
ながいながいペンギンの話
だんなまんは小学校低学年のときに読んだそうだ。夢中になって読んだけど、字が読めなかったから1ヶ月くらいかかったんと違うかな、懐かしいなぁー。また読んでみたい。
だから図書館で借りてきてやった、195ページもの厚みがある児童書。手付かずで3週間置かれたままになっている。せっかく借りてきたから代理で読んでみることにした。
開くと文字だらけ、子供向けとはいえ正直面食らう。観念して読み進めるが思うように読めない。というのは平仮名だらけ。おまけに、くとうてんが、ひとつのぶんしょうの、なかに、こんなかんじで、いっぱいいっぱい、うたれつづけているから、いちいち目を止められて読みにくい。子供のだんなまんがひと月かけて読んだ物語。少年が何を感じたのか知りたくて読み始めたけど、これがあと190ページも続くのか。夏休みの課題図書みたいなうんざり気分になる。
小一時間かけて読了。
平仮名は気にならなくなって3つの話を読み切った。目に映るものを純粋に見て、感じたことを素直に口にできる素直なペンギン兄弟に、酔っぱらいは涙ぐんでしまった。懐かしい幼少の気持ちを思いだして心を温かくした。小さいだんなまんは『ルルとキキよかったね!』と目をキラキラさせて、ペンギン兄弟のことをお母さんに話しただろうか。それとも、どきどきはらはらして泣きそうになった顔を見られるのが嫌でひとりっきりになってみただろうか。本を嫌わず、むしろ好きな大人に育っただんなまん。ペンギン兄弟に出会ったからこそなのか、いまも本とよい関係を続けている。
かくいう私は4年生で読んだピカソの伝記漫画が最古の記憶。
ピカソの踊っている絵が楽しくて、そこだけ何度も読み返しついに最後まで読み切ることはなかった。そしてピカソ踊りの開発に忙しい子供は、本を読まない大人に育ちました。



