NHKは10月3日、「映像の世紀バタフライエフェクト」で「太平洋戦争 - 日米プロパガンダ戰」を放送した。(8月26日の再放送)
番組案内には、次のように記されている。
太平洋戦争は日米のプロパガンダ戦でもあった。アメリカはハリウッドが協力して
戦場のリアルな映像で国民を戦争に駆り立てていく。日本はニュース映画を使い銃後
の人々を総力戦に巻き込んでいく。またラジオ放送では「東京ローズ」と呼ばれた
アナウンサーたちが敵兵の戦意喪失をねらった。戦局が進むと日本は偽りの戦果を
伝えアメリカは大量殺りくを正当化していく。国民をあおり不都合な真実を伏せた
日米の知られざる戦いの記録。
https://www.nhk.jp/p/butterfly/ts/9N81M92LXV/episode/te/4854N7QP7L/
また、番組のディレクターが綴るブログでは、「プロパガンダと作り手の葛藤」と題して次のように記している。
太平洋戦争中、日本のプロパガンダの一翼を担い、国民を戦争に駆り立てた「日本
ニュース」。しかしその中には、ニュースの作り手たちによって戦争批判が込めら
れた名シーンとされるものがある。その映像が流れるのは、日本ニュース 第177号
「学徒出陣」。当時、戦局の悪化に伴い、戦地に赴くことになった学生たちの壮行会
が全国各地で開かれた。「学徒出陣」は、1943年10月21日、明治神宮外苑
競技場で競技場で行われた東京の出陣学徒壮行会を撮影したもの。雨が降り注ぐ中、
約2万5千人の学生を満場の観客が見送る。その名シーンとは、 壮行会のハイライト
である東条英機首相の勇ましい演説が最高潮に達した場面である。突然映像は、一人
の学生の、雨と泥にまみれた背中に切り替わる。この シーンに込められた思いを日本
ニュースの製作部長だった土屋斉は後にこう語っている。
「学徒出陣を一言でいうなら、まさしく『悲愴』です。一人の学生の後姿を帽子から
足元まで長くパンダウンするシーンがありましたが、そのシーンに東条首相の演説を
かぶせたりしたのは、悲愴感を盛り立てるために意図的に編集したものなんです。」
今の感覚では何気ないワンカットにも見えるが、戦時中の作り手にとっては精一杯の
抵抗だったに違いない。終戦から79年。世界中で戦争や紛争が絶えない中、平和と
共に表現の自由が守られる制作現場のありがたみを改めてかみしめる8月である。
https://www.nhk.jp/p/butterfly/ts/9N81M92LXV/blog/bl/pwNd0m2dAp/bp/p0OOvDpwy0/
この番組は、NHKオンデマンド(有料)で視聴することが出来る。
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2024139914SA000/
番組案内には、次のように記されている。
太平洋戦争は日米のプロパガンダ戦でもあった。アメリカはハリウッドが協力して
戦場のリアルな映像で国民を戦争に駆り立てていく。日本はニュース映画を使い銃後
の人々を総力戦に巻き込んでいく。またラジオ放送では「東京ローズ」と呼ばれた
アナウンサーたちが敵兵の戦意喪失をねらった。戦局が進むと日本は偽りの戦果を
伝えアメリカは大量殺りくを正当化していく。国民をあおり不都合な真実を伏せた
日米の知られざる戦いの記録。
https://www.nhk.jp/p/butterfly/ts/9N81M92LXV/episode/te/4854N7QP7L/
また、番組のディレクターが綴るブログでは、「プロパガンダと作り手の葛藤」と題して次のように記している。
太平洋戦争中、日本のプロパガンダの一翼を担い、国民を戦争に駆り立てた「日本
ニュース」。しかしその中には、ニュースの作り手たちによって戦争批判が込めら
れた名シーンとされるものがある。その映像が流れるのは、日本ニュース 第177号
「学徒出陣」。当時、戦局の悪化に伴い、戦地に赴くことになった学生たちの壮行会
が全国各地で開かれた。「学徒出陣」は、1943年10月21日、明治神宮外苑
競技場で競技場で行われた東京の出陣学徒壮行会を撮影したもの。雨が降り注ぐ中、
約2万5千人の学生を満場の観客が見送る。その名シーンとは、 壮行会のハイライト
である東条英機首相の勇ましい演説が最高潮に達した場面である。突然映像は、一人
の学生の、雨と泥にまみれた背中に切り替わる。この シーンに込められた思いを日本
ニュースの製作部長だった土屋斉は後にこう語っている。
「学徒出陣を一言でいうなら、まさしく『悲愴』です。一人の学生の後姿を帽子から
足元まで長くパンダウンするシーンがありましたが、そのシーンに東条首相の演説を
かぶせたりしたのは、悲愴感を盛り立てるために意図的に編集したものなんです。」
今の感覚では何気ないワンカットにも見えるが、戦時中の作り手にとっては精一杯の
抵抗だったに違いない。終戦から79年。世界中で戦争や紛争が絶えない中、平和と
共に表現の自由が守られる制作現場のありがたみを改めてかみしめる8月である。
https://www.nhk.jp/p/butterfly/ts/9N81M92LXV/blog/bl/pwNd0m2dAp/bp/p0OOvDpwy0/
この番組は、NHKオンデマンド(有料)で視聴することが出来る。
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2024139914SA000/