2020年06月19日

酔っ払いの話は半分で聞こう

今日「LIVE FORCE, LIVE HOUSE. スピンオフ四国編」の配信を観た。今のバンド事情が配信ライブに寄ってることに関して「配信ライブはライブ事情の多様化のひとつ」みたいな話が出た。それを受けて考えてみた。

今はこれまでのように生ライブが出来ない状況だから配信ライブをやっているバンドが多いと思う。それを観ている人もコメントで「やっぱり生で観たい」や「早くライブハウスに行きたい」と書き込む。つまり多くの人は配信ライブを生ライブの代わりとして認識しているのが現状だ。しかしここ最近配信ライブを何度もやってみたり、上記の「LIVE FORCE, LIVE HOUSE. スピンオフ四国編」の配信を観ながら思ったことは、今のコロナの状況が落ち着いてからも配信ライブはバンドのライブのやり方のひとつの可能性としてアリなんじゃないかということだ。

演奏者側としては昔は人間が演奏して人間が歌うのが基本中の基本だった。でも最近はそうじゃない。生ライブでも「打ち込み」「同期」と呼ばれる方法を駆使すればギターが1人なのに2本のギターが鳴ってるように聴かせられるし、メンバーにキーボードがいないのにキーボードの演奏を入れた楽曲を聴かせることも、ドラムがいないのにドラムに合わせて演奏することも可能だ。こんなことは昔はできなかった。

たとえばTHE BEATLES。彼らは活動中期から当時のロックバンドにはなかった新しい音や楽曲の制作に傾倒し没頭した結果、4人ではライブで楽曲を演奏再現不可能になりライブ活動を辞めた。だが現在の技術を駆使すればおそらくライブで再現可能ではないだろうか。(楽曲やアルバムに「作品」という側面が強いので再現したところで意味があるのか、というのは置いておいて)。

何が言いたいのかと言うと、この先バンドの在り方はさらに多様化し「配信ライブしかやらないバンド」も出てくるのではないかということだ。「生ライブでは出来ないが配信ライブなら出来ること」を強みにしたバンド。例えば演奏シーンに別の映像を合わせる、全楽曲に歌詞を出す、楽曲に合わせて天候や背景を変える、とか。もっと根本的に言えばお客さんの前で演奏するのが苦手なバンド。テレビ露出はしないミュージシャンやライブでも顔出ししないミュージシャンがいるのだから人の前で演奏したくないバンドマンがいても不思議じゃない。極度のアガリ症だったり。

こうなると極論自宅で全てが完結する。昔はテレビに出て有名になるためにはオーディションに合格するなど何かしらのハードルを飛び越えないといけなかったが、今はそんなことをすっ飛ばしてYouTubeでいきなりデビューできる。これまではライブをしたいと思ったらライブハウスに行って枠を勝ち取ってチケットを売ってようやく人に観てもらえるが、これからはライブハウスに行かなくてもいいし枠を勝ち取らなくてもいいしチケットを売らなくてもいい、かも知れない。

新型ウイルスが根絶やしにされることは、まあないだろう。ワクチンができて新型コロナがインフルエンザや風邪のレベルにならないとこの状況は落ち着かないかもしれない。その間に新しい考え方やビジネスが出てくるはずだ。それがおもしろいものだったらいいな。

まあ僕らはアナログ主義なのでライブで打ち込みも使ってないし、お客さんとわけわからんくらいぐっちゃぐちゃになるライブがしたいし、そんなライブがおもしろいかっこええと思うし、そんなライブハウスが好きなんですけどね。


sxc_gt at 21:35|PermalinkComments(0)

2020年03月08日

おもてたんとちゃう

デモ曲なんていくらあっても良いよねということで、12月後半くらいからメロディ先行で1コーラスほどのデモ曲を作ってはどんどん四星球のLINEグループに投げつけていた。その中のひとつがこれ。康雄が「メディカルミラクルワンマンツアーのために短いテーマソング的な曲を作りたい」となって作り始めた。なので僕たちにしては珍しく楽曲先行。頭のドラムパターンはU太案で、こういうのは僕からは出てこないパターンなのでとても新鮮で楽しい。


サビの歌詞が方言なのは康雄がウルフルズを意識したからか。サビのコーラスというか合いの手もそのイメージがある。すごいと思ったのはAメロのコーラス部分。「チャンチャン」っていう歌詞のコーラスって今まであったんかな?コントとかのオチの後の効果音を擬音化したもの。すごく斬新だと思う。ただこれが歌ってみると意外と難しくてレコーディングで少し苦戦した。「チャンチャン」って歌うことないもんね。擬音って歌いにくいんやと気付く。


この曲はレコーディング前にライブで披露したことはなく、初めてライブで演奏したのはレコーディング後の2月の熊谷HEAVEN'S ROCK。お客さんと一緒に振り付けを考えたりしたけど今後どうなるのかは不明。早く色んなところで披露したい曲。


「おもてたんとちゃう、思ってた未来がまだきてないだけやろ」の部分の"まだ"っていうのがすごく好き。そこに"いつか来る"っていう希望が感じられるし、その後の「迎えに行こう」で受動から能動に変わるところが良い。

「ここからはふざけた顔で歌おう」というところはいつか康雄がTwitterでつぶやいてたことをそのまま歌詞に引用したか。


「ビクターロック祭り2020」が中止になったことがまさに「おもてたんとちゃう」ことで、まさかこんなオチがつくとは思っていなかった。どこまでもコミックバンド。笑ってくれ。



sxc_gt at 19:17|PermalinkComments(0)

早朝高速

フラワーカンパニーズの「深夜高速」という名曲がある。頼まれてもいないのに勝手にその曲のアンサーソングを作った。それがこの「早朝高速」。アンサーの仕方そこ?っていうタイトルの出落ち感とは裏腹に「深夜高速」の名曲具合に恥じない曲に仕上がっていると思う。


康雄の歌詞先行で作曲は康雄と僕。康雄がフラカンっぽいメロディでいきたいと言っていたので精一杯フラカン感を出したつもりだし、なんならサビのコード回しはほぼまんま「深夜高速」と同じ。今さらながら大丈夫かな?

イントロ、アウトロのギターフレーズはU太が原案で、それをギター1人で弾いても成り立つように微調整して今の形に。原案のときから「かすかに光が見える、夜から朝に向かう感じ」が出てたのでとても好き。


ライブで初めてやったときからお客さんの反応はすごく良くて反響もあってみんなフラカン好きなんやなあって思った。最初にやったときから大きく変わった点は1サビのアレンジと最後のリフレインの歌詞。

もともとは1サビに入る瞬間からガッツリ楽器鳴らすみたいなアレンジだったが、最終的には1サビの前半は静かなままでサビ折り返しの「たどれば帰れるように」の部分からバーンと鳴らすようにした。このアレンジはたぶん康雄案だったと思う。最近こういうサビの中で展開があるってパターンをやっていなかったので気に入っています。個人的には機材のスイッチなどを一瞬でいろいろ切り替えないといけないのでライブでやるときテンパりそうになる。

最後のリフレインのところは最初「生きて今、行ってきます」と繰り返し歌っていたが、レコーディング直前に康雄が「消し忘れたヘッドライト 生ぬるいペットボトル 軌跡を信じて走ってる 奇跡を信じて走ってる」に変更したいと。バンドワゴンを走らせている様を上手く表現してる歌詞。休憩に寄った夜のパーキングでヘッドライト消し忘れちゃうし、買った飲み物は最初冷たくても温かくても運転してるうちにぬるくなっちゃうんだよな。そういうなんでもない風景が走馬灯のようにドラマチックに映る、映画みたいな描写の表現だと思う。"軌跡"と"奇跡"の言葉遊びは康雄って感じ。そして「歌詞を見なくてもその2つの違いを感じ取れるように歌いたい」とのことでボーカルのレコーディングしながら試行錯誤していた。感じ取ってもらえましたか?


個人的には「夜を抱くような急カーブ」という表現がすごいと思った。道路の急カーブを何かを抱きしめたときの腕のカーブに見立てているのだが、急カーブを「夜を抱くような」と形容したことに驚愕。僕そんなこと思ったことないもんな。小説に出てきそうな言葉選び。どこでそんなこと覚えてくるんやろ。シリアスな曲調でサビが同じ言葉のリフレインな分、その他の部分に出てくる言葉の選び方にこだわっている印象。


おそらくこの先ずっとやっていく曲になると思うので音源だけでなくライブハウスにも聴きに来てね。



sxc_gt at 19:10|PermalinkComments(1)