去る514日の土曜日、第145回の勉強会が開催されました。

今回はZoom配信のみの開催でしたが、48名のご参加ということで、大変盛況な勉強会となりました。

講師に弁護士の近衛大さんを迎え、「重要労働判例を読み解く~実務必携の労働判例の要点解説~」と題し、社労士として外せない重要な判例について、労働問題を数多く手掛けてきた弁護士の視点から解説して頂きました。近衛講師は昨年「同一労働同一賃金」をテーマにした勉強会の講師も務めていただき、当会2度目のご登壇となりました。

まずは、何故判例・裁判例の調査(読み解き)が必要になるのかを説明していただきます。判例・裁判例は「規範的構成要件強い」ということや、「条文にどのような事実関係の当てはめがあるのか」等、読み解くことで見えてくるものが何なのか、心構えを知ります。

それから色々な判例・裁判例の解説へ続きます。テーマとしては、「採用・内定」、「就業規則の効力」、「配転」、「賃金請求」、「解雇」、「雇止め」、「時間外労働」、「退職金」、「不当労働行為」と、10個の多岐にわたるテーマをチョイス。それぞれのテーマにおける代表的な判例について、事案の概要、結論、判旨、判決内容における判断ポイント、それが実務上どのような論点とされるかが解説されました。

初めて判例を勉強する人にとっては、近衛講師のわかりやすい解説で、判例勉強の良い入り口となったのではないでしょうか。

顧問先から労働相談を受けたとき、判例は重要な説明根拠となりますが、個別の背景が必ず存在し、それにより一概に同じ答えになるとは限らない、と肝に銘じなければならないな、と改めて認識しました。
次回勉強会は7月を予定しております。教室とZoomのハイブリッド形式で開催しますので、皆様、奮ってご参加ください。