2007年02月

2007年02月25日

遠藤周作文学館

先週の木曜日、小学校時代の友人夫婦が東京から遊びにきたので、
暖かい日差しに誘われて、長崎方面へ出かけることにした。

平戸教会高速道で佐世保へ出て、九州の西端、平戸温泉で一泊した。
1550年 ポルトガル貿易船が初めて平戸に入港。
南蛮貿易発祥の港。長崎よりも100年ほど早い。
フランシスコ・ザビエルが平戸で布教したというカトリック平戸教会が、市内を見渡せる丘の上に建ち、その鐘の音が聴こえる。



長崎市外海町翌朝、西海橋を渡って、大村湾沿いに長崎方面を目指す。
半島を横切って東シナ海に面した国道202号線に出る。
今回の旅の目当ては長崎市外海町(そとめ)にある遠藤周作文学館である。
青い海を見ながら、切り立った断崖に沿った道を進むと、
夕日の丘の上に文学館の建物がある。



遠藤周作文学館外海町が遠藤周作氏の代表作『沈黙』の舞台になったこと、
また、遠藤氏自身がキリシタンの里である外海町の景観を気に入っていたことから、夫人の協力のもと設立された。
作家・遠藤周作氏の生涯と足跡、遠藤文学に関わる展示物など、約2万5000点以上の貴重な資料を展示している。



昔読んで感動したことを思い出して、『沈黙』のページを繰ってみる。
キリシタン弾圧で転び」という棄教をせざるをえなかった宣教師や信者達の内面を描いた小説。

「踏むがいい、私はお前たちに踏まれるため、この世に生まれ、十字架を背負ったのだ」という「沈黙」の神の言葉。

拷問や死の恐怖に負けることなく踏み絵を踏まない強い人間と、
信仰を捨てて踏み絵を踏んだ弱い人間。
どちらが真に救われるべき人達なのだろうか。

外海町 黒崎教会今でも外海町の住民の8割以上はカトリック信者であるという。
弾圧という死の恐怖を乗り越えて、
信仰を受け継いできた隠れキリシタンの子孫達である。
文学館のテラスから、東シナ海を望むと、五島の島々が水平線に霞む、
この荘厳な光は人の無力さを照らし、やさしく人を包み込む。
弱い人間の内にもこの光は埋め込まれてると思う・・・・・


宗教に限らず、信じたことを成し遂げるその道は、強弱、高低あり、遠い道。
成し遂げ、繋げるためには、転向という道もあると思う・・・・

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syobu828 at 11:37|PermalinkComments(8) 旅行 

2007年02月19日

沖縄のローカルな旅

2月の冷たい雨降る土曜日の朝、
ジャケットにマフラー巻いて飛行場へ
沖縄行きの飛行機に乗る。この季節でも沖縄ではコートは邪魔になる。
昼頃、那覇空港に着く、気温は23℃、温かい春風が気持ちよい晴天だ。

沖縄南部暖かいところへ行くと、縮こまってた肩の筋肉が伸びるような開放感がある。
毎年、2月は沖縄の玉那覇さんを訪ねることにしている。
玉那覇さんご夫妻とは20年来のお付き合いをいただいてる。
お二人とも薬剤師さん、漢方薬店を経営し、
沖縄全土に白色粘土洗顔を広めていただいてる。


奥さん自家製の麺を使った「ソーキそば」をご馳走になりながら、
漢方薬の話、肌の話をする。
「人の体は、たった一つの細胞が分裂、分化してできたものだから、
皮膚だけを診るということではなく、体を全体として捉えなければならない。
大勢の皮膚を診てると、皮膚は体全体のことを語りかけてるということが判る。」

「白血球他、免疫機構が異物を捕らえて、排泄し、
細胞が新生する自然治癒力を高めるためには、
生活習慣という体全体の調整が必要だし、
それを時間をかけて指導することが本当に治るということ。
一時的に病変を抑えることは治ることにならない。」

玉那覇さんの捉え方は、この一年でさらに生物学的に広がってきているなと感じた。

実は数年前、石鹸や洗剤の洗いすぎの弊害を警告してくれたのは彼であり、
今回の訪問の目的は、先日の磯辺先生の講演会の内容を伝え、
講演原稿を届けるためだったのです。
玉那覇さんも磯辺先生にお会いしたいということなので、
6月には福岡へ来ていただく約束をする。
西洋医学と東洋医学の対談が聴きけるのは楽しみ。

沖縄南部 知念岬日曜の朝は、玉那覇さんの理解者であり共に仕事している大田さんの案内で、
南部の海を見に行こうと糸満市方面へ出かけた。
丘陵地帯が連なり、高台から見る海は紺碧の空を映して真っ青で美しい。



沖縄南部はかって壮絶な戦場となった所、
観光開発は遅れてるけど沖縄の自然がたくさん残ってる。
農家のおじいさんがゆっくり道を歩いてる。
畑の前で立ち止まり煙草を取り出し一服してる。

こののどかで、ローカルなゆっくり流れる時間。
それぞれ地方にはその地方の良さがある。
沖縄のあかるく力強い生命力。
青い海と大地に生える木々の鮮やかな緑と赤く咲く花達。
この美しい自然がいつまでも大切に守られますように。

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syobu828 at 01:12|PermalinkComments(14) 旅行 

2007年02月13日

科学とオカルト

私達は毎日の生活の中で起こった事柄に
どうしてなんだろうと疑問を持ち、
なんらかの意味をもって理解しなければ安心できない。

科学というものが無かった昔、
宗教やオカルト、魔術というものが人々のよりどころであった。

科学とオカルトの違いとは、
科学理論は、もし決められた条件が整えば、
誰でも同じ結果が得られるという普遍性がある。
故に多くの人の支持を受け、発展してきた。

一方、オカルトは一抹の真実があるかもしれないが、
大部分は虚偽や空中浮揚なんていう妄想であり、
普遍性は無い。
オカルトの一抹の真実という点が曲者である。
超能力、テレパシー、UFO、オーラ、血液型などと
会話や遊びとして楽しんでるのはよいが、
ハマッてしまうと、オウムのように危険性がある。

それでは現代の科学時代に何故オカルトが流行るのだろうか?

_奮悗進歩しても、貧困や格差、受験やリストラ、老後や難病など不条理なことは解決されていない。
現代科学は専門化され、一般人には理解できない。専門用語は難解。
2奮惶蚕僂蓮核兵器、環境問題、薬害など人間を幸せにしただろうかというマイナスの面がある。
など科学に対する疑問から、なにか超越者を信じるという選択があると思う。

安易に信じる前に、疑い、考え、自分を創るということが
ほんとの勉強じゃないかな・・・・・・と思う。

 

磯辺先生 ドレスデン大学にて一昨日(2月11日)磯辺善成先生をお招きして、
「アトピー専門医が語る肌の話」と題して
アトピー性皮膚炎と界面活性剤(石鹸、洗剤)との因果関係について
2時間にわたり講演をいただきました。



ある時、「アトピー性皮膚炎は他の動物には無い疾患だ」と閃き、
皮脂膜に含まれるIgAという免疫を石鹸や洗剤で洗い流すことが
アトピーの原因であるという理論を構築。

それを科学的に証明するために、
多くの臨床データと皮膚細胞の写真解析など
長年にわたる地道な研究成果を積み上げてこられた。
科学者としてのたゆまぬ努力と情熱があって出来ること。

この日は私共一般人のために、スライドを使って丁寧に説明していただけた。

清潔は健康という石鹸洗剤信仰
一度信じてしまうとなかなか修正がきかないものです。
固定観念を疑い、生物界を広く考え、新しいスキンケアを創る時がきました。


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syobu828 at 03:21|PermalinkComments(11) エコロジー生物学 

2007年02月04日

ウイルスの戦略

1月31日、宮崎県新富町の養鶏場で死んだ鶏が鳥インフルエンザに感染していた疑いを持たれ、
「県民総力戦で、この窮地をしのぎたい」
東国原(ひがしこくばる)知事はこの養鶏場の周辺を視察して声明を。

現在、アジア各地で最も深刻な問題となっている伝染病が鳥インフルエンザである。
エイズは恐しい感染症ではあるが、いったん大流行が始まったらインフルエンザのほうがその感染力は凄い。

第一次世界大戦中の1918年に流行したいわゆる「スペイン風邪」と呼ばれた恐怖の体験がある。
このインフルエンザは世界的な流行をきたし、
第一次世界大戦の戦死者数800万人の3倍を超える2,500万人が死亡したと言われる。
日本でも、数十万人が犠牲になったのである。戦争より怖いものがあるのだ。

ウイルスは突然変異を起こすのが特徴。
いったん突然変異を起こし、強力に感染する能力を身につけたウイルスが、
ブタから人間へ、あるいは人間から人間へと、
哺乳類同士で感染するようになれば、それこそ事態は一大事になる。

渡り鳥なぜ渡り鳥にインフルエンザウイルスが存在するのだろうか?
インフルエンザウイルスがより広範囲に自分たちをバラ撒きたいならば、
遺伝子の戦略としては、
一日に何百キロも飛ぶことができ、
大陸から大陸へと移動することができる渡り鳥に共生するように変異したほうが有利だからだ。


さらに、20世紀になって、鶏やアヒルなどを家畜として大量に飼育するようになったので、
渡り鳥から家畜類に感染すれば、爆発的に増殖するという準備ができてるのである。

病気と人口は密接な関係がある。
一万年以上前、人間は50人から100人の小集団で、狩猟生活をしていた。
伝染病が発生すると、治療法はないから人は治るか死ぬかして終息する。
しかし他の集団に伝染しないのだから、
個体群が小さければ病原体は安定的に存続できないのだ。

農耕文明以来、人類に多種多様の疫病がはびこってるのは、
人類の個体群が大きくなったからだ。
そして、現代では、渡り鳥のように人間社会は空の交通手段で結ばれているわけだから、
病原菌にとって62億の人口は開拓すべき有望な潜在市場というわけだ。
中国のSARSが空路、カナダへ飛び火したように。

だから、もし今世紀に「スペイン風邪」のようなものが流行したら、
犠牲者は何億人にもなるだろうという予測もある。

しかし、ウイルスの戦略として宿主を殺してしまっては元も子もないわけだから、
潜伏期が60年も70年も長いというほうがより巨大市場を開発できるはずだ。

願わくば、あまり悪さをしないで、
人間と末永く仲良く友達になろう」なんて頭の良い戦略に変異してほしい。
それが、共生というものじゃあないかしら。
そのかわり、我々も抗生物質や農薬、界面活性剤なんていう科学兵器の使用は控えますから・・・・

それで、地球環境もよくなりますもんね。

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syobu828 at 01:16|PermalinkComments(22) エコロジー生物学