2010年05月

2010年05月25日

自然の野菜は腐らない。

昨年2月の出版だから、もう既に読まれた方もあると思いますが、
河名秀郎著「自然の野菜は腐らない」は農業、畜産、医療、健康、環境など
現代文明社会の抱える難問を解決する衝撃的な書です。

10 5 25 自然の野菜は腐らないまさに「目からウロコ」とはこのことではないか。
知ってしまえばなるほどと思うが、コペルニクス的な驚きで一気に読みきってしまった。

著者の河名氏は自然栽培野菜販売のかたわら、
「奇跡のリンゴ」を育てた木村秋則氏と一緒に自然栽培の普及に全国を飛び回り
10数年かけて80組もの自然栽培農家を誕生させている。

 

自然栽培とは一切の肥料と農薬を使わない農法です。

無肥料で無農薬ですから、堆肥などを使う有機栽培とは違います。


肥料というものを使えば使うほど、

野菜や果物は虫が付きやすく病気になりやすいということなのです。

肥料と農薬はセットになってるわけですね。

有機栽培農家は農薬が使えないからものすごく苦労する。

むしろ、無肥料のほうが自然なのである。

農業の歴史をみれば、単位当たりの収穫を上げるために、
肥料を大量に使うということが常識になっていました。

しかし、山に自生する野生の植物は肥料がなくても毎年花を咲かせ実をつけます。
虫も付かず、病気にもならず農薬など全く不要です。
庭の柿の木は無肥料、無農薬で毎年見事に実を付けるではありませんか。

09 12  28  蕪と玉葱収穫量を上げるために肥料を施せば、
植物は過栄養状態になり病気になってしまうんですね。
その証拠に、近年の野菜は自然野菜に比べビタミンやミネラルなどの栄養素は10分の1以下に低下してるんです。
これではスカスカの野菜を食べてるわけで、
収穫量が増えても内容は昔に比べてひどく貧しいわけだ。


さらに驚くことには・・・・・・
自然栽培と普通の大根をビンにいれておくと、
普通の野菜と有機肥料の野菜は2,3日で悪臭を放って腐ってしまいますが、
自然栽培の野菜は腐らず漬物のように醗酵して食べられるのだ。

自然に育った野菜は醗酵菌に好かれるが、
肥料と農薬を使った野菜は腐敗菌に取り付かれるというわけだ。
有機野菜でも植物性より動物性堆肥を使ったもののほうが腐敗しやすい。
醗酵菌は人間より賢く、その野菜の良し悪しをしっかり見抜いてる。

木村さんの作った自然栽培のリンゴは切り口が酸化して色が変わるなんてことも無い。
腐らないから一年置いてもアップルパイのような味になって食べられる。
2年目にはドライフラワーのように枯れてしまうのだ。

現代の野菜や果物は農薬が無ければ生きられない半健康状態。
つまり私達は薬が必要な病気の作物を食べてることになる。
しかもそれらは腸内で腐敗しやすいというから驚きだ。

今まで散々肥料を撒き、農薬を入れてきた田畑を元に戻すには、
大豆や小麦を植え続け、肥料と農薬を田畑から抜き去るのに5年から10年を要するという。
土地を自然に戻すには長期の辛抱と大変な労力が必要。

 

09 8 20  ワインとカボチャここまで読むと・・・・
これは農業だけの問題ではないということに気が付く。

ガンやアトピー、糖尿病をはじめとする現代病は肉食、乳製品、加工食品、精製食品の過食という生活習慣に原因があることが解ってきたのに、病院では相変わらず薬品による一時的な対症療法を続けてる。

医学、栄養学は根本から考え直さなければダメなんだ。

過剰な肥料と農薬による反自然な作物が自然治癒力を弱体化している。

農産物、畜産物はその内安心して食べられるものがなくなってしまうだろう。

生産される膨大な量の抗生物質は4分の1を医療機関が使い。

4分の3はなんと家畜や養殖に使われてるという。

家畜も魚も半健康、口蹄疫が流行ってるのも家畜の免疫力の弱体化だと思う。

農業、医療、畜産業、水産業、あらゆる産業が経済的な収益至上主義のために

科学で自然を支配し、自然の調和を無視してきたからだ。


美肌法について、

「肌は排泄器官であり、肌から栄養物を吸収させるのは不自然」

という信念でやってきたことは間違いではなかったと自負している。

乳液やクリーム、ファンデーションという油性化粧品を毎日塗ることは

肌本来の防衛力を弱らせて老化を早めてしまうのだ。

肥料を与えない自然農法では、

野菜は自ら栄養を求めて根を深く張り、

細胞密度の濃い健康な野菜に育つという。

過保護ってのは何事においても弱体化してダメにしてしまうんですね。

 

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syobu828 at 07:31|PermalinkComments(13) エコロジー生物学 

2010年05月16日

特殊分野に特化する。

5月8日(土)、1年ぶりで広島廿日市の樽谷薬店さんへ出かけた。
樽谷さんは白色粘土洗顔の発売以来、もう20年間に渡り、
私共の化粧品を広めていただいてる。
薬屋さんの一角に洗顔とメイクアップを指導する設備を備え、
一人一人のお客さんに説明し、使い方を実地に教えるという地道な方法を継続してきた。

その研究熱心な情熱と持続する志にはいつも頭が下がる。
お客様に協力して頂き使用前の写真と綺麗になった写真を撮らせてもらい
それらをファイルして、ご自分の研究成果として保管してる。
樽谷さんは、「これは私の宝物ですから誰にも見せられません」と言って
大切にしていますが、論より証拠というように樽谷さんの自信の裏付けになってることは間違いない。

10 5 14 大阪梅田阪急3番街隣に大型の商業施設モールができて、ドラックストアーも入店し、
普通であれば薬店の経営は難しくなるのですが、
トラブル肌の解消という特殊な分野を独自に開発したことは
集客力のあるモールのお陰で樽谷さんの相談客は年々増えてるのです。

好きな仕事で人に喜ばれるのは幸せです」と言うご夫婦の笑顔は明るい。

大型チエーン店の進出で、小売店という商売はあらゆる分野で消滅している。
酒屋さん、米屋さん、魚屋さん、八百屋さん、どこの商店街もシャッターは閉まったまま。
薬屋さん、化粧品屋さんも毎年減少し続けてる。
スーパー、大型店、コンビニが当たり前のようになってしまった。
健康や美容についても、以前のように相談して物を買うということは少なくなってる。

薬店として存続していくには、独自に開発した特殊なことをしないと生き残れないはずである。
生活習慣病の食事指導だとか代替療法の指導、トラブル肌の美容相談も良いと思う。
病院や大型店でかなえられない隙間分野に特化する戦略である。

この度、樽谷さんのご協力を頂いて、山口県、広島県の薬局薬店さんの仲間を募ろうということになった。

これは私のまた新しい楽しみになるようであるが、
元々私も30年前父と薬屋をしていたわけだから、業界の内情には詳しい。

真剣に研究する同志が見つかることを願って来月より活動開始である。
と言っても、始めは一軒一軒訪ねるゆっくりした動きだから、
定年過ぎた私には丁度良い楽しみながらの旅ができるというわけである。

基礎ができあがったら、若い人達にバトンタッチしようと思ってるんですよ。
しかし、種まき というのもなかなかドラマティツクな面白いことなんです。

10 5 7 大濠公園今週は、化粧品業界に興味あると言って会社訪問してきた大学生達に
実際の流通の現場を見せてあげると約束してたので、
福岡市内の代理店さんとエステティックサロン、販売店を2日間連れて回った。

産業経済科ゼミの女子大生達は、ご自分の肌をきれいにしたいということもあって、とにかく熱心そして理解力も早い。
リーダーの4年生から頂いたメールによれば、彼女達の美意識は相当高められたというからこのイベントは上手くいったのかもしれない。

いよいよ彼女達のビジネスプラン作成という次の段階へ移るわけであるが、
これには考えを同じくする異業種の社長達の協力が必要である。

さて、何人かの会社経営者の友人達を口説いて協力してもらわねばならない。

将来の経済を支え、あらたな消費をになう若い女子大生達の意見を聞くのも
経営者にとって得るものは多々あると確信します。

中央大学の山田昌弘教授の書いた「幸福の方程式」という本が今評判になってるが、

大学生の思考や行動のなかに新しい消費のカタチを探ることができるはずだ。


それにしても、孫と変わらぬ年頃の若い人達と話して、

まあまあ話が通じるということが解かっただけでも幸せなことですね。

 

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syobu828 at 08:12|PermalinkComments(16) クレイセラピー粘土洗顔 

2010年05月08日

セルロース

この5月で森下自然医食療法を始めて丸1年になる。

肉、魚、卵、牛乳、チーズなどの動物性食品と白米、白砂糖を一切食べないで、
主食は玄米雑穀飯を1日1合。味噌汁と野菜や豆腐など菜食のおかず。
朝食は食べず、昼食と夕食の1日2食である。

体重は3ヵ月後10キロほど減ったが少しずつ元へ戻って只今54キロ。
17、8歳頃の体重である。足取りは軽く毎朝1時間歩いても疲れない。

左肺にあった1,5cmのガンは9ヵ月後も大きくならなかったから、
玄米菜食と散歩の運動療法はガン体質を改善する効果ありと確信している。

私の住む福岡市はマクロビの料理店が市内に10軒以上もあり、外食も困らない。
菜食といってもそれぞれ店によって工夫して楽しめる食事を出してくれる。

10 5 8 石川光男著 自然に学ぶ生活の知恵この1年、ガンの代替療法に興味を持って、アマゾンで50冊近い本を取り寄せて読んでみた。
その中の1冊に石川光男著「自然に学ぶ生活の知恵」という本があった。
著者は高分子物理学の専門家であり医学者ではないが、理科・文科の両分野にまたがった広い研究活動を続けている。

健康問題についても、自然界のシステムの持つ3つの原則。
バランス・はたらき・つながりを重視すると生き方がいきいきすると説いている。

たぶん著者の体験したことを書いたものだと思うが、私がこの1年に読んだ本で納得できたことをすべて網羅してるのに共感した。

健康管理については社会の風潮に流されない確固とした「ものさし」基本原則が必要であると強調している。

10 5 8 観葉植物栄養のバランスということが良く言われるが、
栄養素を取り入れることだけに注意が向けられて、
老廃物を排泄することに関心が薄くなっている。

老廃物が腸に長く溜まってると、毒素が再吸収され、血液が汚れ病気の原因になる。
排泄を円滑に行うには食物繊維(穀物や野菜)セルロースが必要。

セルロースには水に不溶性のセルロースと水に溶ける水溶性のセルロースがある。

不溶性のセルロースは穀物、野菜、果物、豆類に多く含まれる消化されにくい「すじ」といわれるものですが、
腸壁に付いた老廃物や発ガン物質を取り込んで排泄させます。

水溶性のセルロースはワカメ、昆布などのねばねばした成分ですが、
発ガン物質やコレステロールが腸から吸収されないように防ぎます。
血糖値の上昇を抑えますから糖尿病を予防します。

確かに小生の体験でも、菜食は便通がとても良いし、
すっきりして腹が膨らむということがありません。

 

今回セルロースをとりあげたのは皮膚の排泄作用を正常にするためにも
セルロースが役立つということをお知らせしたかったからなのです。

10 5 8 六本松私が20年前に開発したクレンジングや洗顔剤では、
白色粘土の吸着性とセルロースの汚れを取り込む働きが協調して、やさしく毛穴や汗腺の目詰まりを除くようになっているのです。

さらに油分を使わない水溶性美容液は
木綿のセルロースと絹のたんぱく質が薄い膜を作って肌を刺激から保護する仕組になってるのです。

体の内も外も排泄作用が大事なんですね。
植物繊維(セルロース)は内でも外でも強い味方なのです。

 

これから夏に向って、Tシャツや綿パン、ジーンズ、汗を吸い取り通気性のよい衣服。
これも木綿というセルロースなんですから。

手術後の傷口を保護し、細菌感染を防いでくれたガーゼや包帯。
時々指のマメや靴擦れでお世話になるバンドエイド。
今朝、洗面所で使ったタオルなどなど。
セルロースにはお世話になってるよね。

 

さあ、ゴボウに大根、にんじん、キャベツ、玉葱、ブロッコリー、セロリ、アボガド・・・・・

今夜も、美味しい野菜にオーガニックワインで乾杯。

 

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syobu828 at 08:33|PermalinkComments(18) クレイセラピー粘土洗顔 

2010年05月01日

一緒に頑張りましょう。

先々週、友人のKさんから突然電話があって、
「妹がガンの手術をしたんだけど、術後に抗癌剤を投与するといわれてショックを受け、泣いてるんだけどどうしたものだろうか」という相談の電話だった。

私のガンの経過を簡単に話した。

2年前、中咽頭ガンで放射線と抗癌剤の動脈注入を受け、
かなり体力的に苦しかったから、もう化学療法はしたくないと思っていること。

そして、7ヵ月後リンパ節に転移し手術をした後、抗癌剤を薦められたが、
体力、気力が回復するまで待ってほしいとお願いして抗癌剤は使わず退院した。

その時、左肺のガンも見つかっていたが、その手術も伸ばしていただいて、
9ヵ月後のこの正月に左肺の半分を切除した。
手術後、抗癌剤の点滴はしなかった。

私はKさんに、ガンは末期でないかぎり、今日明日にどうこうなるというもんじゃないから、
先生と相談して一旦退院させてもらい、落ち着いて今後を考えたほうが良いんじゃないと言った。
抗癌剤を受けるとしても、体力気力が充実し本人の意思で前向きに取り組むなら良いけどねとも言った。

09 12  28  蕪と玉葱先週、一時退院になったご本人にお会いしたら、
かなり顔色も良くなって明るい表情になってる。
どちらにしても、ガンを治すのは本人の免疫力、自然治癒力なんだから。

そのために良いこと。気力、前向きな心、笑い。食事療法、運動療法など
私が毎日暮らしてる方法をなにか参考になればと話した。

しかし、私はただのガン患者であり、ガンの専門医ではない。
まだ、ガンと付き合いだして2年にしかならない。いつ再発するかも判らない。
こうしなさい。これはだめ。などと高所から言うなんてことはおこがましい。

私もガンと共存中です。一緒に頑張りましょう。

というのが正直なところです。

その2,3日後に、家人の友達のご主人が肺ガンだということで、
家人は友人に会うために出かけて行った。
どんな食事を作ってるのか、玄米菜食やマクロビオテックの話をしたらしい。
ガン患者の家族の情報交換、励ましあいの会合である。

家人も帰ってきて、話し出したら、友人はとても明るい表情になって
良かったと言って帰ってきた。
やはり、「一緒に頑張りましょうね」と言って励ましたという。

かくなる私も、玄米菜食を6年間続けてるガンの先輩、篠崎さんから教えられ、、

一緒に御茶ノ水の森下先生の診察を受けに行こうと誘われ

彼と一緒にガンライフを楽しみながら2年間生き延びてきた。

「一緒に頑張ろうという」彼の言葉に元気が出た。

 

真夏の夜明け頃先週、友人でコンサルタントをしてるNさんの紹介で、
大学の経済学部の学生さんが化粧品会社に興味があると言って企業訪問ということで会社を訪ねてきた。

とてもしっかりしたお嬢さん達で、自分の考えをまとめて上手に説明し積極的で好感が持てた。



異業種のコラボレーションというビジネスモデルを立ち上げたいという話だった。

私は、参加企業のコンセプトというか主義や考えが一致しないと上手くいかないんじゃないかと言った。

   「健康も美容も、良くなるのはご本人の自然治癒力なんだから、主役は本人。

   医療従事者や美容従事者は本人の治癒力を助ける脇役なんだから、

   謙虚ということをモットーにしてます。」

と言ったら、そのことを覚えていて、即刻コメントに書いてくれた。

対応の早いのも嬉しかった。

 

ガンも肌トラブルも同じだと思う。

本人が正しい知識を得ないと本当のことはわからない。

そのために一緒に勉強しましょうということなんだろうね。


 

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syobu828 at 08:20|PermalinkComments(10) ガン闘病記