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2005年07月23日

「皮膚は心の砦」を読む。

先週の土曜日は、磯辺先生からお誘いを頂きまして、京都大学で開かれた NPO法人京都エネルギー環境研究会(エネカン)に行ってきました。
磯辺先生が講演した「皮膚は心の砦」という論文がエネカンの会報に掲載されていましたので、私の理解した範囲で要約してみます。
 
一番表面にあって私達を護っている最大の臓器である皮膚と、心はどんな関係にあるのでしょうか?
 
その前に、そもそも心は何処にあるのでしょう?
昔は心は心臓にあると思われていました。だから心は昔からハートマークなのですね。
今では心は脳にあると考えられていて、心の科学的研究も盛んに行われています。
脳の正体は脂肪のさやに包まれた神経線維の集まりなのです。
ちょっと前、不良少年達がシンナーやトルエンを吸って、死んだり廃人になったのは、これらの溶剤が神経線維を包んでいる脂肪を溶かしてしまったからなんですね。知らないと言う悲劇。
のっけから怖い話になってしまいましたが、これは動物行動学者の日高敏隆先生と作家の篠田節子氏の対談「人間について」の一節です。
 
それでは、磯辺先生のお話に入ります。
磯辺先生さて、神経線維の塊、脳が脊髄に連なり、各臓器に連なり、体の隅々にまで伸びているのです。皮膚の細胞と脳細胞は、神経線維という目に見えない細い電線で直接結ばれているのです。心配事があると顔色が青くなったり、嬉しいと明るくなるのも皮膚と心が繋がっているからです。
熱いものを食べると汗がでたり、冷たいものを食べると鳥肌が立つのは、脳からの指令で皮膚が反応するからです。
 
もうひとつ大切なのは、局所免疫という免疫機構が皮膚にも備わっていることが明らかにされて来たことです。
汗腺や毛穴から分泌される、免疫グロブリン IgAという抗体が、細菌やウィルス、カビ、花粉などの有害な物質の皮膚への侵入を阻止するのです。毛穴から分泌される皮脂とこの分泌型IgAは皮膚の表面の皮膜を形成し、私達の体を、日々刻々、護ってくれているのです。
皮膚は心(脳)と連なり、心を護っている砦なのです。
 
さて、この大切な皮膜を洗剤や石鹸で日々洗い流すとなにが起こるのでしょう。皮膚表面の角質層は脂質から構成されていますから、皮膚はカサカサしてきます。そうなって来ますと、カユミがでてきます。何故なら、神経線維の皮膜が除去され、末端神経が露出してくるからです。細い電線の被膜が溶けてくる訳です。
 
皮脂膜と一緒に大切な分泌型IgAも洗い流されてしまいます
 
臨床家としての磯辺先生は、洗剤や石鹸の洗いすぎこそアトピー性皮膚炎の原因と考え、洗剤や石鹸で洗うのを中止し、本当の意味での皮膚を保護し、皮膚本来の機能の回復を目的にした治療を行うことによって、実に80%強の人達が治ってきたと報告しています。
 
約30年前、1975年頃より、シャンプーを朝晩やりましょうと宣伝されるようになった。アトピー性皮膚炎の誘因は、洗剤や石鹸を使って頭から足先まで洗うという間違った清潔概念にあると考えられます。
 
アトピー性皮膚炎これで治る!―目からウロコのノンステロイド療法以上は私の理解した要約です。
詳しく知りたい方は是非原文をお読みください。磯辺先生の著作「アトピー性皮膚炎これで治る」も必見です。
 
磯部先生は8月4日から17日まで、ヨーロッパへお出かけになり、ドイツのドレスデン大学で、講演をなさいます。世界中の特に文明国の人々に、他の動物と比べて、人間だけが異常な洗い方をしていると言うことを知ってほしいですね。
 

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syobu828 at 17:20│Comments(6)TrackBack(0) クレイセラピー粘土洗顔 

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この記事へのコメント

6. Posted by ポパイとオリーブ   2005年07月26日 23:32
カオリンおじさん、こんばんはオリーブです。
皮膚は心の砦であり、最大の臓器なんですね。今まで、わたしは顔の洗いすぎのようでした。
普段、化粧品についている説明書で皮膚の構造などを
見る程度ですがやはり、先生のお話を聞くと奥がとても、深いですね。
いろいろ学ぶことができました。
5. Posted by ハクリン   2005年07月26日 14:56
皮膜が皮膚表面を護っているのが本来なのでしょうが
今の時代は、皮膜を護ることを人々に知って頂ければならないことが大切なんだと思いました。
白色粘土とインターアクションは、磯辺先生がおっしゃる対処と同じですね!脂質の代用、インターセルラーは軟膏と同じでカサカサのひどいお肌には、これも必要性を感じます。
4. Posted by カオリンおじさん   2005年07月25日 22:20
樽谷さん コメントありがとう
樽谷さんは、もう15年も広島で粘土洗顔を広めていますから、たくさんの経験をお持ちですね。
だから、より一層「皮膚は心の砦」の意味がお解かりなのですね。美肌は人を幸せにします。
3. Posted by tarutani2   2005年07月25日 13:11
カオリンおじ様へ
磯辺先生とネットで感動的な出会いがあってまもなく本物の先生にお目にかかれなんと幸せなおじ様でしょう。夢のような話が現実となるこんな事があるから人生は楽しいのですね。
磯辺先生の「皮膚は心の砦」は素晴らしい言葉だと思います。
「皮膚の細胞と脳の細胞が細い神経線維で結ばれている」
「皮脂とIgAが皮脂膜を形成している」
この二つの大切なことが「健康的で美しい素肌作り」をすすめているルナレーナスキンケアで証明されるでしょう。
トラブル肌が良くなり素肌がきれいになると、皆さんのお顔が明るくなり、生き生きした表情になられるのは皮膚と脳が結ばれている証拠なのですね。よい勉強させていただきました。
益々自信を持ってルナレーナをすすめてまいります。
2. Posted by 今生   2005年07月24日 12:18
カオリンさん ランキングも4位すごいですね
昨日も「クロスジェネレーションズ」交流会に参加して
中性洗剤や石鹸が肌に悪いのは分かっていても、使う使わないは
大人の判断で決めていいものですが、赤ちゃんはそれを決めることは出来ません
その赤ちゃんを、石鹸で洗う これをやめてもらう運動をひろげて行きたいです。多くの方が共感してくれました。
1. Posted by かりんとう   2005年07月24日 00:15
われらの師匠、親切おじ様のブログでも磯部先生についてのお話をされておられてます。

カオリンおじさんお二人とも、美肌への思いと考え方は、
根底にあるものは同じであり、同じ磯辺先生のお話。

それぞれに違う切り口での説明。

読者としては、読み応えがあり、嬉しいです。

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