弘前城植物園

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植物の事

落葉樹と常緑樹 -植物的娑婆の過ごし方-

アカエゾマツ

写真はアカエゾマツ

植物は、「葉」に光を受け、水と二酸化炭素から云々・・で光合成をし、エネルギーを得て生きています。
冬は寒い、つまり、日照時間が短く、気温はもちろん低く、季節風にさらされ、空気も乾燥します。要するに、植物の生存には向かない環境となります。(動物にとっても)

そんなこんなで「エネルギー収支がマイナス」になる為、冬に葉を落とす話は前回のブログで書きました。
では、葉の維持コストが安く、「エネルギー収支がプラスかトントン」の葉を、長い間つけたほうがやはり得なのでは?とも思えます。

いわゆる「常緑樹」と言われるグループです。

マツ 衰弱
おなじみの(クロ)マツ。針状の葉をつけます。

乾燥や寒さに強い葉を持ち、それを長い期間落とさないようにして生活しています。冬でも条件があれば光合成できます。
よっぽど得に思えませんか?

しかし、そんな葉を作り出すにもコスト(エネルギー)がかかり、しかもエネルギー生産効率がいまいちとしたら、どうでしょうか。

一方は、「身軽なシマで一挙に稼いで華々しく使い、素っ裸で冬を越す」
方や、「アガリは少なく大儲けもないがそんなに損もしない、営業もずっと続けられる。ただ、そこまでに時間と労力がかかり、ペイするまで持ちこたえなければならない」

落葉樹と常緑樹、人間の経済活動に置き換えてみるとなんとなく雰囲気がわかるでしょうか。

・・・あなたはどんな生き方ですか?

エゾマツソメイヨシノ 冬芽
(左 エゾマツ、  右は落葉後のソメイヨシノ 冬芽)

「紅葉と落葉」って?

DSC_1094
ソメイヨシノの紅葉

木にとって葉が、本来の目的である、「光合成」のエネルギー生産量より、「呼吸」での消費エネルギーが多くなると、不採算部門ということで、本体(樹体)から落とされます。

・・・でないと、樹体の生存が脅かされるわけです。
実際の企業のように。

葉が落ちるときは、葉と樹木本体との間に「離層帯」と呼ばれる部分が形成されて、切り離された際に、「かさぶた」をする役割を果たします。

そんなふうに、落葉樹は秋になると枯れだして「紅葉」し、木は丸裸になるように見えます。
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が、様々な再利用できる物質、有用な物質は、樹木本体へと分解された後、樹木本体へと戻されます。逆に、不要な物質は葉の中に詰められたまま、捨てられます。

樹木の種類によっては、枯れた葉を春までずっと落とさないでつけていることがあります。しかも、場合によっては地上から低い部分に葉を付けているようです。(つまり、あまり遠くへ葉が落ちない)

そんな葉は、秋に地上に落ちてしまった葉よりもミネラル分が豊富で、樹木に再び吸収される養分が多くなっているようです。つまり、自分自身への「施肥」ですね。

もちろんこの「葉」で、物理的に寒風から芽を守ることもできます。

紅葉して落葉。つまり、寒くなってただ葉が枯れ落ちるのではなく、それぞれの現象には、ポジティブな理由があるようです。

・・・ですが、とどのつまり、紅葉する「理由」は、まだ我々人間にははっきりとわかっていません。

ただ言えるのは、見た時、「美しい」、と、思える事だけです。

DSC_1514DSC_1502





タカノツメのレモンイエローの紅葉。山での撮影です。
右はハウチワカエデ。


DSC_1535DSC_1505





ブナ林。上部が黄色く紅葉しています。
しかし、すぐ褐色に変色してしまいます。
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