12月10日、盛岡市アイーナにおいて、「高校生平和大使の会・岩手」の設立総会が行われました。平和大使OB、現役の平和大使など約20人が参加し、設立趣意書、規約の承認を行い、共同代表として、20代平和大使の阿部由美香さん(釜石高)と野里夏彩さん(盛岡三高)を選出しました。
 また、設立記念イベントとR0015249して、アイーナにおいて開催された「平和を考える集い」において、写真展や長崎の平野伸人さんの講演会、平和大使報告会、高校生シンポジウムが開催されました。

被爆体験を聞く会は、長崎の高校生平和大使派遣委員会共同代表の平野伸人さんから「被爆者の願い~高校生平和大使20年の歩み~」と題して、母親の被爆体験、被爆二世の友人の死、被爆二世教職員の会の設立、在韓被爆者との出会いと救援活動、高校生平和大使を始めるきっかけ、意義、東日本大震災と岩手の高校生平和大使の果たす意義について語られ、約60人が被爆2世として活動してきた様々な思いに耳を傾けました。

高校生平和大使国連訪問報告会は、スイスの国連欧州本部の軍縮局を訪問し、核兵器廃絶の思いを伝えるスピーチと1年間で集められた214300筆の高校生1万人署名を手渡したこと、軍縮会議でスピーチできなかったこと、日本政府代表部のレセプションが開催されたことなどを中心に報告されました。

 高校生シンポジウムは、岩手日報の川端記者をコーディネーターに、高校生平和大使のOBOG、第20代高校生平和大使、高校生1万人署名活動に携わる高校生など6名をパネリストに開催されました。テーマは「非核について考える」と題して、地域で活動して感じることや世界をめぐる情勢、相互理解等について議論しました。議論の中で、平和について「同世代の意識の違いが大きい」、「今の日本は平和ぼけしている。」「震災のこと、核兵器のことを身近に考えていくべき」という意見がありました。「意識が低いのは学ぶ機会が少ないから」という指摘もありました。「平和の維持に核兵器が寄与しているのではないか。北朝鮮によって、核兵器には抑止力があることが証明された形になった」という鋭い現状分析の意見とともに、「唯一の被爆国として、核兵器が必要ない世界を作るために、何が必要か考えていくべき」、「被爆者の証言を生で聴くことができる最後の世代。次につなげていく責任がある」と、力強く訴える意見もありました。R0015243