カテゴリ: 文章(身体検査・刑務所)

警察/検察の取り調べが終了してから、警察の留置場より東拘に移送されるまで、丁度1ヶ月間留置場で何もする事もなく放っておかれました。取り調べが終わったのだから、早く拘置所に移送してくれればいいものを何もする事なく放置プレイ状態でした。警察/検察の取り調べについては別途述べます。

2008年のちょうど今頃、そう、ゴールデンウィーク明け早々に警視庁本部から東拘に移送されました。いろいろな所轄所を回って容疑者を運んで来たバスが最後に立ち寄るのが警視庁本部です。銀座から高速にのり小菅まで早ければ20分もかかりません。正式な住所は、

124-0001 東京都葛飾区小菅1丁目35番1のA になります。

まずは入所の手続きです。ここでの手続きは後々刑務所に入る事になった場合、いろいろ関係してくるので特に注意が必要です

まず、大きな部屋に通され、書類審査です。本籍地や容疑名等いろいろ聞かれたと記憶してます。その後、所謂囚人服に着替えさせられ身体検査です。お尻の穴を見せて、何か隠してないかも検査されました。でも、なんか形式的な感じでそんなにじっくり見られる訳じゃありません。あれなら、お尻の奥の方にヤスリでも入れ込んでおけば、多分見つからないだろうって感じでした(笑)。まぁ、事前にそういう事をやられるって解っていたので、別に屈辱的でも何でもありませんでした。

その後、入れ墨はしていないかとか玉入れはしていないか等いろいろ質問され、写真撮影〜レントゲン撮影です。あ、医師の問診もあったかな?警察からの申し送りもされていましたが、持病を持っていて投薬を受けている人はここでしっかり伝えておくべきでしょう。

そして、その後が荷物検査です。たくさんの1畳程度のマットが敷かれたスペースに机とパソコンが設置された大きな部屋で、何人もの容疑者が同時にどんどん荷物検査を受けていきます。

http://zagoku.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-b51c.html

情け知らずの鬼看守

 控室の奥が開くと、二人の看守を従え戦闘服に身を固めた男が現れた。千葉監獄の刑務官、地獄の青鬼のお迎えだ。

 男は無表情で巣鴨川と一件書類をやりとりした。まるで荷物の受け渡しみたいだった。

「じゃあ合田、元気で頑張れよ」

 口々に声をかけながら巣鴨の看守が出ていったとたん、頭上から大声が降ってきた。

「立てっ、直立不動だっ」

 びっくりして飛び上がると、

「名前は?」「生年月日は?」「本籍は?」「罪名は?」と、立て続けに来た。

「殺人と強盗です」

「それだけじゃないだろう!」

「はい、銃砲刀剣類等取締法違反…………」

「よっし、確かに受け取った」

 男は書類に何やら書いてそばの看守にボンと渡すと、

「合田、そこへ入れ」

 俺は控え室に続く取調室に入れられた

 看守たちは巣鴨から持ってきたボストンバックを運び込み、中から衣類や身の回り品をさらけ出して記帳していく。

「いいか、わしがこれからお前を叩き直す山田看守長だ」

「ここの亡者どもは、わしらのことを鬼の鈴木担当、仏の渋谷区長、情け知らずの山田看守長と言っとるようだ。よっく覚えてとけ」

「はい」

(本当に、この情け知らずにはその後、泣かされることが多かった)

「よし裸になれ」

「裸ですか?」」

「そうだ。お前は今から人間であって、人間ではない。悪い事をやった社会の屑だ。よおく頭の中に叩き込んでおけ!」

 俺は背広、シャツ、ズボンと社会の穀を一枚ずつ脱いでいく。それを部下の看守が「領置箱」と記載された箱に納める。

「おい、パンツも脱ぐんだ」

「パンツもですか?」

「そうだ。わしは裸になれと言ったはずだぞ」

 俺はおずおずとパンツを取り、素っ裸になった。親父が悪い事をすると息子まで縮んで、情けなくうなだれている。

「よし正面を向いて、口を開けろ」

 看守が記帳を始め得た。

「何もなし、虫歯三本。甘く育った奴だ。その分ここで鍛えてやるからな」

虫歯三本で甘く育ったと決めつけるんでは、総入れ歯のじいちゃんは何て言われるんだろうな?

「両手を上げて……。刺青はなし、胸にホクロ三つ」

「息子のほうも異常なし」

 手のひらにのせてピンと指で弾いた。その痛いこと痛いこと……。

「相当に女を泣かせたんだろう? その分だけ泣かせてやるからな」

 冗談じゃない。この息子のために娑婆では女に泣かされ、今度は監獄で泣かされるなんて―――。ついで後ろ向きにさせられ、刺青なしだ、ホクロいくつだとやられた。

「わりといい体をしているな。刺青で体を汚さなかっただけ感心だ」

 その代わりに心が穢れている、といった口調。

「よし、次は腹這い。犬の格好だ」

 ドッグスタイルになった俺は一瞬、なぜか京子を思い出していた。

 看守長は左手で尻の割れ目をグッと広げると、右手に持った棒のような物をぐいっと肛門に突っ込んだ。

「うっ……」

思わず呻き逃れようとするのを、

「動くな。じっとしれおれ!」

 怒鳴りつけてなにやら棒を操作すると、突っ込まれた中で棒の先が左右に開き、尻の穴が拡大して避けそうに痛い。尻の穴を覗いて棒を引き抜くと、

「よし、何もなし」

 ばんと叩いて身体調べは終わった。痛さと羞恥心。うまか犬なみに扱われて、「確かにもう人間であって人間でない」ここは地獄の一丁目なんだ。俺はその惨めさに涙が出そうになった。

(合田士郎『続そして、死刑は執行された』80-4

裸にならなければならない検査は、刑務所、拘置所、留置場、少年院、少年鑑別所の全てであるようです。
留置場の検査ではパンツまで脱がなくてもいいところもあるみたいですが。

身体検査は素っ裸で、ブラもパンツも全て脱がなければなりません。
不正持込防止とともに、傷あとや注射痕など身体の特徴もチェックしているようです。

調べられる場所としては、髪の毛、耳の穴、鼻の穴、口の中(舌の下まで調べられます)、脇の下、足の裏、股、お尻などです。
男性は性器の先まで調べられるようです。

足を開いて前屈みになり、両手で掴んで拡げたお尻の穴をじっくりしっかり調べられます。
女性は、足を開いて屈んだ姿勢(四股の姿勢)であそこも見られます。

見られるだけでなく、あそこの穴、お尻の穴の順に、ゴム手袋をした刑務官・法務教官に指を挿入され何か隠されていないか検査されます。検便と称して、お尻の穴にガラス棒を突っ込まれ、大便を採便されます。

非常に恥ずかしく屈辱的な検査なので、初めて服役する女子受刑者のほとんどか泣くそうです。
特に女子少年院では、恥ずかしく屈辱的なことに加え、お尻に指やガラス棒を突っ込まれる痛さから、泣く子がほとんどだそうです(身体検査を受けた日は一日中ズボンの上からお尻のあたりを押さえている子も多いようです。)

しかし、刑務所では現金やタバコ、薬物や携帯電話を口の中やあそこ穴やお尻の穴に隠して持ち込もうとする人や、少年院でも、髪の毛のお団子の中やあそこやお尻の穴に、連絡先のメモを入れて持ち込もうとする規則違反が後を経たず、素っ裸での身体検査が続いているようです。

ちなみに刑務所では、カンカン躍りといって、毎日寮から工場へ行く朝と、帰りの夕方に、素っ裸になって着替える身体検査があります。
刑務官の前でバンザイして、舌をを出して、足を開いて、前向きとうしろ向きで片足ずつジャンプします。
女子受刑者の場合、ジャンプするたびに乳房が揺れ、股からはあそこが、うしろ向きになればお尻が丸見えという恥ずかしい検査を毎日朝夕2回も受けさられます。刑務官ではムダ毛処理もできないので、ワキ毛やらもさらすことになり、非常に恥ずかしい思いをします。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12130978752

出房までの30分間で、食事を終え、顔を洗い、トイレも済ませなければなりません。けっこう忙しく感じます。

 出房したら同じ工場に行くものがそろって行進。整然と工場へ向かいます。

 工場に着いたら、検身場で丸パンになり、一人づつ名物カンカン踊り(足の裏まで調べる検身検査)を済ませ、それから工場着に着替えます。

 慣れないうちはここでモタモタして先輩たちから白い目で見られることもしばしばあるようです。

http://rondel.blog.fc2.com/blog-category-5.html

Q
刑務所でのカンカン踊りって毎日行われるのですか?

A
昔から言われる、カンカン踊りなのかは判りませんが?工場行く時、帰る時、検身場(着替える所)で2回します。
施設によって違いがあるでしょうが?手をひら×2、足の裏を見せ、耳の中、口の中を見せ、自分の称呼番号を言います。2人オヤジがいる場合は、一方がボディチェックします。その他、運動や別の所に行った際はボディチェックを受けます。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1025809270

1つの扉を開けると左側にロッカーが、づらりと並んでいる。
これがビックリ箱だ

中に入ると別世界
刑務官
「そこの12番に入ってろ
素直に入るおいら

5分もしないうちに扉が開き
刑務官
「お前は、今日から受刑者だ
「自由はないから
「お前こういう所初めてか
ずっと怒ってる口調の刑務官
おいら
「はい」
刑務官
「服を全部脱げ
「真っ裸だ

服を脱ぐおいら
産まれたままの姿に
刑務官
「口の中見せろ
「舌だせ
「何も食ってないな
「耳の中見せろ
「手を上げて
「玉入れしてるか
「竿上げろ
「けつみせろ
「けつの穴広げて

http://estar.jp/.pc/_work_viewer?p=167&w=12884696

途中、舎房で着ている囚人服を、工場の作業衣に着替える更衣室があり、脱ぐ部屋と着る部屋との間に、看守が二人で目を金壺にしている関所があって、懲役は足型の白いペンキが描いてある板の上で真っ裸で足踏みをしながら、両手を上に揚げて拡げ、そして大声で名前を叫ぶのです。

これがいわゆるカンカン踊り、正式には裸検身という奴で、どんなに寒い日でも風邪気味の日でも、容赦してくれるような官ではないのです。

裸の懲役を前後から二人がかりで、足踏みする足の裏まで睨んでいても、シンナーのような液体から虎の子の煙草まで、持ち込んだり運び出したりするのですから、懲役はテールコートの代わりに、グレイの囚人服を身にまとったマジシャンなのです。

(安部譲二『塀の中の懲りない面々』p14-5

Q
カンカン踊りのやり方は?

A
素っ裸になり、手を肩の高さに上げてヒラヒラさせながら、がに股で片足ずつ上げて足の裏を見せる。だったかな?
確かその時、舌も出した様な気がします。(経験者では無いので、多少の相違はご勘弁を)
普通の感覚なら、人前だとかなり屈辱的に感じると思いますよ?(身体に何か隠していないかを調べる行為ですが)

因みに、肛門検査もするみたいです。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10158886890

工場から、看守が出てくる。中古の運動靴を手渡し、「履き替えろ」といいう。サンダルを下駄箱に入れる。「裸になれ」という。裸になる。「あ、パンツは、いまはいい」といわれる。「両手を上げて、腋の下を見せろオ」という。寒さに慣れてきたが、やはり、震える。「手の指と指の間をもっと拡げろオ。よし、掌を返せえ」という。掌を返す。「うん。足を交互に上げろ」と命じられる。バランスを失いそうになる。っでも、これが味噌だろう。その間に、パンツの中に隠したものが、転がるということなのだろう。「番号!」と看守が叫ぶ。「150番」と答える。パンツに括りつけてある縦センチ横2センチほどの選択の目印用の木札が、吹き込んでくる風に揺れる。「よっし、舎房用の官衣の替わりがこれだ。着替えろ」と、糊が利いた、作業衣の上下を手渡される。

(小嵐九八郎『刑務所ものがたり』p49

「気をつけ!」

午前八時半、棒の外に並ぶと、刑務官の号令がかかった。足を高く上げ、他の受刑者と列をなして、刑務作業を行う工場へ向かう。「検身所」と呼ばれる部屋が見えてきた。

かつて労相を務め、「参院のドン」と呼ばれた元参院議員の村上正邦氏にとって、毎日そこで受ける身体検査は耐えがたい屈辱だた。名目は、「危険物の持ち込み防止」。下着一枚になって両手を上げ、立ったまま、ぐるっと回る。周り終わると、刑務官が「よしっ」と声を上げた。パンツの中を見られることもあった。

「ここではみんなやっていることだ」。そう考えるよう努めた。

読売新聞社会部『贖罪』p91-2

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