2016年卒の大学生の就活の時期が後ろ倒しになり、企業の採用担当は混乱している。



経団連に加盟している企業が選考活動を開始するのが8月以降となったが、経団連の倫理憲章に縛られない外資系の企業や、ベンチャー企業にはもう採用活動を終了している所も少なくない。




経団連に加盟している企業もインターンシップや企業説明会と銘打った実質的な「学生の囲い込み」が行われており、経団連が意図した「就活の時期の後ろ倒し」が実現されているとは思えないのが現状・・・




従来位通り早期内定を出す「外資系・ベンチャー企業系」と8月まで内定を出せない「伝統的な企業系」の二つに採用時期が分かれてしまっている。




そんな中、採用において企業が本当に困るのは8月以降なのである。


8月以降の内定辞退者が増加する!?  

5370473007_2303ef8d3e_o



昨年までは採用活動の開始から内定の期間が4月から約半年近くあった。
その期間内であれば、学生は優位な立場で内内定を辞退することができた。

これは言い換えると企業側にとっても”内定辞退者がでた際の再募集”可能な期間が長かったことを意味する。





昨年までの例をあげる。
5月に採用活動をほぼほぼ終えてしまった企業Aがあった。
同時期に多くの企業の採用活動が行われているので、内内定の時期もほぼ一緒になるのである。
そうすると、学生にとっての真の第一志望の企業がAでなかったとすると、当然辞退する運びとなる。

企業はあらかじめ学生が辞退することを想定して多めに内内定を出しているのだが、その数が想定の数を大幅に超えてしまった場合、”再募集”を行うことが多い。
7月〜9月の間に再度募集をかけ、採用の目標数値を達成させるのだ。





ところが今年、従来通り早期内定を出す「外資系・ベンチャー企業系」と8月まで内定を出せない「伝統的な企業系」の二つに採用時期が分かれてしまっている中、”内定とともに安心感を得たい”学生は早期内定をもらえる企業を受けざるをえない。

伝統的な企業や業界を第一志望とする優秀な学生も、8月までに多くの企業を受け、内内定を得ているのだ。




そうなると、8月以降に伝統的な企業や業界が内内定を出し始める時期に、多くの内定辞退者が発生するのが想定できる。



例年では4〜7月の間に起きるはずの内定辞退が、今年は8月に大量に起きる。
つまりは、”再募集”をかける期間がとても短くなるのだ。


中小企業の採用が難しくなる!?  


ダウンロード (31)


大手企業の採用活動が落ち着いた頃、採用活動を行っていた中小企業はより採用活動が困難になるだろう。


・期間が短い 

大手企業の採用活動からが8月となった今年、物理的な採期間が例年より数ヶ月短くなってしまう。
数回行われていた面接などの選考の回数を減らさざるをえない企業もでてくるであろう。

そうすると、そもそもの「優秀な学生を採る」という活動目的が果たされない確率が上がることも容易に想定できる。

となると、経団連の倫理憲章にとらわれない中小企業は、例年通りの時期から採用活動を行うことになるだろう。



 
 ・早期から採用活動を行うと例年より内定辞退者が増える

そもそも大手に入れなかった企業を採用するために、採用時期をずらしていた企業が例年通りに採用活動を行うと、当然のごとく内定辞退者が例年より増えるであろう。

その傾向は外資企業や大手ベンチャー企業よりも深刻である。





これからは大手企業に限らず、中小企業も「いかに自社が魅力的であるか」を学生に提示し、内定辞退者を生まないように囲い込むことが重要になっていくであろう。



結局、学生にとって就活が長引いている


DSCF3460


例年、3月ごろで就活が終わっていたような優秀な学生も、伝統的な大手企業を目指すのであれば最低3月〜8月の半年間、就活に時間を取られることになるのだ。


企業だけでなく、学生をも混乱に巻き込んでいる就活の後ろ倒し。


企業担当者や来年以降就活の学生は、今年の8月以降の状況に注目して対策を練る必要がありそうだ。