二〇一六年葉月三十日

今朝の神奈川県内では5:00現在、

 「台風10号?いつ来るの?もう来たの?」

といった朝をむかえております。


ちょっと周辺圃場を一回りしてきたんですが、コウモリが飛び交ういつもの朝でございます。

時折北風が3m/sくらい吹いたり小雨が吹き付けたりいたしますが、まあ平穏な風景であります。


台風というのは不思議なもので、前評判が高いものは無害だったり、さして緊迫した情勢でもないのに豪雨で大災害になったりするものでございます。

まだまだ北日本では厳重警戒が必要という情報もありますので、まずは安全第一で乗り切っていただきたい8月末でございます。


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世間では、

 「農夫が手厚く保護されている?」

という誤解がございます。


例えば、

 「農作物が災害で収穫できなくなったら、どうせ農夫は損害補償されるんでしょ?」

といったものであります。


これを別のシチュエーションに置き換えますとね、

 「交通事故を起こしたら、どうせ運転手は損害補償されるんでしょ?」

として考えてみてください。


農夫が損害を補償されるのはダメで、運転手が損害を補償されるのは問題ないんでしょうか。


実は・・・

農夫も保険金払って保険に入ってるんですよ。


もちろん、保険に入ってない人は保険からの補償が受けられませんよ。


なお、自動車事故の場合、自賠責に入っていない相手から受けた損害は政府に補償してもらえます。

この点でも、特に農夫だけが優遇されているという印象は薄いです。


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稀に、

 「農道の整備は行政がやってくれるんでしょ?いいなあ」

というご指摘もございます。


いや、これはもう工業地帯の道路や住宅街の道路も同じでして、行政の管轄であります。

当然、農地にも「私道」に分類される道路もございますし、特に違和感もございません。


あとは・・・

「土地改良区」でしょうかね。


これもですね、例えば埋立地のコンビナート用地整備ですとか、急峻住宅地での防災工事などをイメージしていただけるとよろしいかと存じます。


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 「おいおい、それじゃあ農夫は全く保護されてねえのか?」

とのことでございますが・・・


私なりに一言申し上げますと、「農地を所有している農夫」と「農地を所有していない農夫」とを区別する必要があるんじゃないかと思います。


つまり、

 農業が保護されている ≒ 農地が保護されている

という見解でよろしいんじゃないでしょうか。


この国は資本主義を基本的価値観としておりますので、所有権絶対の法則がございます。

こちらはたとえ国家でも侵すことができない領域であります。


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 「今後、農業を活性化していくためにはどうすればいいのか」

という命題がございます。


これはやはり、「農地の流動化を図る」という政策に特化すべきでしょうな。

農地を歪んだ形で優遇しているうちは、農地の流動化は起こりにくいと存じます。


現状におきまして農家の平均年齢が上がっているという理由は、農地を手放さないからなんですよ。


農家が農地を手放すケースとは、大概、マンションやショッピングモールや幹線道路やインターチェンジが建設されることになって、時価で買い取られる場合でございます。

これじゃ、農地持ちはウハウハでやめられませんなあ。


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もう一つ、農業協同組合の問題がございます。

こちらにつきましては、当ブログを閲覧なさっている方々も相当の比率で関与なさっていることと存じます。


この詳細はまた後日。


二〇一六年葉月廿九日

南関東地方では、普段と変わらず穏やかな朝を迎えておりますが・・・

310261-STD

Yahoo!天気・災害より画像引用)


またまた、またの台風の襲来でございます。

昨夜まで、窓を閉め切っても熟睡できるような涼しさが続いているんですが、この台風一過でどうなるでしょう。


あと1日の作業猶予がいただけるみたいです。

これまで長雨となっている地方も多いようですので、避難は早めを心掛けたいものであります。

二〇一六年葉月廿八日

おはようございます。

本日で8月最後の週末になりました。


8月最後の週末といいますと・・・

当ブログでは「秋ジャガイモの植付け」という定番商品がございます。


しかし今年は台風襲来による悪天候と表土流亡を予測しておりましたので、中旬に植付けを完了させてあります。

 (これじゃ、菅直人はじめ隠れ民主党の面々も呆れるほどの重度手柄捏造事案ですなあ)


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なお・・・

今年の気象状況としましては

 「台風発生が異例に少ない」

というのが特徴であります。


それでも東日本は多くの嵐に襲われている印象がございまして、この週明けも台風10号がスタンバイをしております。


そうそう、マスコミを中心とする一部地球温暖化論者によりますと、

 「地球温暖化により台風発生の数が減少し、個々の台風が大型化する」

そうでございます。


いやあ、これじゃ私も呆れるほどの極度手柄捏造事案であります。

まあ、いろいろコメントする現役世代の方々におかれましては、1959年に襲来した史上最強の伊勢湾台風など知らない者も多くなりましたので、これも仕方のないことでしょうなあ。


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台風何号だったか忘れてしまいましたが、当ブログ管理人が作付している圃場でも各種被害がみられました。

例えば、作土の流亡であります。

SN3V0079


画像上側から手前側に向かって傾斜のある圃場なんですが、最終的には傾斜の低い側に向かって雨水が流れ、それに伴って作土の流亡がみられます。

いやあ、もったいないですなあ。

台風は、もっとも肥沃な部分だけを奪っていきました。


下の画像は秋ジャガイモ「デジマ」を植付けした場所のものであります。

SN3V0081


 「おいおい、どこにジャガイモがあるんだい?」

とのことでございますが・・・

こんなこともあろうかと、「畝底植え」をしております。

つまり、激しい雨水は種芋のはるか上を流れていった算段になります。


あとは・・・

種芋の腐敗だけが心配ですな。


こちらにつきましては「秋ジャガイモの無施肥植付け」という対応をしております。


なお、腐敗と施肥の関係につきましては、当ブログ二〇一一年師走九日

 生物資源循環を正しく有効に活用して土づくりをするための考え方

をご覧ください。


ニンジンにつきましては、台風襲来に備えて周囲の雑草を残しておきました。

SN3V0082


雑草ボーボーの畑では、基本的に作土の流亡が起こりません。

ニンジン圃場でも、この程度の雑草があれば作土の保持が可能であります。


一方、深刻な被害を受けたのはロシア大輪ヒマワリ及びその変異種「ロッシー」であります。

SN3V0083


SN3V0084


昨日はヒマワリの片付けに追われまして、幾つかの圃場で約2時間を費やしました。


倒れたヒマワリを起こしますと、大抵の個体では茎が折れます。

従いまして、その種子の回収も同時に行ってしまいます。


種子が完熟していなくても大丈夫です。

これを乾燥させまして次年度の種子としますが、完熟していないものは発芽率が落ちるだけで、立派に世代をつなぐことができます。


一方、亜熱帯〜熱帯植物であるサトイモの場合、台風被害は全く受けません。

SN3V0085


十分に安全を確保した上で「暴風雨の中のサトイモ」を一度観察していただきたいのですが、地上部が風に押し倒された状態で、葉っぱが風を横に受け流すような姿勢をとります。

もちろん水を瞬時に弾いてその重量も逃す設計となっておりますから、台風に強いんですなあ。


なお、それでもN・K不足の個体は葉が引き千切れる被害が発生しやすくなります。

台風が襲来する1か月前にNK施肥で完璧でございます。


一方、その頃・・・

我が家の猫は寒さに震えております。

SN3V0086


今年の夏は涼しいですなあ。


なお、各種電子機器が溢れる部屋の、現在の室温は23℃となっております。

晴天の例年ですと31℃くらいが平均でしょうか。


は?

地球温暖化しているから南海沖の海水温が1℃も上がって台風10号がルート変更&勢力強化、ですか?


いやあ、バカにつける薬はありませんなあ。


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作土の流亡に困っている方へ、幾つかの対策がございます。


もっとも有効な対策は作土を植物で覆い尽くすことなんですが、どうしてもこの時期は秋野菜の作付けと重なってしまいますので、圃場がつるんとしていることが多くなります。

私の場合、耕耘機を活用します。


例えば・・・

芽が出たばかりのタマネギを保護したい場合、台風襲来の前に、その脇を一筋だけ耕耘します。


すると・・・

SN3V0080



耕耘したところだけが作土流亡するんですよ。

いや、結局は作土流亡するんですが、作物周辺の土壌だけを守りたい、ということです。


私はあまり雑草をきれいに処理しないんですが、毎年の豪雨が怖いからであります。


今年は珍しくマメに各所を耕していたんですけど、こういう時に台風の当たり年なんですなあ。

困ったもんです。


二〇一六年葉月廿七日

おはようございます。

農作業に取り掛かろうか迷っている土曜の朝であります。


熟練農夫の場合ですと・・・

今ごろには仕事のメドがつきまして、雨の匂いがする頃には帰途につくわけです。


一方、私レベルのダメ農夫は・・・

どうしようか迷っているうちに時間が過ぎまして、出掛ける間際に雨が降り出すこともございます。


一般レベルの農夫なら、雨が降ろうが槍が降ろうが雨合羽や鎧兜を着用して農作業を続行します。


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古来より、野外活動の基本は軍事技術であります。


軍事技術と申しましても、単に大砲を放ったり戦車を転がしたりするばかりではございません。

物資の継続的な補給や負傷者の救護をはじめ、進軍道路の敷設や橋梁工事、野営地の設営など、人間の社会的生活そのものをいかなる野外環境でも構築・提供できる高い能力であります。


近年の先進国では、こういった基礎的軍事技術の実践が不足している面もございまして、「空爆しかできない軍」などと揶揄されることもございます。

この点、高い技術力を維持しているのが我が自衛隊でありまして、これまでの災害派遣などでその実力を見ることができますね。


災害地などで1,000人分の食事や風呂やテントを半日ほどで提供するのは、やはり練度の高い軍隊でないと難しい側面がございます。

凡人が集まるだけの町内会組織なら、住民1日分の生活環境を整えるだけでも数日を要することでしょう(それじゃダメじゃん)。


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このような情けないサバイバル環境となったのは、やはり狭小住宅の弊害と言わざるをえません。


一般的な農家なら、稼働率の低い畑をトイレに転用すれば数ヶ月は屎尿処理も可能であります。

もちろん各種物資を保管整備するだけのスペースもございますし、平素より使用しているライフラインも頑丈であります。


私の環境における唯一の問題点なんですが・・・

周囲が被災して困窮していたら、我が家だけ自前の備蓄物資やサバイバル技術で生活しているわけにもいかないだろう、という点であります。


実際問題としまして、行政ならびに町内会組織による最低限の防災準備がございます。

しかしまあ、日頃から稼いだ金で遊び呆けて夜中までドンチャン騒ぎしている転入者の方々が、いざ災害時になってどのような物腰で地域社会に溶け込めるのか、ちょっと心配な面もございます。


数の上では地域社会で多数派になりつつある方々ですので、最終的には個人的備蓄など地域公共に自主申告的な没収をされることになるでしょうなあ。


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この点、野生動物といいますのは無敵であります。


置かれた地のものを食べ、そこで眠り、傷を癒しながら命をつなぐ能力を持っております。

(なお、この能力を持たない個体は野生動物として生き延びることができない模様)


人間が設置した案山子など、その素性を見抜くまでさして時間もかからないことでしょう。

我々農夫は、そんな高度な野生動物たちと戦わなければならないわけです。


日頃より痛感することなんですが、あいつらは、人間が設置した案山子のことを案山子だとちゃんと理解しているようなんです。

高度な個体の事例ですと、最終的には案山子を止まり木にして稲を食害いたします。


つまり・・・

鳥が田んぼの稲を食いやすいように、わざわざ人間が足場を設置してやったことになりますなあ。


どういうわけか、集合住宅のベランダには鳥が多いでしょ?

あれも柵や物干しという、鳥にとって最適な足場があるからなんです。


生活する上で人間が楽な場所というのは、「腰掛け」や「布団」ですね。

鳥にとって楽な場所というのは、その足が脱力状態で掴むことのできるサイズの枝なんです。


身近には上空の電線や立木があります。

人工物ですと雨樋やパイプでしょうか。


で、こういった鳥目線での足場を妨害しますと、かなり高い確率で鳥はよそに行ってくれます。

ただ、よそがより嫌な環境になればまた戻ってきますけど。


戦いは永遠に続きます。

彼らも練度が高い戦士たちですから。


二〇一六年葉月廿六日

今日は案山子を一休みしまして・・・

こんな予報がございます。

 livedoor news 1か月予報 9月上旬は猛烈な残暑


あまり当たらない気象庁の中長期予報ですが、予報を出すからには何らか根拠のあることでしょうし、「仕事として毎度出すことになっている」のであれば慣れていらっしゃるでしょうし・・・

いけませんな、言葉尻から何も期待していないことが滲み出ております。


古来より日本人は言葉を言霊と表現しておりまして、各種解釈がございます。

私は、

 ・自ら発した言葉に自分の行動が左右される
 ・他人が発した言葉から、その人となりが読み取れる

といった理解をしているところであります。


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出ましたよ、玉ねぎの芽が。

SN3V0075



いやあ、早いもんですなあ。

こんな時期にこのサイズ感で大丈夫なんでしょうか(いや、ダメだろ)。


というわけで、ここから成苗にならないよう痛めつける毎日が始まります。

まあ、植物というのは痛めつけるほど強くなっていくものであります。

痛めつけすぎると枯れてしまいますので、その加減は大切です。


なお・・・

熟練の米農家さんは、あらかじめ稲の苗を「痛めつける」んです。

これによりまして、グングン強い苗へと姿を変えていきます。


二〇一六年葉月廿五日

おはようございます。

うっかり扇風機など消し忘れて眠りますと、永遠の眠りにつきそうな朝でございます。


とは申しましても昼間は30℃程度まで気温が上がりますので、全く問題のない夏であります。

昔の夏はこんな感じが多かったんじゃないでしょうか。


最近は天気予報の32℃など、

 「なんだ、32℃か」

などと聞き流す自分がおりまして、すっかり感覚が麻痺しております。


36℃くらいですと、

 「お、なかなかやるな」

といった趣でして、ようやく37℃くらいになってから

 「暑すぎだろ?」

みたいな雰囲気になります。


いやあ、異常ですよ。


今の子供たちが大人になった時、

 「あの頃の暑さは何だったんだろうね」

なーんて話もするんでしょうなあ。


まあ、都市開発による樹木伐採や住宅設計の悪化、太陽の活動期など、様々な要因が重なった時期なんでしょうなあ。

そのうち40℃近い暑さが恋しい時代も来ますよ。


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で・・・

日本人は行動様式がおかしくなっちゃったんですなあ。


昔の神童と呼ばれるような天才っていうのは、塾にもいかず独学で東大入ったでしょ?

逆に、どんな進学塾へ通っても普通の高校大学にしか行けない子供も多かったわけです。


今はね、「経済格差による学力の相違」という嘘みたいな話があるんですが、これも100%嘘じゃなくなってきたんです。

と申しますのは、進学塾が進化しましてね、入試問題の的確な傾向分析や学習のステップ化が図られまして、昔の神童が登った階段を再現しつつあるんです。


ですから、「進学塾へ通う」という経験が、かつてよりも有利になっているんでしょうなあ。

まあ、それでも神童は進学塾など必要なく東大に入ります。


ここでの議論は、「神童よりも神童じゃない子供」の話でございます。


一方、就職活動では・・・

金太郎飴みたいな就活生にうんざりしますな。


今はね、「就活マニュアル」みたいなものが溢れているんですよ。

これ、決して間違ったことは書いてないです。


ただ、就活マニュアルに行動が添いすぎることによって、かえって魅力ない人材になるんですな。


誤解のないように書きますけど、取扱説明書や各種対処マニュアルの存在はとても重要ですよ。


しかしですね・・・

端的に言いますと、マニュアルというのは

 「レベルが低い人を一定水準まで引き上げるためのもの」

なんですよ。


乗用車やトラクターの説明書というのは、車を10年も運転してる人なら誰でも知ってるようなことが列挙されてるでしょ?

初めて車に触れる人を一定水準まで引き上げるためにはとても良い構成なんですが、それまで何台も自動車を乗り継いだ人なら、非常に鬱陶しい冊子になります。


自動車やトラクターのメカに詳しい人っていうのは、おそらくマニュアルを見てメカに詳しくなったわけじゃないですよね。

自分で分解したり加工したりして、失敗して時間かけてムダ金落として、詳しくなっていくんです。


つまりその、いくら「マニュアル」を読んでも、マニュアルのレベル以上には辿り着けないんです。

今の若者ってのは優秀なんですが、ココをわかってないのが多いんですな。


便利すぎて、「マニュアルを超えた世界で生きる人」を見る機会が少ないんでしょう。


ここを理解しますとね、例えば世界に羽ばたいたり海を渡って功績を残したりするでしょうな。

逆に申しますと、マニュアルによって全体の底上げが実現されているってことです。


例えば、「就活マニュアル」なるものを読んで従っても、ようやく最低レベルになるだけです。

ここから先へと進むためには、やっぱり失敗して時間かけてムダ金落として、みたいなプロセスを踏まないとダメなんですよ。


マニュアルが有用なのは、そのレベルに到達するまでの時間や失敗やムダ金を節約できるってことです。

だから、学生時代にたくさんアルバイトやインターンなど組織への入出に多く関わった人には、そもそも就活マニュアルなど必要ないでしょうな。


逆に申しますと、世界の超一流経営者が欲しがるような人材になりたい場合、一般的な就活マニュアルじゃ全くピントが外れて害悪しかないでしょう。


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「案山子」もですね、言ってみれば前記した就活やメカと同じ話なんですよ。

案山子にはどんなものがあってどんな働きをするかは、探せばいくらでも情報が出てきます。


これが、いわゆる就活マニュアルの段階でしょうな。

ここから我々農夫が一段高いステップに上がるためには、ここから失敗と時間とムダ金を積み上げないとダメなんです。


ですから、

 「あのブログ、中身がない。あんなの全然意味ないじゃん。」

みたいなことが頻繁に起こります。


この場合の「中身」というのは、たいていの場合「マニュアル」のことを指しているんですね。


つまり翻訳しますと、

 「あのブログ、全然マニュアルが書いてないじゃん」

となります。


まあ、当ブログでは最初からマニュアルなど書いてませんので・・・


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今年の案山子が決まりました。


まず、こういった道路脇の水田に対する雀の優先順位は低いです。

SN3V0076



一方、このケースでは爆食いされると思います。

SN3V0077


これらの違いについて、何か感じ取れますでしょうか。


なお、これも私の一つの意見でして・・・

二番目の写真で鳥除けを設置しますと、最初の写真が食害されるようになるんです。


つまり、最初の写真が食害されるかどうかというのは、毎日変わる事象なんですよ。

ここが案山子設置の難しいところなんです。


で、私の案山子設置は一箇所だけで終わりました。

SN3V0078


設置の仕方も鳥目線で行います。


この後、周辺水田の様子を見ながら追加していく場合もございます。

ただ、あくまでも「雀目線での相対的優位性」が念頭にあるわけです。


二〇一六年葉月廿四日

おはようございます。


今年の夏は涼しいですよね?

ね?


昨夜もぐっすり眠れました。

黒猫の調子も良くて毛並みがツヤツヤのサラサラ、まるで若い女性が美しい髪を風に靡かせて闊歩しているような活動状況でございます。


まあ、こんなことを公開ブログで書きますと、

 「どうせワタクシの髪など年齢を重ねてゴワゴワですわよ」

などと拗ねる方もいらっしゃるかと存じますが・・・


髪がゴワゴワ残っているのは、それだけでも素晴らしいことでございます。


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この時期、マメな農家さんは田んぼの一枚一枚全てにビッチリと案山子を作ります。

それでもゴッソリと鳥に喰われちゃう場所が出てくるんですなあ。


なぜだと思います?


それは、ですね・・・

鳥の立場になると解ります。


鳥は天から地上を俯瞰することができます。

まあ、その瞬間だけでも1km四方くらいは余裕で見渡せることでしょう。


さらに1日の行動範囲なら・・・

まあ、5km四方くらいは日常でしょうなあ。


もしあなたが雀だったら、無造作に何の思慮もなく地上に降り立ちますか?

何も考えずにバクバクと目の前の米を食べるでしょうか。


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実はその、田んぼをやっておりますとね、

 「いつも食害を受ける場所」

というのが際立ってまいります。


この場所の特徴というのは一概には言えませんので敢えて書きません。

ただ、毎年同じように雀が寄ってくる場所というのは、たぶん雀目線からの理由があるんです。


一方、できるだけ雀が近寄りたくない場所というのもあるはずでございます。

実際に、案山子など設置しなくても全く食害を受けない田んぼというものも存在いたします。


で、雀目線からの「欲望とリスク」の話があるわけですね。


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雀にも欲望がございます。

ベントレーに乗りたいとか、タワーマンション最上階に住みたいとか、築地の寿司が食いたいとか、まあそういうことです。


さらに、リスクも感じているんでしょうな。

例えば、バイクより電車が安全だろうとか、畳より椅子の方が腰に良さそうとか、今日は階段歩くから柔らかい靴底のものを選ぼうとか、そういうことです。


で、「食べごろの米」と「不味そうな米」が並んでいたら、明らかに「食べごろの米」がある田んぼに寄っていきます。

では、食べごろの米がある水田にビッチリと鳥除けが設置してあったらどうなるでしょう。


たぶん、離れたところにある「食べごろの米がある田んぼ」に移動するんじゃないでしょうか。


雀の被害を見ておりますとね、

,△詁、突然
▲ぅ淵瓦里茲Δ縫咼奪轡

という印象がございます。


それ以前には別の場所で米を喰ってたんでしょうなあ。


つまり、ですね・・・

田んぼに雀が付くというのは、雀の立場において、他の場所との相対的優位性によるんです。


これは、田んぼだけの相対性とは限りませんよね。


例えば、畑にマメが放置されていれば、

 「そろそろ米を食べるのは危なくなったから、マメを食べることにしよう」

となるかもしれませんし、

 「新しく優しいおばさんがベランダで餌をくれるようになった」

なんてことが起こるかもしれません。


私の学術的考察なんですが、おそらく・・・

その瞬間瞬間で、雀の「欲望とリスクのバランス」が最も最適化された場所が食害されるんです。


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私の地域では、まだまだ掛け干しによる稲の栽培が半数近くございます。

で、水田に生育状態の稲と掛け干しされている稲では、明らかに掛け干し稲に雀が群がります。


従いまして、私は晩生種の栽培では案山子を設置しません。

田んぼに案山子を設置しなくても、未熟な米に雀は付かず、どうせ掛け干し稲の方に行ってしまうからでございます。


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となりますと・・・

我々農夫は、「案山子の設置」という手間のかかる農作業をもっと効率化することができるんじゃないでしょうか。


たぶん世の中には、

 「これで万全!雀除けの設置方法」

みたいな本は無いでしょ?


おそらく、この話題を体系的に取り上げようとしたのは、日本で私が最初です。

今後、こういう主旨の本が出てきたら当ブログの真似ですから、買わないように。


明日はこの辺りを考えてみたいと思います。


二〇一六年葉月廿三日

いやあ、凄まじい風雨でしたなあ。

昨日に関東を直撃した台風によるものであります。


各種鉄道も軒並み止まりまして、いわゆる帰宅難民が膨れ上がったのも毎度恒例でございます。

首都圏では数百万人が利用する鉄道ですから、半分止まっただけでも大惨事となります。


一方・・・


先ほど各種圃場を確認したんですが、作土流亡やら作物流失やら、ちょっと被害甚大であります。

ご近所さんの小松菜農家さんでは寒冷紗の9割方が吹き飛ばされておりまして、復旧には10人工くらい要しそうな状況であります。


今も台風一過という雰囲気ではなく、ちょっとひんやりした空気や曇天など、次の台風でも迫ってくるかのような空でございます。


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野生動物たちも台風という環境の中で生きていかなければなりませんね。

事前に嵐の到来を察知するものもいれば、風雨に巻き込まれて命を落とす個体もございます。


先ほど、路上にイエネコの轢死体がございました。

たいへん気の毒で手を合わせたのですが、自動車の走る市街地で生きていくということは、常に交通事故のリスクがございます。


 「最初から道路など渡らなきゃいいじゃん」

と人間なら考えるところなんですが・・・・・

猫としましては、道路の向こう側にある欲望に辿り着くため、道路横断というリスクを負ったわけです。


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野生動物にとりまして、ヒトが管理する農場に侵入して食料を得るというのは、非常にリスクを伴う行動であります。

撃ち殺されるかもしれませんし、ワナに嵌るかもしれません。


それでもヒトの領域に侵入するリスクをおかすのは、それと天秤にかけるだけの価値がある欲望のためでございます。


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この選択につきましては完全なる自由領域となっておりまして、自己責任とワンセットであります。

つまり、自由に選択した「結果」について責任を負えるのは自分だけということです。


ぬくぬくと育った方たちはこの点に関する理解が欠如しておりまして、人間社会でも、この初歩的常識を理解していらっしゃらないケースを散見いたします。


例えば、「値上がり益」という欲望のために自己責任で株式を買ったが、値下がりしたために「損失」という結果を抱えたケースで・・・

 「国は、株式投資の損失を補償しろよ!」

などと騒ぐ方が稀にいらっしゃいます。


マイカー乗り回して旅行に行って寿司を食った結果として子供の学費を払えなくなった時、「国は貧困家庭の学費支払いを救済せよ」と堂々行進する方もいらっしゃいますね。

これも、「大学まで学費無償化」を訴えるポピュリズム全開な政党と利害が合致しちゃうわけです。


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野生動物の場合、例えば雀を見ていても・・・

肥えた個体と痩せた個体がおりますね。


極論ですが、あちらこちらで食い散らかして肥えまくった雀といいますのは、ついには動きが鈍くなってまいります。


すると・・・

猫に捕えられるんですなあ。


食いたいもん食ってブクブク太って、とうとう動きが鈍くなって、猫にも食われる・・・

まあ、猫としましても肥えた個体の方が狩りをしやすく一回あたりのカロリー効率までよろしいわけで、Win-Winでございます。


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最近の雀はスタイルがよろしい個体ばかりであります。

ブクブク肥えるまで食う遺伝子を持つ個体は、戦後数十年の歴史で絶滅したんでしょうなあ。


人里で暮らす野生動物でも、進化や退化を繰り返しながら世代交代を重ねていきます。


そうそう、カラスですよカラス。

最近のあいつら、めちゃくちゃ頭がいいでしょ?


あれもね、ここ数十年で進化したんですよ。

最近では人間が作った各種食料品(パックや缶などに包装されている)にも適応してきましてね、どうにか開けて食っちゃいます。


案山子も同様でしてね、雀やカラスに効かなくなってきているんですなあ。


続きます。

二〇一六年葉月廿二日

おはようございます。

神奈川県では台風が迫りくる朝となっておりまして、生温い斜め25度くらいの大粒雨が降ったり止んだりしております。


今回は台風が天気図上に3つほど載っておりまして、その進路予想を含めますと、天才画家の遺した絵のような難解さがございます。

当然、私のような素人にはその全容を理解できるはずもなく、今週は台風の渦へと飲み込まれてゆくのでございます。


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人は、知らず識らずのうちに「欲望」と「リスク」とを天秤にかけながら暮らしております。


例えば・・・

 「公務員や大企業など、安定した仕事に就きなさい」
 「国内旅行などつまらないから、海外全てを制覇したい」
 「20才までに最高峰ベスト10を制覇する予定だ」
 「株式投資?危ないから廃止すべき」
 「無農薬野菜以外は食べない」

などなど、実はこれらの背景にも欲望とリスクとのせめぎ合いがございます。


つまり、もし違う人の立場になれば

 「起業して成功すれば金も時間も手に入るのに、なんで人生の大半を労働者として捨てるの」
 「海外旅行などボッタクリだし、命が危険すぎる」
 「登山?まだ死にたくないよ」
 「30年間投資したら、老後の年収が現役時代の10倍になった」
 「無農薬野菜?本当に無農薬で栽培されると思ってるの?あの値段で?バカじゃねえの」

という意見に変わるかもしれませんね。


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先ほど、主語を「人は」と書きました。

で、実はこれ、犬でも猫でも基本は一緒なんですよ。


例えば、子供が外構フェンスの上をフラフラと歩いていたら、危ないから注意しますよね。

腐食していて折れるかもしれませんし、落ちて頭を打つかもしれませんし。


一方、猫がフェンスごとき歩いているのを逐一大声で注意して下ろす飼い主がいれば・・・

 「猫の能力・習性も知らない隣のバカ飼い主が毎日うるさい」

などと、ご近所さんから陰で言われてそうです。


猫にとりましては、フェンスの上を歩くリスクはとても小さく、地上を歩く方が危険と考えた結果の選択なんです。


体操選手の内村さんは、鉄棒でも床でもアクロバティックな技を連発します。

でも、素人には危険かどうかの判断は出来ませんし、結果として安全に演技してますよね。


生まれ持った素質に加え、日頃からの鍛錬によってリスクを減らしているからです。

その上で体操競技の歴史に名を刻む偉業を成し遂げ、人類史の進化発展にも貢献なさっております。


彼に対しまして、

 「体操競技など危ないから、今すぐやめなさい」

などと進言することに何の意味が生じるんでしょうか。


いや、それこそ社会悪という考え方すら否定できません。

彼は全てのリスク背負った上で、世界の頂点という地位を享受しているんです。


なお、リスクは訓練によって小さくすることができます。

防災訓練や避難訓練も同じ考え方であります。


コウモリは暗闇に棲んで、朝晩の薄暗いときに食事します。


彼らのことを、

 「暗闇で出歩くなど、危ないなあ。昼間活動すればいいのに」

などと、いちいち指摘する人がいるんでしょうか。


彼らにとって暗闇など存在しないことを知らないという無知を晒すだけです。


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ちょっと先が長くなりそうなので、本日はこの辺で区切ります。

台風襲来など、気象状況にご注意くださいませ。


二〇一六年葉月廿日

おはようございます。

今朝も神奈川県内では降雨が続いておりまして、瞬間雨量的には少ないですが、道路を走る自動車が水溜まりを通るとバシャバシャ水跳ねする状態であります。


とある地域行事の中で、

 「盆明けのこの時期に天然素材で編みこんだ資材を虫干しする」

というものがございまして、つまりは例年ですとジリジリ晴天の多い期間だからでございます。


しかし今年は朝晩の降雨が続いておりまして、これまでの涼しさと併せて例年とはちょっと変わった晩夏を送っております。

気象状況が例年とは違うわけですから、気象を利用し恵みを給わる農夫たちの行動だって例年とは違うのが当然ではないかとも言えるわけです。


ただ、地球というのは良くできておりまして、このような涼しさが続きますと必ず「揺り戻し」がございまして、通年で振り返ってみますと「チャラ」になることが多いように感じております。

この揺り戻しがなければ異常気象と判断されるでしょうし、各種気象データも枠を外れた結果になるかと存じます。


或いは・・・

関東地方では夏の渇水が心配されるほど7月に少雨だったんですが、その分、この時期に降雨が続いているのかもしれませんなあ。


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私としましては、「いつもと違う」ことは大チャンスでございます。


なにしろ男性の平均寿命は80年程度しかございません。

物心ついて主体的に農夫となるのは早くても15才くらい、晩年に身体が弱って思うように働けない期間も5年くらいあるかと存じますので・・・


 80 ー ( 15 + 5 ) = 60

となりまして、約60年間しかありません。


なお、私の場合は25才から農夫となり、早死の家系ですから、あわよくば60才まで現役で働けるかもしれない・・・

ということで、わずか35年間(稲作なら35回だけ)のチャンスでございます。


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あれ?

こうやって冷静に考えますとね、私の農夫人生はもう黄昏を迎えつつございます。


悲しいもんですなあ。

マラソンでいえば、もうとっくに35km地点を越えまして、ほぼ勝負が見えてきた頃合であります。


いや、しかし・・・

マラソンは35kmからが勝負ですからね、まだまだ望みを捨てませんよ。


そういえば、もう5年くらいフルマラソン走ってないなあ。


「にわかマラソンブーム」で参加料が上がって(昔は5千円くらいで参加記念品を貰えたが、近年は1万円くらいでショボいTシャツだけ貰える程度が相場になった)、申し込み倍率も高くなったというのが、私がマラソン大会出場を辞めた理由だと思っていたんですが・・・


もう気力も体力も無くなって、無意識にフルマラソンという試練から逃避していたんですな。

人は、こうして老いていくんでしょうなあ。


1980年ごろ、米国で「ロッキー」というシリーズ映画が大ヒットしておりました。

あの頃に人生の黄昏を迎えた米国人の感性にドンピシャだったんでしょう。


なお、主演・監督のシルヴェスター・スタローンさんはドナルド・トランプと同世代の70才、今でもムキムキ・バリバリで大胸筋から血管が浮き出るほどの肉体を維持しております。

彼の肉体を拝見するたびに、私の精神的未熟さを痛感することになります。


もう「早死の家系」などと言ってる時点で負けてますな。

早死だろうが障害があろうが貧乏人だろうが、日々精進してできる範囲で前に進めば良いわけです。


いやあ、私などまだまだ未熟者ですなあ。


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で、本日は2017年タマネギ播種の話題であります。


 「ナニ?2017年だと?年号間違えてねえか?」

とのことでございますが・・・


私の場合、栽培開始ではなくて収穫期を基準として年度を設定しております。

従いまして、例えばこの秋に作付けする水稲裏作緑肥も2017年作とカウントいたします。


この時期に播種するタマネギの収穫は2017年の夏ですから、2017年作となるわけです。


通常、タマネギの播種は9月上旬に行います。

早くても8月下旬であります。


しかし、ちょっと季節感がおかしい2016年の夏ですから、私も期待感でウキウキしておりまして、思わず8月14日に播種しちゃいました。


しかし・・・

タマネギを早期に播種しますと、苗づくりに失敗することがございます。


と申しますのも、タマネギも人間ですからね(ん?)。

彼らも季節感を持って暮しているわけです。

 (このあたり、詳細は「植物ホルモン」や「長日休眠性」などの各論に入ってまいります)


タマネギのように生育期間が中途半端に長い作物というのは、

 「あれ?俺は2016年産タマネギだっけ、2017年産だっけ?」

となるんでしょうなあ。


いずれにしましても、種苗メーカーの推奨播種期をギリギリ前に外して播種してみました。

どうなることやら。


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先般ご紹介したジャガイモでは「畝底植付け」を行いましたが、このタマネギの場合は「中畝播種」としております。

この辺りにつきましても、あまり無料ブログなどで口外したくないノウハウもございます。


SN3V0071


SN3V0072



播種直後から降雨が続いておりますが、いまはむしろ、タマネギよりも秋ジャガイモの種芋腐敗を心配しております。