二〇一九年長月十一日

おはようございます。


昨日の南関東地方では、蒸し風呂にハロゲンヒーターを置いて日焼けサロンを開店したような暑さとなりました。

まだまだ停電復旧の見込みが立たない地域も残されておりまして、空調・送風などの快適設備に囲まれた生活環境にどっぷり浸かる我々は、なにげない健康さえも維持できない世の中となりました。


こんなとき・・・

ポータブル発電機が活躍するわけですが、持ってない人にしてみれば、すごく鬱陶しいことでもございます。


騒音として気になるのはもちろんのこと、

 「みんな停電で苦しんでるのに、ひとりだけ不謹慎!」

みたいな、いわゆる不謹慎厨と呼ばれる方々も登場します。


日本というのはまだまだ平和な国でしてね、ほんとうにヤバイ国へ行くと、略奪やら強殺やら「俺さえ良ければそれでいい」という空気が生じるケースもございます。

かつて、我が国で日本国民がそのような状況に陥った公式記録はなく、東日本大震災という広域災害においても、それが広く世界へと実証されることで、日本人の気高さが地球上へと伝播されていったのであります。


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今朝は田んぼの見回り中に井戸端会議に捕まりまして、さまざまな話をしておりました。

 「稲が倒れちゃったんだけど、どうしよう?」

とのことでして、いくつか私から申し上げたことがございます。


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^陲自力で起き上がれるかどうかを見極める

稲は生物ですので、生きている限りは命を繋ぎ残そうとします。

穂の登熟前に倒伏したら、子孫を残すために起き上がる必要がありますので。

でも、

 「もうダメ」

という稲は起き上がることができません。

もう将棋倒しみたいになっている田んぼでは、起き上がるのも風上側からの順番待ちです。

よって、自力で起き上がることのない稲かどうかを人間が見極めます。


⊆力で起き上がれない稲について、どのように対処するかを決定する

倒伏した稲を倒伏したままにしておく、という選択肢も残ります。

ただ、品質は悪化しますし歩留まりも悪化しますね。

私のような小規模農家の場合、人力で倒伏稲を起こし、再び倒れないよう処理します。

大規模農家の場合、そのような処理をする余力もありませんので、倒伏したままの場合も多いです。


E殄稲の対処について方針を決定し、実行する








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えー・・・私は、



倒伏マニア


です。


なんでしょう、この怪しい不審者の響きは。

少なくとも善人ではなく、おそらく相当に悪いやつな響きです。


たぶん、まっとうな人生を歩んでいるはずがありません。

もしくは、相当なアレです。


え?

アレですよ、アレね。


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近年では、倒伏させない稲作りに焦点を当てて栽培しています。


つまり、

 ・肥料少なめ
 ・水少なめ
 ・田面堅め
 ・対倒伏品種選定

な栽培です。


私の地域の田んぼでは、通常品種で9俵を狙うと倒伏リスクが上がります。

ですので、私は8俵弱狙いです。


人によっては10俵狙いしますが、やっぱり倒伏リスクが80%くらいまで高まりますね。

私は稲の倒伏が鬼より怖いので、倒伏させない栽培をしています。

台風が来ても、その後に晴れれば起き上がる程度の狙いです。

今朝、倒伏田を回っていたら、無事に起き上がっていました。

狙い通りです。


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今日は「倒伏した稲の起こし方(人力)」です。


用意するものは・・・

 ・稲わら
 ・竹箒の柄(つまり竹の棒)

です。


稲わらが麻紐だと作業性が落ちますし、竹の棒が木の棒・鉄の棒・園芸支柱だと作業性が落ちます。


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処理がラクなのは、条方向に対し直角な一方向へと稲が倒れたケースです。

こちらは、倒伏時の風上側から条に沿って株の根元に竹棒を突っ込み、2〜3株ずつ反対へ引き起こします。


そこで立つものは放置しますが、いずれ再倒伏しますので、可能な限り稲株どうしを稲わらで軽く固定します。

この「軽さ」が、のちに重要なんですな。


問題は、たくさんの渦を巻いて倒伏したような、ぐっちゃぐちゃの倒伏田であります。

こちらは同じように起こしますが、もう状況によって作業改善するしかありません。


私の場合、そのようなぐっちゃぐちゃな倒伏田はもう、コンバインが入りやすいように加工するだけで放置します。

もしも起こす労力を確保できれば、苦労して起こしますけど。


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しかしまあ、台風一過で暑っついですからね・・・

体調崩しちゃったら損です。


テーマが

 「倒伏した稲の処理をどうするか」

なので、起こす前提で話を繋げていますけど、やっぱり倒れないほうがいいです。


当地では「美味しい」と評判の品種があるんですが、やっぱり倒伏しやすいので、作付けが激減しました。

みなさん倒伏が嫌いみたいです。


ガッツリ肥料入れて毎年倒す人もいらっしゃいますし、性格が出るんですよ。

米農家しかわからない性格判断なんですけど。


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