「アルペンスキー」を考える

湯谷信二がアルペンスキーをいろんな角度から考えてみます。

ダビド・ビジャ

 毎週日曜日、必ず録画をして見ているテレビ番組がある。

 それはテレビ東京の「FOOT × BRAIN」。
 サッカーの番組なのだが、とてもためになることが多い番組なのだ。

 少し前に放送されたものを今日見てみた。
 特別ゲストが『ダビド・ビジャ』。スペインからリモートでの出演だった。

 サッカーファンなら知らない人はいないであろう超有名選手で、W杯の得点王にも輝き、スペインを優勝にも導いた。数年前にはJリーグのヴィッセル神戸でもプレーをした。現在は現役を引退し、サッカーアカデミーなどを運営しているようだ。

 「なるほど〜」と納得させられたことがいくつもあった。

  崑里両さいビジャ選手が、世界の屈強なDFとどう戦って、あれだけたくさんのゴールができたのか?」という質問に対しての答えは、「自分の”強み”と”弱み”を理解すること」と答えた。
 具体的には、「”弱み”が出る状況にならないよう、”強み”を生かせるプレー環境を作る」と話し、「自分よりも体の大きいDFが多いが、自分よりもスピードがない選手が多かったので、スピードを活かせる状況を作り出すようにしていた」と。

 ▲汽奪ー選手になるには「日々のハードワークが必要」と言っていた。「すべてのポジションで、サッカー選手として必要なトレーニングをする」ことが必要だと。

 「才能は必要だが、その上で才能の差を埋める日々の努力ができるかどうか」、そして「ハードワークで才能を磨く」と。

 ぁ屬匹里茲Δ砲靴謄咼献秡手は生まれたのか?」という質問に対しては、「サッカーに真摯に向き合って、日々のトレーニングをしてきたことの成果」だと答えていた。

 その他にも、「海外のリーグで活躍するには何が必要か?」には「いかに適応するか!?」だと。言葉や習慣など自分の国と違った環境に置かれるので、それらに対していかに適応するかが大事だと。

 そして「日本がW杯で優勝することはできるか?」の質問には「もちろん」と。未来は誰にも分らないし、可能性は無限だと。その可能性を信じ、いかに努力ができるかだと話していた。

 ものすごくためになった。
 アルペンスキーも同じだと思う。
 ー分の強みと弱みをよく知ること。その上で日々のハードワークを続ける。そして才能の差を埋めるべく、日々の努力を積み重ねる。とにかくた靭にスキーと向き合い、日々トレーニングを続けること。

 世界で活躍するには、おそらくスキー選手もどんどん海外に出ていく必要がある。
 そんな時に、その環境に「適応する」ことが求められるはず。
 自分の可能性を信じ、努力を続けることできっと道は開ける。

 いやあ、勉強になりました。
 ありがとうございます。

 
 そして、アルペンスキーでも必要と思ったのが、「アカデミー」だ。

 ビジャは世界中でサッカーアカデミーを運営している。もちろん日本でも。
 そこではUEFAの指導者資格を持ったスペイン人の指導者が教えていた。

 その指導者は、「日本の小学生は、ボールを使った練習時間が多いこともあってレベルが高い。しかしスキルはあるが、次のアクションをするのにどう準備すればよいか、その判断力が弱い」と。

 小学生のうちに何を教え、何を学ばせて身に付けさせておくべきかを明確にし、指導しているのだ。

 どの種目でも、その年代年代で指導し、学ばせて身に付けさせておくべきものがあるのだ。
 子どもは、決して「大人のミニチュア版」ではない。大人と同じ練習をさせていてよいものばかりではない。その時期だからこそやっておくべきこと、学ばせておくべきことが必ずあるのだ。

 アルペンスキーで言うならば、小学生の時期はいろんなシチュエーションでフリースキーをたくさん行ない(新雪や林の中、コブやジャンプなどなど)、体の上下動を大きく使って滑ること、外足にしっかりと乗ることができるポジションを身に付けさせることなどが必要だと私は考えている。

 小学生の時期からゲートトレーニングばかりを練習で行なっているようなケースでは、その世代でのゲートの経験値が高いので、他の選手たちよりも速く滑ることができる。その結果、大会で優勝、入賞などが可能となる。
 しかし、そのゲートの経験値というアドバンテージはいつかなくなる。他の選手たちもそれなりにゲートトレーニングを行なっていくことで差は縮まっていくのだ。

 では、そんな時期から更に上に向かっていくために何が必要になるのか?

 それがアルペンスキー選手としての「土台」なのだ。
 その「土台」とは、先ほどあげた・・・
 1)いろんなシチュエーションでフリースキーをたくさん行ない(新雪や林の中、コブやジャンプなどなど)
 2)体の上下動を大きく使って滑ること
 3)外足にしっかりと乗ることができるポジションを身に付けさせること
 このようなことだと思う。

 多くのことを考えさせられた。
 本当にためになった。

 ぜひ、みなさんも「FOOT × BRAIN」、見てみてください。
 
 

K1全国大会

昨日から長野県菅平にて、全国ジュニアオリンピック大会が始まった。
 小学5・6年生(中1の早生まれ含む)組のK1、中1〜中3組のK2(高1の早生まれ含む)の2つの組に分かれている。

 私自身としては何年か前から発信しているが、小学生の全国大会は必要ないと考えている。
 その年代での全国一位を決めることに、ほとんど意味がないと思っているからだ。
 それは、選手の燃え尽き症候群や保護者が早い段階でスキー競技を続けることをあきらめてしまうようなマイナスの方が多いと考えているからだ。

 オーストリアも以前は小学生の全国大会を行なったことがあったそうだ。
 しかしマイナスの方が多いことに気づき、やめてしまったと聞いている。
 他のスキー先進国も、小学生の全国大会はほとんど行なっていないと聞く。

 ただ、ウィスラーカップのようなユースレースはもちろん行なわれている。
 私も12年前、ウィスラーカップに帯同させていただいたことがあるのだが、K1については選手たちは楽しんでレースに参戦していた。コーチの方々もものすごく楽しんでいて、楽な感じ。
 私の感じた印象は、「なぜ日本はK1で勝つことにそんなに必死になっているんだ?」というものだった。

 そう、K1では選手がスキーを、競技を楽しむことを大切にしているのだと。結果は決して求めていなかった。

 しかし、K2は全くの別物。各選手、コーチとも必死だった。

 私が帯同した年には、今季WC総合優勝を果たしたミカエラ・シフリン選手(USA)も出場していた。
 当時から、シフリン選手はアメリカの次代を担うスター選手として認識されていて、アメリカのコーチがビデオを構えると、その邪魔にならないように各国・地域のコーチが斜め後ろにズラーッと並ぶような状態だった(笑)。

 15歳のシフリン選手のSL滑りを見て、当時の私の感想は、「今、ジャパンシリーズに出場したら、間違いなく3位以内に入賞する力がある」というものだった。
 それぐらいクオリティーの高い滑りだった。

 残念ながら2本目に失敗をし、登ってしまったのでリザルトとしてよいものは残っていないのだが、そんなK2時代の彼女のレベルがあり、今があるのだと思う。

 何を言いたいのかというと、K1に全国大会は必要ないということ。
 競技を楽しみ、またその競技の基礎となる土台作りに専念させるべきなのだと思う。

 中学生になったら、その土台を生かしながら日本のトップを、そして世界を見据えて頑張っていけばいいのだ。

 今、全国でアルペンスキーの競技人口が激減し続けている(一部の都市部を除いて)。
 雪国と言われる地域でも、それは変わらない。

 危機的状況なのだ。

 その危機的状況を把握した結果がこのK1の全国大会なのであれば、私は逆効果でしかないと思っている。

 何を言いたいかと言うと、このK1の全国大会を導入した結果、その後そのK1で好結果を残した選手がその後どのように成長を遂げたのか、また競技人口がどう変化していったのかをしっかりとデータを取り続け、検証すべきと思う。
 
 そのあたりのことを何もせずに、つづけることには賛成できないのだ。

 「選手強化に力を入れること、そして競技人口を増やしていくこと」。
 この2つは日本のアルペンスキーを発展させていくための両輪だ。
 そうした観点で、このジュニアオリンピックのK1をしっかりと見ていってほしい。

 どんな役割があり、どんな成果を上げていっているのか・・・。

 少し過激な書き方ですみません。
 でも、そのくらい重要なことなのです。

 先日、全国柔道連盟は小学生の全国大会を行なわないことを決めた。
 世界のトップを走り、リードし続けている柔道という競技でのこの決断。
 
 みなさんはどうとらえますか?

 アルペンスキーもぜひ、考え、検討すべきと思います。

テッサ・ウォーリー選手

 WC女子GSの総合チャンピオンとなった、『テッサ・ウォーリー選手』(FRA)。

 日本人と変わらない身長ですが、パワフルで素晴らしい滑りをする選手です。
 
 この選手も、私が世界ジュニア選手権(カナダ・ケベック州)に帯同させていただいた時に上位にいた選手の一人です。
 
 体格的にも滑り的にも、日本人が参考にすべき滑りと思います。
 
 ぜひたくさん見て、研究してください!!

パラレルSL

 本日行なわれた、ゴールドウイン ナスターレース ユース ドリームグランプリ 2022、『パラレルSL』。

 動画が見られます。

 各選手の対戦も全て見られますし、石井智也選手のコンパクトで、基本技術が素早く行われ続けている素晴らしい滑りが見られます。

 ぜひのぞいてみてください!!

ゴールドウイン ナスター ユース ドリームグランプリ 2022

いつ以来だろう・・・、考えてみた。

 おそらく23年ぶりに訪れた、ニセコモイワスキー場に。

 明日から行われる、『ゴールドウイン ナスター ユース ドリームグランプリ 2022』のお手伝いに。

 倶知安高校定時制に勤務していた時には、5年間シーズン中は毎日ここでスキー部の練習をしていた。本当に懐かしい!笑

 本来であれば、ウィスラーカップの予選となる大会なのだが、このコロナ禍でウィスラーカップが中止に。
 しかし、明日明後日とユース世代のレーサーの、元気いっぱいの滑りが見られるだろうと今から楽しみだ。

 インターハイ以来のTD業務。そしてユースレースでは初めてです。

 良いレースになるよう、役員のみなさんと協力して精一杯頑張ります!!

世界ジュニア選手権

 2006年3月、カナダ・ケベック州で行なわれた『世界ジュニア選手権』に帯同させていただいた。
 指導者として、たくさんのことを経験させていただいた大会だった。

 見て・聞いて・多くを感じた大会だった。
 
 女子の選手たちのレベルが特に高く、今もまだWCのトップで活躍している選手もいるほどだ。
 その時から16年という月日が経った。過ぎてしまえば早いものだ。
 
 今年の世界ジュニア、その時と同じカナダで行なわれた。
 男子SLでは、第1シードの相原史郎選手に期待をしていた。
 
 結果は10位。
 本人が求めていたものには及ばなかったようだが、この結果は素晴らしい。
 
 そんな彼の滑りも見られる動画がこちら
 女子のGSも見られます。
 
 ぜひ、世界のジュニアの滑りを見て、多くを感じ、学んでほしいと思う。
 
 このパノラマというスキー場、私は一度訪れたことがある。
 確か2000年4月だったかと。北海道スキー連盟主催の海外レース参戦で。
 
 そのパノラマでのレースで、北海道の高校生たちが活躍。ポイントを大幅に更新し、ジュニアチームに何名も入ったという記憶がある。
 
 SLのコースの横というか、上下というかでGSのレースが行われるという感じ。日本では考えられないようなコースレイアウトなのだ。
 
 そんなこともあり、この動画には男子SLと女子GSの両方がおさめられている。
 
 ぜひ見てみてください。

テッド・リゲティ―選手

 もう9年も前になるのか。

 この動画にどれだけ衝撃を受けたことか。
 『テッド・リゲティー選手』のこの滑り。ターンの切り替え時の「捉えの早さ」が半端ない。
 
この動画を見て思ったのだ、「スキーの速い選手は、ターン切り替え時のスキーの捉えが早い」のだと。
 
 今ではこのアングルも珍しくなくなったかもしれないが、当時は衝撃的だった。
 
 そしてもっと衝撃的だったのが、テッド・リゲティーの捉えの早さ。
 
 そう、上から見ていて滑走面が見える、上に滑走面が見える時間が長いのだ。
 
 私がそんな表現を使って指導するようになったはこの動画を見てからなのだ。

 ぜひ、何度も見てみてください。

ガルミッシュ・パルテンキルヘン

 オリンピック後、初のWC。
 『ガルミッシュ・パルテンキルヘン』でのSL。

 SLは久々らしい。フィニッシュがジャンプ台下。あんなコースでしたっけ?
 
 気温が高そうだった。インジェクションの後に水をホースで直まきしたような印象。
 エッヂを選ぶ、滑り方を選ぶような雪質に見えた。
 
 金メダリストのノエル選手は選ばれない側だった。全くはまらず。
 
 クリストファーセンが今季初優勝。2本目もコース上部でかなりのミス。しかし後半で盛り返した。
 2位のロイック・メイラード選手は安定していた。
 
 それ以外に気になった選手が何名か。

 1本目ラップタイムだったタンガイ・ネフ選手。
 2本目も途中までリードしていたが、痛恨の片ハン。ビブ25からの1本目ラップ、今後が楽しみだ。

  そして8位のスペインのサラリッチ選手。普段はECを主に戦っている選手で、常に上位に位置している。直前のスウェーデンでのECでも1本目ラップタイムをたたき出していた。
 スペインの選手はもう一人、ビブ54から2本目に進出。
 スペインチーム、今後が楽しみだ。
 
 そして、最も大きなビブ60から2本目に残り、17位に入ったアミエ選手(FRA)。直前のスウェーデンでのECでは優勝していた。23歳とまだ若い。
 あくまでも憶測ですが、フランスでアミエと言えば、、、きっとセバスチャン・アミエの息子さんなのではないかと。
 
 日本人選手は、小山選手は足の状態が思わしくなく棄権。
 相原史郎選手は残念ながら1本目に途中棄権だったようだ。
 
 明日も同会場で第2戦。日本人選手2名にも期待したい。

 2本目の滑りはこちら。

かもい岳レーシングタイムレース

 昨年に続き2回目の『かもい岳レーシングタイムレース』が今日無事に行なわれました。

70名ほどの選手の皆さんに参加をいただきました。
ありがとうございました。

天候が荒れることが心配されましたが、そこまで荒れることなくレースを終了することができました。

レースは2本滑って良いタイムを採用し、順位を決めるもの。
そして、その2本のタイムの差が少ない方の表彰も。

一番少なかったタイム差は、0、03秒。凄いです!!笑

さて、多くの皆様から商品の提供をいただきました。

佐々木造園   Bravissimo   アイシージャパン  札幌市 松崎   歌志内ファーム

チロルの湯  かもい岳スキー場   かもい岳スキー場食堂  山田農園

芦別市 吉澤  ロシニョール  オンヨネ (敬称略 順不同)

ありがとうございました。

そして運営のお手伝いをいただいたみさなん、美唄レーシングの皆さん、ありがとうございました。

また来年も開催したいと思います。
ぜひご参加ください。

相原史郎選手

 日本に戻ってかもい岳スキー場と阿寒湖畔スキー場で調整。

 そして再び、彼の今季の主戦場であるヨーロッパに戻った。

 そう、『相原史郎選手』だ。

 この滑りをレースでできたなら、きっと結果はついてくるだろう。

 この後、大きなレースも続く。

 EC、WC、世界ジュニア選手権。

 失敗を恐れずチャレンジし続けてほしい。

 がんばれ、史郎!!

 
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Profile

湯谷信二

滝川工業高校
55歳
北海道歌志内市生まれ 
歌志内中学、砂川北高校、日本体育大学卒業 

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