June 2008
June 29, 2008
前半は妹ブライオニーを演じるシアーシャ・ローナンの演技を中心に
緊迫感十分に魅せる。テンポの良い引き締まった映像に酔う。
後半は少し間伸びがするが、ダンケルクの状況等、なかなかリアルな
映像。魅せる。
償えない罪。償えない時間。償えない悲劇。力作である。
ジョー・ライト監督「つぐない」
前半のキーラ・ナイトレイの素晴らしさはどうだ!!
今が旬という美しさを着せ替え人形のように衣装を替えて、周囲に撒き散らす。
溜息がでる。
(映画評価表)
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June 28, 2008
”西の魔女から東の魔女へ
おばあちゃんの魂は脱出に成功!”
”おばあちゃん 大好き!!”
"I Know."
ラスト、涙ですぐには席を立てない。周りもグシュグシュ。
幸い、映画が終わっても、場内はしばらく明るくならない。
スタッフの配慮に感謝。
不登校の中学生と魔女と噂されるおばあちゃんとのやりとり。
おばあちゃんの一言一言が次第に重たさを増し、観る者の
心に沁み、感動を呼ぶ。
長崎俊一監督「西の魔女が死んだ」
・おばあちゃんの品格ある演技
・山のその時々の美しさと急変する様
・おばあちゃんの住む山の中の一軒屋の美しい雰囲気
ほか秀逸な場面は多いが、父と母の存在感が薄すぎる感がする。
素直な心で観れば、感情移入でき、涙!涙!
少し斜めに観ると、「なんだ!」と白けて観ることになり、
決して感動しない。
おばあちゃんを演じる女優シャーリー・マクレーンの娘の
サチ・パーカーの存在感あふれる演技が目を引く。
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June 27, 2008
「国宝薬師寺展」を見にいった所感をハガキにコンパクトに
まとめ、「ハガキ道ー6月NO2」として、親族と関係者に
発送する。
「しんせい読書会」のUさんより、
(「国宝薬師寺展は見にいけなかったが、7月より静岡市美術館で
始まる「国宝鑑真和上展」は是非 見に行くつもり)
とハガキが届く。
唐招堤寺「国宝鑑真和上展」、今、新聞でかなり宣伝している。
(写真下)
見に行く楽しみが増えたな、と嬉しくなる。
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June 24, 2008
10年間の夫婦生活を描き、甘いも酸いもあり、ジワーと
考えさせられる。
端整なシーンを積み重ねた映画で、しみじみとした味わいがある。
後半、木村多江がうつ病を克服し、天井画に打ち込んでいくシーン
はリズムカルで、気持ちがよい。
また、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の
原作者リリー・フランキーはこれが初めてとは思えぬベストの演技。
自然体で、言うことなし。
観終わって、自分自身のぐるりを見回してみたくなる。
橋口亮輔監督「ぐるりのこと」
10年間の世間的大事件の犯人の法廷でのヤリトリを挿入、
その犯人を名だたる個性派俳優が演じており、面白い。
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June 22, 2008
古くて新しくて、ホットで今風の高校生(16歳)の妊娠映画。
みんな、理解ある前向きの人々ばかりで、八ツピーエンドで終了。
が、現実的には 本当にそのようになるかな?
と、考え出すと、”ご都合主義の甘い映画”という判断も出てくる。
「ハード キャンディ」で、キュートで恐ろしい少女役を
甘く、妖しく演じた、あのエレン・ペイジが主役の高校生。
少し小生意気な高校生役をそつなく演じている。今後の成長株?
ジェイソン・ライトマン監督「JUNO ジュノ」
このように物分りのよい両親はいないのでは!!
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June 21, 2008
ラスト、
「え!もう終わり?」
希望が少し持てるストーリー展開になってきたので、
「この映画をもっと観たい。」
「この映画の雰囲気にもっと浸っていたい。」
と切に思った。
寒々と、重苦しい雰囲気漂うロンドン市街を背景に、
ヴィゴ・モーテンセンとヴァンサン・カッセルを中心に、
ロシアン・マフィアの抗争・裏切り・家族をじっくりと描く。
噂のサウナにおける1対2のフリチン格闘シーンは世評通り、
すさまじいド迫力。このシーンを観るだけでも、十分な
価値あり。拍手!
前作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』と共に、
見ごたえ十分の重厚な作品。
デヴィッド・クローネンバーグ監督「イースタン・プロミス」
黒ずくめのマフィア運転手を演じるヴィゴ・モーテンセンの
存在感にはしびれる。
アルマーニスーツ、時計、肉体美、全身刺青、漂う雰囲気。
ー03年「ロード・オフ・ザ・リング」シリーズ
−04年「オーシャン・オブ・ファイヤー」
−05年「ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス」
そして、07年「イースタン・プロミス」
一皮も二皮も剥けて、すばらしい役者になった。
次作が楽しみ。
*イースタン・プロミス
=イギリスにおける東欧組織による人身売買契約のこと。
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June 20, 2008
・8日秋葉原通り魔事件が発生し、世間を震撼させたが、
K容疑者(25歳)の両親が10日被害者と世間に
挨拶・謝罪を行った。
「息子が重大な事件を犯し、亡くなられた方、ケガを
された方に本当に申しわけなく思っております。−−−」
このような事件としては、事件2日後の謝罪は異例の早さ。
いろいろな葛藤があったとは思うが、それを乗り越えて、
よくぞあのように早く、潔く、二人揃って謝罪ができたもの。
これは特筆もの。わが子が、いつでも、加害者になり、
あるいは被害者になり得る可能性を持つ親として、
見習わねばと思う。拍手!!
・K加害者(25歳)は事件前、掲示板に以下のような書き込み。
「もし一人だけ殺していいなら、母親を、
もう一人追加していいなら、父親を」
8日正午すぎ、2分から5分の間に、17名を殺傷。
逮捕後
「誰かに止めてほしかった。」
そして、
「親は他人。」
・イランで武装集団に誘惑され、約8か月ぶりに解放された
大学生Nさん(23歳)は
「家族のことを考えて、自分を保っていた。」
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June 19, 2008
5月初旬の「週間新潮」の記事
”「美談の(義足ランナー)は10億円の保険をかけ、
(自分で両足を切断)していた”
はショッキングであった。
2月に行われた東京マラソンを見ていたわけではないが、
かって、この主人公島袋勉氏の小冊子を「しんせい読書会」で
いただき、家で読み、大いに感動したからである。
両足義足でも、こんなに努力をする人がいたのか!と久しぶりに
感動したのを憶えている。
が、それが、ニセであったとは。
本当にびっくりした。
記事は伝える。
・島袋氏は当時事業に失敗し、多額の借金があった。
・事故当時 10億円の保険をかけていた。
・保険請求したけれども、支払いを巡る裁判では「自分で
両足を切断」と判決。
・その後離婚、一家離散したが、講演とかで、多忙の毎日。
用心!用心!
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June 16, 2008
生真面目なベテラン刑務官を演じる小林薫を中心に、
情感を抑制気に、ストーリーは淡々と展開する。
少し地味な映画。
刑務官小林薫と死刑囚西島秀俊とのやりとりに、
もう少し抉るような深さがあれば、もっと厚みのある映画に
仕上がったのではなかろうか?
門井肇監督「休暇」
一度も見たことのない死刑囚を収容する拘置所の毎日を
かい間見るだけでも興味をそそられる。
裁判官制度の導入がとやかく言われる時代、題材としては
タイムリーで、制度導入時には多くの方が観るべき一本と
なるかもしれない。
機会があれば、原作を読んでみたい。
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June 15, 2008
常葉美術館・2008年春季特別企画
「東海道中膝栗毛」の世界展
−しりあがり寿と十返舎一九ー
を見に行く。
十返舎一九は主人公の弥次さん、喜多さんの「東海道中膝栗毛」
は作者ということくらいは理解していたが、それ以上の知識は
ない。
当時の書籍、掛け軸や江戸時代のいろいろな物が展示してある。
十返舎一九の作品の次にしりあがり寿の作品が展示してある。
しりあがり寿は、漫画家で、宮藤官九朗監督・05年映画
「真夜中の弥次さん喜多さん」の原作者である。
その時々の頭の中のイメージをソフトにタタキつけたような
絵(漫画)が展示してある。
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June 14, 2008
ジョン・ウイリアムズのテーマ音楽はいつものように
スピーディーであるが、ストーリの展開がモタモタしている。
予想した通りの出来具合か。
主演のハリソン・フォードの年齢からくる体力不足と
主題の”クリスタル・スカル”がもう一つ良く理解が出来ない
ため、テンポ良い活劇となりえていない。
ソ連の悪役・超能力科学者としてあのケイト・ブランシェット
が出演。これにはびっくり。でも楽しめた。
ステーヴィン・スティルバーグ監督
「インディー・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
ハリソン・フォードを観ていると、「ランボー 最後の戦場」
のシルヴェスター・スタローンを思い出す。
二人とも、この年で、昔のヒット作品の続編に出なくていい
のに。
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June 11, 2008
面白い!!
中盤から、え?え? 身を乗り出して、展開を読む。
・平凡な中学教師、大泉洋
・アダルトショップの小悪党、佐々木蔵之介
・優柔不断風の有名企業の経理課員、堺雅人
の3人を中心に中学校のアフタースクール「放課後」から
30代男女のアフタースクール「放課後」を、先の読めない
展開で魅せる。あと味がさわやかなのもGood!
内田けんじ監督「アフタースクール」
良く練られた脚本を手堅く映像化しており、中盤以降よく
観ていないと、ストーリーが分からなくなる。
ラスト、ジグソーパズルのように全体が分かり、納得。
が、”自殺したアイドルの1周忌に集まった5人の男(小栗旬、
ユースケ・サンタマリア、小出恵介、ドランクドラゴンの
塚地武雅、香川照之)が、彼女の死の真相について壮絶な
推理バトルを展開する密室会話劇であった佐藤祐市監督
「キサラギ」と同様、技巧臭がするのが、唯一の難点。
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June 10, 2008
「マジックアワーを見逃したら、明日また見ればいいのだよ。」
ラストはキザな言葉・場面の乱発。そして、
「エ?!」これが「マジックアワー?」と思うような
終わり方をする。
前作「The・有頂点ホテル」と同様、出演者は多いが、喜劇と
してのはじけるような笑いは皆無。
現実感のないセットと、冒頭から本論までのモタモタ展開が、
そのままこの映画の雰囲気を規定しているかのようである。
喜劇としては、「ワッハハ」と笑う場面が少なく、面白くない。
三谷幸喜 脚本・監督 「ザ・マジックアワー」
CM撮影監督として、故市川監督の顔が観れる。懐かしい。
*マジックアワーとは
=映画の専門用語で、夕暮れのほんの一瞬のこと。
太陽が地平線の向こうに落ちてから、光が完全に
なくなるまでのわずかな時間にカメラを回すと、幻想的な
いい映像が撮れるといわれています。
”マジックアワー”とは一日のうちで、世界がもっとも
美しく見える瞬間です。
愛に仕事に行きずまった「マジックアワー」の登場人物
たち。
しかし、人生に絶望した一人の男が港町・守加護に
やってきたことで、それぞれが最高の瞬間を体験します。
そして、明日に向かって新たな一歩を踏み出します。
「誰の人生にも、輝く瞬間”マジックアワー”があるー。」
(パンフより)
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June 08, 2008
1300年の時空を超えて、国宝の
・日光(にっこう)菩薩立像
・月光(がっこう)菩薩立像
が人いきれの中で、厳粛に、荘厳にある。
目の前で、見上げるように見、また、側面から背後に回り、
背中がスラリと聳え立つのを見上げると、
・ウワ、大きいな!
が第一印象。
優雅であり、優美。
が第二印象。
更に、国宝である
・聖観音菩薩立像
・慈恩大師像
・吉祥天像
・八幡三神坐像 ほか
をぐるりと観て回る。
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June 07, 2008
June 05, 2008
面白い題材を得て、主人公ジム・スタージェスの若さも
加わり、スピード感溢れる展開が楽しめる。
が、ブラックジャックのルールやカード・カウンティングの
内容が説明不足のため、観客は、理解不足。アレヨアレヨと
話が展開し、主人公の天才性がよく分からないまま映画が
終わる。消化不良で不満が残る。
ロバート・ルケティク監督「ラスベガスをぶっつぶせ」
カード・カウンティングとはブラックジャックのゲーム中に
プレイヤーが、既に使用された(見えてしまった)カードを
記憶。ディーラーのまだ使用していないカードを推測し、
計算する高度な戦術とのこと。(パンフより)
この戦術を上手に映画に入れ、主人公の天才性とミックスさせれば、
面白くなったと思うのだが。残念!!
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June 03, 2008
ハート・ウオーミング!!
観終わって、思わず拍手しようかと思った。
「今度はわたしが輝く!」
主演のキャサリン・ハイグル、初めて観るけれども、
十分輝いています。
恋人の前で、27着のファッションに次々着替えていくところは
チャーミング。
ラスト、二人の結婚式で、ゲストより多い花嫁付き添い人27人が
ズラリ登場。感動の涙がポロリ。
カラフルで、ファッショナブルで、楽しい111分。
アン・フレッチャー監督
「幸せになるための27のドレス」
「プラダを着た悪魔」のスタッフが製作に関わったとのこと。
ファッツションレベルに納得。
「女性心」がもう少し分かれば、もっと共鳴できたのだが。
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June 01, 2008
前作「ナルニア国物語 ライオンと魔女」から3年。
前作を観ている者の記憶も薄れ、ストーリーの展開が頭に
入ってこない。
ペベンシー4兄妹とカスピアン王子の組み合わせで、
魅せる材料はあるのだが、焦点が分散し、かつ展開が平坦で、
盛り上がりに欠ける。監督の力量不足。
キアヌ・リープ似のカスピアン王子を演じるベン・バーンズ
も魅力を生かしきれていない。
アンドリュー・アダムソン監督
「ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛」
第3章まで、製作と聞いたが、このレベルではもつかな?
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