開業したのはなんと今年に入ってから。
 ダイナアクトレス一族を長年管理していた矢野進調教師から転厩したのがスクリーンヒーローだ。
 開業1年目のジャパンカップ制覇は戸山厩舎から転じたレガシーワールドを管理していた森秀行調教師以来、2人目。
 関東所属の馬がジャパンカップを制したのは2004年ゼンノロブロイ以来。
 開業する前に鹿戸師はゼンノロブロイを管理していた藤澤和雄調教師の元で学んだ。
 現在、若手調教師で活躍している人物は殆ど藤澤師の下で学んでいる。
 
 鹿戸師は騎手出身だが、決して一流とはいえなかった。
 ただダート重賞の勝鞍が多く、ダートの鬼と呼ばれた人物である。
 地味だが、面倒見がよく日本騎手クラブの副会長までなった。
 テレビ番組の出演も多い。
 10年くらいまではよく彼の顔を見かけた。
 彼は騎手として中央の大きなGIを勝った事は一度も無い。
 しかし、これは調教師としては決してマイナスにはならない。
 引退した名伯楽の伊藤雄二さんも騎手としては目立たなかったし。
 現在多くの名馬を管理する音無秀孝師は大きなレースはオークスしか取っていない。通算成績は84勝だ。
 
 恐らく彼の特徴は人脈の豊富さではないかと思う。
 森師は競馬マスコミに嫌われているらしいが。
 鹿戸師の馬が勝って喜ぶ競馬マスコミは多いのではないか?
 私はマスコミではないが、騎手ではなく管理するスタッフや血統で泣いたのは初めてだ。
 調べてみると、その理由が分かった。
 鹿戸という苗字でピンと来た人もいるかもしれないが。
 彼はあの悲劇の名馬テンポイントの主戦騎手鹿戸明さんの甥に当たるのだ。

 今後、転厩馬が引退して完全に仔馬の頃から目を付けた馬が活躍するようになってからが正念場だが。
 スクリーンヒーローは日本一の牧場、社台グループの馬だ。
 その良血馬を管理できるチャンスが広がったので。
 今後の鹿戸厩舎の動向も注目に値する。