鳩山由紀夫首相の5月退陣説が民主党内を駆け巡っている。内閣支持率は、自身の偽装献金事件や小沢一郎幹事長の資金管理団体の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件のために落ち続け、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題では5月末までに軟着陸させるのは不可能との見方が強い。そこで、普天間問題に結論を出すタイミングに合わせ、夏の参院選をにらんだ「鳩山降ろし」が発生するという読みだ。首相は28日の参院予算委員会で、普天間問題の解決に職を賭すかどうか問われたが、言質を与えることを避け続けた。(坂井広志)

 「覚悟をもって5月末までに決める。もしできなかったらというのは毛頭考えておりません」

 首相は参院予算委で、自民党の山本一太氏から普天間の移設先が5月末までに決着しなかった場合の責任の取り方について「職をかけるか」と問いつめられたが、首相は逃げるばかりだった。

 再三の追及に、普段は温厚な首相が「そのとき考える話だ。覚悟を持って臨むに尽きる!」と逆ギレ。果ては「その質問自体があり得ない。答えません」と答弁拒否という荒業に出た。

 首相を取り巻く環境は厳しい。

 先の名護市長選で名護市辺野古に移設する現行案に反対する稲嶺進氏が当選。平野博文官房長官が「(選挙結果を)斟酌しなければならない理由はない」と発言したため、稲嶺氏や移設反対派は批判を強めている。

 一方、24日放映のフジテレビ系「新報道2001」の世論調査では、鳩山内閣不支持(48・6%)が支持(43・2%)を初めて上回った。首相は28日の予算委で支持率下落について「国民の叱咤(しった)激励という思いで感謝したい」と、平静さを装うしかなかった。

 2月4日には小沢氏の元秘書の石川知裕容疑者(衆院議員)らの勾留(こうりゅう)期限が切れ、検察当局の対応と鳩山政権への影響が注目されている。

 首相が5月末に普天間の移設先を決められたとしても、現行案通りなら社民党や沖縄県内移設反対派の、現行案以外の決着なら米政府の猛反発を覚悟しなければならない。移設先を決められなければ、首相の約束違反となり、政権担当能力が問われる。

 いずれにしても「5月の普天間問題がだめ押しとなっての退陣を迫られる」(民主党中堅)というわけだ。

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