2008年04月17日

シャーロック・ホームズの図案展_新潮社装幀室 大滝裕子さんの言葉

カバー無し会場でカバ−ナシ


シャーロック・ホームズの図案展へ、この仕事のチャンスを私に下さった、新潮社装幀室の大滝裕子さんに是非に!…とお願いしメッセージを頂きました。
会場ではパネルになりますが、それだけではもったいないので、ここでも紹介させて頂きます。
___________________________________________
↓以下 大滝さんのメッセージ
新潮文庫でコナン・ドイル「シャーロック・ホームズの冒険」が刊行されたのが昭和28(1953)年、今から55年前です。その時は本にカバーはついていませんでした。
その後35(1960)年から村田吉生氏、43(1968)年から長尾みのる氏、46(1971)年からは27年間と長く久野純氏の装幀のカバーがつき、これに親しんだ方も多いはず。私も中学時代この版で読みました。とても面白く大好きな作品でした。
時はたち、新潮社装幀室で仕事をするようになっていた10年ほど前、新潮文庫夏の100冊キャンペーンで若い読者開拓のために何点かカバーを新しくしようという企画にたずさわりました。
そこで、担当になった「シャーロック・ホームズの冒険」を「あの西浦玉美さんに!」と思いついた訳です。
西浦玉美さんとは学生の頃からの付き合いでした。一緒にグループ展をしたときの作品や資生堂宣伝部での仕事が強く印象に残っていて、ホームズにふさわしいのではと思ったのです。結果はごらんの通り。
まずは一冊「冒険」から始まったのですが、編集部も営業部も全巻をぜひ[西浦装幀]で揃えたいと希望することとなり、書店でもこの装幀にひかれて重点的に展開してくださったりと、今ではすっかり新潮文庫のドイル作品は[西浦装幀]で定着しました。
色数を抑え、端正で、手に取れば浮き出し加工に気づく──ドイルの作品にふさわしい古びないこの装幀で、これからもずっと版を重ねてゆくと思います。西浦玉美さんに、13点のドイル作品を装幀していただいて良かったなぁ。ホームズ、ドイルと共に喜びをかみしめている次第です。

                                 新潮社装幀室 大滝裕子
___________________________________________

このドイル作品のジゴトは確かに私のデザインなのですが、大滝さんとでなければ成功しなかったと思います。
フリーになって駆け出しで、もちろん書籍のデザインの経験もなく 戸惑ったり暴走したりするワタシを、さりげなく上手にコントロールしてくれた、その手綱さばきの賜物なのです。

シャーロック・ホームズの図案展
会期:4月22(火)~27(日)11:00~20:00 (土・日は18:00まで)
会場:御茶ノ水・美篶堂 http://www.misuzudo-b.com/gallery.html



t_a_m_a_g_o_n at 06:00│ イベント | ホームズ展