近刊の予定

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知恵の館文庫The王道シリーズ,近刊のご案内です.
10月発売の「The王道 みちのくの旅」に続き,
11月には「The王道 数学のことばVS教育のことば」がリリースされます.
「みちのくの旅」は,宮城県から青森県にかけての遊歴算家(旅する数学者)としての活動を記録し,
「数学のことばVS教育のことば」は,沖縄県から山口県・東京都・福島県での活動を記録しています.

2017年の作品(書籍編36) The王道 みちのくの旅〜熱血と理知による指導

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The王道 みちのくの旅〜熱血と理知による指導
養賢ゼミナール+数理哲人 著
書籍A5版290ページ

本書「はじめに」より抜粋
 プリパス知恵の館文庫では、各分野の第一人者の方をお招きして対談をする「The王道」シリーズを発刊することとなりました。数理哲人がホストとなって、問題意識を共有する第一人者の方と、意見交換をするという企画です。意見交換および対談の中に、読者各位にとって有益な情報が含まれることを期待しています。

 The王道シリーズの第7作となる本書〈みちのくの旅〜熱血と理知による指導〉は,仙台市に所在する特訓予備校・養賢ゼミナールにて行いました,高等学校教員を対象とするセミナー「養賢フォーラム」における講演の記録(3年度3回分)に加えて,養賢ゼミナールの中村英俊校長および教務部・入試情報分析室の繁泉祐幸先生との対談を収録しています。東北地方の全域,津々浦々まで,学習情報を届ける実践を続けておられる養賢ゼミナールとのタッグ・チームを組んだ数理哲人の遊歴算家としての活動を記録しています。

第1章 中村英俊校長インタビュー
気仙沼での出会い〜「道」/養賢ゼミナールの概要/平成の「奥の細道」/津々浦々に届ける出前講義/恐山への道/教育の機会均等/監禁型の特訓合宿/結果を出す指導/信じてもらえないから記録を残す/現役高校生への指導/人としての成長

第2章 養賢フォーラム2015(第1回)
遊歴算家・俺の数学/演繹法と帰納法/定義と命題/数学の語彙/暗記と理解/一般と個別/失敗に学ぶ/疑う力/数学の学び方/講師作成問題例.潺飽聾詒廖森峪婪鄒問題例¬紳蠅糧歡蝓森峪婪鄒問題例モニターテレビ/DNC適性試験問題例 ̄蜈茵DNC適性試験問題例∋駑訴析/DNC適性試験問題例条件の連鎖/俺の数学

第3章 養賢フォーラム2016(第2回)
数学とアクティブ・ラーニング/アクティブ・ラーニング事例/数学の正しい学び方/問題1(条件を満たす数の並び)/問題2(多項式の係数)/問題3(重複組合せの母関数)/問題4(階段の昇り方I)/問題5(階段の昇り方II)

第4章 養賢フォーラム2017(第3回)
資料1:従来型の大学入試センター試験(数学) /資料2:記述式問題イメージ例(2015年12月) /資料3:モデル問題例(2017年5月))/資料4:パブリックコメント提出意見(2017年6月) /資料5:The王道 数学の正しい学び方&教え方/資料6:実験と発見の数学問題例

第5章 繁泉祐幸先生インタビュー
野鳥を追う写真家/地球科学とロマン/歩くビッグデータ /VAKシステム/成績急上昇の背景/模擬試験統計の読み方/浪人のススメ/伸びしろの判断/学力観の変遷

2017年の作品(書籍編35) The王道 含意命題の探究

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The王道 含意命題の探究
米谷達也+数理哲人 著
書籍A5版218ページ

本書「はじめに」より抜粋
 プリパス知恵の館文庫では、各分野の第一人者の方をお招きして対談をする「The王道」シリーズを発刊することとなりました。数理哲人がホストとなって、問題意識を共有する第一人者の方と、意見交換をするという企画です。意見交換および対談の中に、読者各位にとって有益な情報が含まれることを期待しています。

 The王道シリーズの第6作となる本書〈含意命題の探究〉は,もともとは辰已法律研究所より2005年6月に出版されていた書籍〈「ならば」の探求〉として収録されていた内容の復刻本書の第1章から第4章まで)に加え,今般2017年に数学教育の立場から加筆をした第5章・第6章からなっています。
 数学や論理学において「pならばq」の形式の条件および命題を「含意」といいます。とても大切な概念なのですが,正確に理解している人はかなり少ないのが現状です(たとえば「pならばqの否定はなんですか」と問いかけて正しく即答できる人は希少です)。本書の第4章までは2004年ごろに社会人および文系の大学生に向けて講義した内容を,第5章以降は2017年に高校生に向けて講義した内容を,それぞれ基にしています。
 本書を通じて,命題論理と述語論理の基礎を身につけ,理に適った思考と判断に寄与することができれば幸いです。

2017年の作品(書籍編34) The王道 実験と発見の算数

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The王道 実験と発見の算数
栗田哲也 著
書籍A5版140ページ

初代算数仮面による推薦のことば
 プリパス知恵の館文庫では,各分野の第一人者の著者をお招きして「The王道」シリーズを発刊しています。シリーズ第5作となる本書「実験と発見の算数」は,既刊の「反きれいごと学力論」でカミソリのように鋭い言論を発信していただいた栗田哲也先生です。
 栗田先生は,算数・数学の執筆や指導において屈指の実績を残しておられる指導者であり,すでにその著作の魅力に触れておられる方も多いことと思います。知恵の館文庫で言論書が復刻されたのを機に,算数・数学のセンスを磨く作品をご寄稿いただくこととなりました。本書はもともと「算数ができる頭になるトレーニング・プリント」(PHP研究所,2006年)として刊行されていました。内容をご覧いただければわかるように,「算数・数学のセンスそのものを育てる」という点で,そこら辺の大手塾教材とは比較のしようもない,Aha!の気付きに満ちたプログラムとなっています。
 私・初代算数仮面はかねてより,小学生の算数の学習を,中学受験の箱庭に最適化した「ガラパゴス算数」で学ぶ風習に警鐘をならしていました。算数の学びが,後の数学の学習に効果的につながるべきだという考えに基づいているからです。そのような観点から,多くの国際数学オリンピック・メダリストを育てた栗田哲也先生のメソッドは,まさに算数・数学の王道を歩むものであると確信しています。ゆえに,復刻版をThe王道シリーズに収めることを強く推薦し,実現できたことは,マスクマン帝国の一員として慶賀の至りであります。
 本書の対象は小学生だけではありません。中学生も高校生も,大人の方も,算数のセンスを磨きたいすべての方に本書を推薦します。

2017年の作品(書籍編33) The王道 知恵の館文庫の活用法

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The王道 知恵の館文庫の活用法
米谷達也+数理哲人 著
書籍A5版172ページ

本書「はじめに」より抜粋
 プリパス知恵の館文庫では、各分野の第一人者の方をお招きして対談をする「The王道」シリーズを発刊することとなりました。数理哲人がホストとなって、問題意識を共有する第一人者の方と、意見交換をするという企画です。意見交換および対談の中に、読者各位にとって有益な情報が含まれることを期待しています。

 The王道シリーズの第4作となる「知恵の館文庫の活用法」は、知恵の館文庫の著者らの対談です。知恵の館文庫の特異なビジネス・モデルの成り立ちについてお話を伺うとともに、多数のDVD作品をどのように活用することで、数学格闘家として強くなれるのか、そのガイドとなるような書籍であることを目指します。一種のブックガイド(書評)であると同時に、知恵の館文庫の図書目録の役割も担っています。

目次
序章 優れた書物は初版で消える
第1章 算数仮面の世界
第2章 中学数学Genesis
第3章 高校数学Gospel Mission & Bible Black
第4章 思考回路
<中略>
第30章 The王道シリーズ
結び 良質で持続可能であるために

2017年の作品(書籍編32) The王道 遊歴算家の証言I

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今年の5月に「遊歴算家の証言」(初版)を出しましたが,増刷がかかることになりました.現在「遊歴算家の証言(2)」(続編)を制作中であるため,本書は増刷の際に「遊歴算家の証言(1)」と改題しております.


本書「はじめに」より抜粋
 プリパス知恵の館文庫では、各分野の第一人者の方をお招きして対談をする「The王道」シリーズを発刊することとなりました。数理哲人がホストとなって、問題意識を共有する第一人者の方と、意見交換をするという企画です。意見交換および対談の中に、読者各位にとって有益な情報が含まれることを期待しています。

 今回のタッグ・パートナー(対談のお相手)は、わがマスクマン帝国「学習結社・知恵の館」の総裁である米谷達也先生です。対談は、2017年4月22日に、山梨県・山中湖畔の研修施設・東照館にて行われました。この対談も、iPhone の音声認識機能を使って収録しました。本書では、対談を第1章に配置したあと、第2章以下は、著者らの過去の言論活動や遊歴算家(旅する数学者)としての活動の記録を中心に収録しています。内容としては、評論・言論活動、旅日記、書評、講演資料、のほか、事故からの生還の記録、プロボノ活動の記録、プロレスの記録、用語集・帝国憲法などの多様な資料を収録している本書は、マスクマン帝国の活動内容がわかる資料が充実した1冊となっています。

目次
第1章 旅する数学者(対談)
第2章 数学戯評(米谷達也)
第3章 俺の数学(数理哲人)
第4章 ブックガイド(数理哲人)
第5章 数学とはどんな科目か(数理哲人)
第6章 車ごとバックドロップ(米谷達也)
第7章 勉強の炊き出し(米谷達也・数理哲人)
第8章 プロレスの記録(数理哲人)
第9章 数理哲人資料集(数理哲人)

2017年の作品(書籍編31) The王道 反(アンチ)きれいごと学力論[復刻版]

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本書「はじめに」より抜粋
 プリパス知恵の館文庫では,各分野の第一人者の方をお招きして対談をする「The王道」シリーズを発刊することとなりました。問題意識を共有する第一人者の方と,意見交換をするという企画です。このシリーズを発刊するにあたり,アーカイブしておくべき作品として,本書「反きれいごと学力論」を復刻することになりました。
 本書は,2007年秋から2008年夏ごろにかけて著者2名(栗田哲也・米谷達也)の間で,メールのやりとりによって執筆されました。昔風の言い方をすると「往復書簡」形式とも言えます。その後,半年ほどの編集の期間を経て,2009年2月にJESDAより初版刊行に至りました。それから8年あまりの間,日本では二度にわたる政権交代があり,東日本大震災と福島第一原発事故がありました。さまざまな形で,価値観の転換が生じました。教育に関わる議論では「脱ゆとり」方針に基づく「2020年教育改革」に向けて突き進んでいます。
 今般の教育改革の議論では,文科省から新たな学力観が提示されました。従来型の「知識・技能」の学力に加えて,正解のない問題を解決する力としての「思考力・判断力・表現力」を測定する新テストを開発し,生きる力としての「主体性・多様性・協働性」を問うような大学入試にシフトするというのです。こうした学力を養成する授業として,アクティブ・ラーニングをはじめとする新方式が推奨されています。教育の現場が,否応なしに変わろうとしています。
 このようなタイミングで復刻版を刊行することにより,本書の議論をもう一度世に問い直し,問題提起に替えさせていただきます。

目次
序章 はじめに
第1章 対話型学習と個別指導
 ソクラティック問答/対話型学習の方式/対話型学習のコスト
第2章 家庭教育
 塾・家庭・学校/日本語と似たことば/学力向上の秘訣/学業
 と生活習慣
第3章 算数・数学・教科学習
 九九3.14の段/数学と暗記/学習の順序/学習の階層/考え
 るということ
第4章 公教育・私教育
 入試は公平か/塾講師という職業/予備校講師の心得/自由教
 育を支えるもの/中学受験の風景
第5章 受験・試験の社会学
 新教育と応用力/マーク式試験の変遷/学歴社会の誕生と揺ら
 ぎ/教育の目標とは何か/情報と学力低下問題/塾講師予備軍
 の今後
第6章 学問と職業生活
 社会科学は科学なのか/民主化について/体制順応力と疑う力
 /大衆の欲望と真理の関係/情報化社会の落とし穴
終章 あとがき

2017年の作品(雑誌編16〜18)現代数学2017年7月号〜9月号「競技数学への道」第22回〜第24回

201710
数学アスリート・野村建斗選手との共著連載「競技数学への道」は,連載2巡め後半を迎えていて,IMOおよびSLPを取り上げています.

数論
第22回(2017年7月号)約数
第23回(2017年8月号)割り切れるかどうか
第24回(2017年9月号)n乗数

2017年の作品(雑誌編11〜15)現代数学2017年6月号〜10月号「俺の数学」第36回〜第40回

201710
連載コラム「俺の数学」
第36回(2017年6月号)東北プロボノ日記 (23) 星槎寮と免許更新講習
第37回(2017年7月号)東北プロボノ日記 (24) 仙台・養賢ゼミナール
第38回(2017年8月号)情報公開請求日記(1) 探しものは何ですか
第39回(2017年9月号)情報公開請求日記(2) 霞ヶ関プロレス
第40回(2017年10月号)情報公開請求日記(3) 距離とアクセスの比例

遊歴算家の旅

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沖縄の旅も,最後の11泊めとなりました.
道中,たくさんの皆様のお世話になりました.
各位に御礼申し上げます.

今回のタッグ・パートナーのシヴァ神と,旅の間に本をつくることができました.
(正確には,帰京後に編集作業が待っていますが)
タイトルと表紙ができたので,知恵の館文庫・予告編ということでご紹介させていただきます.
巌流島+八王子+福島+沖縄にて行なった共同の数学的活動が書籍になるものです.

沖縄12日の旅を敢行中

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11泊12日を予定している沖縄の旅は現在6泊7日目を迎えているところです.
琉球大学にて教員免許更新講習を受講するのが主な目的で,現在までに数学・養護・家庭科の3教科を楽しんでいるところです.
その間に,興南高校さんにて(数学科教員向け)教科指導力向上セミナーを担当させていただき,写真にあるように遊歴算家「シヴァ神」+「数理哲人」のタッグにて,沖縄県の数学の先生たちと共に勉強会を開催していただきました.
連日夜な夜な,色々な立場の先生方との交流を重ねさせていただいております.
那覇の夜も連日楽しんでおります.
まだまだ沖縄の滞在はあと数日残っています.
引き続きよろしくお願いします.

2017年の作品(書籍編28〜30)(DVD編32〜67)月刊東大理系への数学(第49回〜第84回)テキスト3冊+解説DVD72枚

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「月刊東大理系への数学」は第48回まで紹介しておりました.
volume5(第49回〜第60回)テキスト1冊(6問セット12回収録262ページ)+DVD24枚
volume6(第61回〜第72回)テキスト1冊(6問セット12回収録242ページ)+DVD24枚
volume7(第73回〜第84回)テキスト1冊(6問セット12回収録232ページ)+DVD24枚

2017年の作品(書籍編26〜27)(DVD編30〜31)モノグラフM149,150「深堀りする数学」テキスト2冊+解説DVD12枚

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PrePass Monograph in Mathematics
「M149 深堀りする数学(2)」テキスト1冊+解説DVD6枚
「M150 深堀りする数学(3)」テキスト1冊+解説DVD6枚

 今回は「M149深堀りする数学(2)」,「M150深堀りする数学(3)」の二部作をお届けする.この一連の講義ではM149で「整数」「確率」を,M150で「複素数・曲線」「微分・積分」を,合わせて4つの分野について,各々10問ずつを取り上げた.これらの問題は2問ずつの対となっている.1問は東京大学・京都大学の出題であり,もう1問は私自身による出題である.
 対となる2問の関係はさまざまである.過去問に対して私が〈続編〉を出題したケース,私の予想問題が〈的中〉したケース,互いに〈補完〉し合うことで理解が深まるケース,過去問を受けて私が〈深堀り〉したケース,などである.ともあれこうした2問の対たちと,トータル2日間で「20対40問」を集めて闘いぬく,という講座であった.
 この講座に参加し,闘いぬいたチャレンジャーたちは,各地の難関校タイトルマッチに散らばり,素晴らしい結果を出してくれたという報告を嬉しく受け取ったところである.次の代のチャレンジャーたちに,この闘魂が引き継がれることを切に願っている.

2017年の作品(書籍編24〜25)(DVD編28〜29)モノグラフM147,148「別解MANIA」テキスト2冊+解説DVD16枚

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PrePass Monograph in Mathematics
「M147 別解MANIA(2)」テキスト1冊+解説DVD8枚
「M148 別解MANIA(3)」テキスト1冊+解説DVD8枚

 先にリリースした M146別解MANIA では,高校生たちが数学に向き合うにあたり「多様な見方・考え方をインストールして視野を拡げる」ような講義をという要望に応えて,ひとつの問題に対して,いくつもの切り口がとれるような素材を準備した.今回は,その路線をさらに前に進める講義となった.
 今回のタッグ・パートナーは「遊歴算家・シヴァ神」である.ヒンドゥー教において創造・維持・再生を司る最高神である.額に第三の目をもつ.この目は,欲望を焼いて灰にする(シヴァ神のプロフィールについては奥付の紹介もご覧いただきたい).このような力強いパートナーを得て,2人で分けあって担当することとなった.
 この講座では,高校1年生(数学機Ν供A)と高校2年生(数学機Ν供B)を対象に,これまでの授業で学んだ単元の内容をより深く掘り下げて,問題意識を醸成するような講義を行った.1時限ごとに1テーマ1問を深く耕すことで,数学的思考力を養成し「正しい数学学習法」を身につけてもらうことを目標とした.「大事なことは覚えてはいけない.理解するのだ」という教えに沿った問題と向き合うことで,そうやればよいのか,という発見が教室に充満し,闘魂が満ちてくる.シヴァ神とともに,数学格闘家としてつよくなるメソッドを伝える講義の機会となった.

2017年の作品(書籍編22〜23)(DVD編26〜27)モノグラフM101,104テキスト2冊+解説DVD6枚

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PrePass Monograph in Mathematics
「M101 複素数による図形表現」
テキスト1冊+解説DVD3枚
 今回は,理系数学の天王山のひとつ「複素数」について取り上げる.私は,遊歴算家(旅する数学者)稼業を続けるにあたり,各地の先生方から要望のある単元・内容を講義することが多いのであるが,この「複素数平面」は,リクエストが圧倒的に多い単元の1つと言ってよいだろう.そこでこの講義では,複素数を利用することで可能になる図形の表現を取り上げ,整理することを試みた.
 第1章は〈回転〉について取り上げるが,まず確認したいことは,回転とは複素数平面(あるいは旧課程での行列)の専売特許ではない,ということだ.三角関数を使いこなせれば,任意の角の回転は問題なく実現できる.この操作を自動化したのが,複素数による回転の表現である.ここは,単に覚えるのではなく,しっかり理解したい.
 第2章は〈軌跡〉である.大学入試問題では1次分数変換による軌跡の出題例が圧倒的に多く,これらの背景には〈反転〉が関わる.ベクトルや三角関数の分野と連動させた理解に導くように講義した.
 第3章は〈領域〉である.領域を表すには不等式を使う.しかし,複素数そのものには大小関係という概念がないので,複素数において不等式を使うには,絶対値や偏角を駆使して,間接的なワザをかける必要がある.
 このような形で,複素数による図形表現の手法を整理する講座を開いたので,記録に残した次第である.

「M104 解析的確率過程」
テキスト1冊+解説DVD3枚

 難関大学の確率の出題は,その分野単独の知識で「数え上げて倒す」というよりは,解析の分野の知識の助けを借りながら「確率過程を観測して倒す」ものに重点が置かれている.今回の講義では,このような観点からテキスト編集を行った.
 第1章は〈場合分けと統合〉である.ある切り口から場合を分けて数え上げるタイプの問題なのだが,切り口をうまく選択すると華麗なワザで倒せるような問題を,京都大学から選定した.
 第2章は〈状態の推移〉である.解析的確率論の問題の王道ともいえる,漸化式を立てて解くタイプの問題たちである.実際の出題のアイデアをもとに問題を改作した例や,私の作品「東大理系への数学」の中から傑作の呼び声高い「ゴキブリホイホイ3部作」を収録した.
 第3章は〈ゲームのプロセス〉である.もともと確率論は,ゲームを途中で中断する場合に適切な掛け金の分配方法を研究するところから始まったと言われている.本質的にゲームとは縁が深い分野なのである.言葉で説明されるルールを正確に読解し,問題の所在(本質)を見極め,適切に立式する.その際に,数学のことばを正しく使って,誠実な説明をすることが求められる.

2017年の作品(書籍編21)(DVD編25)モノグラフM77テキスト1冊+解説DVD3枚

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PrePass Monograph in Mathematics
「M77 順像法と逆像法」
テキスト1冊+解説DVD3枚


 これまで,軌跡と領域については 「変数と図形表現」講義や,「モノグラフM06軌跡と領域」など,何度か取り上げてきているところである.これまで私は「順像法」とか「逆像法」といった用語を講義の中で使わないようにしてきた.その理由を一言で言えば,これらの用語は〈受験業界用語〉であって〈数学用語〉ではないからである.そういった語彙を使うと,業界の方言に染まってしまうような気恥ずかしさがあったからである.
 ところが,生徒たちからしばしば,私が講義をしている内容と,世の受験雑誌や参考書に書かれている「順像・逆像」という概念にはどのような関係があるのか,といった質問を受ける機会があった.私の講義の中でも当然に,対応する概念は(用語は使わないまでも)講義で取り上げているので,自分が担当する生徒たちには少しのフォローでこと足りているのが実際である.とはいえ,受験業界に浸透している語彙でもあるから,改めて講義の場でも採り上げてみることとした.クラスは文系の最上位クラスなので,微分・積分の知識を使わない分だけ,これらの概念が純粋に身につくような講義になったものと考えている.

2017年の作品(書籍編19〜20)(DVD編23〜24)モノグラフM61,M64テキスト2冊+解説DVD6枚

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PrePass Monograph in Mathematics
「M61 合否を分ける計算力」テキスト1冊+解説DVD3枚
 今回は,大学入試でまさに「合否を分ける」要素となる「計算力」に焦点を当てる講義を行った.計算力を増強するための講義であるから,私が黒板上で計算をして見せるだけの講義では意味がない.やはり,チャレンジャー諸君に,実際の計算を遂行してもらわなければならない.一方,闇雲にドリルのような計算問題を繰り返しても,単純な計算力は獲得できるのであるが,本当に大切な「ビジョンを伴った計算力」を獲得するには役不足である.そこで,今回の講義では,敢えて東大の文科の試験問題をソースとして用い,
ビジョンある計算とは何か
というポイントに集中した講義を行っている.
 講義に参加しているのは,一定レベルの受験勉強を終えてきたメンバーなので,講義のなかで,問題の解き方を含む基礎知識部分を事細かに確認することは行っていない.その部分は簡潔な講義にとどめ,
いかに一発で仕留めるか
という見地から,計算を進める上での「暗黙知」に光を当てるような講義を行い,あとは個別指導に徹することとなった.参加したチャレンジャーたちが,数学格闘家として強くなれたのはいうまでもない.

「M64 三次元の図形表現」テキスト1冊+解説DVD3枚
 今回は,理系の大学入試で勝負処となる「立体図形」に焦点を当てる講義を行った.タイトルマッチが近づいた段階での仕上げと確認を目的とする講義なので,
(1)正射影と極射影,(2)多面体,(3)各種の座標系
というテーマを設定した.使用している問題は,私の出題している東大理系への数学シリーズから該当するものと,東京大学・京都大学等のタイトルマッチ問題の混成となった.
 問題解決の方法としては,古典(初等幾何)の手法を使うものと,近代(ベクトル)の手法を使うものを,偏りなく取り上げるように心がけた.それぞれの問題の設定に応じて,自然で最適な方法を選択できるようになってもらうことを意図してのことである.

2017年の作品(書籍編17〜18)(DVD編21〜22)数学格闘技vol.15-16テキスト2冊+解説DVD16枚

数学格闘技表紙vol16
数学格闘技表紙vol15
数学格闘技第15巻
テキスト(98ページ)+DVD(8枚)セット

数学格闘技第16巻
テキスト(88ページ)+DVD(8枚)セット


本書では実際の入試問題の中から「時間をかけて格闘するに値する」良い問題を積極的に取り上げている.問題選択にあたっては,大学入試数学の最新の情勢をたっぷりと分析したうえで,教育的な配慮が整った問題・数学的にも興味深い内容を満載するよう心がけた.したがって,大学受験生のみならず,進んだ学習を目指す意気盛んな高校生,理工系の大学生,数学を教える先生方,数学に興味をお持ちの社会人の方などの幅広い人達に楽しんで頂けるものと考えている.

面従腹背

探しものは何ですか
見つけにくいものですか
カバンの中も 机の中も
探したけれど見つからないのに
……
探すのをやめたとき
見つかることもよくある話で
……
夢の中へ(作詞・井上陽水)より

2017年の作品(書籍編16)The王道03 遊歴算家の証言

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The王道 遊歴算家の証言
米谷達也+数理哲人 著
書籍A5版216ページ


本書「はじめに」より抜粋
 プリパス知恵の館文庫では,各分野の第一人者の方をお招きして対談をする「The王道」シリーズを発刊することとなりました.数理哲人がホストとなって,問題意識を共有する第一人者の方と,意見交換をするという企画です.意見交換および対談の中に,読者各位にとって有益な情報が含まれることを期待しています.

 今回のタッグ・パートナー(対談のお相手)は,わがマスクマン帝国「学習結社・知恵の館」の総裁である米谷達也先生です.対談は,2017年4月22日に,山梨県・山中湖畔の研修施設・東照館にて行われました.この対談も,iPhone の音声認識機能を使って収録しました.本書では,対談を第1章に配置したあと,第2章以下は,著者らの過去の言論活動や遊歴算家(旅する数学者)としての活動の記録を中心に収録しています.内容としては,評論・言論活動,旅日記,書評,講演資料,のほか,事故からの生還の記録,プロボノ活動の記録,プロレスの記録,用語集・帝国憲法などの多様な資料を収録している本書は,マスクマン帝国の活動内容がわかる資料が充実した1冊となっています.

目次
第1章 旅する数学者(対談)
第2章 数学戯評(米谷達也)
第3章 俺の数学(数理哲人)
第4章 ブックガイド(数理哲人)
第5章 数学とはどんな科目か(数理哲人)
第6章 車ごとバックドロップ(米谷達也)
第7章 勉強の炊き出し(米谷達也・数理哲人)
第8章 プロレスの記録(数理哲人)
第9章 数理哲人資料集(数理哲人)
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