5連勝を見せたかと思えば、そのあと3連敗。いまさらながら最下位(5年連続!)が決定し、シーズン80敗にも到達。1軍の観戦は丸1ヶ月も開いてしまったが、その1ヶ月前はどんな試合だったかというと、下園がお立ち台で「5位を狙います!」と声高らかに宣言していたのであった。いま思えばなんとむなしい。5位阪神との差は倍に開いてしまった。

横浜×ヤクルト(横浜スタジアム)横浜×ヤクルト(横浜スタジアム)横浜×ヤクルト(横浜スタジアム)

試合前からどんよりとした空模様のなか、迎えるは対戦6連敗中の東京ヤクルト。いくら消化試合とはいえ球場のがらがらっぷりはすさまじかった。レフト側の内野自由席上段には、いつの間にか大型スクリーンを設置したようだが、賢明な判断だと思う。横浜の攻撃中には選手の応援歌が映し出すなど、球場一体で盛り上げていこうとの姿勢を評価したい。昨年まではdianaが歌詞カードを配り歩いていたというのに…。

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横浜は高崎、ヤクルトは赤川の両先発で試合開始。先制したのは横浜だった。ランナー1-2塁の場面で、ラミレスの高く上がった打球はインフィールドフライに。しかしファーストの藤本がこれを落球し、ランナーはそれぞれ進塁。2塁ランナーの荒波は完全にアウトのタイミングだったが、サード川端はタッチをせず。続く後藤の平凡なゴロの当たりは、照明が目に入ったらしく、川端のわきをするりと抜けていった。二度三度の諦めが得点に結びつくという、ラッキーな2得点。しかしこれはあとで知ったことで、球場内では何が起こったのか、さっぱりわからなかった。

横浜×ヤクルト(横浜スタジアム)その後は相川のタイムリーで1点を献上。高崎はランナー3塁の場面でスクイズを失敗。またしても相川にタイムリーを決められ、さらにはラミレスのまずい守備もあってヤクルトが逆転。シーソーゲームになるかと思いきや、今日スタメンに名をつらねた井手正太郎が2年ぶりとなる2ランホームランを放ち、今度は横浜が逆転。荒波のタイムリー、内村のスクイズで突き放した。犠牲フライでまた1点を返されるも、2点リードで5回を終了。高崎、赤川はここで仲良く降板となった。

ヤクルト2番手のウーゴ(金伏ウーゴ・日系3世)は白鴎大から育成枠を経て、7月30日に支配下登録。経歴からしてヤクルトらしいピッチャーだが、遠目からもわかるノーコンぶり。フォアボールで満塁とし、バッター小池に対して3ボールの場面では、ハマスタお得意の♪ガガガガーン(運命)の音響でアシスト。結果、押し出しとしてウーゴをノックアウト。

横浜×ヤクルト(横浜スタジアム)雨脚が強まったため10分ほど試合が中断し、7回表のヤクルトの攻撃が終了すると、再び中断。スタメン以外の選手の応援歌をメドレーして20分ほど経った頃、コールドゲームが告げられた。俗に30分が目安などと言われてはいるが、合算するために無理矢理待たされたような格好。カッパを着ているにもかかわらず、足元からずぶ濡れ。悪天候のなか帰らず最後まで見届けたファンは、相当熱心と言うべきか、はたまた物好きと言うべきか。

横浜×ヤクルト(横浜スタジアム)今日のヒーローはもちろん井手正太郎。忘れられているのではないかと思うくらい、長かった2軍暮らし。ちなみに2軍で規定打席に到達したのは井手と、高卒ルーキー桑原の2人のみ。中堅からベテランへと差し掛かる年齢・キャリアだから、これは不名誉なことだ。苦労人を感じさせないのは、さわやかなルックスにあるのかもしれない。この頃は各球団から引退や戦力外の発表が相次いでいるが、井手にとってはシーズン終盤にめぐってきた絶好のアピールの場。他球団によい印象で売り込むための起用かと、球団の思惑も勘ぐってしまうが、井手正太郎はまだまだ元気だと皆さんにお伝えしておきたい。

ところで今週金曜日。東京ドームで行われる巨人×横浜戦は、立ち見を含めて満席になったという。ぶっちぎりの成績でシーズンを制し、来るべきCSに向けて巨人ナインは調整試合と思っているかもしれない。そうはさせるか、と本気の戦いを挑んでほしい。