警察へ行った後、ノートルダム大聖堂へ行きました。「フランダースの犬」に出てくるルーベンスの絵がある所です。「キリストの昇架」はキリストをはりつけにする場面、「キリストの降架」は死んだキリストを降ろす場面で、ネロとパトラッシュはこの絵の前で死にます。

この話は現地よりも日本の方がよく知られていて、教会の前には日本語の説明の書いた少年と犬の像があるのですが、台座が痛んで危険なため像は取り外し、改修作業に入るようでした。

なぜ現地で知られていないかと言うと、著者はイギリス人であることと、悲劇だからだそうです。小さな子供が誰からも省みられず、飢えと寒さで死んでいく話は、こちらの人には歓迎されないようです。

ルーベンスの絵はこの他に「聖母被昇天」もあります。この絵は前日に行ったマウリッツハイス美術館に原画がありますが、原画とは少し違っています。空へ昇って行くマリアの下に描かれた群衆の中央部に、赤い服を着た美しい女性がいるのですが、この人はこの絵を製作する途中に亡くなったルーベンスの奥さんなんですって。


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