入管手続き
2009年11月04日
私はその在留資格の取得や更新の手続きを行う業務(私はこれを入管手続きって呼んでいます)に
力を入れています。
そもそも、なぜに私がこの入管手続きを一生懸命やっているのか。
まずは、私とベトナムの出逢いからご説明しますね。それは遡ること十数年前。。。。
映画でサイゴン(現在のホーチミン市)の街や、ゆったりと流れるメコンの大河を目にしたのがきっかけ
でした。まだまだ世間知らずだった私はベトナムという国についてなんにも知りもしないくせに
「私も絶対この国へ行ってみたい。メコン川をこの目で見てみたい

とただただそう思い込んだのでした。その頃は若かったですし、フットワークも軽かったんですね~。
パスポートを取得したら、迷うことなくベトナム行きのパッケージツアーに申し込み。
そして、忘れもしない1995年6月15日

それ以来、ベトナムは私にとって特別な存在になりました。食べ物は全て美味しい、人は誰もが親切で
温かい、そして言葉にはうまく出来ないんですが、日本に良く似ている部分がたくさんありとっても
居心地が良いのです。
留学もしたし、何度も何度も遊びに行って。。。ベトナムで働こうって思って職探しをしたりもしました。
諸事情から就職は諦めたんですが、でもなんとか日本にいながらにしてベトナムと関わって行くことは
できないものかと、ずっとずっと思い続けていたんです。
行政書士の資格を取ってから、入管手続きを行えるという事を知り、ああ!これだ!!と思いました。
開業したら、何よりもこの入管手続きに力を注ごう。そしていつの日か、ベトナムのみなさんの間で
「入管手続きと言ったら、AKIKOだね

先月の読売新聞に、「外国人看護師、在留7年の壁」という記事が掲載されました。
これはどういった事かと言いますと、医師や看護師は「医療」という在留資格を持って日本国内で
就労されています。ですが、看護師さんは最大7年しか日本で働けないんですよ。入管法という
法律で決まっている事なんです。
この決まりは、そもそも外国人が日本で看護師資格を取り経験を積むのは、最終的には本国へ
帰ってその知識・経験を役立ててもらおうという国際協力の一環としての位置付けからなんです。
たとえ看護師不足であったとしても、労働力として外国人看護師さんの力を借りようとは日本国は
考えていないんです。
この記事によると、ベトナムから日本へやって来て、日本の看護師試験に合格したベトナム人女性
が間もなく7年の在留期限を迎えるが、なんとか日本に残って働き続けたいと切望しているそうなん
です。
ぜひ考えて頂きたいのです。ベトナムから日本へやって来て日本語を学びながら看護師の試験勉強
もするんです。そして、日本語で試験問題を読んで解答して合格した看護師さんって、どれほど優秀で
努力家だと思われますか?そのような人材が日本に残って働いてくださるというのに、どうして法律は
それを阻もうとするんでしょうか。
入管法の規定とは別の話になりますが「経済連携協定(EPA)」という言葉を聞いたことはありますか?
これは、日本ともうひとつの国が結ぶ経済条約のようなものです。2国間のみで特別ルールを決められ
るんだとお考えください。
日本は、フィリピン・インドネシアとそれぞれEPAを結び、その中で看護師・介護福祉士に日本で就労
してもらう内容の取り決めをしています。そこでは、7年の期限は撤廃されているんです。
日本は、ベトナムともEPAを結び先月(10月1日)発効しました。ですが、ここでは7年の期限は
そのままです。また、介護福祉士については何も決められていません。
もしもここで、7年制限が撤廃されていれば上記の看護師さんは働き続ける事ができるのですが・・・
日本とベトナムのEPAは、これから2年以内に内容の見直しを行うと明言しています。その中で、この
看護師の問題についてもきっと見直される事でしょう。と、言いますか、絶対に見直して頂きたいと強く
希望しています。
私は先日、ベトナムにおいて様々なボランティア活動をされている日本人の実業家とお会いしてお話を
する機会を得ました。
その方によると、日本とベトナムのEPAでは介護福祉士についてまだ何も決められておらず、看護師
ではなく介護福祉士を目指すベトナム人にとってはまだ閉ざされた道なのだそうです。
もちろん、入管法でも介護福祉士の資格は「医療」在留資格の中に規定されていません。
高齢社会でもある日本、そこには依然として看護師不足・介護福祉士不足の実態があります。
日本とベトナム、双方の人々にとって本当に幸せになる道はどうやって作っていけば良いのでしょうか。
これは私にとって、非常に重要な課題です。

2009年10月17日
一昨日(木曜日)、行ってきました。品川の入国管理局
いやいやーー、本当に遠いです。
品川が遠いというより、野田が都心から遠いというのが正解かも
片道2時間かかります。
今回は、「在留資格認定証明書」をいうものを交付してもらう為の申請を行いました。
外国の方は皆さん「在留資格」を認められて、日本に滞在しています。
留学生なら「留学」資格。
日本人と結婚されている方は「日本人の配偶者等」資格。
イタリアンレストランのシェフとして活躍されている方は「技能」資格。
企業で通訳として働いている方は「人文知識・国際業務」資格。
などなど入管法では27の資格を定めているんですよ。
今回の申請は、現時点でまだ外国で暮らしている方をこれから日本に呼ぼうという事で必要な手続きなんです。前もって、在留資格が認められていれば、日本へ入国する際の審査や手続きが非常にスムーズになりますからね。
現実問題、日本の入国審査は非常に厳しいものです。
皆さんもテレビや新聞で何度も「不法滞在」「不法就労」という言葉を聞いたり見たりなさっているかと思います。違法だとしても、なんとか日本で働きたいと考える外国の方が多いんです。それを入国管理局は取り締まる立場にありますから、まず入国の時点で厳しく審査するのは確かに当然の事と言えます。
ですが。
ですがーーーー
厳しすぎて、本当に適法に入国しようとしている人までも入国を認めないと言ってくるケースが出ちゃうんですよ。
入国関係の手続きは、本当に難しいです。申請しても、許可がおりるかどうか私も予測がつきませんベストを尽くして天命を待つといった感じでしょうか。結果は入管のみぞ知る。
品川の入管までの物理的な道のりもさることながら、申請の依頼があって準備を始めてから無事に申請人(外国人)の方が日本の地に降り立つその瞬間までも本当に遠い道のりだなあ~といつも思います。
日本では、その方の到着を心待ちにしている人がいるわけですから、1日も早く許可がおりる事をあとは祈るだけです。
神様、どうかお願いいたします