●外傷なき痛み
先日ある患者さんが来院されました。その患者さんの症状とは、一ケ月前からジョギングをしていると足首の内側と外側が痛くなるようでした。
3日後にはフルマラソンに出る予定です。
*写真はイメージです
一般的に考えると走っていて、足首を捻ったと・足首に負担がかかったなんてかんがえます。でも、足首に負担がかかった様な怪我なら足首自体に変化が出てきます。腫れたり、熱を持ったり、特定の動きをすると痛みがでたり。
また、4週間も経てば怪我も回復してきて症状も軽くなってくるものです。しかし、こちらの患者さんの場合症状は変化ありません。
そして、「走り始めの痛みが一番強く走っていると徐々に軽減するけど痛みは消えない」と言うものでした。外傷であれば負担がかかればかかるほど痛みは増すものです。
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●全体をみてみよう
実際、患者さんの「足首の痛み」と言う症状に注目しすぎてしまうと全体が見えてきません。
以前の当院ではこの様な症状の場合、ふくらはぎを緩ませる鍼治療や、テーピングで足首を固定する様な治療しかできませんでした。即座に治療の効果を出す事は難しいものでした。
ですが、今の当院では、整動鍼と言う鍼法を主に使っています。症状が出ている局所にとどまらず身体全体の動きをみるものです。上手く動かせていないから痛むと言った考えから、上手く動かせる事ができる様に身体の軸を調整したりします。
今回の場合、痛むのは足首ですが、そこに原因が無い事は明らかです。
‘どこが原因か‘少し焦りながら頭をフル回転させ全体を観ていきます。すると、患者さんから「座って立ち上がる時に膝が痛みます」と話しがありました。どんな座り方かと聞くとそれは、いわゆるヤンキー座りでした。イスに座って立ち上がる時は痛みはありません。
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患者さんからこんなヒントをもらった私は「この膝の痛みと足首の痛みは同じ原因ではないか」と1つの判断を下しました。これは股関節が関係しているんだ⁈
●いざ鍼治療
ヤンキー座りで関係するのは、腸腰筋(細かくわけると腸骨筋と大腰筋)と考え、少し躊躇しながら(自信がないので)足のツボと横軸を整える為に膝横に刺鍼しました。
本来なら、治療後に症状を確認しますが、この場合走らないと症状が出ないので効果が出る事を祈り治療を終え患者さんはお会計を終えてお帰りになりました。その後、何てことでしょう。直ぐに戻ってきてこう言ってくれたのです。「先生、ものすごく足が軽いです」と。私にとってうれしい一言でした。
その後、フルマラソンで完走されましたが、足首は一回も痛くならなかったそうです。ヤンキー座りから立ち上がる時の膝痛が少し残っていたので前回同様に2回目の治療を行いました。
●感動
今回の結果は、患者さんにとっても私にとって感動モノでした。私は、それと同時に考えて考えて治療をする事をいつの間にか楽しんでいたのです。これにも感動です。私は心の中で「整動鍼おそるべし」「栗原先生おそるべし」と呟いたのです。
※栗原先生は整動鍼の生みの親です。
栗原先生 養気院
●考察
すべてがこの様に一回で痛みが無くなる事ではありませんが、当院では、少数の鍼で患者さんが受ける体の負担をすくなくし、短期間での卒業を患者さんと共に目指してまいります。
立川堂すみよし接骨院・鍼灸院