2008年5月31日(土曜日) 第57日目
「リトルミンチ海峡」は海の荒れる海域として有名だそうです。
が、「鏡の様」に静かな航海日です。狭い海峡を約6時間、左右の景観は美しく、「海かもめ」でしょうか、船の周りに時折、姿を見せてくれます。イルカも見られます。魚の多い海域なのでしょう。人影はなし。
天候 晴れ ベランダに出ますと冷気で「ヒヤーッ」とします。
気温 10.5℃ 海水温 11℃ 外気温度 10.5℃
風速 2~3m 船速度 17ノット 水深 110m
私達、夫婦共々、元気が回復しました。「栄養・睡眠・休養」による効果がありました。しかし長旅も少々「うんざり」の心境です。
朝10時より「ギャラクシー劇場」での「講演」は石橋 正氏による「大西洋をめぐる話題」がテーマでした。
氏の経歴は、生粋のシップマンで1926年生まれ・82歳です。若々しい姿勢と明るいテノールで、船乗りの誇りを十分に感じさせる人柄です。上下白色の「船員服」が似合います。
講演の内容から小生が興味を引かれた事柄をレポートして参ります。
既に「ご承知の事項」は飛ばして下さい。
長さ(m) 巾(m)
飛鳥Ⅰ 192.8 24.7
飛鳥Ⅱ 241 29.6
大和・武蔵 263 38.9
陸奥・長門 201 29
最上 197 18
QE2 293 32
過去の日本の船舶との比較を教えてくれました。戦艦「大和・武蔵」は大きな船だったのですね。
北緯60度近くを航海する飛鳥Ⅱですが「カムチャッカ・ベーリング海」と同緯度だそうですね。この海域は「暖流」が流れて緯度の割には降雪も少なく、厳しい寒さではないそうです。
リトルミンチ海峡は大変狭く、両岸10kmに満たない距離の所もあります。ヘブリシティーズ諸島のシャテ島と対岸の島の間は3マイルしかないそうです。人影のない島ですが、道路・陸橋等はあります。無論、街、村はあると思います。
午後4時近くになりました。メール途中で「映画鑑賞」が入りました。かなり南下して、既に見えていました島々は無く、大西洋をダブリンに向っております。波静かな航海が続いております。
今夜の夕食は「ローヤルパークホテル」からの「ゲストシェフ」として「大城康雄(王 康元)」氏による中華料理です。如何様な中華料理が出ますのか、興味があります。
また「カジノロワイアル2008」と称してカジノ大会があります。乗船以来カジノ教室は人気のプログラムです。多数の生徒さんが参加しておりました。船中での戦いですね。
ダンス教室は午前・午後・夜の部と3部に分かれて大人気です。女性が圧倒的に多く、男性が不足しています。80歳を過ぎた方でも積極的に参加しているのは全く驚きです。
カジノもダンスも無関係で過ごして来ましたが、横浜までには機会を作って「勇気」をだし「シャイ」にならず勉強をしてみようかなと考えています。家内を動かすのが大変です。
船中の食料の倉庫も新鮮な野菜が残り少なくなって来たようです。次回日本よりの入荷は「ニューヨーク」でコンテナーの到着を待ちます。
航海中に「ベニスとNY」の2度補給だそうです。料理長もニューヨークまでの約9日間の「やりくり」が大変との噂です。
石橋氏の講演は「ダブリン-横浜」間です。講演は週一回程度で世界地図を教本にしながら、「船旅・気象・星・海流・古事来歴」の話が聞けます。未知の世界を勉強出来るので楽しみです。
日参した飛鳥Ⅱ・コンピュタールームです。
横浜大桟橋を出発以来、世界一周して帰国するまでの約110日間、
毎日日参したのは小生が一番でした。