FPの勉強を始めるまでは、自分が株式投資をする、
なんて考えもしなかったし、
それまでは二三日ニュースなんか見なくても、
全然気にしなかったのが、テレビ、新聞、ネットと、
欠かさず経済ニュースをチェックするようになったのも、
大きな変化です。
行政書士や社労士としての仕事も、日々勉強が欠かせませんが、
経済の世界のめまぐるしい動きを追っていくというのは、
なんだか果てしない…
2007年も既に動き出し、いくつか大きなニュースもありました。
とどまることの無いお金の話で、
今年も週に一回はマジメなネタの提供が出来ますことを。
というわけで、昨年終盤はサボりまくりでしたが、
今年一回目の、大阪は堺の行政書士・FP荒井がお送りします、
“水曜だから、どうでしょう?”

かつて百貨店で働いていた頃、年末になると、
一部のパートさんが、繁忙期にもかかわらず、
ちょこちょこお休みをとって、残業もお断りになってるのが、
ちょっと不思議でした。
これって、ご主人の扶養家族となるために、
年間の収入を調整してたんですね。
僕の友人たちも、そろそろお子さんが小学校に上がるなどして、
手を離れる時期で、また仕事に出て家計を助けよう、という動きが。
その時に気になるのが、どれくらい働くのが一番トクなの?と。

ダンナ様の扶養家族から外れるならば、控除がなくなること、
社会保険料の負担なども考えないといけません。
この辺が、結構皆さん知識があるようで、
細かい数字になると、ちょっと間違えてたり。

いわゆるサラリーマンの奥様ならば、ダンナ様の給料から、
配偶者控除を受けることができる給与収入は、
年間103万円までです。
なんと、中途半端やな〜、とお思いでしょうけど、
これにはちゃんと理由があります。
たとえば、給与収入がギリギリの103万円として、
まず、給与所得者には、給与所得控除というのがあります。
これは、経費計上ができないサラリーマンの必要経費分、
と言われています。
この最低額であるところの、
給与等の収入が660万円未満の人の給与所得控除が、65万円。
これを103万円から差し引いた分が、給与所得、となります。
38万円。
で、全ての納税者には、基礎控除というのがあって、
これが38万円までは非課税なんです。
合計すると、65万円+38万円=103万円、と。
ってことで、収入で言うと103万円、給与所得で言うと38万円までは、
税金の計算には入らないんですな。
ちなみに、配偶者特別控除というのもありますが、
こちらは、ダンナ様の所得の制限もありますし、計算がちと煩雑。
ざっくりしたことを言いますと、給与所得が38万円超76万円までは、
何らかの控除があるのですが、所得が増えれば控除額が減っていく、と。

あと、忘れてはならないのが、社会保険料。
こちらは扶養家族ってことで、例えばお子さんが大きくなって、
アルバイトなんかで稼いだりした時にも、考えないといけない点です。
が、今回は奥様ってことで、配偶者として考えましょう。
ただ、この扶養の認定に関しては、健康保険組合の場合、
それぞれ取り扱いに差がある場合があります。
とりあえず、ひとつの目安として、
政府管掌の健康保険で話を進めます。
扶養家族ですから、文字通り扶養してることが必要ってことで、
これが生計維持関係。
行政通達では、ダンナ様と同一世帯で、
奥様の年間収入が130万円未満、かつダンナ様の年収の1/2未満
(60歳以上の老年者や、障害厚生年金受給要件に該当する程度、
つまり1〜3級の障害の状態にある人は180万円未満)
と定められています。
この範囲に収まれば、健保はもちろん、年金保険料を払わずとも、
国民年金第三号被保険者として、将来は老齢基礎年金を受けられますし、
障害が残るようなことになっても、その等級に該当すれば、
障害基礎年金を受けることもできるわけで。
また、この年収には、奥様の認定を受ける時点での収入を、
年間収入に換算した額とされて、
パートなどの給与だけでなく、事業収入、
地代・家賃などの財産収入、配当収入、公的年金、
あと、失業等給付などが含まれるとされています。
いくら働きに出てなくても、これらの収入が上記の金額を超えた方は、
扶養家族にはなりませんので、ご注意を。

まとめてみると、ダンナ様の税金を安くするには、103万円、
ご自身が年金保険料などを負担しなくて済むには、130万円が、
年収のひとつの目安となります。

思ったよりも長くなってしまったので、
実際に得た収入とそれに伴って増える支出の話は、
来週ってことにしましょう。

ただ、先に書いてしまうと、僕は個人的には、
ご家庭などの様々な状況が許すなら、
控除だ扶養だなんて気にせずに、働いて収入を得て、
税金も年金も納めるのが、健全だと思うんですけどね。

とは言え、取られずに済むなら済ませたいのは人情。
そのためにも、少し知識を持つって、どうでしょう?